Music TO GO!

2022年02月04日

ロバートワッツがMojo 2を語る

Mojo 2に関するDarkoとロバートワッツの対談がアップされています。
52分にわたりDarkoがロブワッツにインタビューする形式ですが、興味を引いたところを少し書きだします。

https://soundcloud.com/johnhdarko/rob-watts-on-the-chord-mojo-2?utm_source=clipboard&utm_medium=text&utm_campaign=social_sharing



Mojo2は2018年から4年かけて5つくらいのPCBデザインを試作した。(普通は2-3年のよう)

768kHzまで対応させたのはM Scalerを考慮してのこと。これには将来的にM Scalerが小型化することを見据えているようです。

Wattsが考えるDAC設計で重要なのは3点で、まず低シグナルの解像力・細かさ、測定できるようなノイズフロアモジュレーションがない(背景ノイズが低い)こと、トランジェントのタイミングの正確な再現(楽器の音色再現に重要で、これが他のDACとの一番の違いと言っている)。
FPGAはデジタルチップであり、DAコンバージョンはフリップフロップと抵抗のディスクリート回路で行われる。このためにノイズを切り離すことができる。

アンプなどのアナログ回路は先代と大きな違いはないが、パワーサプライが大きく変わっている。充電においてインテリジェントデスクトップモードが追加された。インテリジェントデスクトップモードにより、フルにチャージされると物理的にバッテリーが切り離される。これによってMojoをデスクトップにおいて電源を繋ぎっぱなしでもバッテリーが痛むことが少ない(ユーザー要求のよう)。これによってバッテリーの劣化による音質低下も防げる。

なぜUHD DSPをロスレスというかというと、従来の64bitのDSP処理では問題があり、例えばPCですべて+1dB設定にして、ボリュームを-1dBにすると変わらないはずだが、実際の出音は違う。これは64bit浮動小数点計算自体がノイズを生む元であり、極小シグナルの取り扱いがうまくないのでフェイズシフトも起こる。
このためDSPコアは64bitではなく104bitにした。これはFPGAならではということ。テストしても音質の低下が認められないのでロスレスと言っている。

Mojo2ではFPGAをフルキャパシティで使っている。前はリミテッドだった。タップ数は40,960。これはパワーマネージメントの改善によるもの(FPGAは同じよう)。これによってデジタルフィルターの向上、EQ追加ができた。クロスフィードはHugo2と同じコード。

Mojo2では低音がよりタイトになり、音場感とリゾリューションがよく聞こえるはず。
顧客の好みのサウンド傾向があるのでロスレスDSPによるイコライザーで音を積極的に変えて欲しい(それが製品の正しい評価にもつながる)。
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