Music TO GO!

2011年05月08日

ヘッドフォン祭2011春

ヘッドフォン祭2011春が無事に開催されました。今回は目覚まし要らずで早起きして8時頃に会場に着いたんですが、もう待ってる人が居ました。また実際開場も予定時間より20分早めました。
今回は前回の2倍くらいの入場者が来場されたようです。広いところへと移ったはずなのにあっという間に手狭になってしまいました。おそらくハイエンドショウなどにほぼ来場者数で並んだと思います。30名から始めたイベントはいまや名実共に立派なオーディオイベントの仲間入りを果たしましたね。
実のところ以前のHD800やEdition8の発表会のような華々しいハイライトはなかったんですが、そういうもの無しでも成り立つイベントとなりました。

もちろん新製品は多く出ています。
新しいところではフォステクスの漆のヘッドフォンが試聴可能なデモ機を用意していたのが目を引く点です。

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これなんとBayer T1をさらに超える1.5テスラという最高の磁力密度を有していると言うことです。音はスケール感・空間表現が素晴らしいと思いました。これは完成品ではなく途中の試作品的なもののようでさらに変更を加えるようですので、ちょっと楽しみですね。

それと人気があったのはJabenの真空管ポータブルヘッドフォンアンプで、聴いた人はみな買うって言ってたということです。

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以前の真空管ポータブルのmillet hybridは叩くと真空管のマイクロフォニック効果でキーンと鳴るんですが、これは一切鳴らなかったのが印象的です。millet hybridはカバンに入れて歩ってるとキンキン鳴ってしまいなかなか実用的でなかったので、これは注目です。音は滑らかでちょっと聞くとmilletをスケールアップした堂々とした音に感じましたが、またゆっくり聴きたいものです。
JabenではあとACSのラバーのソフトシェル・カスタムイヤフォンが目を引きます。通常のアクリルのものに比べて耐久性はかえって高いと言ってました。

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それとピッコリーノケーブルも人気でした。Wilsonがピッコリーノは買った人を「PoorだけどHappyにする(笑)」って言ってたのが印象的です。ColorflyにJH16でPiccolinoケーブルなんて言うともう最高ですね。
Jabenブースについてはヘルプしてくれた大島さんのブログに詳しく書いてます。
http://blog.livedoor.jp/yosoys/lite/archives/51993112.html

今回の受けネタ大賞はフェーズテック(新ブランド名はフェーズメーション)の新製品の数百万円という845の真空管アンプを使ってEdition10を鳴らしてたものに進呈します。

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今回は華も多くFujiyaTVでおなじみの福島花乃さんのイベントなんかも盛況だったようです。
PCオーディオ展の角田さんの講演も大盛況で、立ち見も多く出たくらいです。

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自分のブースはというと、こんな感じです。左からHead-Direct Hifiman HE500、HE6(バランス)、その後ろがSchiit Lyrアンプです。
Audirvanaのプレイリストが表示されたiPadとマウス、そのうしろはSOLOとRXII。
Headroom Desktop balanced、Wavelength Proton、そしてMac Air 11インチ。
そして3つの箱がベトナムのSunriseのイヤフォンです。
ちなみに今回カメラはCanon PowerShot s95です。このクラスのカメラはコンパクトだから便利というだけではなく、小サイズCCDなので被写界深度が深くピントを広く合わせられるという利点があります。

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HE6はバランスでリケーブルしてHeadroomで鳴らしましたが、かなり好評でした。会場でうちのデモを聴いてサードウエイブさんのデモ機をそのまま購入した人もいたくらいです。
ただHE6だと普通のヘッドフォンアンプではボリューム振り切ってしまうので、通常のアンプを使いたい場合はHE500がお勧めです。

今回のデモのセットアップはMacbook Air11インチにAudirvanaを再生ソフトとして使いました。AudiophilleoをUSB SPDIFコンバータとして使いましたが、Audiophilleoはインテジャーモードが使用出来ます。そこからSPDIFでHeadroom Desktopの内蔵DACに入れてバランスでHE6を駆動するというものです。バランスケーブルはMoon audioのBlack Dragonです。
もう一つはWavelengthのProtonをDACに使ってSchiitのLYRからシングルエンドでHE500を鳴らすものです。この組み合わせもAudirvanaのインテジャーモードが使えます。
Schiitのページはこちらです。
http://schiit.com/products/lyr/

試聴する方のコントローラーとしてはリモートでiPadを使いましたが、これはAir Displayというアプリを使います。Air DisplayはVNCなどのリモートデスクトップではなく、デュアルモニターの二台めのモニターとしてiPadを使うものです。下の左の画像で言うとMacの液晶モニターの右側がiPadのモニターの領域となります。そのためマウスカーソルを右につーっと持っていくとiPadの画面にカーソルが行きます。これをiPadを反転させてお客様に見せる訳です。iPadの縦画面でプレイリストだけ長く表示できるので便利ですね。
ややレスポンスは鈍いですが、タッチでもマウスでもコントロール出来ます。

IMG_0739.jpg     IMG_0742.jpg

こちらは実際のiPadの画面です。この画像はスクリーンキャプチャしたPNG形式なので、画像がJPGの圧縮ノイズのように汚くなっているところはAir Displayが通信するために圧縮したからですね。

IMG_0018.PNG

Air Displayのリンクはこちらです(1200円)。なおAir DisplayはWindowsでも使えます。
http://itunes.apple.com/jp/app/air-display/id368158927?mt=8

WiFiのインフラにはWiMaxのポータブルルーターWM3500Rを使いました。
会場はWiMaxアンテナ一本立ちます。当然普通にインターネットにアクセスできるので、CEntranceのマイケルがたまにやって来て仕事のメールをリトリーブしていきました(^_^)


ベトナムのイヤフォンブランドのサンライズも意外と人気がありました。取り合えず聴いてみようかと言う人は変わった音を想定してたようですが、正当派の良い音なのでちょっと驚いてました。OEMを手がけていたメーカーなので実力は高いですね。価格($80-90)を言うと大抵の人はそのくらいなら買うという事でした。いまあれば買うという人も居て、もっともらっておけば良かったと後悔しました(笑)。
ちなみにサンライズのホームページはこちらです。興味のある人は直販してみてください。
http://www.sunrise-hifi.com/main.asp
お勧めはXcapeというカナル型とCharmという普通のイヤフォンだけど150オームと言うものです。Sunriseは正確にいうとベトナムと中国の両方にわたる活動をする企業です。アジアのオーディオ産業も深いですよ。


また今回は台湾の電脳王というPC雑誌の記者の方からブログ見てますと日本語で声をかけられました。いつものHeadFiの流れかと思いましたが、そうではなくてPCオーディオのミュージックプレーヤー記事が参考になると言っていました。台湾では日本語が喋れる人は多くないけど、日本語読める人は多いのでうちのブログ読んでる人はけっこういると言うことです。しかし日本語も意外と国際言語ですので、襟を正さないといけませんね。謝謝 :)
日本のPCオーディオではサウンドカードではなくUSB DACが流行っている理由などお話しましたが、台湾のPCオーディオの状況を聴いてみるとまだこれからという感じのようです。私も台湾製のJohnBlueのスピーカー持ってますが、台湾はオーディオもASUSなどPC関連製品も共に優秀な国なので、それが結びついてPCオーディオに進出してくると凄いのが出てくるのではないでしょうか。
私もそうですがヘッドフォンでもPCオーディオでも国内とかアメリカ事情に目が行きがちです。しかし中国はもちろんベトナムとか台湾などにもっと注目しないといけませんね。

前回は台風直撃だったんですが、今回も震災の影響が尾を引くなかでの開催となりました。今回もっと出展者の来日予定があったんですが、キャンセルになったりもしました。
次回はすっきりとした秋晴れの下でさらに盛り上がったヘッドフォン祭になって欲しいですね。
posted by ささき at 21:38 | TrackBack(0) | ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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