ちょっと前にCAフォーラムでLINN RecordsのスタジオマスターダウンロードのARTS musicレーベルの曲を買ったユーザーが、Audacity(DTMソフト)でスペクトラムを確認したところ、20k近辺でバッサリとカットされているのを発見しました。本来96kならこの倍以上入っているはずです。
そこでこの人がこのデータは44kのCD品質のデータをアップサンプリングしたものじゃないか、とポストしたのが下記のスレッドです。LINN Recordsの人も公式に出てきて、しばらく調査したいということでした。それが約ひと月ほど前のことです。
http://www.computeraudiophile.com/content/Look-what-Linn-sold-2496
うちのブログでははっきりするまで書かないことにしていたんですが、その後他のダウンロードサイトでもARTSレーベルのハイレゾダウンロードが引き上げられたりと怪しい雰囲気ではありました。
その正式な回答がLINN Recordsからきたのが一週間ほど前ですが、問題点の指摘は事実だったようです。
ただしそれによると、これらの曲はもともと96kでの録音であり、詐称してアップサンプリングされて作られたものではないということです。これらの曲は確かに96kHzで録音されたが、その後LINN Recordsにスタジオマスターとして納入する際にexportする製作過程でローパスフィルターを適用してしまったか、ハードがそもそも44kまでしか対応してなかったかで、高いほうの成分がカットされてしまったということです。
これは二年前くらいのことのようで、LINN Recordsでも特に確認のプロセスがなかったようです。
これはARTSのタイトル全てがそうだったかはわかりませんが、LINN RecordsではArtsのタイトルについては再度エンジニアリングをやり直させているようです。そのため何ヶ月か、かかりますが過去にARTSのスタジオマスタータイトルを買った人は自分のアカウントを確認すると再度ダウンロードできるようになるそうです。これは下記リンクのように先週末くらいから該当者にはメールでも連絡が行っていると思います。
http://www.computeraudiophile.com/content/Update-Linn
前に書いたソフトウエアドメインの問題っていうのは再生側だけではなく、製作側にもあるということがわかります。ハイレゾダウンロードも、まだまだ黎明期ですから。。
Music TO GO!
2010年12月07日
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