Bluetooth LEにメッシュ・ネットワークという新しいネットワーク機能が提唱されています。下記リンクです。
https://www.bluetooth.com/what-is-bluetooth-technology/how-it-works/le-mesh
メッシュネットワークとはどういうものかというと、まずBluetoothは下のように1対1でした(画像は上の動画から)。これは一般的なBTイヤフォンなどです。(1:1)
それがBLEでブロードキャスト機能として1対多数に発展しました。これはアップルのiBeaconなどがそうです。(1:n)
そしてそのネットワーク・トポロジーが多数:多数に発展したものが、今回のメッシュ・ネットワークです。(n:n)
これはIoTを念頭にしていますが、オーディオ機器がIoTを志向していけばいずれは関係するでしょう。
Music TO GO!
2017年07月19日
2017年07月13日
CTMからユニバーサルIEMが発売
カスタムIEMで知られるCTM(Clear Tune Monitors)からユニバーサルIEMが発売されます。国内発売はテックウインドになります。発売は7月19日を予定しています。
CTM VS2、VS3、VS4
* CTMとVSシリーズについて
CTMはフロリダ州のオーランドを拠点とするカスタムIEMブランドです。
CTMの創設者Cesar Milanoは音楽プロデューサー及びコンサート会場の監督であり、レコーディングやロックミュージシャンを手掛けていました。設計はCastor MilanoがWestoneでいうカール兄弟のようなエンジニアとなっているようです。プロフェッショナルサウンドと装着感、軽量性をコンセプトとしているとのこと。
発売されるのはビンテージ・シリーズというラインナップで、CTMとしては初めてのユニバーサルモデルです。デザインコンセプトが50年代から60年代のアメ車やジュークボックスとなっています。なぜビンテージかというと、その頃はいわばアメリカの黄金時代で音楽も輝いていたのでそのオマージュということです。
ユニバーサルモデルはペイントがない分で没個性的になりがちなので、こうしたコンセプトは面白いと思います。
こちらにCTM ビンテージシリーズの紹介ビデオがあります。(英語)
ビンテージシリーズは4ドライバ、3ドライバ、2ドライバの3ラインナップ、カラーはそれぞれのモデルでダスティ・ブルー、インテンス・レッド、パッション・ピンク、ダースブラックの4色が用意されています。
VS-4は4ドライバ構成で高域×1、中域×2、低域×1の3Wayです。 (価格はオーブンで想定価格は7万円前後)
VS-3は3ドライバ構成で高域×1、中域×1、低域×1の3Wayです。 (価格はオーブンで想定価格は5万9千円前後)
VS-2は2ドライバ構成で高域×1、中域×1の2Wayです。 (価格はオープンで想定価格は4万7千円前後)
BAドライバーはKnowles製で、シリーズの各モデルはそれぞれ個性と特徴があります。
このビンテージシリーズでは音導管にソフトシリコンを採用しています。メタルやプラスチック素材の音導管ではドライバから出て来た音、特に中音域の周波数が音導管内で反響し、素材の音が出てしまいますが、ソフトシリコンを使うことによって音導管内での不要な反響をなくし、素直で暖かな音を得られるということ。これはカスタムインイヤーモニターにおける長年の経験から、人間の耳の中には固い部分や直線がなく、全て柔らかな曲線であることからヒントを得たものということです。
たしかにどのモデルもシャープで鮮明さが高い割にはきつさ・痛さはあまりありません。
* 実機インプレッション
3モデルとも箱が凝っていてデザインが良いですね。ビンテージシリーズということでジュークボックスをモチーフにしてアメリカ製っていう感じです。箱のデザインが一モデルごとに違う点も面白いことで、VS3だけわざわざ横型なのもあまり他ではないですね。箱の横にはイヤフォンの特性や分解図も載っていて、情報的にもよくできたパッケージです。
フォームチップとラバーチップが箱の反対側に付いてるので開ける時に注意してください。またダブルフランジがひとつ付属していて、これはボックスの中パッキンの底にケースと一緒に入っています。
箱から出すと本体もビンテージっぽくアレンジされてて個性的です。雰囲気が昔のアメ車みたいですね。イヤフォン本体ではステムが太くWestoneと好対照です。イヤフォン本体は3機種ともコンパクトで軽量で、装着感も良いです。
音質はAK380で試してみましたが、どのモデルもAK380の性能にもつりあうくらい優秀です。すべてのモデルにおいて共通するのは非常にクリアで見通しの良いサウンドであるということです。
高域はわりと3機種とも似ていて、シャープでクリアです。ただ3機種で上への伸びやかさはちょっと異なります。VS2が一番鋭く、VS3が一番まったりしています。
このように高域はとてもきれいに伸びるイメージですが、仕様上は15.5kHzとか16.5KHz上限と正直に書いてあるところは好感が持てます。いずれにせよ聴覚上はVS2やVS4はハイレゾを標榜するどのイヤフォンとも譲らないような優れた高域特性があると思います。(VS3はやや緩やかです)
スペックを伸ばすために無理してないせいか、あまりきつくなりすぎていないのも良い点です。
中域・低域は3機種で個性が異なります。音の広がりかたも少し異なりますね。
-- VS2 --
VS2はエージングなしでもはっとするくらいクリアでシャープです。イヤチップはダブルフランジが一番良いです。
かなり解像感が高く、上によく伸びます。それでいてスケール感もあるのに驚きます。2ドライバーイヤフォンも激戦区だけど、音的にはかなりの上位にいきなり食い込む感じですね。端的に言ってかなり良いです。
低域は量は標準的でやや軽めだがよく引き締まったベースラインが聴くことができます。3機種では一番ベースは軽いという感じですね。ただタイトで質のよい低域とは言えますね。
高域はVS2が3機種で一番伸びてシャープに聴こえる。それでいてそれほどきつさを感じません。透明感も高く、VS2は単なる低価格モデルではなく、シンプルな良さが出てると思います。
-- VS3 --
VS3とVS4はエージング1日した方が良いです。たぶんクロスオーバーなどのせいでしょう。
VS3は迫力があって、ノリが良いタイプです。VS2よりも厚みが増えて、音楽的な豊かさが重視されています。イヤチップは普通のラバーが好みです。
低域はより豊かで、かなり量感があります。これは3機種で一番です。多少緩やかな反面でパワフルで、たっぷりとした低域が楽しめます。
少し平面的ではあるけれど、横方向はVS2よりスケール感があります。ロックなどでは音の塊感があって、迫力はありますが、複雑な音楽だとちょっとガチャガチャしやすい傾向はあります。
音再現が分厚く、一番演出的で音楽を楽しく聴けるイヤフォンです。
エレクトロ系とかロックに良いですね。能率は3機種では高めです。
-- VS4 --
これは一番モニターっぽく、いわゆるプロデューサー向きと言う感じですね。音性能はワイドレンジで、周波数特性も整って3機種のなかで一番高いです。イヤチップはダブルフランジが一番良いです。
シャープ感も高く歯切れも良いですね。低域は量感があるというよりも、タイトで整った感じです。これもクリアさが高いのですが、音に余裕があるためVS2のように痩せたように感じられる点はなく、豊かな音だと思いのます。横だけではなく立体的に音場が広がります。音は濃いめで情報量も高いですね。
高域はやや抑えめで落ち着いた印象を受けますが、VS3よりはシャープで伸びていく感じです。細身になりすぎないで、ヴァイオリンの音色も豊かさが感じられます。
複雑でもごちゃごちゃした音楽でもきれいに解きほぐして、ガチャガチャしません。それぞれの楽器パートが整理されて聴こえます。
鮮明さに秀でたVS2や分厚さのあるVS3は一芸に秀でたタイプだが、VS4はマルチドライバーの余裕で優等生タイプの音作りです。
* まとめ
音楽の相性で端的に言うと各イヤフォンは次のようになると思います。
VS2は小編成アコースティック、ジャズトリオなど、VS3はロック・ポップ・エレクトロなど、VS4はクラシック向けとも言えますが、合う範囲は広いと思います。VS2、VS3は個性が強いので相性がありますが、VS4はわりとなんにでも合うと思います。
とても個性的なラインナップであると思います。パッケージやイヤフォンのデザインも個性的ですし、音質もたんなる松竹梅のクラス分けにならずに3機種ともに個性があります。たとえばVS2もたんなる低価格モデルとはちがいますね。低コストゆえのシンプルさを逆に透明感の高さに生かしています。
CTMはカスタムメーカーとして知られていましたが、ユニバーサルでもっとユーザーを獲得するのではないかと感じさせてくれる製品群です。
CTM VS2、VS3、VS4
* CTMとVSシリーズについて
CTMはフロリダ州のオーランドを拠点とするカスタムIEMブランドです。
CTMの創設者Cesar Milanoは音楽プロデューサー及びコンサート会場の監督であり、レコーディングやロックミュージシャンを手掛けていました。設計はCastor MilanoがWestoneでいうカール兄弟のようなエンジニアとなっているようです。プロフェッショナルサウンドと装着感、軽量性をコンセプトとしているとのこと。
発売されるのはビンテージ・シリーズというラインナップで、CTMとしては初めてのユニバーサルモデルです。デザインコンセプトが50年代から60年代のアメ車やジュークボックスとなっています。なぜビンテージかというと、その頃はいわばアメリカの黄金時代で音楽も輝いていたのでそのオマージュということです。
ユニバーサルモデルはペイントがない分で没個性的になりがちなので、こうしたコンセプトは面白いと思います。
こちらにCTM ビンテージシリーズの紹介ビデオがあります。(英語)
ビンテージシリーズは4ドライバ、3ドライバ、2ドライバの3ラインナップ、カラーはそれぞれのモデルでダスティ・ブルー、インテンス・レッド、パッション・ピンク、ダースブラックの4色が用意されています。
VS-4は4ドライバ構成で高域×1、中域×2、低域×1の3Wayです。 (価格はオーブンで想定価格は7万円前後)
VS-3は3ドライバ構成で高域×1、中域×1、低域×1の3Wayです。 (価格はオーブンで想定価格は5万9千円前後)
VS-2は2ドライバ構成で高域×1、中域×1の2Wayです。 (価格はオープンで想定価格は4万7千円前後)
BAドライバーはKnowles製で、シリーズの各モデルはそれぞれ個性と特徴があります。
このビンテージシリーズでは音導管にソフトシリコンを採用しています。メタルやプラスチック素材の音導管ではドライバから出て来た音、特に中音域の周波数が音導管内で反響し、素材の音が出てしまいますが、ソフトシリコンを使うことによって音導管内での不要な反響をなくし、素直で暖かな音を得られるということ。これはカスタムインイヤーモニターにおける長年の経験から、人間の耳の中には固い部分や直線がなく、全て柔らかな曲線であることからヒントを得たものということです。
たしかにどのモデルもシャープで鮮明さが高い割にはきつさ・痛さはあまりありません。
* 実機インプレッション
3モデルとも箱が凝っていてデザインが良いですね。ビンテージシリーズということでジュークボックスをモチーフにしてアメリカ製っていう感じです。箱のデザインが一モデルごとに違う点も面白いことで、VS3だけわざわざ横型なのもあまり他ではないですね。箱の横にはイヤフォンの特性や分解図も載っていて、情報的にもよくできたパッケージです。
フォームチップとラバーチップが箱の反対側に付いてるので開ける時に注意してください。またダブルフランジがひとつ付属していて、これはボックスの中パッキンの底にケースと一緒に入っています。
箱から出すと本体もビンテージっぽくアレンジされてて個性的です。雰囲気が昔のアメ車みたいですね。イヤフォン本体ではステムが太くWestoneと好対照です。イヤフォン本体は3機種ともコンパクトで軽量で、装着感も良いです。
音質はAK380で試してみましたが、どのモデルもAK380の性能にもつりあうくらい優秀です。すべてのモデルにおいて共通するのは非常にクリアで見通しの良いサウンドであるということです。
高域はわりと3機種とも似ていて、シャープでクリアです。ただ3機種で上への伸びやかさはちょっと異なります。VS2が一番鋭く、VS3が一番まったりしています。
このように高域はとてもきれいに伸びるイメージですが、仕様上は15.5kHzとか16.5KHz上限と正直に書いてあるところは好感が持てます。いずれにせよ聴覚上はVS2やVS4はハイレゾを標榜するどのイヤフォンとも譲らないような優れた高域特性があると思います。(VS3はやや緩やかです)
スペックを伸ばすために無理してないせいか、あまりきつくなりすぎていないのも良い点です。
中域・低域は3機種で個性が異なります。音の広がりかたも少し異なりますね。
-- VS2 --
VS2はエージングなしでもはっとするくらいクリアでシャープです。イヤチップはダブルフランジが一番良いです。
かなり解像感が高く、上によく伸びます。それでいてスケール感もあるのに驚きます。2ドライバーイヤフォンも激戦区だけど、音的にはかなりの上位にいきなり食い込む感じですね。端的に言ってかなり良いです。
低域は量は標準的でやや軽めだがよく引き締まったベースラインが聴くことができます。3機種では一番ベースは軽いという感じですね。ただタイトで質のよい低域とは言えますね。
高域はVS2が3機種で一番伸びてシャープに聴こえる。それでいてそれほどきつさを感じません。透明感も高く、VS2は単なる低価格モデルではなく、シンプルな良さが出てると思います。
-- VS3 --
VS3とVS4はエージング1日した方が良いです。たぶんクロスオーバーなどのせいでしょう。
VS3は迫力があって、ノリが良いタイプです。VS2よりも厚みが増えて、音楽的な豊かさが重視されています。イヤチップは普通のラバーが好みです。
低域はより豊かで、かなり量感があります。これは3機種で一番です。多少緩やかな反面でパワフルで、たっぷりとした低域が楽しめます。
少し平面的ではあるけれど、横方向はVS2よりスケール感があります。ロックなどでは音の塊感があって、迫力はありますが、複雑な音楽だとちょっとガチャガチャしやすい傾向はあります。
音再現が分厚く、一番演出的で音楽を楽しく聴けるイヤフォンです。
エレクトロ系とかロックに良いですね。能率は3機種では高めです。
-- VS4 --
これは一番モニターっぽく、いわゆるプロデューサー向きと言う感じですね。音性能はワイドレンジで、周波数特性も整って3機種のなかで一番高いです。イヤチップはダブルフランジが一番良いです。
シャープ感も高く歯切れも良いですね。低域は量感があるというよりも、タイトで整った感じです。これもクリアさが高いのですが、音に余裕があるためVS2のように痩せたように感じられる点はなく、豊かな音だと思いのます。横だけではなく立体的に音場が広がります。音は濃いめで情報量も高いですね。
高域はやや抑えめで落ち着いた印象を受けますが、VS3よりはシャープで伸びていく感じです。細身になりすぎないで、ヴァイオリンの音色も豊かさが感じられます。
複雑でもごちゃごちゃした音楽でもきれいに解きほぐして、ガチャガチャしません。それぞれの楽器パートが整理されて聴こえます。
鮮明さに秀でたVS2や分厚さのあるVS3は一芸に秀でたタイプだが、VS4はマルチドライバーの余裕で優等生タイプの音作りです。
* まとめ
音楽の相性で端的に言うと各イヤフォンは次のようになると思います。
VS2は小編成アコースティック、ジャズトリオなど、VS3はロック・ポップ・エレクトロなど、VS4はクラシック向けとも言えますが、合う範囲は広いと思います。VS2、VS3は個性が強いので相性がありますが、VS4はわりとなんにでも合うと思います。
とても個性的なラインナップであると思います。パッケージやイヤフォンのデザインも個性的ですし、音質もたんなる松竹梅のクラス分けにならずに3機種ともに個性があります。たとえばVS2もたんなる低価格モデルとはちがいますね。低コストゆえのシンプルさを逆に透明感の高さに生かしています。
CTMはカスタムメーカーとして知られていましたが、ユニバーサルでもっとユーザーを獲得するのではないかと感じさせてくれる製品群です。
2017年07月12日
PhilewebにボブスチュワートとのMQAインタビューの記事を書きました
PhilewebでボブスチュアートへのインタビューをもとにMQAの記事を書きました。
我々が検証した記事の結果を作った本人に確かめてもらうという点であまりなかった記事だと思います。下記リンクです。
http://www.phileweb.com/sp/interview/article/201707/12/471.html
ここではこの前書いたMQA-CDの検証記事の内容をボブスチュアートに検証してもらうという形で、この前の記事の我々の結論とMQAの理解が確かめられたと思います。前回記事にも追記しました。こちらもまたご覧ください。下記リンクです。
http://www.phileweb.com/sp/review/article/201704/17/2496.html
それにしても今回の記事の2ページ目のボブスチュワートがわたしに答えてくれてる写真見て、しかめっ面してる自分見て自分で笑ってしまいましたが、英語で理論派のボブスチュアートと「空気分子の運動で発生する熱が」とか、「君はディザリングのことを知ってるかね」、とか話してたらホントに頭が痛くなってきたのを思い出しました 笑
丁寧で紳士的な人で、静かで熱いロブワッツともまた違った感じの英国技術者だなと思いました。
我々が検証した記事の結果を作った本人に確かめてもらうという点であまりなかった記事だと思います。下記リンクです。
http://www.phileweb.com/sp/interview/article/201707/12/471.html
ここではこの前書いたMQA-CDの検証記事の内容をボブスチュアートに検証してもらうという形で、この前の記事の我々の結論とMQAの理解が確かめられたと思います。前回記事にも追記しました。こちらもまたご覧ください。下記リンクです。
http://www.phileweb.com/sp/review/article/201704/17/2496.html
それにしても今回の記事の2ページ目のボブスチュワートがわたしに答えてくれてる写真見て、しかめっ面してる自分見て自分で笑ってしまいましたが、英語で理論派のボブスチュアートと「空気分子の運動で発生する熱が」とか、「君はディザリングのことを知ってるかね」、とか話してたらホントに頭が痛くなってきたのを思い出しました 笑
丁寧で紳士的な人で、静かで熱いロブワッツともまた違った感じの英国技術者だなと思いました。
2017年07月11日
ユニークなハイブリッド・ドライバーの新鋭ブランド、AZLA(アズラ)レビュー
韓国の新鋭イヤフォンブランド、AZLAがデビューします。国内ではアユートから発売されます。
AZLAは韓国のオーディオ業界で活躍してきたAshully Lee氏が今年立ち上げたブランドで、今回の製品名もブランド名と同じくAZLAとなります。それだけこの初回の製品にこめた思いが強いと言えます。
AZLA silver
色はLunatic Silver(シルバー)とMeteor Gray(グレイ)の二色があり、透明のシェルの中に見えるドライバーの色とバックカバーの色の違いとなります。価格はオープン(参考直販価格 49,980円税込み)で発売日は調整中ということです。
AZLA Gray(下)とSilver(上)比較
* 特徴
AZLA(アズラ)とはフランス語のAZUR(天空)とラテン語のLAPIS(石)の「天空のかけら」を意味しているとのことです。ちょっとジブリアニメを連想しますが、これはいままでになかった新しい音の世界を意味しているということで、目指すものは新次元のサウンド、そして聴いて楽しい音を目指して、開放型のようなすっきりとした空間表現と、密閉型のような豊かな低域を両立させることだそうです。
それを実現するため、AZLAには大きな特徴が二つあります。
AZLA テクノロジー イメージ動画
1. BAとダイナミックの同軸ハイブリッドドライバー構成を採用 (BED)
AZLAはBAドライバーとダイナミックドライバーを同軸で組み合わせたハイブリッド構成を採用しています。このためにふたつのドライバーの位相差を減らすことができるとのこと。これはあたかもシングルドライバーのようにふるまえるということで、音場とか立体感で有利になるでしょう。
ドライバーの担当はダイナミックドライバーはフルレンジ的な使用をし、BAドライバーは中高域を担当しているということです。
BAとダイナミックドライバーの同軸配置
ドライバーはDynamic Motionの協力を得ているということで、ダイナミックドライバーは11mmでダイアフラムの素材は2層素材を特徴としているということです。また同軸の構造についても、磁石でなく振動板に特色があって他メーカーとは異なる独自の特徴があるということです。
2. 中は開放、外は密閉の独自のエアフロー技術 (Infinity sound technology)
イヤフォンはドライバーとシェルの二重構造になっていて、中のドライバーユニットにはダイナミックドライバーを効率よく動かすための空気抜きのベント(ポート)がありますが、透明の外殻(シェル)にはベントがありません。つまりイヤフォンの形式としては密閉型ですが、ドライバーの外に適当な空間があって、そこがチャンバー(空気室)のようになって、ダイナミックドライバーの背圧を適度に逃がして効率が高まるようです。これでクリーンなベースが確保できるということです。
ハウジング内のエアフローの概念図
この二つの技術によって作られたドライバーをInfinity driverと呼ぶそうです。中のドライバーはアルミの切削加工による2ピース構成で、シェルはUV加工されたポリカーボネイト製です。ポリカーボネイトはイヤフォンに使われる一般的なシェルの材質よりも加工は難しいが、より傷に強く透明度が高くてきれいということで採用したということです。
イヤフォン構造
また隠れたところでは内部のケーブルも芯の数が多いものを採用しているのがひそかなポイントだそうです。
AZLA Gray
またメインのドライバー以外でもマニアックなこだわりを見せているところがAZLAのポイントです。
最近では標準ケーブルに高級ケーブルをはじめから添付する例が増えていますが、AZLAでも香港Labkable(ラブケーブル)社製のSilver Galaxy Mix MKIIをベースにしたAZLA専用設計のケーブルが標準でついてきます。これは高純度銀と6N OFCのハイブリッドで、単体で買ったとしてもそれなりの価格になりそうです。2.5mm 4極版もそう遅くない時期に出すということです。
それにポータブルオーディオ界隈で良く使われるDignis製のイヤフォンケースも付属してきます。
ファブリック製のケースは撥水加工のあるコーティングがなされ、内部の仕切りにも工夫があるのがポイントだそうです。
* インプレッション
外観は近未来的なカッコ良さがあり、インナードライバーのアルミとアウターシェルの透明なポリカーボネイトが良い組み合わせです。標準でリケーブルされたような高級ケーブルが付いてくるのも良いですね。
装着感は良好で、シェルが耳にすぽっと入るのもきちんと固定されている感じがあります。
AZLA silver, AK70
再生のリファレンス機としては、Astell & KernのAK70とAK380、SONYのWalkman WM1A、WM1Z、そしてiPhone6だそうです。スマートフォンでの仕様も考慮しているそうです。
ダイナミックが入っているので50時間はエージングしてからAK70で聴きました。(100時間やるとレビュー書く時間なくなっちゃうので)
AZLA silver, AK380
聴いてすぐに感じるのは立体的に空間が広がるような独特の音世界と、躍動感があり低域のたっぷりとしたインパクトのある個性的な音です。支配的なのは厚みとか重みのあるダイナミックの音ですが、中高域に傾聴するとアコースティック楽器の音もきれいで明瞭に聴こえます。
モニター的に録音の粗を探すのではなく、好きな音楽を聴いていると音楽世界に没入できるようなイヤフォンです。
AZLA silver, AK70
低域は量感があるだけではなく、深みとインパクト感があります。低音のドラムスやベースのアタック感は緩くはありませんが、鋭利と言う感じでもありません。低域はたっぷりとありますが、ヴォーカルが埋もれるほどではなく、声ははっきりと聴こえます。中高域の解像感も十分にあり、アコースティックギターの鳴きや残響感もリアルに聴こえます。
躍動感があってAK70にはよく合いますね。AK380を使用するとさらに立体感の良さが際立ってきます。380のようにDACが強力なプレーヤーでは楽器の重なり表現が見事です。
AZLA silver, iPhone6
iPhone6でもそれほどボリュームを上げずに7割程度で音量は取れます。FLAC Playeで上原ひろみのAliveなんかを聴くとやはり音の広がりが良くたっぷりと低音が乗ったダイナミックな音が楽しめます。音再現も滑らかで楽器音もきれいです。ただ立体感に関してはやはりDAPを使った方がより感じられますね。独特の立体感がiPhone直ではいまひとつです。
* まとめ
AZLAは個性的なイヤフォンで、デザインも個性的でよく、音も個性的で良いですね。
まず立体的な広がりのある音再現が独特であり、ベースを軸にしたダイナミックな音作りも楽しめます。ヴォーカルや生楽器もなかなか良いです。
アユートさんが言うには、この価格帯での新しい定番にしたいということです。ケーブル等も含めてたしかに価格を超えた内容があって、コストパフォーマンスは良いし、マニアにも訴求するような個性もあると思います。
特にAK70ユーザーにはお勧めのイヤフォンです。
AZLAは楽しい音作りというターゲットがあって、ダイナミックドライバーを選びBAで強化し、そのため同軸ハイブリッド化し、
低音と音の広さ・開放感のために独特のベント構造を撮った、ということで、明快な作り手の主張を明快なロジックで作り上げたイヤフォンだと思います。
それにマニアックなケーブル ケースがついて、少し上のマニアにも訴求できるというところもポイントでしょう。
実際の音にもそれが結びついていますし、なかなか面白いブランドが出てきたと思います。
AZLAは韓国のオーディオ業界で活躍してきたAshully Lee氏が今年立ち上げたブランドで、今回の製品名もブランド名と同じくAZLAとなります。それだけこの初回の製品にこめた思いが強いと言えます。
AZLA silver
色はLunatic Silver(シルバー)とMeteor Gray(グレイ)の二色があり、透明のシェルの中に見えるドライバーの色とバックカバーの色の違いとなります。価格はオープン(参考直販価格 49,980円税込み)で発売日は調整中ということです。
AZLA Gray(下)とSilver(上)比較
* 特徴
AZLA(アズラ)とはフランス語のAZUR(天空)とラテン語のLAPIS(石)の「天空のかけら」を意味しているとのことです。ちょっとジブリアニメを連想しますが、これはいままでになかった新しい音の世界を意味しているということで、目指すものは新次元のサウンド、そして聴いて楽しい音を目指して、開放型のようなすっきりとした空間表現と、密閉型のような豊かな低域を両立させることだそうです。
それを実現するため、AZLAには大きな特徴が二つあります。
AZLA テクノロジー イメージ動画
1. BAとダイナミックの同軸ハイブリッドドライバー構成を採用 (BED)
AZLAはBAドライバーとダイナミックドライバーを同軸で組み合わせたハイブリッド構成を採用しています。このためにふたつのドライバーの位相差を減らすことができるとのこと。これはあたかもシングルドライバーのようにふるまえるということで、音場とか立体感で有利になるでしょう。
ドライバーの担当はダイナミックドライバーはフルレンジ的な使用をし、BAドライバーは中高域を担当しているということです。
BAとダイナミックドライバーの同軸配置
ドライバーはDynamic Motionの協力を得ているということで、ダイナミックドライバーは11mmでダイアフラムの素材は2層素材を特徴としているということです。また同軸の構造についても、磁石でなく振動板に特色があって他メーカーとは異なる独自の特徴があるということです。
2. 中は開放、外は密閉の独自のエアフロー技術 (Infinity sound technology)
イヤフォンはドライバーとシェルの二重構造になっていて、中のドライバーユニットにはダイナミックドライバーを効率よく動かすための空気抜きのベント(ポート)がありますが、透明の外殻(シェル)にはベントがありません。つまりイヤフォンの形式としては密閉型ですが、ドライバーの外に適当な空間があって、そこがチャンバー(空気室)のようになって、ダイナミックドライバーの背圧を適度に逃がして効率が高まるようです。これでクリーンなベースが確保できるということです。
ハウジング内のエアフローの概念図
この二つの技術によって作られたドライバーをInfinity driverと呼ぶそうです。中のドライバーはアルミの切削加工による2ピース構成で、シェルはUV加工されたポリカーボネイト製です。ポリカーボネイトはイヤフォンに使われる一般的なシェルの材質よりも加工は難しいが、より傷に強く透明度が高くてきれいということで採用したということです。
イヤフォン構造
また隠れたところでは内部のケーブルも芯の数が多いものを採用しているのがひそかなポイントだそうです。
AZLA Gray
またメインのドライバー以外でもマニアックなこだわりを見せているところがAZLAのポイントです。
最近では標準ケーブルに高級ケーブルをはじめから添付する例が増えていますが、AZLAでも香港Labkable(ラブケーブル)社製のSilver Galaxy Mix MKIIをベースにしたAZLA専用設計のケーブルが標準でついてきます。これは高純度銀と6N OFCのハイブリッドで、単体で買ったとしてもそれなりの価格になりそうです。2.5mm 4極版もそう遅くない時期に出すということです。
それにポータブルオーディオ界隈で良く使われるDignis製のイヤフォンケースも付属してきます。
ファブリック製のケースは撥水加工のあるコーティングがなされ、内部の仕切りにも工夫があるのがポイントだそうです。
* インプレッション
外観は近未来的なカッコ良さがあり、インナードライバーのアルミとアウターシェルの透明なポリカーボネイトが良い組み合わせです。標準でリケーブルされたような高級ケーブルが付いてくるのも良いですね。
装着感は良好で、シェルが耳にすぽっと入るのもきちんと固定されている感じがあります。
AZLA silver, AK70
再生のリファレンス機としては、Astell & KernのAK70とAK380、SONYのWalkman WM1A、WM1Z、そしてiPhone6だそうです。スマートフォンでの仕様も考慮しているそうです。
ダイナミックが入っているので50時間はエージングしてからAK70で聴きました。(100時間やるとレビュー書く時間なくなっちゃうので)
AZLA silver, AK380
聴いてすぐに感じるのは立体的に空間が広がるような独特の音世界と、躍動感があり低域のたっぷりとしたインパクトのある個性的な音です。支配的なのは厚みとか重みのあるダイナミックの音ですが、中高域に傾聴するとアコースティック楽器の音もきれいで明瞭に聴こえます。
モニター的に録音の粗を探すのではなく、好きな音楽を聴いていると音楽世界に没入できるようなイヤフォンです。
AZLA silver, AK70
低域は量感があるだけではなく、深みとインパクト感があります。低音のドラムスやベースのアタック感は緩くはありませんが、鋭利と言う感じでもありません。低域はたっぷりとありますが、ヴォーカルが埋もれるほどではなく、声ははっきりと聴こえます。中高域の解像感も十分にあり、アコースティックギターの鳴きや残響感もリアルに聴こえます。
躍動感があってAK70にはよく合いますね。AK380を使用するとさらに立体感の良さが際立ってきます。380のようにDACが強力なプレーヤーでは楽器の重なり表現が見事です。
AZLA silver, iPhone6
iPhone6でもそれほどボリュームを上げずに7割程度で音量は取れます。FLAC Playeで上原ひろみのAliveなんかを聴くとやはり音の広がりが良くたっぷりと低音が乗ったダイナミックな音が楽しめます。音再現も滑らかで楽器音もきれいです。ただ立体感に関してはやはりDAPを使った方がより感じられますね。独特の立体感がiPhone直ではいまひとつです。
* まとめ
AZLAは個性的なイヤフォンで、デザインも個性的でよく、音も個性的で良いですね。
まず立体的な広がりのある音再現が独特であり、ベースを軸にしたダイナミックな音作りも楽しめます。ヴォーカルや生楽器もなかなか良いです。
アユートさんが言うには、この価格帯での新しい定番にしたいということです。ケーブル等も含めてたしかに価格を超えた内容があって、コストパフォーマンスは良いし、マニアにも訴求するような個性もあると思います。
特にAK70ユーザーにはお勧めのイヤフォンです。
AZLAは楽しい音作りというターゲットがあって、ダイナミックドライバーを選びBAで強化し、そのため同軸ハイブリッド化し、
低音と音の広さ・開放感のために独特のベント構造を撮った、ということで、明快な作り手の主張を明快なロジックで作り上げたイヤフォンだと思います。
それにマニアックなケーブル ケースがついて、少し上のマニアにも訴求できるというところもポイントでしょう。
実際の音にもそれが結びついていますし、なかなか面白いブランドが出てきたと思います。
2017年07月09日
ポタ研2017夏
週末はポタ研2017夏に行ってきました。
上はA2PさんのTur-08最終改良版です。真空管の前の入力レベル調整(左)と後のボリューム(右)の二つの調整で真空管のノイズを受けにくくしたそう。左ツマミでまずメーターの真ん中くらいに調整してから右ボリュームで聴きたい音量にするという操作がアナログ感覚で面白いところ。音も真空管らしい暖かみを感じるいい音でした。
ラズパイゼロに操作ボタンを付ける点がユニーク。emerge+ショップのアクリルベース。
上のNobleのユニバーサルはエミライさん取り扱いに代わります。標準ケーブルも前の黒からオプションだったより音の良い白のケーブルに変わるとのこと。パッケージもリニューアルということで、単に代理店の変更だけではないようです。
上はいきなり出てきたULTRASONEのDAC内蔵ポータブルアンプのNAOS。画像はiPhone向けケーブルです。軽くて小さいのですが、音は結構良くてロックに良い感じでした。ちょっといいかも。
アユートさんのところのSP1000は盛況で、SSとカッパーの人気投票なんかやってました。このときはカッパーが優勢でしたね。
投票と言えばFitEarのAya新色投票第二段というのもやっていました。
上はA2PさんのTur-08最終改良版です。真空管の前の入力レベル調整(左)と後のボリューム(右)の二つの調整で真空管のノイズを受けにくくしたそう。左ツマミでまずメーターの真ん中くらいに調整してから右ボリュームで聴きたい音量にするという操作がアナログ感覚で面白いところ。音も真空管らしい暖かみを感じるいい音でした。
ラズパイゼロに操作ボタンを付ける点がユニーク。emerge+ショップのアクリルベース。
上のNobleのユニバーサルはエミライさん取り扱いに代わります。標準ケーブルも前の黒からオプションだったより音の良い白のケーブルに変わるとのこと。パッケージもリニューアルということで、単に代理店の変更だけではないようです。
上はいきなり出てきたULTRASONEのDAC内蔵ポータブルアンプのNAOS。画像はiPhone向けケーブルです。軽くて小さいのですが、音は結構良くてロックに良い感じでした。ちょっといいかも。
アユートさんのところのSP1000は盛況で、SSとカッパーの人気投票なんかやってました。このときはカッパーが優勢でしたね。
投票と言えばFitEarのAya新色投票第二段というのもやっていました。
2017年07月06日
Beat Audioのライトニング/3.5mmアダプタレビュー
まえにAppleのライトニング/3.5mmアダプタを紹介しました。ライトニングのデジタル信号を3.5mmのアナログ信号に変換するわけですから、実質的にはケーブルのついた超小型のDAC内蔵のポータブルアンプです。常に携帯できてバッグに苦も無く入れられ、iPhoneを手に持ったまま気にならなくケーブルの延長として使えるというのはなかなか使えます。
この3.5mmアダプタはたしかに価格の割にはなかなか使えるアクセサリーではありますが、わたしとかはわりとハイエンドイヤフォンをよく使うので、使い始めるともう少し音が良ければと欲が出てきます。アップルのアダプタを高品質ケーブルに交換した改造品をどこかで売ってないとか思ったりしてましたが、Beat Audioからもっと良いものが出ました。
それがBeat Audioから登場したSilversonic MKV Lightning to 3.5mm Adapter Cableです。アップルの3.5mmアダプタの高音質版と言ってもよいでしょう。
Apple純正アダプター(上)
Appleのものと比べてみるとBeatのほうが少し長い程度で、取り回しなどはあまり変わりません。軽さもほぼないようなものですね。これもDACに相当するICが入っています。
Beat Audioはプラグの品質もとても高いのですが、このケーブルもライトニングプラグの出来の良さにまず驚きます。ケーブルの素材には、特注の銀メッキ銅導体を使用し、Lightning端子の外装には丈夫なアルミニウム合金を使用しているとのことです。
価格は7,400円(税別)ということですが、見合うもののように思います。
Campfire Audio LyraII
音質ですが、Campfire AudioのLyraIIとUMのMaverickIIにSignalを付けたものを使ってみました。特にSignalをつけるとBeat同士なので見た目もすっきりします。
結論から言うと、このくらいのレベルのイヤフォンを使っている人には、かなりはっきりわかるくらいの音質差があり変える価値は大きいと思います。Maverickらしい切れ味の良さや、Lyraらしい深い低音などハイエンドイヤフォンらしさも十分にわかります。
Campfire Audio LyraII
比較してみると全体にBeatの方が晴れ上がったようにクリアで、音は洗練されて粗さ痛さが少なくスムーズです。細かい音もはっきりと聞こえて鈍くありません。
音が団子のように絡まないでよほぐれて明瞭感があります。
Campfire Audio LyraII
低音はぱっと聞くとアップルの方が量感あるように感じるかもしれませんが、実のところドラムやベースなどではアップルの方は軽くてアタック感も鈍いのがわかると思います。これはシルバー線材の歯切れの良さもあると思います。Beatのほうが低域の深みが表現できるので、聴きこむと差ははっきりわかります。
高域はアップルの方は少し鈍い音がしますが、Beatはきちんとシャープなカチッとした音が楽しめます。
UM MaverickII
私が一番使いたくなるのは、普段はAK380にこのクラスのハイエンドイヤフォンで聴いているときにiPhone7で記事を読んでいて、急にこの紹介されている曲が聴きたくなるというときですね。ストリーミング品質でも十分わかる程度の差はあります。もちろん3.5mm端子のない7以外でも、iPhone直の音はちょっと、という人には積極的に使えると思います。
UM MaverickII
もちろん内蔵のハイレゾ音源を活用して本格的なDAC内蔵ポータブルアンプを使う場合に勝るというわけではありませんが、(ロッシー)ストリーミングであればこれでいいかなというくらいの音質はあると思います。むしろストリーミングということを忘れるくらいの音質の良さではありますね。iPhoneでストリーミングよく使う人むきです。私とかはBandcampの新作やオススメを毎日チェックするので、日頃良く使うハイエンドイヤフォンでそうした、ちょっとした音楽リスニングが高音質で楽しめるというのはちょっと気持ちよいものです。しかも日頃携帯するのに苦になりません。
映画やドラマをストリーミングで見る時の迫力も一層あがりますし、ストリーミングでもこだわりを持って聞きたという人にお勧めです。
この3.5mmアダプタはたしかに価格の割にはなかなか使えるアクセサリーではありますが、わたしとかはわりとハイエンドイヤフォンをよく使うので、使い始めるともう少し音が良ければと欲が出てきます。アップルのアダプタを高品質ケーブルに交換した改造品をどこかで売ってないとか思ったりしてましたが、Beat Audioからもっと良いものが出ました。
それがBeat Audioから登場したSilversonic MKV Lightning to 3.5mm Adapter Cableです。アップルの3.5mmアダプタの高音質版と言ってもよいでしょう。
Apple純正アダプター(上)
Appleのものと比べてみるとBeatのほうが少し長い程度で、取り回しなどはあまり変わりません。軽さもほぼないようなものですね。これもDACに相当するICが入っています。
Beat Audioはプラグの品質もとても高いのですが、このケーブルもライトニングプラグの出来の良さにまず驚きます。ケーブルの素材には、特注の銀メッキ銅導体を使用し、Lightning端子の外装には丈夫なアルミニウム合金を使用しているとのことです。
価格は7,400円(税別)ということですが、見合うもののように思います。
Campfire Audio LyraII
音質ですが、Campfire AudioのLyraIIとUMのMaverickIIにSignalを付けたものを使ってみました。特にSignalをつけるとBeat同士なので見た目もすっきりします。
結論から言うと、このくらいのレベルのイヤフォンを使っている人には、かなりはっきりわかるくらいの音質差があり変える価値は大きいと思います。Maverickらしい切れ味の良さや、Lyraらしい深い低音などハイエンドイヤフォンらしさも十分にわかります。
Campfire Audio LyraII
比較してみると全体にBeatの方が晴れ上がったようにクリアで、音は洗練されて粗さ痛さが少なくスムーズです。細かい音もはっきりと聞こえて鈍くありません。
音が団子のように絡まないでよほぐれて明瞭感があります。
Campfire Audio LyraII
低音はぱっと聞くとアップルの方が量感あるように感じるかもしれませんが、実のところドラムやベースなどではアップルの方は軽くてアタック感も鈍いのがわかると思います。これはシルバー線材の歯切れの良さもあると思います。Beatのほうが低域の深みが表現できるので、聴きこむと差ははっきりわかります。
高域はアップルの方は少し鈍い音がしますが、Beatはきちんとシャープなカチッとした音が楽しめます。
UM MaverickII
私が一番使いたくなるのは、普段はAK380にこのクラスのハイエンドイヤフォンで聴いているときにiPhone7で記事を読んでいて、急にこの紹介されている曲が聴きたくなるというときですね。ストリーミング品質でも十分わかる程度の差はあります。もちろん3.5mm端子のない7以外でも、iPhone直の音はちょっと、という人には積極的に使えると思います。
UM MaverickII
もちろん内蔵のハイレゾ音源を活用して本格的なDAC内蔵ポータブルアンプを使う場合に勝るというわけではありませんが、(ロッシー)ストリーミングであればこれでいいかなというくらいの音質はあると思います。むしろストリーミングということを忘れるくらいの音質の良さではありますね。iPhoneでストリーミングよく使う人むきです。私とかはBandcampの新作やオススメを毎日チェックするので、日頃良く使うハイエンドイヤフォンでそうした、ちょっとした音楽リスニングが高音質で楽しめるというのはちょっと気持ちよいものです。しかも日頃携帯するのに苦になりません。
映画やドラマをストリーミングで見る時の迫力も一層あがりますし、ストリーミングでもこだわりを持って聞きたという人にお勧めです。