Music TO GO!

2010年04月07日

女性SSWの時代

ここ数年タワレコなんかにいくと、売り場のポップによくSSWという文字が書かれています。これはシンガーソングライターの略です。シンガーソングライターというと50-60年代からたくさんいるわけですが、最近わりと新感覚のそうしたアーチストが特に目立ってきているように思います。その多くが女性シンガーというのも面白い点です。
彼女らにはこの新しいSSWという略語が新鮮で似合っていると思います。ここでは何人か紹介してみます。

まず一度紹介したんですがカナダのジョラーヌ(Jorane)です。はじめのころはチェロとヴォイスを効果的につかうというのが特徴だったんですが、最近ではさらに多彩な音を出しています。

試聴はMyspaceで。
http://www.myspace.com/joranemusique1

またアルゼンチン出身のファナ・モリーナ(Juana Molina)もかなり特徴的で電子音を組み合わせたユニークな音世界を持っています。

試聴はMyspaceで。
http://www.myspace.com/juanamolina

     

この手で最近とても切れてるなあと思ったのはオーストラリアのSoap&Skinです。こちらもアコースティックとエレクトリックの入り混じった独自の世界観を持っています。個性的な音表現ではジョラーヌを思わせるけれども、歌唱自体はビョークを思わせるところがあります。
エレクトリカもちょっと入ってるけど、なかなかオリジナリティあふれるアーチストです。

試聴はMyspaceで。
http://www.myspace.com/soapandskin

面白いと思うのはこちらも一度紹介していますが、アメリカのカーキ・キングです。カーキ・キングはギター一本勝負のようなスタイルで出てきた人で、どちらかというといわばマイケル・ヘッジス的な人だったんですが、最近がらっとエレクトリックな方向に来て、上のようなSSWアーチストの仲間入りをしているということです。
下記のmyspaceのジャンルのところにもシューゲイズと書いていますが、シューゲイズというのは足元にあるエフェクタを見ながら(Gaze)演奏するタイプの人という意味です。

試聴はMyspaceで。
http://www.myspace.com/kakiking

      

実はこの記事を書こうと思ったきっかけは5月にスザンヌ・ヴェガがセルフカバーアルバムを発売するというニュースを読んだからです。
http://www.cdjournal.com/main/news/suzanne-vega/30272
スザンヌ・ヴェガというと日本でもCMで"Tom's diner"がよく流され聞いたことがある人も多いでしょう。海外の女性シンガーソングライターが注目されたって言うのは古くはジョーンバエズとかありますが、考えてみると新感覚という点ではスザンヌ・ヴェガあたりのように思います。
新アルバムでは上のリンクの中で試聴できますが、とてもシンプルで、時代も違う上で挙げたアーチストとは音自体はまったく異なっていますが、曲調と歌詞が皮相的な小児虐待をテーマとした"Luka"を聞くと新感覚という言葉が当てはまるようにも思えます。「夜中にうるさくてもなにも理由は聞かないで」と言う歌詞をあえて明るく歌い上げるというところに深みを感じます。



今回のセルフカバーは何枚かに分かれるようですが、Lukaの新しいバージョンは今の時代にどのように書き直されるのでしょうか。
http://www.suzannevega.com/

     

posted by ささき at 23:18 | TrackBack(0) | ○ 音楽 : アルバム随想録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック