Music TO GO!

2017年01月08日

ChordがMojoをネットワーク対応させるアクセサリーのPolyを発表

CESで注目製品発表が相次いでいますが、CHORDからはPolyというMojoの拡張モジュールが発表されました。これは前にヘッドフォン祭で私がMojoの紹介をしたときにJohn Franks氏も述べていたアクセサリーですね。
Polyはポリゴンのポリでもわかるように「多い」とい意味で、Monoの対義語です。その通りにとても多様な使い方ができるモジュールです。
SDカードで内蔵音源を再生でき、DLNAやAirPlayなどネットワーク経由の再生もできます。さらにはBluetoothや話題のRoonにまで対応しています。電池の持ちは約9時間、PCM768kHzからDSD512まで対応可能です。

Mojo-and-Poly-900x675_2.jpg
(画像は下記ホームページから)

Polyのホームページはこちらです。
http://www.chordelectronics.co.uk/product/poly/
ただ、どう使えるのかがイメージしにくいかもしれませんので、さっそくChordに聞いてみた情報と合わせてわかったことを書いてみます。

まずPolyとはどういうものかというと、簡単に言うとLinuxベースのネットワークプレーヤーのようなものです。もう少しいうとMojoのネットワークブリッジですね。Polyで音楽データをネットワーク経由で受けて、MojoとはUSBで接続してMojoのDAC機能で音楽再生するわけです。
またSDカードの内蔵音源も再生できるので単体DAPのようなものと考えてもよいです。

Poly-Connectivity-900x675.jpg  Poly-Module-900x675.jpg

使い方としては下記のように使用する音源に合わせてPCやスマートフォンから操作します。

1. Polyは内蔵したSDカードの音源を再生できます。
SDカード内蔵音源を再生したいときは、スマホなどでMPodなどMPDクライアントを使用します。(PolyはMPDを使用しています)

2. PolyはNASなどDLNAネットワーク内の音源を再生できます
ネットワーク上の音源を再生したいときは、スマホなどでPlugPlayerのようなDLNAコントローラーアプリを使います。

3. PolyはAirPlayでiPhoneの音源を再生できます
この場合はiPhoneの多彩な音楽再生アプリが使用できます

4. PolyはBluetoothでスマートフォンの音源を再生できます
この場合はスマートフォンの音楽再生アプリが使用できます(対応CODECはちょっとまだわかりません)。

5, PolyはRoonの再生機器としてRoon管理の音源を再生できます
この場合はRoonBridgeとして機能します。つまりPoly+MojoがRoonReadyデバイスとして使えるわけです。家に戻ったらMojoをPolyを使ってRoon対応デバイスとして再生に使えます。

たぶんこれだけ多様な音源に対応できる製品はホームオーディオ含めても少ないと思います。しかもこんなコンパクトさで。

これらの設定作業のためにはPolyのWeb-UIを使用します。おそらくVolumioやMoodeのようにブラウザからhttp://poly.localとやると開くのではないかと思います。マシン名の変更もこのWeb-UIでできると思います。またAP(acess Point)モードを備えているようなので、ルーターなしでネットワークアクセスできると思います。
加えてPolyでは音声メッセージで設定作業を進めることができるようです。ここはちょっと不明ですが、エラーや接続確認も音声でわかるのではないかと思います。

Poly-Power-900x675.jpg

以前うちのホームページでMojoにラズベリーパイを付けてポータブル運用しましたが、イメージ的にはこれと似たようなものです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/435089337.html
ただし違いはMojoとUSBで接続するという点と、コンピューター部分(ここではラズパイ)のOSがラズパイではMoode(またはVolumio)を使ったのに対して、PolyではCHORD独自開発ということです。
たぶん詳しい人ほどわかると思いますが、Polyのサポートする多様な条件を満たすOS/ソフトウエアはまだ世の中にないと思います。VolumioやMoodeでは現状でRoonはサポートしませんし、BrystonのBDPπのファームではDLNAとRoonはサポートできますがBluetoothはサポートしません。
AK70のUSB出力機能でMojoにつなげた時の使い方にも似ているでしょう。ただしもっと一体感があります。
今年早々の注目製品と言えるでしょうね。

またCHORDからは100万タップ(Hugoは2.6万タップ)の信号処理能力を誇るCDプレーヤーのBlu II、そしてあのHugoの後継機であるHugo IIも発表されています。
今年もポータブルからハイエンドまでCHORDに注目ですね。
posted by ささき at 13:36 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする