Music TO GO!

2010年02月12日

DenDACとスモールPCオーディオ

さきの記事でNetwalkerと組み合わせてモバイルPCオーディオの出力部分となっているのはDenDACです。
(うちのブログではLinuxもMacもまとめてPCオーディオと呼ぶことにします)

IMG_5131.jpg

DenDACについてまだ書いてなかったので簡単に触れておきます。
このシステムはDACportも接続可能ですし、そちらのほうはハイリゾ音源も使えて音もより良いのですが、ケーブルが厄介になります。その点で小さくてケーブルレスなDenDACはこうしたコンパクトなシステムに最適です。
NetwalkerはさすがPDAの経験豊富なシャープだけあって、両手で持ったときに手がぶつからない位置にUSBポートがあり使いやすくDenDACを接続できます。パーツ屋さんなどで売っているUSBの90度アダプタを使えばさらにコンパクトにまとまります。(90度アダプタは右左あるので注意)

IMG_5123.jpg

このDenDAC自体はネットを検索してもらうと分かりますが、新しいものではなく記事はたくさん見つかると思います。わたしも前はそんなに興味がなかったんですが、最近ちょっと興味を持って買ってみました。理由としてはこうしたスモールPCオーディオ向けに良いということもありますが、もうひとつの理由があります。

というのは最近USB DAC関係の資料を読むためによく海外の資料を読んでいるんですが、そのあちこちでUSBオーディオについてはまずこの資料を読め、という風に紹介されている文章があります。それがBurr Brownに務めていた近藤仁志氏が日本の雑誌に書いたUSBオーディオデバイスについての資料の英訳版です。

http://www.planetanalog.com/showArticle.jhtml?articleID=12801995

DenDACの紹介ページには元バーブラウンの技術者が作った、と簡単に書かれてるだけですが、その実はUSB DACの父のような人というわけです。
海外のほうがUSBオーディオについては進んでいると思ってましたが、実はルーツを下がるとこんな風に日本に戻ってくるということで興味深く思っていました。それでその近藤氏がこのDenDACの開発にかかわっているらしいということを知って、DenDACに興味を持ったわけです。

ここでちょっとした逸話を思い出しました。
戦争中に日本は連合国のレーダーに苦しめられましたが、日本軍がシンガポールを占領したときにレーダー先進国のイギリスの技術文書を接収できました。そこで嬉々として解析を始めたんですが、その中でやたら"YAGI"という文字が出てきます。そこで捕虜の技術将校にYAGIとはなんのことだ、と詰問したところその将校は怪訝な顔で「本当にしらないのか..?」と逆に聞いてきたそうです。
YAGIこそ八木アンテナの生みの親である八木博士のことです。日本国内ではこの指向性のある画期的なアンテナの発明は認めてもらえなかったのですが、海外では注目されて研究され、それが結局日本を苦しめることになりました。
この辺は日本人と先進科学と言う点での教訓としていろいろと書かれていますので興味のある方は検索してみてください。

話は戻ります。DenDACはPCM2704を使用していますが、DenDACはクロックリカバリに独自のノウハウを生かしているようで、なかなか興味あるところです。


接続してみるとカスタムIEMのJH13をつないだときにわずかにサーっというヒスノイズが聞こえますが許容範囲で、普通のヘッドホンならそうした背景雑音は聞こえません。
このDenDACを使ったNetwalkerシステムの良いところは鮮度感というか音に曇り感や泥濘感が少ないこともあります。普通ヒスが出るタイプのアンプは泥濘感もありますが、これは音の立ち方がシャープなせいかそうマイナスには感じません。
この明瞭感は独自のクロックリカバリゆえか、DACアンプ一体型でありさらにデジタルケーブルもないという点がプラスしているのかわかりませんが、切れの良い生々しさがなかなか魅力的なところです。音調は全体に明るく乾いた感じで、帯域的に特定の強調感はなく自然で強調感が少ない音だと思います。
反面で少し音がやせた感があり、潤いや豊かさには欠けているところはあるかもしれません。もちろんオンボードよりは良いけれども、ここはサイズ的にも致し方ないところでしょう。

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Netwalker上のUbuntu(Linux)のデスクトップはワークスペースの切り替えができるので、一画面にプレーヤーの画面を広げておいて、もう一画面でOpenOfficeワープロを立ち上げて書き物をするということができでなかなか便利です。
いまのところUSB オーディオデバイスはLinuxのOSSドライバーで使い、Ubuntuのデスクトップ環境であるGNOMEで走るListen Music Playerなどを使ってFLACの楽曲を再生できるシステムになっています。楽曲ファイルは16GBほどFLACでMicroSDHCに入れています(S:flo2と共用できます)。
いまは走らせやすい組み合わせでまあ動かした、というところですが、この辺はまだまだですね。ただ音はこの状態でもなかなか良いものがあります。またLinuxもプレーヤーソフト間での音の違いもあるように思えます。
こんな小さなシステムでLinuxの音が云々とはいえませんが、ちょっと可能性は感じられます。
posted by ささき at 21:52 | TrackBack(0) | __→ USB DAC全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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