![IMG_7565[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_75655B15D-thumbnail2.jpg)
SP1000CP
AK380を使用していた期間が長かったので、レビューで使うという点で言うとSP1000の音になれるまでに時間がかかります。そこで今回は少しおいてからSP1000自身もレビューすることにしました。
結果からいえば、ファームウエア的にはAk240とAK380の差ほどAK380とSp1000の差はありませんが、音質的にはAK240とAK380の違いよりも、さらにAK380とSP1000の違いは大きいと思います。そのくらいの音質の向上があります。それはその間のAstell & Kernのさまざまなノウハウの蓄積によるところも大きいと感じました。
* デザインの変更
まずSP1000で印象的なのは内箱が木製になったことで、かなり豪華な感があります。特に外箱から木箱を取り出すときがちょっと感動モノです。
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![IMG_7549[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_75495B15D-thumbnail2.jpg)
カッパーのほうはカッパーを示すマークと酸化防止のためか真空パックされています。
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外箱をめくると木の箱が出てきます。
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SP1000SSとCP
外形デザインは原石を多面カットした宝石がデザインコンセプトで、光と陰はキープコンセプトです。
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SP1000SS
SP1000ステンレススチールでは先鋭的な表面のシャープさが音の先鋭さも感じさせてくれます。
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SP1000CP
SP1000カッパーモデルは表面仕上げが以前のAK380カッパーとは異なり、より酸化しにくく輝きが続くようです。深みのある銅の輝きがやはり深みのある音を感じさせてくれます。実際に数か月使うとAK380CPとはだいぶ酸化のされ方が違い、より長くきれいにきらめいています。AK380カッパーではタバスコを使うとか、レモンとかいろいろな方法がいわれましたが、SP1000CPに関しては特にそうした工夫なしでも長く輝きが続いていると思います。
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化粧箱はブナの木で、スエーデンでのタルンショの天然皮革のケースがついています。
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![IMG_7592[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_75925B15D-thumbnail2.jpg)
前に比べると重量が重くなったこともあり、落とした時に怖いのでケースに入れて使う機会が増えました。あとこれは気のせいかもしれませんが、ケースに入れないで使用した方が音がわずか良いようにも思います(人体アース?)。ほんとに気分的なものですが。
![IMG_6900[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_69005B15D-thumbnail2.jpg)
SP1000SSとAK380の大きさ比較
上面のSDスロットはケースから外さずにmicroSDの取り外しが出来るようになりました。このため上面から電源ボタンがなくなっています。
![IMG_6919[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_69195B15D-thumbnail2.jpg)
マイクロSDカードは確実な装着のためにトレイを採用しています。このため専用のピンが同行されています。
実際に使っていると不用意なSDカードのイジェクトは起こらなくなりましたが、SDカードを変えたいときにピンがないので困るということはあります。もちろん専用のピンで何くても細いものがあればイジェクトすることはできます。
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![IMG_6896[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_68965B15D-thumbnail2.jpg)
USBはCタイプとなり、KANNのようにハイブリッドではなく、Cタイプのみです。Cタイプのケーブルはもちろん同梱されてきます。
また底面を見ると拡張コネクタが4ピンではなく5ピンになっていますが、これはまだ使用途がわかりません。ただAK380に比べれば外部アンプの必要性はあまり感じられないので、公開してくれてサードパーティーが使えれば面白いと思います。
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SP1000SS
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![IMG_7576[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_75765B15D-thumbnail2.jpg)
SP1000CP
電源スイッチはボリュームの長押しで行います。液晶は見た目にも精細感が高くきれいです。音質だけではなく表示される画質も向上しています。
ホームボタンが第3世代のメタルタッチから、第2世代のタイプに戻されたけれども、ここはすんなりと慣れるでしょう。なれないのはサイドに変更された電源スイッチでここはAK歴が長いほど上に指が言ってしまうかもしれません。ロックボタンをサイド押しに変えたのは今のiPhoneやAndroidがそうだからだと思います。
全体的な反応は良くかなりさくさくと動きます。
UIの階層も変更されましたが、ここもすんなりと慣れると思います。またAK70など旧世代UIモデルを併用していても特に違和感はないでしょう。
* 大きく変わったフラッグシップ
まず少しA&Kブランドのこれまでをまとめておきます。
始めにAstell & KernのAK100が2012年秋に出てから、AK120が2013年春、AK240は2014年2月(大雪の日)、そしてAK380が2015年の春と、Astell & Kernのトップモデルはほぼ一年おきに新型が出ていました。しかし、2016年はフラッグシップモデルの発表はなく、2017年の今年に二年ぶりに満を持して表れた新世代のフラッグシップ機がA&ultima SP1000です。

Campfire Audio PlarisとSP1000CP
AK100で誕生したAKプレーヤーはAK120で改良されました。次のAK240では大きく中身が変わり、それはAk380でさらに改良されました。そうした意味ではSP1000はAK380に比べてまた大きく変わったように思えます。AK120からAK240に変わった時のような内部アーキテクチャの大幅な変化ではなく、音質の差です。特にしばらく使用したあとの感想としてはその差が大きいと感じられます。
それは2年ぶりであるということ、ジェイムズ・リー新CEO体制になってからの初のフラッグシップということもあるでしょう。また今回はKANNも含めてAstell & Kernのラインナップのシリーズ体系(プロダクトライン)が見直され、SP1000はA&ultimaというトップカテゴリーのプロダクトラインに入っています。
* 最高グレードDACの採用
それではこの2年ぶりのフラッグシップの交替で変わったところはどこかというと、使い勝手も改良が感じられますが、やはり大きく違うと感じる一番の点は音質面です。
SP1000の音質をかたるうえでポイントになるのは既述していますが、AK70からの音質傾向の流れでアンプがパワフル傾向で特にバランス回路で改良されているという点、トップグレードDACチップの採用、そしてステンレス・スチールモデルとカッパーモデルの筺体材質となるでしょう。
(AK70との関係についてはさらにSP1000の回路設計がAK70mkIIの改良にさらにフィードバックされるという流れもあります)
このアンプ部分の進化と、DACの進化ですが、どちらがAK380とSP1000の最大の違いかというと、はじめのころや内覧会の時はアンプの差が大きいと思ったんですが、実際に自分でしばらく使った後の今ではDACの差が大きいと思います。
私は以前は毎日のように高性能だったAK380を聞いて、多数のイヤホンをAK380で聞いてきましたが、比較するとSP1000では音の描き出し方が尋常でないくらいに向上したことを感じます。特に細部表現力は格段に向上してます。これは端的に言ってDAC ICの違いだと思います。これは空間表現についても同じです。

UM MacbethII ClassicとSP1000SS
現代のDAC ICの選択は狭められてきて、いまは最新のDAC ICを使おうとするとESSかAKMかのほぼ2択となります。SP1000は最新最高のAKM AK4479EQをデュアルで搭載しています。
ここでまた少し振り返ってみると、AK100/120のDACチップはWM8740で、これはミドルグレードの普及品でした。AK240のCS4398はシーラスの当時のトップグレードでしたが、10年ほど前の古いモデルでした(このときはネイティブDSDを可能にするために選択されています)。
AK380のAK4490は当時最新でしたが、グレードとしてはハイエンドではありませんでした。4490は技術的なリードモデルでかつモバイル向きの位置づけのチップで、そのころのスピーカー向けのハイエンドオーディオ機材にはトップグレードチップであるAK4495が採用されていました。据え置きで電源が気にならないならとにかく高音質のもの、というわけです。
SP1000のAK4497EQは文字通りハイエンドのDAC ICでAK4495をさらに超える高音質チップです。最近では刷新されたLINNのKLIMAX DS/3にも採用されています。つまりSP1000では250万円のオーディオ機材に使われるような、ポータブル、ホームの区別なく現在入手できる最高レベルのDACを搭載しているわけです。しかもデュアルです。

Campfire Audio LyraIIとSP1000SS
ここでひとつ面白い点は、AK4497では4490のように特にポータブル向けに省電力が意識された設計ではありません。とにかく音質優先の設計です。それをポータブルに搭載したのは、ひとえにAstell & Kernの電源周りの設計努力によるものと言えるでしょう。本来的なSP1000での進化はそこを強調してあげるべきかもしれません。
ポータブル機材はiPodの昔から基本的には省電力優先の設計がなされてきましたが、ここではかなり思い切った方向転換がなされているわけです。バッテリー容量は10%ほど上がっていますが、プロセッサの強力さを考えても電力はいくらあっても足りません。
実際に使ってみるとバッテリーの持ちはAK380と同等か、それ以上に持つように感じられますのでここはかなりバッテリー自体かバッテリーマネージメントは改良がなされていると思います。実測で付けっ放しで8時間付けっ放しのあとに20%程度は残っているように思えます。
* 音質
持った感じではステンレススチールおよびカッパー筺体と言うこともあってAK380よりもずっしりとした重みを感じます。
既に書いたようにAK380に比べると、アンプもDACも大きく向上しているのでジャンルは問わずになに聴いても音質向上は実感できます。PILとか聴いてもダブベースがかっこいいし、ピアノソロなんかは絶品です。女性ヴォーカルのリアルさはぞくっとするレベルです。音は全体にスッキリクリーンに明瞭に聴こえ、AK380がちょっと曇って聴こえるくらいクリアでより鮮明です。ベースやドラムスがより鋭く、AK380よりはひとレベル上の音と感じます。
SP1000を使いこんでわかるのは、AK380よりも細部の再現力が格段にレベルアップしてよりスピーカーオーディオのハイエンドに近いということです。あの東京インターナショナルオーディオショウに出てくるようなハイエンド機材に近い感じです。

64 Audio Tia FourteとSP1000SS
AK380の時は解像力がすごいと言ったけど、SP1000ではそうしたハイエンドオーディオで語られるローレベルリニアリティとかオーソリティとか言われる質や質感の部分がより語られるべきだと思います。解像力があって細かい音が分かるだけでなく、その階調再現がよくわかる感覚です。
もちろんDACチップがすべてではありませんが、大きな違いとなるのもやはり事実だと思います。
フラッグシップDAC ICを採用した効果はあると思います。もちろん周辺回路も重要なのは当たり前のことですが、周辺回路だけ良くても基本のDAC ICがよくないとここまで性能を絞り出せない頭打ちになるでしょう。

JH Audio LolaとSP1000SS
またDAC部だけではなくアンプ部も強化されているので、アンプ無しでも完成された音創りが出来ていると思います。
従来モデルとの差はパワフルさで、KANNの時はKANNのみの個性かと思いましたが、おそらくSP1000を含む新ラインナップの個性かもしれません。
またミクロでなくマクロ的に聴いても、全体にAK380よりもさらに整って帯域バランスも良い感じです。Dita Dreamなどでは普通はよりシャープならよりきつく出ると思いますが、中高域のきつさもなぜか低減されて聴こえるので、やはり音自体の質感が滑らかというか上質感があるゆえかと思います。

Dita DreamとSP1000SS
音場もさらに横に広いのも良い点ですが、DACの低域再現力も相まって、低域の深みがアンプついてるようにあるので、特にクラシックやオーケストラものでのスケール感の良さが感じられます。この辺のスケール感の良さは左右の広さというよりも、低域の改善によるものが大きいように思います。低い周波数の音再現の凄みは他になく、いままでと一線を画すると思います。
AZLAとかTITANとかダイナミックメインのハイブリッドも良い感じがしますね。BAでもきちんとローが出てるもの(W80とか)もその良さを堪能できるでしょう。

W80とSP1000CP
A&K SP1000とWestone W80ではSP1000がW80をノリ良くパワフルにドライブするのもすごくカッコいいけど、こんな小さいイヤフォンでSP1000の力を受けとめてこんな壮大な音出すんだから、聞いててワクワクしてきますね。カール兄弟には脱帽です。
SP1000がイヤフォンをパワフルに鳴らすって言う点ではやはりダイナミックの良さがより良く分かるようになったと思います。AK T8iE2ではDreamのような精巧な刃物的な切れ味とはまた別に分厚いダイナミックらしさで躍動感を楽しめます。SP1000はダイナミックやダイナミックハイブリッドと相性がよいと思いますが、TITANとは全体に良く整ってヴォーカルもすっきり気持ちよく、パンチがあるベースもいい感じ。おそらくAir2とも相性が良いでしょう。TITANとはケーブルは006との組み合わせが良いと思った。

TriFiとSP1000SS
JH Audio TriFiとBeat Signalを付けてみると、SP1000の透明感は2Wayのシンプル構成でも生きてきて、鮮烈な生々しさが気持ちよく伝わってきます。Beat Signalのおかげか、低い方が膨らみすぎずにパンチが効いてるのも良い感じです。

SP1000とUM Mavis II
SP1000を活かすポイントの一つは低域の出方かと思いますが、ダイナミック二発のMavisIIも良い感じです。AK380の時はMavisカスタムとMavis IIの差は小さいと思ったけどSP1000では差が大きくなってMavis IIの方が良いと感じられます。
同様にAK380の時はMASONカスタムもMASON IIも差はないと思ってたし、受けた説明から当たり前と思ってたけど、SP1000だと違いがあるのがわかるように思えます。

SP1000とJH Audio Layla II、Black dragon v2
JH Audio Layla IIではさすが堂々の再現力でSP1000の音をストレートに伝えるかのようです。とても整理された音空間に整然とアーティストが並ぶ感じですね。ただしSP1000の音を余さず伝えるにはリケーブルしたいところです。
* 標準とされたステンレス・スチールモデルとカッパーモデル
今回のSP1000のいままでとの大きな違いは、いままでは特別モデルとして用意されていたステンレス・スチールモデルとカッパーモデルが標準とされたことです。いままでは特別モデルでプレミア価格がついていた両者が、旧AK380の標準ジュラルミンモデルと同じ価格となったことで実質的には値下げと言えるかもしれません。
この2モデルは内覧会のときには差がそれまでの特別モデルよりも小さく控えめかと思いました。これらが標準となるのであえてそうしているのかとも思ったわけですが、実際にしばらく使ってみると、ステンレス・スチールモデルとカッパーモデルの音質の差はかなり大きいと思います。ファームウエアの1.04でより個性の差が広がったようにも思えます。(カッパーでは1.04から)
はじめに書いておくとステンレス・スチールモデルとカッパーモデルの音質レベルは同じだと思います。ですから両者は個性の好みで選ぶことになります

SP1000SS
ステンレス・スチールモデルはより透明感が高く感じられ、よく高域がよく伸びて、ワイドレンジ感を堪能できます。音もシャープで華やかな印象があります。イヤフォンのレビューをするときにはまず性能領域を引き出せて、よく能力が見えるようなSP1000SSで聴くことが多いですね。

SP1000CP
カッパーモデルはより落ち着いた音でより音色がきれいに感じられるようになります。より感性的に感じたいと言った方がよいかもしれません。また音の深みはカッパーの方がより深みがあって、低域が厚いと感じます。より中高域が聴きたい人はSP1000SSで、低域が聴きたい人はSP1000SPという分け方もあるかもしれません。
SP1000SSでは高域が伸びるので音楽によってはきつさが感じられることもあります。
しかし、そういうきつさはSP1000SSというよりも、むしろ録音かPCMのせいだと思います。その音楽をDSDネイティブで聴いてみてください。今度は録音というかエンジニアリングで本当にさまざまな音のエッジやグラデーションの再現があると感じられるようになるでしょう。
* まとめ
端的に言って、細かい表現力が感性に働いてワクワクするような音楽を聴くことができる、というのが率直なSP1000の印象です。
特に高性能なハイエンドイヤフォンを使って聴く人にお勧めです。

Westone ES80とSP1000SS
そしてそのハイエンドDACチップの採用を支えているのは地味な努力があると思います。あるいはそうした点に2年という時間が生きているのかもしれません。
単に上位DAC ICを使うだけではなく、省電力の努力も地味になされなければならないということでしょう。このように見えないか、スペックに表れない改良ポイントもSP1000には多々あるように思えます。単にDACを上位のものにするならば価格を上げればよいだけですが、従来の電池の持ちを保ちながらもより電気を食う上位DACを採用できたということは見えない企業努力があったと思います。またステンレス・スチールとカッパーという本来特殊モデルであるのに、AK380の出た時と同じ価格に抑えたという点も同様でしょう。
SP1000はAstell & kernというすでに確立されたブランドをにない、満を持して2年ぶりに出したフラッグシップです。フラッグシップにふさわしく一クラス上の音質をもち総合力にも優れたDAPであると言えるでしょう。