iPadの期待点のひとつはUSBオーディオのクラス(標準)ドライバーを備えていることです。
既報のようにDenDACのようなポータブルではOKでしたが、さてハイエンドオーディオに使えるか?というのを少し検証してみました。
今回角田さん試聴室のハイエンド機材で試してみることができました。
結果としてはなんとCHORDのQBD76でも使うことができました!
下記写真の左はアルバムアート表示、右はiPod画面です。
アプリはiPodを使い、楽曲ファイルはAACかAppleロスレスでいつも私が使っているものです。
システムはこのようになります。
iPad (iPodアプリ) -> カメラコネクションキット -> USB cable(ゾノトーン) -> CHORD QBD76 ->プリとパワーはアキュフェーズ、スピーカーはフォーカルです。
基本的になにも設定する必要がなく、自動で認識してつながります。デバイス切り替えの必要はありません。また逆に設定画面もありません。
音はこれだけのシステムでもなかなか悪くないといえるほどの音質があります。ただきびしくいうと、ちょっと一枚ベールをはさんだような曇りを感じます。これは感覚的にWindowsでカーネルミキサーのバイパスをしたときとしないときの差に似ているような気がします。
これはたとえばプレーヤーやドライバ周り、あるいはiPad版のCore Audioの作りこみで改善できるような感じもします。そうすると侮れないものになるでしょうね。
iPadアプリのAmarraみたいなものも欲しいところです。
また楽器アプリでも大丈夫でした。下記はマネトロンというメロトロンのアプリです。楽器アプリがこんなのしかなくてすいません(笑)
iPadでUSB DACが使えるというのは大きな収穫ですが、すべてのUSB DACがつながるというわけではありませんので念のため。
ここでiPadでUSBオーディオを使うための要件をまとめてみます。
*使えるUSB DACは標準ドライバー対応のものだけです。
簡単に言うとドライバのインストール不要のものだけで、カスタムドライバーが必要なものは使えません。(ドライバーをインストールできません)
*48/16までの対応です。
ただし将来的にはハイリゾリューション対応も考えているとのこと。
*カメラコネクションキットが必要です。
これは認証チップが入っていてiTarnsportのようにデジタルアウトを取り出せます。
*バスパワーの電力供給に限界があります。
100mA以下と制限があり、試してみるとDACportは電力供給を上回りますとエラーメッセージが出てだめでした。バスパワーでもNuforceのuDACは問題ありません。給電できるタイプのUSBハブを使うとここは解決できるようです。
また、QBD76のように据え置きタイプも問題ありません。
*ボリュームはUSB DACに寄ります。
iPad本体のボリュームでコントロールできるものもあれば、USB DAC側のコントロールになるものもあります。
また、家でWavelengthのProtonに使ってみましたが、これはだめでした。iPad/カメラコネクションキットからデジタル信号は出ていてロックのシグナルは付くのですが、音がiPadスピーカーから出ます。
GordonさんはBrick v2では大丈夫と書いていましたが、Wavelengthは以前はAsyncではなかったので、もしかするとBrick v2はAsyncドライバーではないタイプかもしれません。この辺はまだまだよく分かりませんね。
iPad買っていきなりこんなことするひともあまりいないかもしれませんが、まだまだいろいろと試さねばならないと思います。
ちなみに今回の画像はカメラコネクションキットでSDカードからiPadに取り込んでみました。こちらが正しい使い方ですので念のため(笑)
Music TO GO!
2010年05月30日
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