Music TO GO!

2019年11月18日

InterBeeでMQAと映像の融合デモ

InterBeeで動画とMQAの融合したHDビデオのデモを見てきました。これはWOWOWとの協力によるものです。
https://mqa.jp/article/WOWOW_MQA_collaboration/

IMG_3716_s.jpg IMG_3722_s.jpg

MQAのひとつの利点は柔軟性ですが、ビデオの音声トラックは48/24までなのでMQAでハイレゾを入れられるというメリットがあります。
しかし従来の動画の音声トラックのコーデックはAACなので、MQAをそのまま使うことはできません。それをMPEG4-ALSを用いてロスレスをサポートした方式にするという点がポイントです。

IMG_3711_s.jpg IMG_3721_s.jpg

デモではPCでVLCを使ってMP4ビデオを再生していました。たしかにライブなどはなかなかの臨場感があり、イマーシブという言葉がよくあいます。技術的にはアコースティックフィールドのHPLと、NTTスマートコネクト社のサポートがあるということです。
posted by ささき at 08:25| __→ PCオーディオ最新技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月09日

CanJam上海のプレビュービデオから、中国製品紹介

今週末はHeadFiのイベント、CanJamが上海で開催されています。そのプレビュービデオがアップされていたので興味あるところを紹介します。特に中国系のメーカーを抜き出しました。今回は英語と中国語のキャプションが付いたので聴き取りにくいときにも助かります。
時間は目安です。

https://www.head-fi.org/threads/canjam-shanghai-2019-november-9-10-2019.912316/page-4#post-15294025

ちなみに測定性能はHarman ターゲットカーブとの近似で評価してます。ヘッドフォンやイヤフオンは線がまっすぐになるのが良いことではなく、耳の形によって影響を受けた曲線がフラットに聴こえるカーブになります。

17:33 SMLS ME500 古そうな形ですがコスパ良いとのこと。
18:00 DAAT CANARY2 JFET入力など面白そう。
18:57 AURIS Auido EUTORPE ヘッドフォンスタンドにもなる真空管アンプ。中国物はデザインもユニークなの多いですね。
19:52 Golden Wave GAX 測定性能が高いとのこと。フルディスクリートで日本でも普通に受けそう。
IMG_3561_s.jpg
21:02 Eletech ケーブルメーカー。技術力も高くて仕上げもよさそう。
26:40 ICE Lab カスタムイヤフオン referenceはEST採用の10ドライバー。測定性能もかなりよいらしい。
IMG_0537_s.jpg
28:53 InEar Promission X これは日本でも入るかもしれませんが、これもハイエンドでよさそう。
32:09 Meccaudio TITANS RHEA これも高域にESTを採用してそれ以外はBAの8ドライバー。
IMG_0539_s.jpg
34:26 Dan Clark Audio(元MrSpeakers)のAEON2。これ折り畳みメカが画期的なので動画で見てください。
IMG_0540_s.jpg
34:55 Softears Cerebris 水月雨のハイエンドブランド(?)。これもEST採用。RS10はかなりHarmanターゲットに近似。ただ音的にはやや強調感があるよう。
38;41 Vision Ears Elysium ブランドは日本でも知っている人がおお欧州ものですが、BAを低域、ダイナミックを中域、EST(x2)を高域にもっていてESTの実装ではJudeは一番いいと言っています。
42:37 SHUOER judeも知らなかったというブランド。TAPEは文字通りカセットテープみたいに見えるデザインが特徴。特徴的なダイナミックとEST?を使ってるみたいで高性能ドンシャリっぽい感じのよう。
43:42 Tingpod(TP Audio) Aurolaは1BAのIEMで仕上がりも音もよさそう。

とにかくEST採用のIEMが多いですね。中ではICE Lab referenceとVision Ears Elysiumが一番興味ありますね。
中国市場も昔から近くて遠いのですが、たとえば10年くらい前の話をすると、どう見ても100円イヤフォンにしか見えない怪しい中国製のYuin PK1に1万円も出したかというと、まずHeadFiのフォーラムで話題になり音に関しては英語で情報が分かったということ、アメリカの代理店が扱っていて英語でやりとりでき、PayPalが使えるように実質的に米国製品の通販と変わらなかったということが大きいと思う。これをアルジネットで情報を得て、タオバオで買うっていうのはいまでもハードルが高いです。
HeadFiとCanJamが英語情報で中国事情を提供し、中国のオーディオ世界へのゲートウエイになればよいですね。
posted by ささき at 13:46| ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

QobuzがMP3を廃止、ハイレゾとCD品質プランを統合

QobuzがMP3を廃止して、プランをCD品質とハイレゾを含む月額$14.99(年間だと$12.5/月)のプラン一つに統合するとのことです。
https://www.audiostream.com/content/qobuz-kills-mp3-offers-high-res-and-cd-lossless-1499

ハイレゾストリーミングがひしめく中で戦略的な一手に出てきましたね。
posted by ささき at 08:38| ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月05日

MrSpeakersがDan Clark Audioに改名

MrSpeakersがDan Clark Audioと名称変更しました。経緯が下記ページに書いてあります。
https://www.headphone.guru/mrspeakers-changes-name-to-dan-clark-audio/

簡単に言うと、ヘッドフォンを作っていてスピーカーを作っていないのでユーザーに混乱を与えてしまうから、ということです。もともとDan Clarkはヘッドフォン(Fostex mod)の前にはスピーカーを制作していて、MrSpeakersはそのときの名前のようです。Danの経歴を見ると、スピーカーだけではなくアンプや電子機器にも強いようですね。



posted by ささき at 19:15| ○ ホームオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月03日

ヘッドフォン祭 2019秋

恒例のヘッドフォン祭レポートです。最近はヘッドフォン祭はよく晴れていますね。

IMG_3425.jpg

今回は土曜日にRoonの主要メンバーであるCEOのEnno VandermeerとCOOで技術担当のDanny Dulaiが来日したことに関して、Roonの概要とRenduシステムを使ったRoonReadyシステム紹介のセミナーで進行と通訳を行いました。なかなか難しくて、特にRoonではMQAにDSPが適用できるというあたりでは、MQAの技術的な知識と英日の通訳で二重に頭を使って、頭がオーバーヒート気味になりました。
特にDannyがなかなか熱くて、事前打ち合わせの時でもRoonの日本語化スレで一緒に問題解決したよね、という話からRAATのゾーン別クロックのプライオリティまで話が及んだり(そういえば当日これ話せなかった)、なかなか面白かったですね。

IMG_3412.jpg
左:ENNO、右:Danny

システムはこういう感じで右に見える黒箱がSonore opticalRenduで、光で電気的絶縁ができるネットワークブリッジということになりますね。右にあるのはRJ45とSFP光の変換機です。音質向上効果もなかなか高かったと思います。

IMG_3504.jpg

今回の目玉のひとつはA&Kの新製品SA700。AK120の面影がありますが、音的にはAK120というよりはSP1000系のような透明感が高く深みのあるなかなか良い音でした。

IMG_3468.jpg  IMG_3467.jpg

もうひとつのメインはオーディオテクニカの新型です。特にポータブルがオーテクらしい優しく美しい音で好印象でしたが、ホームタイプもグールドのハミングが明瞭に歌っているように聞こえるような基本性能の確かさがありました。
また過去の名機の展示もありました。

IMG_3484.jpg  IMG_3487.jpg  IMG_3486.jpg

S NEXTのブースではやはりDreamの新型XLS。またagという完全ワイヤレスの新ブランドも立ち上がっています。

IMG_3463.jpg  IMG_3465.jpg

Campfireの新製品はAndromedaベースのCampfire Audio10周年モデルと3ドライバーの新作"C/2019 Q4"。後者は彗星の名前で、ボリソフ彗星のことです。10周年モデルはなんとセラミック材料の3Dプリントパーツを採用そう、すごい高価な手法ということです。
音的には10周年モデルは音楽的チューン、後者はフラットチューンだそうです。

IMG_3446.jpg

FitearはDCがメインです。土曜日は技術紹介的なセッションもあったようです。

IMG_3443.jpg

Just earはMH2でも後で音質調整できるRバージョンを発表。他にも細かい手が入ってるようです。

IMG_3475.jpg

iFIの新製品ZEN DACとバランス出力のBTレシーバー。ジョンカール効果もあるのか、ZEN DACはいままでのiFIとも違った艶のあるような綺麗な音を聞かせてくれました。価格の割に作りも良いですね。

IMG_3500.jpg  IMG_3502.jpg  IMG_3503.jpg

うちでブログ記事を書いたDALIのワイヤレスヘッドフォンも国内販売されるようです。

IMG_3474.jpg

Simphonio VR1。これはコーティングではなく、セラミックをナノテクノロジーを使って成長させて振動板の形にするとか、量産じゃなく研究所レベルの技術使ってます。ソースを選ぶのでSP1000/2000クラスのDAPが必要です。

IMG_3453.jpg

エミライさん取り扱いのSR1a。なかなかスピーカーっぽい音を聞かせてくれ、K1000とは全然別物です。開くと頭内定位が去るような独特の音場感があるのも面白いところ。

IMG_3477.jpg  IMG_3480.jpg  IMG_3479.jpg

HifimanからはANANDA-BTが出ています。ハイレゾコーデック対応のBTワイヤレスヘッドフォンです。ワイヤレスヘッドフォンでハイエンドレベルを狙いたい人には注目アイテムです。

IMG_3439.jpg

JabenからはPhatlabの新型が出ていました。

IMG_3440.jpg

今井商事さんではWooのスマホケース一体型のWA11が出ていました。海外ではDAP代わりに音楽専用のスマホを持つことも多いそうですのでこういう形態とか。なかなかよくできていました。

IMG_3441.jpg  IMG_3442.jpg

DELAのオーディオ用スイッチングハブ。ガワとか足を変えただけではなく、電源とかパーツがオーディオグレードであり、他にSFP光がついてるので、opticalRenduと組み合わせたい感じもしますね。

IMG_3505.jpg  IMG_3506.jpg

この恒例の中国市場の報告会もなかなか面白いですね。

IMG_3491.jpg

会場にはボブスチュアートの姿もありました。RoonのMQA説明した時にいてほしかったなあ。。

IMG_3495.jpg
posted by ささき at 20:00| ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする