Music TO GO!

2010年08月04日

JH16 pro 8ドライバーカスタムIEM

ちょっと書くものが多かったので書きそびれていましたが、ずいぶん前にJHAudioのJH16 proを入手しました。忘れないうちに書いておきます。
わたしはすでにJH13の耳形をJHAに持ってるので、それを使いました。あらたにインプレッションの取り直しはしていません。

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JH16はこのカテゴリーで前に書いたようにJH13の後継というより兄弟機といえます。
http://vaiopocket.seesaa.net/category/6871567-1.html
片側8ドライバーで、名前の通り両側で16基のドライバーが入っています。形式的には3Wayの8ドライバーということになりますが、2基が高域用、2基が中域用、4基が低域用です。同帯域を複数で持っているのはマルチアレイのPA的な考えで、ひとつのユニットに負荷をかけてゆがみを生じさせないようにするためです。言い換えるとバランスド・アーマチュアはここまで手をかけて、やっとよい音が出るというような脆弱な一面も持っているわけです。
低域に片側4つものドライバーを持ってきているのは、先の記事に書いたように喧騒のステージの中で低域を埋もれさせないという低域重視の設計方針によるものです。

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JH13とJH16というと音の違いというのが気になります。事前にいろいろHeadFiあたりを見て理解していたのは、JH13とJH16は高域・中域の音の個性はほとんど似ているが低域で差が出るというものです。
自分でもヘッドホン祭のときにユニバーサルモデルでJH13とJH16を聞き比べる機会があったんですが、そのときに感じたのはたしかに音の個性は似ているし、低域では大きく量感がことなるけれども、高域と中域でもJH13とJH16では音の違いがあるということです。
たとえばJH13/JH16とUE18とは音の個性自体が異なります。UE18はUE11に比べるとずいぶんJHAに近づきましたが、それでも鳴りの性格や音色という点ではUE18はJH13や16に比べればやはり他のメーカーの音です。それに比べるとJH13とJH16は音の個性はかなり似ていて、ほぼ同じといってもよいんですが、JH16はJH13に比べると音が全域でやや緩めです。JH16とJH13ではスペック上でもちょっと違いがありJH16は少しインピーダンスが低いのですが、それが出ているのかもしれません。
しかしこれはシャープで切れのよいJH13とA/B比較しての話で、JH16だけ聴いてもゆるいとは思わないでしょう。むしろ適切という気もしますね。ただしこの違いはあとでまた書きますがおもしろい効果となります。
もちろん低域は大きく異なり別物です。ただし音楽やアンプによっては低域過剰になるかもしれませんが、これは書いたようにそもそも意図的なものです。
ぱっと聴いた印象のちがいは、全体的な傾向は似てるが16は迫力があり13は小振りでシャープに聞こえるという違いがあるように思えます。

そして実際に自分のカスタムを手にして、カスタム同士で比べてみるとまたちょっと違った印象があります。
それはJH16がJH13よりややゆるいというよりも、JH16はJH13に比べて音楽的であると感じることです。対していうとJH13はいくぶん分析的に聞こえます。ここがちょっと自分でも面白いと思ったところです。
繰り返しになりますがJH16はJH13にたいしてやや緩いといっても、単体でそう感じることはなく、音の輪郭があくまで明瞭でシャープなため、甘いという印象に陥りません。対してUE18は甘いという印象がぬぐえないですね。JH16とUE18を比べると特にそう思えます。
JH16の音が柔らか目というのは、インピーダンスがJH13より低いというところからきているように思うけれども、あくまで明瞭感を保っているのはさすがです。UE18も前に書いた様に音色のよさや精細感は美点で、個性的な良さも多々あるけれども、全体的な印象はやはりJH16の方が上と感じますね。

HiFimanのイヤホン用のアンプボードとも相性が良く、HM801との組み合わせは極上です。Protectorともなかなかよく、実際にいまのポータブルメイン機材となっています。
JH13、JH16、UE18で比べるとそれぞれ個性はあるのですが、どれかひとつというとやはりJH16がお勧めといえます。
posted by ささき at 23:44 | TrackBack(0) | __→ JH13, JH16 カスタムIEM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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