本日はハイエンドショウに行ってきました。
とくに目に付いた新製品というのはないのですが、とにかくPCオーディオ人気に驚きました。午後の音元出版さんのPCオーディオ講演ですが、ちょっと他のブースを聴いてから遅れた行ったところ、こんな感じでびっしりと埋まっていました。
やはり関心の高さたるやすごいものがありますね。
イベントではフェーズテックHD7AとLINN DS、そしてAmarraなどを取り上げたはずです。はずです、というのはごらんのように機材自体はまったく見えませんでしたので(笑)。
LINN DS用にSSDのNASなんかもデモをしていました。
やはり先行していたLINN DSシリーズがPCオーディオのひとつの顔になっていると思いましたが、似たようなコンセプトの製品も出てきています。
そこでネットワークオーディオという視点で会場からいくつか取り上げます。
例えばこれは新しい製品ではありませんが、スフォルツァートのDSTというDLNAプレーヤーです。左上がDSTでその下は専用電源です。
DSTは単に静音PCにサウンドカードをつけたものとは異なり、独自設計のデジタル回路にARMベースのLinuxコンポーネントをビルドインしたものということのようです。
DLNA対応なのでiPhoneのPlugPlayからこのように操作が出来ます。また、右のパソコンの液晶にはMediaPlayerが開いていますが、これはMediaPlayerから再生しているのではなく、「リモート再生」機能を使ってWindows7がDLNAコントローラとなっているので再生指示だけです。あくまで楽曲ファイルを再生するレンダラーはDSTです。楽曲ファイルはNASに入っています。
DLNAについてはこちらの前に書いた記事の4をご覧ください。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/140262501.html
また完実さんではPS Audioの新しいブリッジ機能をデモしていました。こちらではなんとiPadを使っていました。
PerfectWaveブリッジはPerfectWave DACに組み込むオプション基盤のようなものになります。デモではUSBメモリを挿して、そこに楽曲ファイルを入れていたようです。
このPerfectWaveブリッジをPWD(PerfectWave DAC)に組み込めばほぼLINN DS相当になるというわけです。
注意すべき点は上記二例ではiPhoneもiPadもあくまでコントローラーとして使っているということです。つまりどの楽曲ファイルを再生するか、スキップするかなどの指示を行っているだけで、iPhoneやiPadで再生(ファイルを読んでデジタル信号にデコード)しているのではありません。再生するのはレンダラーです。
ただし、、iPhoneもレンダラーになれるという事にも注意すべきです。この場合はiPhoneからストリーミング再生が出来ます。
混乱するかもしれませんが、DLNAの上では何がなんの役割をしているかということを把握する必要があります。
高いオーディオ性能が必要なのはレンダラーですので、通常はUIに優れたiPhoneやiPadをコントローラとして使い、DSTやPWDのような高性能機器をレンダラーとするのが好ましいわけです。
ただ利便性によってはiPhoneやiPad自体をレンダラーとしてストリーミングすることもまた可能です。
またiPadについてはレンダラーとしても可能性が見えますが、それはそのうちまた研究していくことにしましょう。
Music TO GO!
2010年05月23日
この記事へのトラックバック