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2025年05月04日

米国連邦裁がアップルにApp Storeルールの緩和を要求、Spotifyが改訂アプリ登録

米国連邦裁がアップルにApp Storeルールの緩和を要求しました。
内容は以下の通りです。

外部決済の許可:Appleは、アプリ内で外部ウェブサイトでの決済を誘導するボタンやリンクを禁止するポリシーを撤廃しなければならない。これにより、開発者はAppleのアプリ内課金システムを回避し、手数料を支払わずに直接ユーザーに課金できるようになった。
手数料の禁止:Appleは、外部決済を利用した購入に対して27%の手数料を課していたが、これも禁止された。

この判決に対してアップルは控訴を検討していますが、この判決は即時施行であるため、アップルはすでにいくつかのガイドラインを書き直しました。

Spotifyのリリース
https://spotry.me/2025/apple-updates-u-s-app-review-guidelines-epic/

Spotifyは早速その改訂版iOSアプリ(バージョン9.0.40)をApp Storeに提出、これによって以下のことが可能となりました。

価格情報の表示:ユーザーはアプリ内でSpotifyのサブスクリプションプランの価格詳細やプロモーション情報を確認可能。
外部リンクでの購入:アプリ内に外部ウェブサイトへのリンクやボタンが設置され、ユーザーはAppleのアプリ内課金システムを介さずに直接Spotifyのサイトでプレミアムプランに登録できる。

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Mac rumorsのリンク
https://www.macrumors.com/2025/05/02/spotify-out-of-app-payment-options/

なおこの改訂は米国のみです。

EUではすでにサードパーティ向けのストアを導入、たとえばSpotifyは2024年3月、EU向けiOSアプリで価格情報や外部決済リンクを表示開始しています。
またEUはアップルにApp Storeに関しての制裁金を貸しています。
Apple MusicとSpotifyの争いが飛び火? 欧州委員会がアップルに制裁金
https://ascii.jp/elem/000/004/189/4189591/2/
ちなみにこの記事は私が書いたのですが、調べてみるとその後はアップルが控訴して係争は継続中、最終判決は2026年以降となるようです。

アップルの得意先の主要国では日本だけが取り残されたことになります。日本では国会が2024年6月に「特定スマートフォンソフトウェアの競争促進に関する法律」を可決。この法律はEUのデジタル市場法(DMA)に似た内容で、規制を2025年末までに施行予定です。対応はその後となるでしょう。
posted by ささき at 07:20 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする