Music TO GO!

2009年08月15日

I Come and Stand at Every Door - This Mortal Coil

4ADというレーベルはゴシック的世界観を持ったアーチストの集うところとなり、コクトーツインズやデッド・カン・ダンスのような後に影響を与える優れたアーチストを生み出しましたが、創設者のアイヴォ自身が作りあげたディスモータルコイルのためにあったとも言えます。
http://4ad.com/

This Mortal Coilは様々なポピュラーミュージックをアイヴォ流の世界をもってカバーしたユニットです。この点でサラブライトマンの記事で書いたフランクピーターソンにも影響を与えているように思います。
すばらしい曲をたくさん残していますが、今日はそのラストアルバムからこの曲を紹介します。
Youtubeでは次のリンクで聴くことが出来ます。左がThis Mortal Coilがカバーしたもので、右はバーズのオリジナルです。

 

オリジナルの曲のメロディーは伝承音楽から取ったもので、歌詞はトルコの詩人Nazim Hikmetの詩を英訳したものを使っています。それを訳して今回は記事に代えたいと思います。

"わたしはどの家の前にも立っています
でもわたしの声なき祈りはだれにも聞こえません
ノックをしても見てはもらえません
それはわたしが死んでいるから

わたしはそのときまだ七歳でした
ずいぶん前の広島でのことです
わたしはいまでも七歳です
死んだ子供は歳をとりませんから

わたしの髪は燃え盛る炎に焼けたただれました
まわりはぼやけてなにも見えなくなり
死が訪れ、わたしの骨は塵となりました
そして風に吹かれて消えました

わたしはご飯もパンもいりません
お菓子もフルーツもいりません
わたしのためにはなにもいりません
もう死んだのですから

わたしが望むのは平和だけ
あなたは立ち向かってください、今日から
この世界の子供たちが笑い、すこやかに育つために"


posted by ささき at 08:27 | TrackBack(0) | ○ 音楽 : アルバム随想録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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