恒例のヘッドフォン祭レポートです。最近はヘッドフォン祭はよく晴れていますね。
今回は土曜日にRoonの主要メンバーであるCEOのEnno VandermeerとCOOで技術担当のDanny Dulaiが来日したことに関して、Roonの概要とRenduシステムを使ったRoonReadyシステム紹介のセミナーで進行と通訳を行いました。なかなか難しくて、特にRoonではMQAにDSPが適用できるというあたりでは、MQAの技術的な知識と英日の通訳で二重に頭を使って、頭がオーバーヒート気味になりました。
特にDannyがなかなか熱くて、事前打ち合わせの時でもRoonの日本語化スレで一緒に問題解決したよね、という話からRAATのゾーン別クロックのプライオリティまで話が及んだり(そういえば当日これ話せなかった)、なかなか面白かったですね。
左:ENNO、右:Danny
システムはこういう感じで右に見える黒箱がSonore opticalRenduで、光で電気的絶縁ができるネットワークブリッジということになりますね。右にあるのはRJ45とSFP光の変換機です。音質向上効果もなかなか高かったと思います。
今回の目玉のひとつはA&Kの新製品SA700。AK120の面影がありますが、音的にはAK120というよりはSP1000系のような透明感が高く深みのあるなかなか良い音でした。
もうひとつのメインはオーディオテクニカの新型です。特にポータブルがオーテクらしい優しく美しい音で好印象でしたが、ホームタイプもグールドのハミングが明瞭に歌っているように聞こえるような基本性能の確かさがありました。
また過去の名機の展示もありました。
S NEXTのブースではやはりDreamの新型XLS。またagという完全ワイヤレスの新ブランドも立ち上がっています。
Campfireの新製品はAndromedaベースのCampfire Audio10周年モデルと3ドライバーの新作"C/2019 Q4"。後者は彗星の名前で、ボリソフ彗星のことです。10周年モデルはなんとセラミック材料の3Dプリントパーツを採用そう、すごい高価な手法ということです。
音的には10周年モデルは音楽的チューン、後者はフラットチューンだそうです。
FitearはDCがメインです。土曜日は技術紹介的なセッションもあったようです。
Just earはMH2でも後で音質調整できるRバージョンを発表。他にも細かい手が入ってるようです。
iFIの新製品ZEN DACとバランス出力のBTレシーバー。ジョンカール効果もあるのか、ZEN DACはいままでのiFIとも違った艶のあるような綺麗な音を聞かせてくれました。価格の割に作りも良いですね。
うちでブログ記事を書いたDALIのワイヤレスヘッドフォンも国内販売されるようです。
Simphonio VR1。これはコーティングではなく、セラミックをナノテクノロジーを使って成長させて振動板の形にするとか、量産じゃなく研究所レベルの技術使ってます。ソースを選ぶのでSP1000/2000クラスのDAPが必要です。
エミライさん取り扱いのSR1a。なかなかスピーカーっぽい音を聞かせてくれ、K1000とは全然別物です。開くと頭内定位が去るような独特の音場感があるのも面白いところ。
HifimanからはANANDA-BTが出ています。ハイレゾコーデック対応のBTワイヤレスヘッドフォンです。ワイヤレスヘッドフォンでハイエンドレベルを狙いたい人には注目アイテムです。
JabenからはPhatlabの新型が出ていました。
今井商事さんではWooのスマホケース一体型のWA11が出ていました。海外ではDAP代わりに音楽専用のスマホを持つことも多いそうですのでこういう形態とか。なかなかよくできていました。
DELAのオーディオ用スイッチングハブ。ガワとか足を変えただけではなく、電源とかパーツがオーディオグレードであり、他にSFP光がついてるので、opticalRenduと組み合わせたい感じもしますね。
この恒例の中国市場の報告会もなかなか面白いですね。
会場にはボブスチュアートの姿もありました。RoonのMQA説明した時にいてほしかったなあ。。