吉松隆氏はプログレ派を自認する現代音楽の作曲家です。今年オペラシティで、伝統音楽以外のオーケストラ曲を新世代に紹介すると言うテーマで開かれた東京フィルのコンサートで、EL&Pのタルカスをオーケストラアレンジした曲を披露しましたが、そのコンサートがCD化されました。
ほかには黛敏郎氏の「BUGAKU」や四重奏曲の「アメリカ」のオーケストラアレンジも収録されています。現代曲だけど難しくなくて聴きやすいというのが一つのテーマということです。
タルカスはなんと譜面がないんで全部CDから耳コピしたそうです。
同アルバム収録のアトムハーツクラブも一部タルカスから取ってるんですが、それに比べるとかなり原曲から忠実に起こしています。
このタルカスは曲の権利を持ってるキースエマーソンにも承諾を得てるそうですが、本人にも気に入ってもらえたとか。実際聞いてると、レディース&ジェントルマンに入ってるキースエマーソンの純粋な管弦楽曲にもちょっと似てるところがあって、キース本人が一番やりたかったのではないでしょうか。ピアノパートは本人にやってもらうと言うとすごかったことでしょう。
東京フィルのコンマスもプログレファンということで、テーマにかこつけて趣味で楽しんでやってるのが良いですね。
吉松隆ではピアノ作品のプレイアデス舞曲もお勧めです。現代音楽でありながら聴きやすくきれいな作品です。ちょっとフランス印象派のような不思議な浮遊感のある美しい曲です。(下記の2100円のほうがリマスタリングされています)
また水色スカラーというギター曲が村治佳織さんのリュミエールに収録されていますがこれも吉松隆氏らしいフレーズが聴けます。
試聴は下記リンクからどうぞ。
それと他にもタルカスのカバーがあります。
こちら邦楽楽器グループのKoKooのタルカスです。タルカス以外にもいろんなロックのカバーが面白いですね。
http://www.kokoo.com/cd/index.html
また下記Amazonのリンクにピアニストの黒田亜樹さんの器楽アンサンブル版もあります。
もっとストレートなロックのカバーではRobert Berryのちょっとかっこよいアレンジの聴けるものが、下記のトリビュートです。またエマーソンレイク&パウエルのアルバムにも収録があります。
もちろん本家もよろしく、今年はショパンイヤーに隠れてEL&Pイヤーですね !
Music TO GO!
2010年07月24日
この記事へのトラックバック