Benchmark DAC1は本来はスタジオでプロが使うための機材ですので、音の傾向も取り扱いもそれを念頭に入れておかねばなりません。
たとえばオリジナルの黒いバージョンにはラックマウント用の張り出しがあります。ただし最近ではコンシューマーオーディオでもよく使われるようになってきたので最近のシルバーカバーのバージョンではラックマウントはありません。
DAC1の特徴のひとつは入出力が豊富だということで小さな背面にぎっしりと入出力コネクタが並んでいます。
入力系:
XLR/同軸/光の3種類があり前面パネルで切り替えます。このとき信号が来てないと真ん中のエラーLEDが点灯します。その下のLEDは対応外のデジタルデータのときに点灯します。
DAC1では24bit/192kHzまで対応しています。どの端子でもAES/EBUとS/PDIFの両方の形式で入力できますが、普通はXLRの場合にAESで光と同軸のときにS/PDIFとなるでしょう。バランス入力は2番ホットです。また同軸はRCAではなくBNC端子なので注意せねばなりません。この辺のロックの確実性重視もプロ機ならではです。
わたしはIKEMIからAES/EBUのXLRコネクタからWireWorldのGold Starlight デジタルバランスケーブルでDAC1のXLR端子に接続しています。
出力系:
DACとして使用するときはアナログ出力をバランス(XLR)とアンバランス(RCA)が選べます。バランス出力は2番ホットです。
出力については背面のスイッチで3通りのモードが選べます。キャリブレーテッド、アナログ出力カット、バリアブルです。バリアブルでは前面のボリュームノブで出力の大きさを変えられます。つまりこのときプリアンプのように働きます。キャリブレーテッドではこれがトリマー切り替え(固定抵抗)になります。DAC1はあまりボリュームの品質がよくないとも言われますのでDACとして使うときはキャリブレーテッドで使用したほうがよいでしょう。
どの位置でもヘッドホン出力は常に有効でオフすることはできません。
アナログ系はCDPとの差し替えで同じものを流用していますのでAudioQuestのPythonです。(さすがに何本も買えない)
電源は110Vと書いてありますが、マニュアルにも90Vから対応するとありますので問題ないと思います。電源スイッチはないのでコンセントに差したときにいきなり通電します。ちょっと気が付いたのはDAC1のパワーLEDはちょっと部屋に置くには明るすぎるかもしれません。電源ケーブルはとりあえずハイエンドホースのエントリーレベルのものに交換しています。
わたしの場合は常時通電していませんが、電源タップにマスターパワースイッチがあるのでそれで一括電源オンオフできます。
わたしの今使用している電源タップであるオーディオプリズムのPowerFoundationではデジタル用コンセント位置があるのでDACはそこに差します。前にも書きましたが、デジタル機器からはノイズが電源ケーブルを伝って逆流します(これは測定器を差すとよく分かります)。そこで各社いろいろな施策をデジタル機器用にとっているわけです。
この位置にデジタル機材(CDPやDAC)の電源ケーブルをさすとアイソレーション(他の電源系と干渉しないよう独立させる)をしているわけです。
このPowerFoundationは単なる電源タップではなく電源コンディショナーに分類される機材で、オーディオプリズムでは前にも書いたコンデンサを使った並列型といわれるノイズ除去回路を使っています。この効果は絶大で音のとがった成分をかなり緩和して音を柔らかく感じさせます。
このPowerFoundation自体かなり高性能で、音の鮮度は高くなりSNの向上とともに全てのアンプやCDがうまく歌いだすように音が豊かに感じられます。
http://www.audioprism.com/foundation.html
Music TO GO!
2005年12月14日
この記事へのトラックバック
デジタル系はむしろ気をつけないといけないんですね・・・
デジタルアンプなんかでも電源周りの設計はむずかしいようですね。