少し遅れ気味でしたが、WADIAのiTransport(WADIA 170 iTransport)は米国では先週末あたりからユーザーにわたり始めたようでいろいろとインプレッションなどが上がってきています。また、販売サイトにはFAQなども用意されています。
そこでいろいろと見ていますが、どうやら良いニュースと悪いニュースがあるようです。
まず良いニュースですが、音はやはりかなり良いようです。
特にかなり解像力は高いようで、手持ちのCDTと比較していわゆる聞こえていなかった音が聞こえるというようなコメントがあり、ちょっと期待できます。
そもそもiTransportはiPodアクセサリーというよりはハードディスク・トランスポートの新しい形としてとらえた方がよいと思いますが、旧態のCDトランスポートと比較した利点、たとえばポリカーボネイトの板を超高速回転させながらピットを読み込むという離れ業をやっていることに比すればかなりジッターを楽に小さくできるという点、ビットパーフェクトを生かせるという点がうまく出ているのではないかと思います。
ただ、トランスポートとしてはクロックの問題とか、トータルの作り込みで左右されるところもありますので実際にどの程度の実力かというのはぜひ試してみたいところです。
それと客層としてはむこうではわりと普通にピュアオーディオをやっている人が買っているように思います。
この辺はまたPC+LINNのSneaky DSのシステムなんかと比べるのも面白いと思いますね。
さて、悪いニュースですが、これはiPod Video(5G)とのコンパチビリティです。
基本的にiTransportは6G以降とはフルにコンパチビリティがありますが、5Gはいろいろと制限があります。
5Gに関してもデジタルでの出力はできますが、問題はiTransportにドッキングしているときに曲・プレイリストの選択ができないということです。リモコンでスキップとかポーズはできるようです(いずれにせよ6Gでもリモコンではメニュー選択はできないようです)。
これは5GはiTransportと接続すると"Extended Interface"というモードに入り画面がグレイアウトして(WADIAのロゴが映り)クリックホイールが効かなくなるからということのようです。つまりプレイリストや曲を変えるときはいったん抜いてから選択しなおして、また差しなおすということが必要になるようです。
これは欠陥ではなく5Gの認証接続をする上での仕様のようですが、もともと5Gのときはこうした認証接続の仕組みは用意されてはいたけれども、認証接続したときは親機からの制御のみということだったのかもしれません。また、iTransportに差したときに認証チップとiPodが認証作業を行うのに約10秒かかるとのことですが、このときはいっさいの操作はできないようです(これは6Gでも同じだと思います)。
またビデオに関してもコンポーネント出力はできずにS-Videoのみという制限が5Gにはあるようです。
iModに関しては5.5Gを使っている人が多いと思いますのでこの辺はちょっと気になるところです。
まあ、この機会にClassicでも買うかなぁとも楽観的に思います。iPhoneでもフルサポートしていると思いますが(^^
Music TO GO!
2008年06月24日
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