ダイアナ湯川はクラシックのヴァイオリ二ストですが、二枚ほど普通のクラシックのアルバムを出したあと、大きく作風を変えてこの3作目を発表しました。
本作は完全にクラシック・クロスオーバーとなっていますが、プロデューサーはBONDをプロデュースしたアンディーライトということで納得です。
棚的にはクラシックのコーナーにありますが、音楽としてはロックポップむけにビートのきいた音になっています。例えばアルバムの三曲目にずいぶん前にテクノ・ハウス系のベストセラーになったロバートマイルズのチルドレンのカバーが入っているということでも曲傾向はうかがえると思います。もちろんヴァイオリンをフューチャーしたアレンジとなっていてなかなかかっこよくカバーされています。
以前にやはりバネッサ・メイという中国系アメリカ人のヴァイオリ二ストがこうした変身をとげたのを思い出します。
タイトルのバタフライ効果とは蝶の羽ばたきのような小さな動きがいつしか竜巻のような巨大な動きとなることをさす言葉ですが、その言葉のようにひとつのヴァイオリニストとしてではなく、アーティストとしてより大きなテーマに取り組みたいという願いが込められているそうです。
クラシック・クロスオーバーと言っても、トラッド風のもあり、エニグマ・デリリウム系もありと細かくはいろんな方向性があるので方向を模索中というところでしょう。
川井郁子とか宮本えみり好きの方にお勧めです。
試聴は下記アマゾンにて。(右はデビューアルバムです)
Music TO GO!
2009年11月24日
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