Music TO GO!

2008年07月08日

Sleek カスタムIEM

既述したようにSA6で知られるSleek AudioがユニバーサルIEMのSA6のカスタム版を開発しました。名称がないのでとりあえずSleek Customと呼びます。(まだWebには案内はありません)
ドライバーはシングルのバランスド・アーマチュアでSA6のものを流用しているようです。これはSleekの独自仕様ということです。SA6もかなり評価は高いので少し購入を考えていたんですが、ちょうどこのカスタム化の話が出たので飛びついてしまいました。
カスタムIEMもいろいろありますが、評価の高いユニバーサルモデルをベースにしたというものは意外となかったように思います。

sleek5.jpg sleek4.jpg

この週末に届きました。なかなかきれいに出来ていると思います。右の写真ではUE11と並べています。UE11はチタニウムプレート仕様にしているせいもありますが、シングルドライバーのSleek customはかなり軽く感じます。また実際に手に取るとひとまわり小さいという感触があります。
(写真はSleek customについてきたポータブルケースの上に載せています)

1. SA6

まずはそのベースとなったSleek SA6について少し語るべきかもしれません。
SA6はアメリカ・フロリダのSleek Audioが販売しているユニバーサルIEMでシングルのバランスド・アーマチュアのドライバーを採用しています。BAドライバーは独自仕様のもののようで、価格は$250です。
SA6のユニークな点はVQ Systemというもので、ユーザーによる音のカスタマイズが可能な点です。
これはパーツを交換することで低域と高域の特性を変えられるというものです。低域パーツには-(控え目), =(ニュートラル) , +(強め)があり、高域には同様に-, = , +, ++があります。
具体的に言うと低域はいわゆる低音ポートの大きさの大小無で加減をして、高域はフィルターの目の粗さで加減をしているようです。
注意したいのはレビューを読むと低域を+と言っても単に低域が盛り上がるだけではなく、音場や中域にも影響があるということです。また、高域はフィルターで加減するため、++はフィルターなしになります。そのためにこの場合は耳垢も防げないということになりますので、注意が必要です。
またケーブルがスイバルタイプ(回転可動式)のプラグ式で、これも耳にかけてもいいし、ストレートにさしてもいいというユーザーが好きに選択できるというVQ Systemのカスタマイズの高さの一環とも言えます。
ちなみにプラグ式の利点を生かして無線ユニットの予定があるようです。この無線ユニットはもちろんカスタム版にも使えるようです。

2. Sleek Custom

基本的にSleek CustomはSA6を流用して作られているようです。ケーブルもプラグ式でスイバルタイプです。実際にSA6と同じものが入ってきます。
ふつうはカスタムIEMといっても耳型と色・ペイントなど外形をカスタマイズできるということですが、Sleek Customは音の傾向もカスタマイズできます。もともとSA6がVQ Systemというカスタムの形態をとっていたのでそれを汲んでいるということのようです。ただし具体的になにで加減しているかというのはカスタムでは分かりません。
また価格も$300とカスタムとしてはかなり低価格です。ベースのSA6が$250ですから+$50でカスタムができるというのはちょっと驚きます。(ただし安いというだけであればFreQならシングルはなんと$100でカスタムを作ることができます)

2-1 カスタマイズのオプション

オプションは下記のものがあります。

色:インナーとアウター (Clear/Red/Blue/Pink)
他のメーカーに比べるとこの辺のカスタマイズの幅は大きくありません。ただし色の選択は少ないのですが、インナー(シェル)とアウター(トップ・プレート)で別々の指定ができます。
とはいえ、選択が少ないとあまりよい組み合わせは思いつかなかったので、わたしは両方ともBlue(濃い半透明)にしました。

ケーブルのマウント:フロントかトップ
ここは他のカスタムと違っていて、迷うところだと思います。これはケーブルをシェルの(装着者に対して)前面にマウントするか、トップ(装着から見ると側面)にマウントするかの違いです。Ultimate EarsやFreQ(MM)はフロントマウントで、LiveWiresはトップマウントです。
またこれはケーブルマウントだけではなく、シェルを普通のサイズで作るかロープロファイル(Low profile)で作るという違いでもあります。トップマウントを選ぶと自動的にロープロファイルになります。ロープロファイルは耳孔にすっぽりとはまる小さいタイプですが、外し方にややコツがいるかもしれません。
注文時にはトップを頼んでみたのですが、実際に来たのはフロントでした(^^;

カナル部分の長さ:(短、中、長)
ここはカナル部分の長さということだと思います。おそらく短めだとよりはめやすくはなると思いますが、変えると結果がよくわからないので中を選びました。(自分の耳の、ではなくシェルの張り出し部分のことです)
結果的にUEと同じ長さでした。

音傾向: 高域(-/=/+) 低域(-/=/+)
ここもSleek独自のところで、SA6同様に音傾向のカスタマイズができます。ただしSA6と違って自分では変えられないので、オーダーするときに少し悩みます。
そこで参考にしたのが、こちらのSleekのスレッドです。これを見てもらうとみなさんがどういう傾向で選んでいるかが分かります。
アンプを使っている人はbass+,treble =か、bass+,treble+のようで、どちらか迷ったのですが、わたしがUE11を使用していると言ったら、SleekのJasonさんがbass+,treble+を勧めてくれましたので、とりあえずそれを取ることにしました。

2-2 注文方法について

注文に関してはわたしはメールでコンタクトして問い合わせを繰り返してオーダーしました。この点は後で書きますが、FreQの方が明快です。
支払いについてははじめはクレジットカードの番号をメールで送ってくれと言われましたが、リスキーなのでPayPalにしてくれないかとお願いしたところ、PayPalのアドレスを教えてくれたのでPaypalで払いました。海外送料はDHL使用で$32です。日本へは送料込みで$332になります。
PDFのオーダーシートを送ってもらったので、それにも記入してインプレッションを送る時に同封しました。
FreQはなかなかメールには答えてくれないようですが、SleekのJasonさんはなかなか親切です。

耳型はUEの方式で採取してよいということです。これはJasonさんに確認しました。また、あとで書きますが結果的にもフィットはこれでオーケーでした。ちなみにFreQとかLiveWiresも基本的には同じです。
わたしはUE11のときと同様に須山補聴器さんで取ってもらいましたが、東京近辺の方はとくに悩まないで須山補聴器さんに頼むのが良いと思います。(連絡先はホームページを参照ください)

まだ正式にアナウンスされていないですし、いまはHeadfiの話題はFreQに向いているせいもあるかもしれませんが、ターンアラウンドはわりと短く、むこうに届いて数日で作ると言ってましたがその通りでした。6/23(日本時間)にインプレッションをEMSで発送して7/1(日本時間)の夜にDHLの発送通知が届きました。
EMSが国内では郵便局、FeDexが日通航空に引き継がれるように、DHLは日本国内の個人向けは佐川急便に引き継がれます。そこで、到着日時を指定したいときは、DHLのトラッキングを見て日本に入ったあたりで国内のカスタマーサポート(DHLホームページに載ってます)に電話して、佐川急便の指定範囲でいつの配達にしてほしいと伝えます。(ちなみにUPSはクロネコだったと思います)
7/5に届きました。ただし今回はサミットの特別警戒のせいか、一日余分に検査がかかったかもしれません。ちなみに輸入に関する税金が1300円かかります。

ということで、到着記と音の印象などはまた。

Headfiers: I wrote a review on the forum as well, have a look here.
posted by ささき at 22:22 | TrackBack(0) | __→ Sleek カスタムIEM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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