Music TO GO!

2021年12月31日

2021年を振り返る

今年2021年は新型コロナの影響を受けつつも光が見え始めたような年でした。今回も2021年を振り返る記事をまとめてみたいと思います。
2020年の振り返り記事はこちらです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/479310611.html

今回は2021年の注目の技術とトレンドについてはまとめ記事を書いておきました。

2021年の注目技術1 MEMSスピーカー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/484949223.html

2021年注目の技術2 音響メタマテリアル
http://vaiopocket.seesaa.net/article/484949260.html

2021年注目の技術3 音質優先配信技術 KORG Live Extreme
http://vaiopocket.seesaa.net/article/485024082.html

2021年のトレンド1  ゲーミング分野と有線イヤフオン
http://vaiopocket.seesaa.net/article/484997881.html

2021年のトレンド2  ASMRとイヤフォン
http://vaiopocket.seesaa.net/article/484998066.html


機材の話題ではやはり音質を重視した完全ワイヤレスの決定版としてfinal ZE3000が出たことです。聴くたびに良さが実感できるスタンダードで、いろんな時代のいろんな録音の曲を聴きたくなります。

finalブランドの名を冠する完全ワイヤレスイヤフォン「final ZE3000」レビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/484753970.html

おなじみ須山さんのFitEarではToGo 334の後継機のTG334が10年振りに出ました。

FitEar TG334インプレ
http://vaiopocket.seesaa.net/article/481233801.html

ちなみにうちのブログ名を冠した初代ToGo 334の記事はこちらです。ToGo 334は世界初のカスタムの手法を用いたユニバーサルイヤフオンです。

須山ユニバーサル、FitEar TO GO!334登場
http://vaiopocket.seesaa.net/article/253318386.html

FitEarではイヤピースにシリコンを詰めて簡易カスタム化するインスタチップもお気に入りのアクセサリーです。
https://ascii.jp/elem/000/004/065/4065598/

今年は半導体不足やAKM工場問題があとを引いて、LINNなど独自DACがいろいろでてきた年でもありました。ポータブルではヒマラヤDACが注目です。

HIFIMANの独自DAC「ヒマラヤDAC」
http://vaiopocket.seesaa.net/article/484347310.html

ハイエンドDAPでは待望のAstell&Kernの最上位機 A&ultima SP2000Tが発売されました。真空管を積むなど新機軸とともにSE200やSE180などの実験的なモデルの成果を含む集大成的なDAPでもあります。
https://ascii.jp/elem/000/004/072/4072922/

今年はApple Musicのロスレスハイレゾ化が話題となりましたが、SP2000TならOpenAppでDAPでも高音質でハイレゾストリーミングが楽しめます。

Apple Musicのハイレゾと立体オーディオ対応発表
http://vaiopocket.seesaa.net/article/481549159.html

またこうした動きに刺激されクアルコムがSnapdrgon Sound規格やaptX Losslessを発表するなどワイヤレスの高音質化に向けた取り組みが見られた年でもありました。

有線イヤフォンではハイレゾストリーミングに対応したスティック型の小型DACがたくさん出ました。W2はバランス駆動の音が素晴らしい製品です。

iPhoneに好適なコンパクトDAC、LUXURY & PRECISION W2
http://vaiopocket.seesaa.net/article/481684789.html

ユニークな製品としては初代ウォークマンのオマージュであるOriolus DPS-L2が面白かったですね。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/482533313.html

今年は昨年のWestoneに続いてゼンハイザーにも老舗ブランドの事業移管という残念なことがありました。ただこれを契機によりよい製品が出てくれることを願います。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/480191401.html

来年はひさびさにヘッドフォン祭やポタ研がリアルイベントで復帰する予定といううれしいニュースもありますので、来年はなんとか雲間に陽の光が見えてほしいものです(と昨年も書いた)。
posted by ささき at 12:00| ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年注目の技術3 音質優先配信技術 KORG Live Extreme

2021年はハイレゾストリーミングが注目された年でしだか、動画配信にも高音質化の技術が注目されました。
従来動画配信はYoutubeなどのようにあくまで画面が優先で音質は二の次だったんですが、ライブなどはやはり高音質で楽しみたいものです。そこに登場したのが音質優先をうたう動画配信技術であるKORGのLive Extremeです。

PC.jpg
エンコーダーが搭載されたPC

Live Extreameとはコルグの独自技術で映像コンテンツに高音質の音声トラックをつける技術・配信システムの総称で、コルグはエンコーダーを提供します。映像も音声も対応して映像は4Kまで、音声のエンコードはハイレゾPCM・DSDで可能です。コルグだから音声トラックをDSDにするということはわかりますが、Live Extremeはさらに上をいくものです。それは音声トラックが動画よりも優先というコンセプトです。

スピーカーデモ.jpg  ヘッドフォンデモ.jpg
スピーカーとヘッドフォンによるデモ

従来の動画配信では映像に合わせてオーディオクロックをビデオのクロックから作るのでジッターが大きくなる(音声を映像に合わせねばならないため、つじつま合わせに音声が揺れる)のですが、Live Extreameでは音声を主にしているため映像が揺れてフレームが落ちる可能性はあるが音声トラックに関してはビットパーフェクトが保証されるわけです。このためLive Extremeは単にハイレゾ搬送のための技術ではなく、従来のようにAACを使用しても音質は工場するはずです。またエンコードの時点で全てHLSなどの業界標準形式になるため、専用のデコーダーやソフトウエアが不要という利点があります。ここは専用のデコーダーが必要なMQAとの大きな差となります。
この他にもASIO対応することで音楽制作用の機材が使えるという利点もあります。

Thumva画面jpg.png
ライブチケット画面

実際にオンライン音楽配信のThumvaでLive Extremeを採用したハイレゾ音質による藤田恵美コンサートのライブ動画配信を聞いてみました。音質的には素晴らしく、アコースティック楽器の弦が擦れる音も生々しく、ヴォーカルの息遣いもリアルで高音質ダウンロード音源に匹敵するようなものです。試しにYoutubeのOpus251(128kbps相当)での同じ動画で同じハード(Mac)で聴いてみるとYoutubeは甘く楽器の音が鈍い感じです。Live Extremeの方が明瞭で鮮明に聴こえます。ちなみにいうとこれはサンプリングレートの差ではありません。なぜかというとYoutubeでもCore Audioによってアップサンプリングされているからです。
他にもたくさんのオンラインライブが行われ、来年も増えていくことでしょう。
posted by ささき at 11:49| ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする