Music TO GO!

2020年02月22日

Jaben Japanから新ブランドのイヤフオンと高級交換ケーブル登場

Jaben Japanからポタ研で展示していたイヤフォンと、リケーブル用の高級交換ケーブルの新ブランドが発売されています。

オンラインショップはこちらです。
https://jabenjapan.thebase.in/
Jaben Japanでは2/22から3/2までの期間に全品10%オフというクーポンをJaben Japanのtwitter(@JabenJapan)とfacebook(Jaben Japan)のアカウントで配布していますので興味ある方はどうぞ。

○ 1 Custom Universal

イヤフオンの新ブランドは1 customという名前ですがカスタムではなくユニバーサルイヤフォンです。customというのはスイッチによって音色が変えられるというところからきているようです。BAマルチドライバーのMR,SRとハイブリッドのJRの3モデルが販売されています。
スイッチはデフォルト、Vocal, Detailed, Bassの4種類が可能で、これは各機種に共通の特徴です。スイッチを切り替えるための小さなピンが付属しています。

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以下は機種ごとのインプレッションです。試聴はAK380を使用しています。

* MR(4Hi, 2Mid/low, 1Low) 27Ω 68,000円 (発売記念特価 58,000円 税込)

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マルチドライバーなので大柄なシェルだけれども、軽くて耳にぴったりとフィットして装着感はよいと思います。おそらくシェルの形が良いと思いますね。まずデフォルトで聴いてみます。
音数が多い感じで情報量が豊富という印象です。透明感もわりと高く、高域は響きが美しいけれども、あまりきつくなりすぎないよい特性だと思います。低域は多くなりすぎずに程よくいい感じ。周波数特性のバランスはわりと優等生的です。
ヴォーカルは少し前に出る感じで、明瞭感も高く聴きやすいと思います。あまり低域が中域をマスクしている感も少ないと思います。
全体に厚みがあって、音楽を聴く魅力があります。この価格でのマルチドライバー機としてはなかなか良いと思います。

次にVocalモードにしてみます。添付のピンで1番を左右ともONにすることでVocalモードになります。ちょっと細かいのでやりにくい点はありますね。変えるとVocalというよりも全体が前に出る感じではあり、全体にやや甘めな感じになります。次にDetailedにするVocalよりはやや引いた音になって聴きやすくなる感じですね。Bassにすると低域が盛り上がるというよりはヴォーカルが少し引いた感じになると思います。

試聴ではデフォルトのバランスが良いのであまりスイッチで変える必要性はないように思うけれども、いろいろと自分の音楽で聴いてみてモードを使い分けるとよいのかもしれません。テイストが少しずつ異なるような感じだと思います。これはもうちょっと激変したほうが面白いのではなかったかと思います。

* SR(2HI,1Mid,1Low) 14.8Ω 42,000円 (発売記念特価 38,000円 税込)

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装着感としてはMRよりも小さい分で耳へのおさまりはよいという感じです。
音は高域が少し強めでややきつい感じはあります。実のところ高域ドライバー数の多いMRの方が質が良くなめらかな高域表現であると思います。
低域はMR同様にわりと穏やかであまり強くはないですね。SRでもBASSモードを試してみたけれども、あまり激変する感じではなくやや低域が盛り上がる感じです。こちらもMR同様に基本のデフォルトモードのバランスがよいので、スイッチでもっと味付けしてもよかったと思います。

* JR(ハイブリッド、1Hi,1Mid,1DD) 8.6-9.5Ω  26,000円 (発売記念特価 18,000円 税込)

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JRのみダイナミックドライバーとのハイブリッドでベント穴があります。
高域はあまりきつくなく聴きやすい感じです。伸びも悪くないのですが、MRと比べると情報量には欠ける感じがします。
低域はハイブリッドらしくたっぷりとしていてSR/MRよりもだいぶ低域が多いように感じられます。躍動感があって、音楽を楽しく聴くことができます。低価格でハイブリッドらしい楽しさを感じられる良い機種だと思います。
スイッチの切り替えもこのモデルが一番違いが分かるような気はします。

3機種ではMRとJRが価格にしては音が良い感じがするので、この二機種のどちらかがお勧めです。


○ Creator Cable (香港)

こちらは高級な交換ケーブルのブランドです。2010年よりハンドメイドにより交換ケーブルのOEM展開をしていたブランドで、2018年にそのノウハウを生かした自社ブランドの「CREATOR」を立ち上げたということです。

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特徴としては音色に分けたケーブルの展開をしていることで、リファレンス的な位置づけのSilver4、ボーカル表現に重きを置いたVocal cable、音楽のたたずまいの再現と高品位な高域に重点を置いたというMusical cableの3種類があり、それぞれに2pin、MMCX、Fitearの3タイプが用意されています。アンプ側は4.4mmバランスです。

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FitEar (335univ)

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MMCX (HS1675SSS)

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2pin (Maverick3 CIEM)

またアダプターも多種類用意されています。

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音は代表してMMCXタイプをAcoustune HS1670SSで聴いてみました。されざれ自分でのエージングはしていない状態です。共通して高級ケーブルらしく重く硬いケーブルで、耳にかけるところの癖が付けられていないので耳にかける使い方はやややりにくいところはあります。タッチノイズはかなり少ないと思います。

* Silver4 (特殊処理、最高級高純度、純銀線) \ 235,000税込

リファレンスというだけあって、音のバランスが良いと思います。たしかに純銀らしい上質感があると思います。
ちょい聞きには低域が多いようにも感じますが、高域もよく伸びていて、とてもワイドレンジに感じられます。音の広がりも3本の中で一番広いですね。透明感が高く解像力が高いが、軽いとかきついという感が少ない感じです。
音に厚みと重みがあってよくある「銀線です」というようなシャープさのみを主張するケーブルではないと思います。上質な銅線にも思えるくらいです。それでいて低域のインパクトに切れあじがあって音の歯切れが良いところは銀線らしいですね。低域の深みと重さもよい感じです。
ヴォーカルもよく聞き取れるので、全体的に明瞭感が高い上質なケーブルだと思う。これはかなりレベルが高いケーブルです。

* Vocal (特殊処理、銀メッキ高級OFC) \ 118,800税込

Silver4と比較すると高域と低域のワイドレンジ感が少なくなり、やや小さくまとまった音になりますが、低域のインパクト感も高域も悪くはありません。
特徴はやはりヴォーカルがとにかく明瞭感が高いとともにとても前に出てくる感じです。相対的にヴォーカルに注意が行くような音です。Silver4のヴォーカルも明瞭感は高いが、少し奥にいて客観的な感じがします。

* Musical (特殊処理、銀メッキ高級OFC) \ 173,000税込
特殊処理銀メッキ特殊OFCという点でヴォーカルと同じですが、こちらは各パートにバランスが取れていると思います。全体的に厚みや程よい暖かみがあって、いわば銅線的な鳴りのケーブルです。きつさも少ないので音楽を長い時間楽しく聴くことができると思います。Silver4よりも再現力ではやや劣るけれども、わりとオールマイティに使えると思います。

3機種では再現力はSilver4ですが、Musicalも悪くありません。
個人的には特にSilver4はかなり気に入りました。純銀線のお手本的な音の良さがあると思います。銀コートはときにハイや子音がきつくなるのですが、ほんとによい純銀線はSilver4みたいにきつくないのですよね。
もう一つヴォーカルは癖がありますが、特徴的なのでヴォーカルものをよく聞くという人にお勧めしたいと思います。他の二本はオールマイティに使えると思います。
posted by ささき at 15:12| ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする