少し経ってしまいましたが、11月3日と4日に恒例のヘッドフォン祭が開催されました。
ここでは私的に興味を持ったものを取り上げてみます。
ヘッドフォン
Edition 15発表会
Edition5譲りの広大な音空間表現で、さらに解像力が足されて、自然な音という感じでしょうか。Edition 10+ Edition 5でEdition15かと思いました。
ゴールドとチタンのハイブリッドドライバーで、GTC(Gold Titanium compaund) Gold(振動板)とチタニウム(ドーム)のハイブリッドです。
ゴールドはスムーズな低域だが高域がいまひとつ、チタンはエージングかかる(300時間は必要)ということで、組み合わせて周波数的によくエージングも適度になったとのこと。
交換可能なイヤパッドはマグネット着脱で、マイクロベロアが標準、周波数特性で低域がタイトだそうです。シープスキンレザーは6dBベースが多くなり、ロックポップに良いということ。
イヤカップの素材は音だけでなく高級なデザインも重要と考え、円形の部分はドライバーの場所を示し、S-Logicの効果を表すデザインです。
ここ2ー3年でオープンバックが流行していて、家でじっくりと聴くのが多いのではないかということ。ホビーとして原点回帰したのだろうとのことです。
あのAbyssの小型版であるDiana。やは花乃さんがモデルさんだとヘッドフォン祭という感じがしますね。
1266と同じ一枚の磁石のみで平面型(他社は何本も必要)。オープンバックということ。Dianaは小さく見えるが1266とほぼ同じ作り込みで、CNCマシンを持っていて自社で削り出すそうです。精度の高さが高音質の秘密ということ。
振動板は1266と違って、1266はもっと薄いということです。これはDianaは外で使うのでより強さが必要ということもあるそうです。
MrSpeakers Ether ES
上はMrSpeakersの新型Ether ES。低域出るのもそうだけど、わりとダイナミックっぽい鳴りの音で、ダンもそういう音を目指してるということです。最近はダイナミックっぽい鳴りの静電型が増えてる気もしますね。静電型はたしかに個性さがつけづらくてみなSTAXっぽくなっちゃう気もするので、静電型が増えたことで個性差をつけようとしてるっていうのもあるかもしれません。
Jabenの平面型ヘッドホン
Jabenのところにあった謎の平面型ヘッドホン。ちょっと面白い音でした。
最近は静電型とかオルソダイナミックとか平面型が増えたっていうか逆に平面ばかりになったような気もしますね。
イヤフォン
Dita Audio fealtyとfidelity
こちらはDita Audioの隠し玉で、fealtyとfidelityです。Dreamよりは下位です。プラグもちょっと違います。音はDreamを思わせる歯切れの良い音でした。チューニングはまだまだとのこと。
これは外観は区別がつかないのですが、それぞれ音楽性と再現性にふっているとのこと。これはDitaのダニー氏とも立ち話したんですが、かれはTwinsコンセプトということで、同じレベルの製品で個性が違うものを出してユーザーに選んでほしいとのことでした。
FitEarのAirとAir2
FitEarでのAirとAir2の聴き比べ。右が2です。比べるとずいぶん違うって感じです。Airの方は古いスピーカーのような音が、Air2だと現代スピーカーの音みたいに洗練された感じになります。Titanも同じ傾向ですね。おそらくタンデムの2ドライバー(「インラインなんとか」方式?)の効果なんでしょう。
CTMのハイエンドユニバーサルのプロトタイプを見せてくれました。シーザーCEOのインタビューやってたら聴かせてくれました。Vintageとは全く異なるオーディオファイル向けで9と10ドライバーのモデルがあり音の個性も違います。CTMらしくすんごくクリアで解像力高い。ケーブルも豪華です。
KenさんとAndromeda CK
Campfire AudioのKenさんと日本限定のAndromeda CK。
相変わらず美しい組み立てラボさん。思わず写真撮りたくなります。
qdc Neptune
qdcのNeptune、1ドライバーだけどqdcっぽくクリアでいい感じ。3万程度でケースもついて筐体もきれい。
Hifiman RE2000
Hifiman RE2000。これ音鳴りが高精細なのにとても自然。けっこうすごいことだと思う。
フェンダー FXA11
フェンダーの新フラッグシップ、FXA11。ハイブリッドです。
Aurisonic譲りのパワフルパンチある気持ち良さと音場も独特で気持ち良いですね。
EDC velvet
Nobleのダイナミック、EDC velvet。5.8mmダイナミック、アルミハウジング。
Nobleのラインはfun(K10とか)とreference(Katanaとか)があるけど、これは価格の手軽さもあってfun寄りに思います。歯切れも良くてパワフル、かなり良い音でした。
BRAGI Dash
やっとBRAGI Dashを聞けました。元祖完全ワイヤレスにしてNFMIの先駆です。
思ったより操作しやすく、オーディオトランスパレンシー(周りの音をマイクで聞く)も効いてます。音もまずまず良い感じですね。ただ音に関してはApolloの方がいいかなあと思いました。
ファームウエアはOSになっていてアップグレードが可能です。スマートスピーカーのイヤフォン版に進化するかが楽しみです。
ヘッドフォンアンプ
A&K ACRO L1000
A&Kの参考展示のACRO L1000。海外サイトで見てた時はカジュアルモデルかと思ったけど、4490x2とけっこうハイスペック。でもそれほど高くはなさそうです。
Chord Poly
Polyの展示があり、いよいよ始動しそうです。
X-DSD(aka. X-15)
今回はiFiのエッセンスを凝縮したようなiFiの隠し球、X-DSDが面白かったですね。又の名をX-15というそうで、SR-71に対抗してんのかと思いました。ちなみにSR-71はマッハ3で有人ジェットエンジンの速度記録をもっていますが、X-15はマッハ6で有人ロケットエンジン機の速度記録を持っています。これらはもう40年も前ですから、飛行機も進歩が速いもののたとえによくつかわれますが、実はそうでもないということですね。
iFiのトルステン
と、それはともかく、今回からはデザイナー(トルステンと居た若い人)がはいってユニークな外観になりました。コンパクトなのにiFi機能ほぼ全部入りで、こんな小さいのにBluetoothやらCCK直付けもできます。
Pro iDSD
Pro iDSDはDSDリマスタリング機能 DSD1024 (45/49 Mhz)を採用していて、これはFPGAによるアップサンプリングを使用しています。ネイティブ入力はDSD512です。これもMQA対応です。
またPAW Goldやっていたシャオさんが独立してxiaudio(イレブンオーディオ)というメーカーを作りました。ボリュームマックスでも10時だからそれを超える11時つまり駆動力あるということだそうです。Abyss1266でも駆動できるというアンプを出していました。シングルエンドの方が音が良いというポリシーだそうです。なおポータブルアンプも作ってるそう。
TR07のBluetoothバージョン
A2Pさんでは新作、TR07のBluetoothバージョンがありました。TR07はSITトランジスタを採用しているところがポイントですが、SITの効果もあるのか、とっても滑らかでスムーズな音です。デジタルでしかもBluetoothなんてって言う人にオススメですね。
Brooklyn DACとMQA-CD
今井商事さんでBrooklyn DACの新型。アメリカではTidalがらみでMQA人気あるそうでBrooklynも人気あるとのこと。
上に乗ってるのは2LのMQA-CDとSACDのハイブリッドですがMQA-CDの方が音がいいんじゃないかとか。MQAはDXD(352k)マスターです。
Jabenさんのところで公表のファンタジーのデスクトップ版、Phantom展示。予価$4000(国内価格未定)というハイエンド。
真空管がサスペンションに乗ってて押すとたわみます。
DAC01
Value TradeさんのところのDAC01、ラズパイのHAT DAC。これアンプもオンボードで3.5mmとAK規格の2.5mmのイヤフォン端子がついて直接聴けます。DACは5122ですが音もけっこうよいです。1万5ー6千円で11月発売。
ラズパイケース
こちらはValue tradeさんのところのラズパイのケースです。放熱ボード付き。
中のボードはラズパイでなくASUSのTinker boardだそうですが、Tinker boardってラズパイと違ってUSBとネットの経路が別でDACも入ってるそう(ラズパイはUSBとネットの経路が共通で音は簡易PWM再生です。この辺もちょっとやってみたくなります。
ただしDAC01はTinker board非対応(現状)だそうです。いろいろ微妙ですね
いつもそうではありますが、今回は隠し玉が多かったように思います。もちろんTwitterでもブログでも公開には許可を取っているのですが、いくつかは記事でも書けないのがありました。そのうちデモ機をいただいたものがあるので、近いうちにまた公開する予定です。