FreQのカスタムIEM、FreQ Showが到着しました。高・中・低が分離した3Wayのトリプルドライバーで、価格は約$350です。
FreQのホームページ
FreQはいまやLiveWiresと双璧をなす低価格カスタムIEMのブランドですが、LiveWiresが基本的にT1というモデル一つなのに対して、FreQはラインナップも豊富なところが特徴です。
1. FreQのラインナップ
FreQは大きくMusic Lovers(ML)ラインとMusic Makers(MM)ラインに分けられます。Music Loversは初期の製品群で、Music Makersは最近出てきた上級機です。簡単に言うとMusic Loversはコンシューマー向けで、Music Makersはミュージシャン向けです。オーディオファイルとしては、iPodから直で聴く人はMusic Lovers、ポータブルアンプユーザーなどはMusic Makersが推奨されています。
MLとMMの違いはMMが着脱式のケーブルを持つということとクロスオーバーの回路です。ただしクロスオーバーは後で書きますが、MLでもMMのモデルでも両タイプを好きに選択ができます。バランスドアーマチュアのユニット自体はMLとMMの2wayとか3wayで対応するモデルは同じもののようです。
また、ポストを読むと分かりますが初期のMLはシェルの製作品質がやや劣っていたようです。
Music Loversラインではシングルドライバー(Control FreQ)、デュアル(FreQ of Nature)、トリプルドライバー(SuperFreQ)の選択があり、それぞれ$99.9、$189.9、$239.9とかなり低価格です。カッコ内は愛称ですが、この辺もユニークです。ちなみにはじめはSuperFreQは$189という価格だったようです。
Music Makersはデュアル(Tour de FreQ)とトリプルドライバー(FreQ Show)があります。価格はそれぞれ$249.9と$349.9です。
トリプルドライバーはWestone3/ES3のように高域・中域・低域の3wayの3ドライバーです。
本体価格のほかにかかる費用は耳型採取に約5000円、耳型の送付にEMSで1200円(箱で変わります)ですので、本体価格のほかにだいたい約$60くらいプラスされると考えておけばよいのではないかと思います。(実際にはそれプラスで送料($37)と輸入に関して税が請求されます)
一番高いFreQ Showで込みでも約$410ですからSE530やTriple.fiと比べればお得感はあります。一番安いControl FreQだとなんと約$160ちょっとですからカスタムも安くなったものです。SuperFreQだとケーブル交換できませんが、3Wayのトリプルドライバーでも、耳型込みで約$310です。
2. FreQ Show
こうしてラインナップを見てみるとWestone3なきいま、3WayのFreQ Showが魅力的に思えて来ました。
Sleek customは4ドライバーのUE11に対してシングルという点でシンプルさの魅力がありました。UE11を基点に考えると、そういう意味ではFreQ Showはtriple.fi,UE11ときてやや物足りない中域に魅力があります。(本来westone3がカバーすべきところでしたが)
MLのSuperFreQとの大きな差は交換ケーブルくらいとも言われますが、将来的なリケーブルも視野に入れてMMのFreQ Showの方にしました。(コネクタとケーブルはwestone仕様のようです)
以下オプションについて解説して行きます。
3. クロスオーバーの選択
FreQの大きな特徴はここですが、クロスオーバーが選択できて、Music Makersタイプ(MM)とMusic Loversタイプ(ML)を選択できます。たとえばMusic MakersラインのFreQ ShowにMusic Loversタイプのクロスオーバーを指定できます。また逆も可能なようです。
実際むこうのコメントを読むと分かりますが、FreQではこのクロスオーバー選択がひとつのキーになるようです。クロスオーバーは単にドライバーごとに最適な周波数を割り振るというだけでなく、イコライザーとしての側面もあるので、この選択で音の個性も変わってくるようです。
基本的にはMusic Makersタイプは音楽制作者・ミュージシャンとかアンプを使っている人むけで、iPod直などの人にはMusic Loversタイプを勧めているようです。ただしこれはそう単純な選択ではないようです。
コメントを読むとMusic Loversタイプは低域を中心にやや強調感があり、Music Makersタイプはよりフラットでニュートラルになります。ただ透明感とか性能的なところでもコメントを読むとMusic Makersタイプが後にできただけに進歩しているようにも思えます。
わたしはいずれにしろ中域重視でFreQ Showにしたので、他を強調すると中域が埋もれるのでMMでよいというわけです。またシングルのSleekだとやや強調した方がよいかと思ったんですが、マルチの場合は十分な帯域性能があるので抑え目で選びました。
この辺は人それぞれだと思いますので、悩んで個人の好みに合わせたものを考えるというところがカスタムのおもしろいところです。
4. カスタムカラーとペイント
FreQはこの価格でもカスタムペイントができます。この辺の体系はUEカスタムより明確で、あらかじめ用意されているものは追加で$20(単色)、さらに$10追加で4色まで色を増やせます。自分の好きな画像も使えて、この場合は$30(単色)、$10追加で4色まで色を増やせます。
また標準でもペイントも部分(裏側、表側、ケーブル)別に明確に指定できます。色は濃淡(shade)も指定が可能です。またMixedMutch($10)というオプションを選ぶとさらに細かい組み合わせができるようです。
UEカスタムなどはもともと業務用なのであまり丁寧ではないですが、この辺ははじめからコンシューマー向けに作られたカスタムIEMならではかもしれません。
それとちょっとはっきりは分かりませんが、どうやらFreQのロゴは取れない(取るのは有料)ようです。FreQブランドを広めたいということらしいのですが、なんとIEMもとうとう広告収入で安くする時代か、という感じもしますがこの辺は気になる人は確かめた方がよいかもしれません。
*FreQに関しては2008/9現在、headfiにも報告されているようにbass tube kink、オーダー間違いなど製造の問題、サポート不備などあまりにトラブルが多いのでコメントは当面凍結いたします
Music TO GO!
2008年07月17日
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