今年もポタ研が行われました。ヘッドフォン祭に比べると小規模ですがマニアック系にふったイベントです。今回はnutubeとのコラボイベントなどが行われたようです。人もかなり出ていました。
私は今回都合で一時間ほどしかいられませんでしたが、いくつか紹介します。
Analog Squared Paper(A2P)の新アンプTUR - 08、Abyssもならせるというハイパワーが売りでメーターがかっこいい。真空管ハイブリッドだと思いましたが、TU05に似たフル真空管みたいな滑らかな音でした。
Jabebでは人気ブランドPHATの小さいほうの新バージョンが出てました。このカラーはハイパワー版ということ。こちらもAbyss使ってましたが、シャープ系の音ですね。
Finalの新平面型ヘッドフォン。大人気で試聴できませんでしたが、話を聞くと平面型ならではのコイルパターンに工夫があって能率と低域の深みを改善したそうです。ちょっと注目ですね。
新ブランド、エニュームのイヤフォン。5万と高いんですがハイブリッドで中高域の音質、低域の質感はなかなか良いです。できればケーブルはMMCXにして欲しかったところ。
須山さんところでのAYA Snowのシェルカラー投票。お昼くらいで青系優勢でしたが結果もこんな感じだったようです。AK70とかに合わせたいと思う人が多かったんでしょうか。
タイムロードのCHROD TTのケース。ポータブルかというと、、
Music TO GO!
2017年02月19日
2017年02月16日
ミックスウェーブからUM ユニバーサル第二世代機、MAVERICK IIとMAVIS II登場
ミックスウェーブからUnique Melodyのユニバーサル第二世代機であるMAVERICK IIとMAVIS II登場します。
MAVERICK II
MAVERICK IIはオープン価格(メーカー希望価格 税別137,600円)、発売日は2月20日となります。
大型ダイナミックとBAのハイブリッド形式は従来通りですが、ポート(ベント穴)がMASONのように二個に変更されています。またクロスオーバーの最適化、プラチナ塗装の合金をサウンドチューブに採用し、前モデルとはダイナミックドライバーと中音域BAが変更されているということで改良がなされています。
MAVIS II
MAVIS IIはオープン価格(メーカー希望価格 税別 111,000円)、発売日はMAVERICK IIと同じ2月20日です。
前モデルに比較してクロスオーバーの最適化、プラチナ塗装の合金をサウンドチューブに採用しています。すでにMAVISは生産終了しましたので後継機となります。
音は試聴機が届いたばかりなので少し聴いただけですが、特にMAVERICK IIは前よりも音質がより良く明瞭感が増しているように思います。相変わらず低音のパンチもよく、名器の改良版という期待に応えたレベルが高い音です。MAVIS IIは少し控えめで落ち着いた感じなところは前に似ているようにも思います。この両者は好みによって切り分けができると思います。
またこちらはすでに発表されていますが、カスタムモデルのMASON IIも届きました。
MASON II
これは12基ものドライバーを搭載しています。全てBAドライバーですが、中音域の向上のためにオープンBAドライバーをミッドレンジに採用し、エアフローを向上させるためにオールBAでありながらフェイスプレートにポート(ベント)が空いているのが特徴です。これはADELやAPEXとも違うアプローチのようです。
MASON IIはオープンBAとエアフローの改良の効果か、いままで聴いたことがないような個性的な空間表現というか音空間の余裕が感じられます。また音色も自然ですね。音に独自性があり、かなり優れたカスタムです。
またカスタムという点でいうとUMはシェルつくりが上手です。シェルも綺麗ですが、ぴったりとしたフィット感が絶妙です。
また詳しいレビューは使ってから書きます。
これらは今週末に中野サンプラザで開催されるフジヤエービック主催の「ポタ妍」に出展されます。
どうぞミックスウェーブのブース(15F奥のアクア)に行ってぜひ進化したUMのモデルを自分の耳で試してみてください。
MAVERICK II
MAVERICK IIはオープン価格(メーカー希望価格 税別137,600円)、発売日は2月20日となります。
大型ダイナミックとBAのハイブリッド形式は従来通りですが、ポート(ベント穴)がMASONのように二個に変更されています。またクロスオーバーの最適化、プラチナ塗装の合金をサウンドチューブに採用し、前モデルとはダイナミックドライバーと中音域BAが変更されているということで改良がなされています。
MAVIS II
MAVIS IIはオープン価格(メーカー希望価格 税別 111,000円)、発売日はMAVERICK IIと同じ2月20日です。
前モデルに比較してクロスオーバーの最適化、プラチナ塗装の合金をサウンドチューブに採用しています。すでにMAVISは生産終了しましたので後継機となります。
音は試聴機が届いたばかりなので少し聴いただけですが、特にMAVERICK IIは前よりも音質がより良く明瞭感が増しているように思います。相変わらず低音のパンチもよく、名器の改良版という期待に応えたレベルが高い音です。MAVIS IIは少し控えめで落ち着いた感じなところは前に似ているようにも思います。この両者は好みによって切り分けができると思います。
またこちらはすでに発表されていますが、カスタムモデルのMASON IIも届きました。
MASON II
これは12基ものドライバーを搭載しています。全てBAドライバーですが、中音域の向上のためにオープンBAドライバーをミッドレンジに採用し、エアフローを向上させるためにオールBAでありながらフェイスプレートにポート(ベント)が空いているのが特徴です。これはADELやAPEXとも違うアプローチのようです。
MASON IIはオープンBAとエアフローの改良の効果か、いままで聴いたことがないような個性的な空間表現というか音空間の余裕が感じられます。また音色も自然ですね。音に独自性があり、かなり優れたカスタムです。
またカスタムという点でいうとUMはシェルつくりが上手です。シェルも綺麗ですが、ぴったりとしたフィット感が絶妙です。
また詳しいレビューは使ってから書きます。
これらは今週末に中野サンプラザで開催されるフジヤエービック主催の「ポタ妍」に出展されます。
どうぞミックスウェーブのブース(15F奥のアクア)に行ってぜひ進化したUMのモデルを自分の耳で試してみてください。
2017年02月14日
LINNのMQA批判
LINNがサイトでMQAの批判をしています。書いたのはJim CollinsonというLINNのデジタルマーケット担当(兼ウエブデザイナー)です。"MQA is Bad For Music"という過激なタイトルが目を引きます。
https://www.linn.co.uk/blog/mqa-is-bad-for-music
MQAではほんとうに音質が上がっているのか、本当にロスレスか、など技術的な批判が多いのですが、ここでは音楽業界的なビジネスモデルとしての立場から批判している点が興味深いところです。
具体的に言うと音楽のサプライチェーンの一個所ではなく、全域にわたってかせげるようなエコシステムを構築しようとしているということがまずあります。たとば録音エンジニアリングの時点でもMQAに金が入り、ストリーミングプロバイダーでもMQAに金が入り、オーディオ機材でもMQAに金が入る、などなど。
またMQAはDRMないっていうけど、それは視点の違いで実質はMQAデコーダがDRMみたいなものではないかとか、この動きが売れ線の古い音楽により集中して新しい音楽への投資を怠ることになるのではないかとも言ってます。MQAで付加価値を付けるというのが、いわゆるリマスター再発豪華CD3枚組、などという感じでしょうか。
実のところはMQAがオープンではないという点が問題で、かつてのAppleロスレスとかSACDなどのように思えるということのようです。
LINNは総帥ティーフェンブルンがAppleロスレスのコメントしたり、DSD批判したりしてますね。LINNはオープンフォーマットへのこだわりが強いとも言えます。
http://vaiopocket.seesaa.net/s/article/235601629.html
ある意味ではLINN/(中小レーベルの)LINNレコーズとMeridian/(メジャーの)Warnerという対立構図が透けて見えていることも言えるかもしれません。
私もけっしてMQAに否定的ではありません。たとえばAK380でTIDALを使っているとやはりAstell & kernに次はMQA対応してほしいと思います。
しかしMQAをハイレゾPCMとかDSDのようなものとしてとらえるのは分かりやすいけど危険であるようには思いますね。ユーザーとしてはMQAのストリーミングは良いと思うけど、MQAのダウンロードには手を出したくないというところもあるかもしれません。
マーケット面からMQAに興味ある方はご一読してはいかがでしょうか。
https://www.linn.co.uk/blog/mqa-is-bad-for-music
MQAではほんとうに音質が上がっているのか、本当にロスレスか、など技術的な批判が多いのですが、ここでは音楽業界的なビジネスモデルとしての立場から批判している点が興味深いところです。
具体的に言うと音楽のサプライチェーンの一個所ではなく、全域にわたってかせげるようなエコシステムを構築しようとしているということがまずあります。たとば録音エンジニアリングの時点でもMQAに金が入り、ストリーミングプロバイダーでもMQAに金が入り、オーディオ機材でもMQAに金が入る、などなど。
またMQAはDRMないっていうけど、それは視点の違いで実質はMQAデコーダがDRMみたいなものではないかとか、この動きが売れ線の古い音楽により集中して新しい音楽への投資を怠ることになるのではないかとも言ってます。MQAで付加価値を付けるというのが、いわゆるリマスター再発豪華CD3枚組、などという感じでしょうか。
実のところはMQAがオープンではないという点が問題で、かつてのAppleロスレスとかSACDなどのように思えるということのようです。
LINNは総帥ティーフェンブルンがAppleロスレスのコメントしたり、DSD批判したりしてますね。LINNはオープンフォーマットへのこだわりが強いとも言えます。
http://vaiopocket.seesaa.net/s/article/235601629.html
ある意味ではLINN/(中小レーベルの)LINNレコーズとMeridian/(メジャーの)Warnerという対立構図が透けて見えていることも言えるかもしれません。
私もけっしてMQAに否定的ではありません。たとえばAK380でTIDALを使っているとやはりAstell & kernに次はMQA対応してほしいと思います。
しかしMQAをハイレゾPCMとかDSDのようなものとしてとらえるのは分かりやすいけど危険であるようには思いますね。ユーザーとしてはMQAのストリーミングは良いと思うけど、MQAのダウンロードには手を出したくないというところもあるかもしれません。
マーケット面からMQAに興味ある方はご一読してはいかがでしょうか。
2017年02月13日
Erato Audioの新しい完全ワイヤレス、Muse 5とRio 3のレビュー
Apollo 7のErato Audioからクラウドファンディング(indieGoGo)にてMuse 5とRio 3という新しい完全ワイヤレスイヤフォンが発売されました。Muse 5については国内導入されるようです。Eratoは台湾系のオーディオメーカーでnuForceとも関連があります。
Muse 5
Muse 5はApolloの兄弟ともいえるもので、小口径ドライバーを採用しています。ただし独自の特徴があり、イヤチップのほかに独自の装着性をよくする外耳用のスリープが採用され、3Dサウンドとして音場を広げる回路を内蔵しています。チャージャーもついていますがコストダウンされた感じで、Apolloよりも低価格です。
Rio 3
Rio 3は大口径ドライバー採用です。耳フックが付いているのでスポーツモデルに見えますが、音質もかなり良いです。Museより低コストでチャージャーがついていません。大柄でボタンも片側3つついています。
以下はiPhone 7 Plusで聴いています。
* ドライバー
Muse 5のドライバーは5.5mmの小口径ダイナミックドライバーを採用しています。Rio 3のドライバーは14.2mmの大口径ダイナミックドライバーを採用しています。
この違いはそのまま音質に現れてきます。最近ShureやSennheiserが小口径ダイナミックを採用しているように、大きいから良いとも限りません。ただし大きいドライバーにはそれなりの良さがあります。(後述)
両者は音質の差というよりも音の個性の差が大きいと感じます。
* スマホとの接続、左右ユニット接続
スマートフォンとの接続はBluetoothを採用、左右ユニット間の通信方式は明記がありませんが通常のBluetoothだと思います。
Muse5の場合、左右の音切れはかなり少なく優秀です。一日使っていて数回あるかないかというレベルです。最近は完全ワイヤレスも増えてきて、左右音切れを防止するためにNFMIを採用するモデルも増えてきましたが、BTでもこのくらいのレベルになると十分であるようには思います。
音切れ確認テストとして、ためしに両手で両耳を覆うと左(親機)は切れませんが、右の子機は切れます。iPhoneをポケットに入れていても親機との接続は切れません。電車の中のようにWiFiの濃い環境でも特に問題ありません。
ただし、たまに音が切れたまましばらく戻らないことがありますが、リスタートすると直りますのでおそらく電波的なものではなくソフトウエアの問題だと思います。
Rio3は左右の音切れはややあります。ただしEarinやW800BTよりはずっと少なくて、Aria Oneと同等かやや良いくらいです。なぜMuse 5と違うのか分かりませんがファームウエアは違うところに出しているのかもしれません。
両方ともペアリングは同じで、まず書かれた手順により左右をペアリングします。そのあとでいったん電源切って親機である左をスマートフォンとペアリングします。そしてふたたび右を立ち上げて左右を接続します。このときに音声ガイドがあり、左右接続の時は"True Wireless connected"、スマートフォンとつながったときは"Phone connected"としゃべります。
この辺はやや煩雑で、AirPodsとは差が出るかもしれません。
両方とも日本語マニュアルがあります(クラウドファンディングモデルでも)。ただしやや分かりにくいです。
* 対応CODEC
Muse 5、RIO 3ともにAptX,AAC,SBCに対応しています。またRio3ではどのコーデックで受信しているかの確認がLEDでできます。これは珍しいですね。
* チャージングステーション
Muse 5はApollo 7 同様にチャージャーがついています。ただしApolloの金属製のチャージャーに比べるとプラスチックでやや安くなっています。これは全体的なコストダウン(Apolloの約半額)を考えると仕方ないでしょう。
Muse 5チャージャーケース
実用的にはあまり問題ありませんが、独特のイヤチップのおかげでややはめ込みにくくなっています。ラフにはめ込んで軽く左右にひねると入りやすくなります。ユニットに赤いランプがつくと充電&電源オフとなります。完全ワイヤレスでありがちな、片側だけの充電もこのランプで防止できます。Muse 5はApolloよりも長く4時間持ちます(実測)。
Rio 3はチャージャーがなく、その分長く6時間電池が使えます。充電は各ユニットごとにマイクロUSBの口があるのでそれで充電します。同梱で二股のUSBケーブルがついてきます。
* ユニット側での操作
Muse 5はワンボタンでApollo 7と同様な操作ができます。ボタンが大きくなったのでやや操作感は向上しています。
Rio 3は3つの独立したボタンがあり、多様な機能がありますが、指探りで引っかかりがないのでどのボタン触ってるかがわかりにくいのが難点です。デザイン性はともかく、独立のポッチにした方がよかったと思いますね。
いずれにせよどちらも再生のポーズは簡単なので、ちょっと音楽を止めて外の音を聴きたいと言う時には役に立ちます。
こうしたBTで左右独立タイプの場合は子機側に操作系があると子機側を手で覆ってしまい途切れることがあるので、操作系は親機側においたほうがよいと思います。NFMIだともっと柔軟性があるかもしれません。
* 通話機能
Muse 5もRio 3もマイク内蔵で通話が可能です。またSiriなどの操作にも使用できます。
* 外観と使用感
Muse 5
Rio 3
両方とも箱・パッケージはよくできています。パッケージデザインは共通です。Rio 3にはチャージャーケースがないのでジップポーチがついています。
Muse 5
Muse 5の大きな特徴はフィットスリープという外耳用のスリープがついていて、セミカスタムのようにフィットの適用範囲が大きいということです。これはいままでのイヤフォンにはなかった特徴です。つまり従来通りのシリコンイヤチップのS/M/L、フィットスリープのS/M/Lの3x3の組み合わせでフィットできることになります。
Muse 5のイヤチップとフィットスリーブ
このフィットスリープは実際かなり有効です。特に外耳のフィットスリープは向きが重要なので、少し回転させながらポイントを探すと良いと思います。装着感はすべてのユニバーサルの中でもかなり上位と言えます。
Rio 3
RIO 3はやや大柄でフックにかけるタイプのためにやや装着に違和感はあります。耳掛けは柔軟で痛さはあまりありません。イヤチップは普通のIEMのようにラバーシリコンのイヤチップを使います。
Rio 3は装着性、遮音性に関しては標準的というくらいです。
* レイテンシー
Muse 5はHuluで映画を見るときはまあ悪くない程度だと思います。ゲームではちょっと使えないですね。Rio 3はもう少し遅れます。ちょっと映画でもつらいかもしれません。ただどちらもW800BTよりはかなり良いです。
* 音質
Muse 5の音質はかなり上質です。Apollo同等かそれ以上で私が聞いた中では完全ワイヤレスでいまのところ一番音が良いですね。
だいたいApollo 7と同じような音ですが、遮音性がより高いのと3D機能(後述)があるので実質はMuse 5の方がよいと思います。
シャープで歯切れが良く、スピードがあってノリが良い感じです。ベースの打撃感が鋭くパンチがあります。低音の量はほどほどですが深みが感じられます。全体にわりとワイドレンジ感もあります。ダイナミックだからはじめ音は甘いので、最低3-4時間はエージングして聞いた方が良いですね。
Muse 5
Muse5の売りの一つの3D機能ですが、標準で聴く分にはわりと自然で常用できます。感じとしてはサラウンドというよりは上質なクロスフィードだと思います。
メールによる製品説明によると、右側ユニットに仮想的に左側の音が聞こえるように、という説明なのでDSPを使用して左右チャンネルを混ぜるような仕組みであり、やはりクロスフィードの一種と言えると思います。ただこの仕組みにHead Related Transfer Function (HRTF)というノンリニアで周波数に応じた仕組みを採用しているところがみそのようです。
Rio 3
Rio 3も音質はかなり優れています。Muse 5とくらべると第一印象はRio3の方が音がいいかもとも思います。まあまあクリアというところですが、迫力がかなりあってパワフル。スケール感もあります。さすが大口径でダイアフラムでかい(15mm)だけありますね。低域がイヤフォン離れして、ヘッドホンみたいな余裕のある音が出ます。
なめらかで、思ったより低音出っ張ってる感はなくて、くらべるとAria Oneの方がドンシャリっぽい感じです。低音出るっていうよりも、迫力があってスケール感もあると言えます。また素直できれいな音色も良いです。
ただしよく聴きこむと、ワイドレンジ感とか音の細かさはMuse5やApolloの方が良いと思います。くらべてみるとMuse5の方が端正な音ではあります。どっちかというとオーディオファイル向けですね。ただしぱっと聞きはRio3が良いと言う人も多いでしょう。Rio3はより一般向けで、ロック系はRio3の方が好ましいと思います。
いずれにせよ小口径と大口径のダイナミックドライバー競演というか、それぞれのよいところがうまく生かされているのはEratoさすがだと思います。
* まとめ
簡単にまとめると、Muse 5は端的に完全ワイヤレスで私が見たなかで一番良いです。欠点も少なく、音質も良いですね。電池も十分持ちます。ただし全体にApollo7よりは低コストにした感があってチープではあります。またチャージャーの収納性と取り出してすぐ電源オンに関してはEarinの方がよいですね。それとペアリングはなんとかしてほしいところ。
Rio3は音質が独特で高得点ですが、操作性が良くないとか左右音切れがややあるなど欠点もあります。まずMuse 5を買って、お金に余裕があれば違う音質を楽しむためにRio 3も買うのがお勧めです。(わたしはRio3は70$くらいだったので)
Muse 5
Muse 5はApolloの兄弟ともいえるもので、小口径ドライバーを採用しています。ただし独自の特徴があり、イヤチップのほかに独自の装着性をよくする外耳用のスリープが採用され、3Dサウンドとして音場を広げる回路を内蔵しています。チャージャーもついていますがコストダウンされた感じで、Apolloよりも低価格です。
Rio 3
Rio 3は大口径ドライバー採用です。耳フックが付いているのでスポーツモデルに見えますが、音質もかなり良いです。Museより低コストでチャージャーがついていません。大柄でボタンも片側3つついています。
以下はiPhone 7 Plusで聴いています。
* ドライバー
Muse 5のドライバーは5.5mmの小口径ダイナミックドライバーを採用しています。Rio 3のドライバーは14.2mmの大口径ダイナミックドライバーを採用しています。
この違いはそのまま音質に現れてきます。最近ShureやSennheiserが小口径ダイナミックを採用しているように、大きいから良いとも限りません。ただし大きいドライバーにはそれなりの良さがあります。(後述)
両者は音質の差というよりも音の個性の差が大きいと感じます。
* スマホとの接続、左右ユニット接続
スマートフォンとの接続はBluetoothを採用、左右ユニット間の通信方式は明記がありませんが通常のBluetoothだと思います。
Muse5の場合、左右の音切れはかなり少なく優秀です。一日使っていて数回あるかないかというレベルです。最近は完全ワイヤレスも増えてきて、左右音切れを防止するためにNFMIを採用するモデルも増えてきましたが、BTでもこのくらいのレベルになると十分であるようには思います。
音切れ確認テストとして、ためしに両手で両耳を覆うと左(親機)は切れませんが、右の子機は切れます。iPhoneをポケットに入れていても親機との接続は切れません。電車の中のようにWiFiの濃い環境でも特に問題ありません。
ただし、たまに音が切れたまましばらく戻らないことがありますが、リスタートすると直りますのでおそらく電波的なものではなくソフトウエアの問題だと思います。
Rio3は左右の音切れはややあります。ただしEarinやW800BTよりはずっと少なくて、Aria Oneと同等かやや良いくらいです。なぜMuse 5と違うのか分かりませんがファームウエアは違うところに出しているのかもしれません。
両方ともペアリングは同じで、まず書かれた手順により左右をペアリングします。そのあとでいったん電源切って親機である左をスマートフォンとペアリングします。そしてふたたび右を立ち上げて左右を接続します。このときに音声ガイドがあり、左右接続の時は"True Wireless connected"、スマートフォンとつながったときは"Phone connected"としゃべります。
この辺はやや煩雑で、AirPodsとは差が出るかもしれません。
両方とも日本語マニュアルがあります(クラウドファンディングモデルでも)。ただしやや分かりにくいです。
* 対応CODEC
Muse 5、RIO 3ともにAptX,AAC,SBCに対応しています。またRio3ではどのコーデックで受信しているかの確認がLEDでできます。これは珍しいですね。
* チャージングステーション
Muse 5はApollo 7 同様にチャージャーがついています。ただしApolloの金属製のチャージャーに比べるとプラスチックでやや安くなっています。これは全体的なコストダウン(Apolloの約半額)を考えると仕方ないでしょう。
Muse 5チャージャーケース
実用的にはあまり問題ありませんが、独特のイヤチップのおかげでややはめ込みにくくなっています。ラフにはめ込んで軽く左右にひねると入りやすくなります。ユニットに赤いランプがつくと充電&電源オフとなります。完全ワイヤレスでありがちな、片側だけの充電もこのランプで防止できます。Muse 5はApolloよりも長く4時間持ちます(実測)。
Rio 3はチャージャーがなく、その分長く6時間電池が使えます。充電は各ユニットごとにマイクロUSBの口があるのでそれで充電します。同梱で二股のUSBケーブルがついてきます。
* ユニット側での操作
Muse 5はワンボタンでApollo 7と同様な操作ができます。ボタンが大きくなったのでやや操作感は向上しています。
Rio 3は3つの独立したボタンがあり、多様な機能がありますが、指探りで引っかかりがないのでどのボタン触ってるかがわかりにくいのが難点です。デザイン性はともかく、独立のポッチにした方がよかったと思いますね。
いずれにせよどちらも再生のポーズは簡単なので、ちょっと音楽を止めて外の音を聴きたいと言う時には役に立ちます。
こうしたBTで左右独立タイプの場合は子機側に操作系があると子機側を手で覆ってしまい途切れることがあるので、操作系は親機側においたほうがよいと思います。NFMIだともっと柔軟性があるかもしれません。
* 通話機能
Muse 5もRio 3もマイク内蔵で通話が可能です。またSiriなどの操作にも使用できます。
* 外観と使用感
Muse 5
Rio 3
両方とも箱・パッケージはよくできています。パッケージデザインは共通です。Rio 3にはチャージャーケースがないのでジップポーチがついています。
Muse 5
Muse 5の大きな特徴はフィットスリープという外耳用のスリープがついていて、セミカスタムのようにフィットの適用範囲が大きいということです。これはいままでのイヤフォンにはなかった特徴です。つまり従来通りのシリコンイヤチップのS/M/L、フィットスリープのS/M/Lの3x3の組み合わせでフィットできることになります。
Muse 5のイヤチップとフィットスリーブ
このフィットスリープは実際かなり有効です。特に外耳のフィットスリープは向きが重要なので、少し回転させながらポイントを探すと良いと思います。装着感はすべてのユニバーサルの中でもかなり上位と言えます。
Rio 3
RIO 3はやや大柄でフックにかけるタイプのためにやや装着に違和感はあります。耳掛けは柔軟で痛さはあまりありません。イヤチップは普通のIEMのようにラバーシリコンのイヤチップを使います。
Rio 3は装着性、遮音性に関しては標準的というくらいです。
* レイテンシー
Muse 5はHuluで映画を見るときはまあ悪くない程度だと思います。ゲームではちょっと使えないですね。Rio 3はもう少し遅れます。ちょっと映画でもつらいかもしれません。ただどちらもW800BTよりはかなり良いです。
* 音質
Muse 5の音質はかなり上質です。Apollo同等かそれ以上で私が聞いた中では完全ワイヤレスでいまのところ一番音が良いですね。
だいたいApollo 7と同じような音ですが、遮音性がより高いのと3D機能(後述)があるので実質はMuse 5の方がよいと思います。
シャープで歯切れが良く、スピードがあってノリが良い感じです。ベースの打撃感が鋭くパンチがあります。低音の量はほどほどですが深みが感じられます。全体にわりとワイドレンジ感もあります。ダイナミックだからはじめ音は甘いので、最低3-4時間はエージングして聞いた方が良いですね。
Muse 5
Muse5の売りの一つの3D機能ですが、標準で聴く分にはわりと自然で常用できます。感じとしてはサラウンドというよりは上質なクロスフィードだと思います。
メールによる製品説明によると、右側ユニットに仮想的に左側の音が聞こえるように、という説明なのでDSPを使用して左右チャンネルを混ぜるような仕組みであり、やはりクロスフィードの一種と言えると思います。ただこの仕組みにHead Related Transfer Function (HRTF)というノンリニアで周波数に応じた仕組みを採用しているところがみそのようです。
Rio 3
Rio 3も音質はかなり優れています。Muse 5とくらべると第一印象はRio3の方が音がいいかもとも思います。まあまあクリアというところですが、迫力がかなりあってパワフル。スケール感もあります。さすが大口径でダイアフラムでかい(15mm)だけありますね。低域がイヤフォン離れして、ヘッドホンみたいな余裕のある音が出ます。
なめらかで、思ったより低音出っ張ってる感はなくて、くらべるとAria Oneの方がドンシャリっぽい感じです。低音出るっていうよりも、迫力があってスケール感もあると言えます。また素直できれいな音色も良いです。
ただしよく聴きこむと、ワイドレンジ感とか音の細かさはMuse5やApolloの方が良いと思います。くらべてみるとMuse5の方が端正な音ではあります。どっちかというとオーディオファイル向けですね。ただしぱっと聞きはRio3が良いと言う人も多いでしょう。Rio3はより一般向けで、ロック系はRio3の方が好ましいと思います。
いずれにせよ小口径と大口径のダイナミックドライバー競演というか、それぞれのよいところがうまく生かされているのはEratoさすがだと思います。
* まとめ
簡単にまとめると、Muse 5は端的に完全ワイヤレスで私が見たなかで一番良いです。欠点も少なく、音質も良いですね。電池も十分持ちます。ただし全体にApollo7よりは低コストにした感があってチープではあります。またチャージャーの収納性と取り出してすぐ電源オンに関してはEarinの方がよいですね。それとペアリングはなんとかしてほしいところ。
Rio3は音質が独特で高得点ですが、操作性が良くないとか左右音切れがややあるなど欠点もあります。まずMuse 5を買って、お金に余裕があれば違う音質を楽しむためにRio 3も買うのがお勧めです。(わたしはRio3は70$くらいだったので)
2017年02月12日
小田原での流鏑馬と梅まつり
週末は今年初めての流鏑馬を撮りに行ってきました。
多少風が吹いて寒かったんですが、天気はよく梅も今年は早いそうで咲き誇っていました。ここは曽我の梅林で、仇討ちで知られる曽我兄弟が弓馬の達人だったということで、恒例の梅まつりに合わせて流鏑馬が開催されています。
ここは女性射手が活躍するところでもあり、最後の決勝でもある競射でも5名中女性射手が3名と好成績を収めました。
カメラはまだまだ現役EOS-1Dmk3、レンズはEF70-200/2.8Lとテレコン、流し撮りはEF24-105/4です。今回は条件もよかったのでうまくスピードについていけました。
今年もいつのまにか梅の咲くころとなりました。春遠からずというところです。
多少風が吹いて寒かったんですが、天気はよく梅も今年は早いそうで咲き誇っていました。ここは曽我の梅林で、仇討ちで知られる曽我兄弟が弓馬の達人だったということで、恒例の梅まつりに合わせて流鏑馬が開催されています。
ここは女性射手が活躍するところでもあり、最後の決勝でもある競射でも5名中女性射手が3名と好成績を収めました。
カメラはまだまだ現役EOS-1Dmk3、レンズはEF70-200/2.8Lとテレコン、流し撮りはEF24-105/4です。今回は条件もよかったのでうまくスピードについていけました。
今年もいつのまにか梅の咲くころとなりました。春遠からずというところです。
2017年02月04日
CanJam 2017 NY始まる
HeadFiのCanJam NYがこの週末に開催されます。
そのプレビュービデオがJudeによって公開されていますのでご覧ください。
http://www.head-fi.org/t/820039/canjam-nyc-2017-february-4-5-2017/780#post_13218426
上の記事の中にブランドごとのインデックスがありますので利用ください。
私が特に注目したのは下記で直リンクを入れています。(ざくっとしか見てませんが)
MeSpaekersからコンパクトな平面型AEON(エーオン)799$が登場します。すごく快適だと言ってますね。ETHERの技術を継いで音質もよいようです。Judeも一押しって感じで語ってますね。
https://youtu.be/vT5tuMJ-DRs?t=115
CHORDではHugo2とPolyが出るようなので音質コメントも出てくると思いますよ。
https://youtu.be/vT5tuMJ-DRs?t=479
ちなみにBlu Mk2には昨日USB入力の付加がアナウンスされています(海外発表)。
MytekからはポータブルアンプのClef(クレフ)のプロトタイプが出ます。これはMQAとAPTX-HDをサポートする注目機です。
https://youtu.be/vT5tuMJ-DRs?t=2538
あとABYSSからダイアナという謎の平面型ヘッドフォンもありますね。
https://youtu.be/vT5tuMJ-DRs?t=2802
フォーラム上でコメントが出てくるのが楽しみです。
そのプレビュービデオがJudeによって公開されていますのでご覧ください。
http://www.head-fi.org/t/820039/canjam-nyc-2017-february-4-5-2017/780#post_13218426
上の記事の中にブランドごとのインデックスがありますので利用ください。
私が特に注目したのは下記で直リンクを入れています。(ざくっとしか見てませんが)
MeSpaekersからコンパクトな平面型AEON(エーオン)799$が登場します。すごく快適だと言ってますね。ETHERの技術を継いで音質もよいようです。Judeも一押しって感じで語ってますね。
https://youtu.be/vT5tuMJ-DRs?t=115
CHORDではHugo2とPolyが出るようなので音質コメントも出てくると思いますよ。
https://youtu.be/vT5tuMJ-DRs?t=479
ちなみにBlu Mk2には昨日USB入力の付加がアナウンスされています(海外発表)。
MytekからはポータブルアンプのClef(クレフ)のプロトタイプが出ます。これはMQAとAPTX-HDをサポートする注目機です。
https://youtu.be/vT5tuMJ-DRs?t=2538
あとABYSSからダイアナという謎の平面型ヘッドフォンもありますね。
https://youtu.be/vT5tuMJ-DRs?t=2802
フォーラム上でコメントが出てくるのが楽しみです。
2017年02月03日
Roon 1.3インプレ(2)
もう少し補足します。
サンプルレートコンバーターですが、PCM/DSD変換も可能です。方法はサンプル変換レートのメニューでDSDを選びDSD64またはDSD128に設定します。このときに"5th order(5次)"と"7th order(7次)"がありますが、7次のほうがよりサンプル当たりの計算が複雑でより正確かつノイズフロアが低いということです。ただし7次のほうがよりプロセッサパワーを使います。
クロスフィードを加えてシグナルパスを見ると下記のようにいったんPCMでMaxまで上げた後にクロスフィード計算して、シグマデルタ変換してDoPにするという感じですね。
またアルバムにダイナミックレンジの表示があります。これはやはりR128基準で計算されるものです。これは下記のRoonナレッジベースに書いてありますが、単に瞬間的最大ピークと最小ではなくある程度の持続があるような最低と最高の差を取っているようです。
使い方としては同じアルバムで違うバージョン、たとえばCDとハイレゾを比べるというものです。ただ手持ちのSHANTIのCDとハイレゾで比べてみると同じようです。
見てみるとだいたいヘビメタだと4とかで、クラシックだと15くらい、ロックで音が良いものだと10前後というところのようです。再生を行うとダイナミックレンジが計算されます。バックグランドでの解析もやっていると思います。
すべて見てませんが、いまのところ自分のライブラリで最大のダイナミックレンジはこのクレーメルのピアノトリオの26が最大です。これは現代曲なのでそういうものかもしれません。これは前に記事を書いています。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/210231863.html
またベルトのような録音にこだわる作曲家のスターバト・マーテルの22というのもなかなかのものです。
もちろんこれは目安の一つであって、良録音のすべてではありませんので念のため。くわしくはこちら。
https://kb.roonlabs.com/Dynamic_Range
サンプルレートコンバーターですが、PCM/DSD変換も可能です。方法はサンプル変換レートのメニューでDSDを選びDSD64またはDSD128に設定します。このときに"5th order(5次)"と"7th order(7次)"がありますが、7次のほうがよりサンプル当たりの計算が複雑でより正確かつノイズフロアが低いということです。ただし7次のほうがよりプロセッサパワーを使います。
クロスフィードを加えてシグナルパスを見ると下記のようにいったんPCMでMaxまで上げた後にクロスフィード計算して、シグマデルタ変換してDoPにするという感じですね。
またアルバムにダイナミックレンジの表示があります。これはやはりR128基準で計算されるものです。これは下記のRoonナレッジベースに書いてありますが、単に瞬間的最大ピークと最小ではなくある程度の持続があるような最低と最高の差を取っているようです。
使い方としては同じアルバムで違うバージョン、たとえばCDとハイレゾを比べるというものです。ただ手持ちのSHANTIのCDとハイレゾで比べてみると同じようです。
見てみるとだいたいヘビメタだと4とかで、クラシックだと15くらい、ロックで音が良いものだと10前後というところのようです。再生を行うとダイナミックレンジが計算されます。バックグランドでの解析もやっていると思います。
すべて見てませんが、いまのところ自分のライブラリで最大のダイナミックレンジはこのクレーメルのピアノトリオの26が最大です。これは現代曲なのでそういうものかもしれません。これは前に記事を書いています。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/210231863.html
またベルトのような録音にこだわる作曲家のスターバト・マーテルの22というのもなかなかのものです。
もちろんこれは目安の一つであって、良録音のすべてではありませんので念のため。くわしくはこちら。
https://kb.roonlabs.com/Dynamic_Range
2017年02月02日
Roon 1.3のインプレッション
本日予告通りにRoon 1.3へのアップデートが行われました。思っていたよりもインストールとライブラリ更新に時間がかかるわけではありません。
ちなみにライブラリに大きく手が入ったため、1.2リモートとはライブラリの互換性がないので、本体だけではなくアプリもすべて1.3に更新する必要があります。
1.3に関してはもともとは小規模な改良でメタデータの改良に特化したものにする予定だったが、フォーラムのユーザーのリクエスト状況をみて大幅な機能強化に切り替えたと言います。Roonははじめからそうなのですが、フォーラムの影響力が大きいと言えるボトムアップのユーザー主体の開発がなされています。私もRoonの情報にはフォーラムに頼るところが大きいですね。
特に今回の目玉はユーザーの音源ファイルの使い勝手の向上にフォーカスがあったようです。メタデータ管理は大きく変わり、データのインポートとエクスポートも改良されました。つまり音楽をどう管理するかというRoonの原点に立ち返ったとも言えます。
新機能はざっと書くと以下の通りです。
Tagの大幅な機能向上、Playlistの機能追加、Track Browser、DSP機能、マルチチャンネルのサポート、SONOSデバイスのサポート、SNS連携機能の追加、ComposerとCompositionの改良(WorksはCompositionに変更された)、自動バックアップ機能が付いた、性能向上、RAATに改良がなされた、Volume leveling、曲のダイナミックレンジ測定機能、インポート、エクスポート機能の強化、ライブラリ管理の強化、Roon APIの開示(ベータ版)などがあります。ROCK(RoonOS)はまだのようです。
実際にいくつかの機能を使ってみます。
まず再生画面ですが、下の左の画像で曲のところにStarlessなら3と6という数字が書かれています。これはStarlessという曲が自分のライブラリに3曲、TIDALを含めた全体では6曲あることを示しています。つまりこれでStarlessのカバーが何曲あるのかを知ることができるわけです。これはComposerとCompositionの改良によるものです。
これはかなり便利でオリジナルのStarlessを聞いて、AsiaのLive in MoscowのStarlessを聴き、さらには知らなかった他のアーティストによるカバーもわかります。下の右画像はライブラリ内のStarlessを含むアルバムの一覧です。
さらにこのときに曲をお気に入りに入れるとTIDAL側でも反映されるので、このカバーを見つけた曲を今度は明日の電車でAK380でも聴くことができます。つまりTIDAL体験も向上するわけですね。このシームレス感はちょっとすごいというか、音楽プレーヤーソフト始まって以来の発明かも。これで一晩遊べる自信ある。
それで見つけた知らないアーティストでこれいいなあとアルバムを通してきいちゃうという、これこそ音楽体験の向上。音楽世界が広がります。また、こういう体験をしてしまうとストリーミングのよさがよくわかります。やはりストリーミングなんですよ、ダウンロードでは不足でましてCDではない、こうしたところを知ってほしいと思いますね。
次にサンプルレートコンバーターですが、下の画像の設定の上のほうがどこまでサンプルレート変換するのかの設定で、下はフィルターです。ここではさっそくMPフィルターを使ってみます。ここで気が付くのはシグナルパスの表示にロスレスの上でenhancedという白い光が加わったことです。
たとえば下の画像のようにCDリッピング音源をシグナルパスの表示をするとまず16bitデータを64bit float化してサンプルレートを352kHzにアップコンバート、そしてGeekが32bit int受けできるので64bit floatから32bitに落としていることがわかります。
下はクロスフィードの画面ですが、このプリセットの項をご覧ください。Chu Moyの設定とか、Jan Meier(あのMEIER-AUDIOのマイヤーさんでしょうね)などがあります。私もMEIER-AUDIOのクロスフィードが一番優れていると思うのでこれは使いたくなります。この辺はマニア泣かせですね。なおクロスフィードなどは完全に内部の書き換えが行われています。
このほかにもVolume leveling(リプレイゲイン)においてEBU R128の音量感基準を適用した(テレビ業界とかの標準)ことなどの改良点もあります。曲情報を開くと下の画像の右側のようにダイナミックレンジの表示がR128基準でなされます。
下の画像はSNS連係機能のテスト(#Now Playingみたいなもの)。ここでは下左で画面を設定し、下中でどのSNSにポストするかを決めます。下右はTwitterで受けた側(iPhoneのechofonアプリ)でどう見えるかを示しました。
音質も多少良くなったような気がします。このほかについては少しずつ使っていこうと思います。
ちなみにライブラリに大きく手が入ったため、1.2リモートとはライブラリの互換性がないので、本体だけではなくアプリもすべて1.3に更新する必要があります。
1.3に関してはもともとは小規模な改良でメタデータの改良に特化したものにする予定だったが、フォーラムのユーザーのリクエスト状況をみて大幅な機能強化に切り替えたと言います。Roonははじめからそうなのですが、フォーラムの影響力が大きいと言えるボトムアップのユーザー主体の開発がなされています。私もRoonの情報にはフォーラムに頼るところが大きいですね。
特に今回の目玉はユーザーの音源ファイルの使い勝手の向上にフォーカスがあったようです。メタデータ管理は大きく変わり、データのインポートとエクスポートも改良されました。つまり音楽をどう管理するかというRoonの原点に立ち返ったとも言えます。
新機能はざっと書くと以下の通りです。
Tagの大幅な機能向上、Playlistの機能追加、Track Browser、DSP機能、マルチチャンネルのサポート、SONOSデバイスのサポート、SNS連携機能の追加、ComposerとCompositionの改良(WorksはCompositionに変更された)、自動バックアップ機能が付いた、性能向上、RAATに改良がなされた、Volume leveling、曲のダイナミックレンジ測定機能、インポート、エクスポート機能の強化、ライブラリ管理の強化、Roon APIの開示(ベータ版)などがあります。ROCK(RoonOS)はまだのようです。
実際にいくつかの機能を使ってみます。
まず再生画面ですが、下の左の画像で曲のところにStarlessなら3と6という数字が書かれています。これはStarlessという曲が自分のライブラリに3曲、TIDALを含めた全体では6曲あることを示しています。つまりこれでStarlessのカバーが何曲あるのかを知ることができるわけです。これはComposerとCompositionの改良によるものです。
これはかなり便利でオリジナルのStarlessを聞いて、AsiaのLive in MoscowのStarlessを聴き、さらには知らなかった他のアーティストによるカバーもわかります。下の右画像はライブラリ内のStarlessを含むアルバムの一覧です。
さらにこのときに曲をお気に入りに入れるとTIDAL側でも反映されるので、このカバーを見つけた曲を今度は明日の電車でAK380でも聴くことができます。つまりTIDAL体験も向上するわけですね。このシームレス感はちょっとすごいというか、音楽プレーヤーソフト始まって以来の発明かも。これで一晩遊べる自信ある。
それで見つけた知らないアーティストでこれいいなあとアルバムを通してきいちゃうという、これこそ音楽体験の向上。音楽世界が広がります。また、こういう体験をしてしまうとストリーミングのよさがよくわかります。やはりストリーミングなんですよ、ダウンロードでは不足でましてCDではない、こうしたところを知ってほしいと思いますね。
次にサンプルレートコンバーターですが、下の画像の設定の上のほうがどこまでサンプルレート変換するのかの設定で、下はフィルターです。ここではさっそくMPフィルターを使ってみます。ここで気が付くのはシグナルパスの表示にロスレスの上でenhancedという白い光が加わったことです。
たとえば下の画像のようにCDリッピング音源をシグナルパスの表示をするとまず16bitデータを64bit float化してサンプルレートを352kHzにアップコンバート、そしてGeekが32bit int受けできるので64bit floatから32bitに落としていることがわかります。
下はクロスフィードの画面ですが、このプリセットの項をご覧ください。Chu Moyの設定とか、Jan Meier(あのMEIER-AUDIOのマイヤーさんでしょうね)などがあります。私もMEIER-AUDIOのクロスフィードが一番優れていると思うのでこれは使いたくなります。この辺はマニア泣かせですね。なおクロスフィードなどは完全に内部の書き換えが行われています。
このほかにもVolume leveling(リプレイゲイン)においてEBU R128の音量感基準を適用した(テレビ業界とかの標準)ことなどの改良点もあります。曲情報を開くと下の画像の右側のようにダイナミックレンジの表示がR128基準でなされます。
下の画像はSNS連係機能のテスト(#Now Playingみたいなもの)。ここでは下左で画面を設定し、下中でどのSNSにポストするかを決めます。下右はTwitterで受けた側(iPhoneのechofonアプリ)でどう見えるかを示しました。
音質も多少良くなったような気がします。このほかについては少しずつ使っていこうと思います。
ユーザーの要望に応えたRoonの機能強化版、Roon1.3登場
待望のRoonの新バージョン、Roon1.3が本日更新開始されます。
多くのユーザーの要望に応えたということですが、RAATでの統一処理など内部の刷新がはかられた1.2に比べると機能強化が多いように思います。更新内容を案内から抜粋します。
1. 新しいデバイスのサポート
RoonReady対応デバイスが拡大します。
2. 新しいDSP機能
いよいよアップサンプリングが単体でできるようになります。(前はHQ Player経由でした)
ほかにもヘッドフォン用のクロスフィードやダイナミックレンジ解析、スピーカー用のルームアコースティックの補正機能など入るようです。
3.バックアップ機能
なにげに不自由だったバックアップ機能が搭載され、ローカルとDropboxにバックアップが可能になります。
4. SNS連携
RoonからのSNS連係機能が搭載されるようです。
5. パフォーマンスの強化
速度面での改善がはかられるようです。
ここに書いたものは一部だと思います。
期待されるが遅れてるとされるRoon Core Kit(RoonOS)とか、1.3ではまだちょっとと言ってたMQAのソフトデコードについても興味あるところです。ただし1.4からは更新サイクルを短くするとも言ってるので(1.3は9ヶ月かかった)、次に回されるかもしれません。
多くのユーザーの要望に応えたということですが、RAATでの統一処理など内部の刷新がはかられた1.2に比べると機能強化が多いように思います。更新内容を案内から抜粋します。
1. 新しいデバイスのサポート
RoonReady対応デバイスが拡大します。
2. 新しいDSP機能
いよいよアップサンプリングが単体でできるようになります。(前はHQ Player経由でした)
ほかにもヘッドフォン用のクロスフィードやダイナミックレンジ解析、スピーカー用のルームアコースティックの補正機能など入るようです。
3.バックアップ機能
なにげに不自由だったバックアップ機能が搭載され、ローカルとDropboxにバックアップが可能になります。
4. SNS連携
RoonからのSNS連係機能が搭載されるようです。
5. パフォーマンスの強化
速度面での改善がはかられるようです。
ここに書いたものは一部だと思います。
期待されるが遅れてるとされるRoon Core Kit(RoonOS)とか、1.3ではまだちょっとと言ってたMQAのソフトデコードについても興味あるところです。ただし1.4からは更新サイクルを短くするとも言ってるので(1.3は9ヶ月かかった)、次に回されるかもしれません。
2017年02月01日
Starless - King Crimson
ジョン・ウエットンの逝去の報が入ってきました。安らかな最期だったとのこと。
彼は来日も多くU.K.、エイジアのほうがいきいきとしていたかもしれませんが、わたしはやはりジョン・ウエットンというとクリムゾンの名曲スターレスですね。グレッグレイク同様にどちらかというとやはりヴォーカルとしてのイメージが強かったと思います。
クリムゾン第1期の最後を告げるスターレスには、その始まりだったグレッグレイクの歌う宮殿のようなピートシンフィールドの歌詞のきらびやかなファンタジーに飾られた世界はなく、ストレートでストイックに星のない漆黒の闇をテーマに歌う世界の中で、ウエットンの深みのある声がフリップのもたらす破壊に救済を与えてくれます。だれがこれ以上のスターレスを聴かせてくれるんだろうかと思うと残念です。R.I.P.
彼は来日も多くU.K.、エイジアのほうがいきいきとしていたかもしれませんが、わたしはやはりジョン・ウエットンというとクリムゾンの名曲スターレスですね。グレッグレイク同様にどちらかというとやはりヴォーカルとしてのイメージが強かったと思います。
クリムゾン第1期の最後を告げるスターレスには、その始まりだったグレッグレイクの歌う宮殿のようなピートシンフィールドの歌詞のきらびやかなファンタジーに飾られた世界はなく、ストレートでストイックに星のない漆黒の闇をテーマに歌う世界の中で、ウエットンの深みのある声がフリップのもたらす破壊に救済を与えてくれます。だれがこれ以上のスターレスを聴かせてくれるんだろうかと思うと残念です。R.I.P.