朝崎郁恵(あさざきいくえ)さんは奄美の島唄の歌い手として知られています。今回新作発表に合わせてタワレコでミニコンサートをやるということで聴きに行きました。
朝崎郁恵さんのホームページはこちらです。
http://www.asazakiikue.com/index.html
タイトルの「あんま」は母とか祖母という意味だそうです。
二曲ほど伝統的な三味線(三線でしょうか)と小太鼓で奄美唄を披露しましたが、次はピアノの伴奏で歌います。
10年くらい前に、唄は良いけれどCD一枚が三味線の伴奏だけだと飽きて一枚聴きとおせないとファンに言われたそうで、もっと多くの人に奄美唄を分かりやすく広めるために、ピアノアレンジも取り入れるようになったとのことです。
今回の作品もその延長にあるのでしょう。曲はNHKの篤姫でも使われたものですのでなじみがあると思います。この曲は楽譜なので難しいとも言っていました。これも口伝主体の伝統曲の歌い手ならではの挑戦なのでしょうね。
今回の特徴としてこの曲は始めて奄美の言葉ではなくUAさんの作詞による歌詞で歌います。
そして阿母を歌い始めるときに「今回の唄ははじめて奄美語ではなく、日本語で歌います」と語ったのでドキっとしました。
そうです、標準語で歌います、ではなく日本語で歌います、ということです。
奄美や琉球は独立した独自の文化と歴史があり、中国と日本と言う大国に挟まれた苦難の歴史を経て来ました。奄美言葉を方言というのは、昔から奄美が日本の領土だったと思わせるような言い方でもあります。これはゲール語をイギリスの方言だと言ってるようなものかもしれません。こうしたことはあちらこちらにあるでしょう。
わたしたちは無意識に、というか無批判に受け入れている既成事実が多すぎるのかもしれない、ということを少し考えさせられました。
試聴は下記のHMVのサイトで聴くことが出来ます。(iTunesでも聴けます)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3665236#audition
Music TO GO!
2009年10月25日
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