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2006年01月17日

「白夜行」のテレビドラマ化

先日TBSで東野圭吾の「白夜行」ドラマ化の第一回目をみました。
連続ドラマで木曜日の午後9時から放映しています。

http://www.tbs.co.jp/byakuyakou/

わたしは東野圭吾の小説は好きでけっこう読んでいます。東野圭吾の特徴は推理小説の形をとっていますが、人間描写がとても深いことです。しかし同時に推理小説としての謎解きの部分もおろそかではなく、テーマと技法のバランスの高さを感じます。
たとえばこれもドラマ化されましたが「悪意」では人がなぜ人を殺すかという動機の面を掘り下げています。普通のこうした小説ではトリックに焦点が置かれている反面で動機はたんなる飾りか涙を誘う演出程度のものですが、動機に焦点を当てることでなぜ人を殺すかという人間の弱さ・悲しさをうまく描き出しています。それを描写するのに「悪意」では推理小説のある技法(叙述トリック)が使われていて複雑な構造をうまく処理しているのもさすがです。こうした完成度の高さが人気の秘訣だと思います。

原作の「白夜行」のひとつの特徴は1973年からはじまるそのときどきの時代背景を織り込んでいることです。ここはドラマでは結末を2005年にあわせるため設定が1991年からに変更されています。それにあわせて時代背景の演出も換えているようです(101回目のプロポーズのセリフなど)。
また気が付いたのはドラマ版の冒頭で暗示されたラストシーンも雪穂の感情の表現の仕方が原作と違うようです。これはドラマでは「世界の中心で」のコンビが配役されているので原作よりも(ある意味ストレートな)恋愛的側面にフォーカスして書こうとしているように見えます。原作では主人公(というか犯人の)二人の描き方はドライで客観的なのですが、ドラマでは彼らの方にもっと焦点を当ててもう少しウェットに描いているようです(特に雪穂の描き方)。
「白夜行」はわりと地味な小説なのでドラマ化しても、とはじめは思いましたが意外と第一話ですでに感動してしまいましたので(爆)、このくらい変えたほうがいいかもしれません。
原作の終わり方は賛否両論あるのですが、ドラマではもっと素直にラストでみな泣けるのではないかと思います(笑)

それと内容は直接関係ないようですが事実上の続編と言われる「幻夜」はわたしはまだ読んでいません。
図書館で借りようとしたら予約は半年から一年待ちといわれました...これは買うしかないか。
posted by ささき at 00:02| Comment(0) | TrackBack(0) | ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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