A&ultima SP1000の内覧会に参加してきました。以下の画像とインプレは6月初旬の内覧会時点のものです。
SP1000は第四世代と言えるモデルで、モデルネームがSP1000、プロダクトラインの名前がA&ultimaになります。以降出るモデルもクラスに応じてA&なんとかになるということです。
外形デザインは原石を多面カットした宝石がデザインコンセプトで、光と陰はキープコンセプトです。化粧箱はブナの木で、スエーデンでのタルンショの天然皮革のケースがついています。
上面のSDスロットはケースから外さずにmicroSDの取り外しが出来るようになりました。このため上面から電源ボタンがなくなっています。
マイクロSDカードは確実な装着のためにトレイを採用しています。このため専用のピンが同行されています。これによってSDカードの接触がよくないというAK100時代によく泣いた問題は解決されるでしょう。トレイの出し入れは、なれると簡単です。
またSP1000では従来機に比してオクタコアの優れた処理能力により体力を高めて、起動時間や反応速度を高めています。液晶は見た目にも精細感が高くきれいです。UIデザインも変わっています。
音性能でもAKMのフラッグシップモデルのAK4497EQデュアルを採用して高音質化し、回路的には特にバランス出力の改良がポイントになります。VCXOクロックなどは引き続き採用されています。
持った感じではステンレススチール筺体と言うこともあってAK380よりもずっしりとした重みを感じます。
電源スイッチはボリュームの長押しで行います。後ろに倒れるように思ったけれども、そちらには動かないようです。
ホームボタンはAK240のように液晶の下を押すことによってホームとなります。AK380のメタルスイッチはやや反応が鈍いこともあったので実用的と言えます。全体的な反応はかなりさくさくと動きます。
まずはステンレススチールタイプをDreamの3.5mmで試聴しました。
Dreamを使うとよく分かりますが、パワフルで高域の伸びがあるのが第一印象です。伸びの部分はステンレススチールタイプによるものも大きいと思います。
従来モデルとの差はパワフルさで、KANNの時はKANNのみの個性かと思いましたが、おそらく新ラインナップの個性かもしれません。正確にいうとAK70のころからの変化かもしれませんが。。
低域自体はわりと抑えめで膨らみがないようにスッキリとして、クリーンで上質なベースです。
また高域もAK380がDreamで少しきつめなのに比べると、穏やかでいたさが少ないと思います。より上品というか上質な高域です。
AK380とSP1000
今回バランスの音がアンバランスとの差が大きいのも特徴の一つ。音が広いだけでなくバランスにすると音に力感とか重みが加わるようになった。言い換えるとアンバランスでは従来通りで、バランスにするとAMPをつけた感じですね。でもAK380AMPと聞き比べると音はちょっと違います。SP1000の方がもっと重く深い気はします。AK380AMPの方がより太い音ではある。ただヘッドホンなどの駆動力は試せませんでした。
バランス回路はAlexに聞くと秘密だが大きく変わったそうです。
全体に380よりもさらに整って帯域バランスも良い感じです。
ステンレススチールタイプというところを差し引いても、380よりもクリアでより鮮明です。音場もさらに横に広いですね。
全体にスッキリクリーンに明瞭に聴こえ、AK380がちょっと曇って聴こえるくらいです。ベースやドラムスがより鋭く、AK380よりはひとレベル上の音と感じます。
SP1000ステンレススチールとカッパー
AK380単体と同じ曲で比べると、音の広がり、高域の伸びがSP1000で上回ります。音が華やかで伸びが良いのはステンレススチールタイプの利点だと思います。SP1000カッパーに変えると音は落ち着いた感じになり、より音色がきれいに感じられるようになります。全体の音レベルはほぼ同じなので、好みでテンレススチールかカッパーを選ぶことになるでしょう。ただ良さがわかりやすいのはステンレススチールタイプだと思います。
専用ケースを装着したSP1000
価格はAK380の発売価格と同じオープンの449,980円(税込み)です。ステンレススチール筺体と言うところを考えると価格据え置きはお得かもしれません。
ステンレススチールは7月7日発売で、カッパーが少し遅れて発売されるそうで、ステンレススチールとカッパーは同じ価格だそうです。
SP1000は新CEO時代の始まりを象徴するような、さまざまな点で刷新された新たなフラッグシップと言えるでしょう。