Music TO GO!

2016年09月06日

64 Audioの新しいAPEXモジュール試聴

先日64 Audioからアナウンスがあり、それまで使用していたADELモジュールをAPEX(Air Pressure EXchange)という新しいモジュールに置き換えると言う発表内容でした。APEXはエイペックスと読みます。

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国内ではこれにともない、ミックスウェーブは64 Audioの販売を一時停止していましたが、64 AudioのA-Seriesの販売を9月10日より再開するということです。アナウンスはこちらです。
http://www.mixwave.co.jp/c_audio/c_news/caudio_news160906.html

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Aシリーズは「A12」「A10」「A8」「A6」「A4」「A3」「A2」の7機種を扱うということです。数字はドライバー数を表しています(「A5」はメーカー側の生産終了とのこと)。

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64 Audio A10

これらはいままでのADEL(S1)モジュールがAPEX(M20)モジュールに置き換えられます。
メーカー説明によると、ADELとAPEXの違いは「ウインドノイズ」について強くなったこと、そして耐久性が増したことの二点が挙げられています。新たにつまみの部分に開けられた穴がウインドノイズ対策だそうです。ADELとAPEXはそれぞれ互換性があります。

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APEX M20

APEXもADELも基本的には耳の鼓膜の保護という点をうたっているのですが、うちのブログではADELモジュールの違いによる音の差に着目してレビューしてきました。今回はAPEXのM20モジュール(ADEL S1の代替)を試すことができました。聴き比べには64 AudioのリファレンスモニターとされているA10を使用しました。

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A10とAPEX

APEX M20とADEL S1を比較してみると、金属の材質感が異なり、またヘッド部分の形状が異なります。APEXは頭が平たく指にかけやすいつまみ状に加工されています。ADELは鋭角な頭になっています。
また人工鼓膜の部分もADELでは薄膜のような形であったののに、APEXではメッシュ状になっています。

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APEX M20とADEL S1

音質は実際に聴いてみると音質的には大差ないようにも聴こえますが、多少違いがありADEL S1はやや開放感があり、APEX M20では密度感がありベースが出ているように思います。
なんとなくADELモジュールで開度が異なるときの音の違いに似ていたので、遮音性を確かめてみました。するとそれぞれモジュールをつけて同じ音量でスピーカーから音楽を出すとAPEXの方が遮音性が高いので、やはり密閉度は少し違うように思えますが、音の違いはそこに起因しているようにも思えます。いずれにしろ音質的にはADELとは大きく違うということではなさそうに思います。
M20の次のモジュールも気になりますね。


posted by ささき at 22:25 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

BragiからDashの廉価版"The Headphone"登場

期待を持たせて発表したBragiの昨日のアナウンスですが、"The Headphone"と呼ばれる新しい完全ワイヤレスイヤフォンでした。(クパチーノうんぬんはフェイク?)

ホームページはこちらです。
http://www.bragi.com/theheadphone/

theheadphone.jpg
Bragi "The Headphone" (画像は上記ページより転載)

これはプリオーダー価格が$119(通常は$149)のDashの廉価版と言えるもので、Dashから各種センサー、防水機能、内部ストレージ(4GBあった)を省いたものです。またタッチコントロールも簡易化されてボタンになっているようです。そしてケースには電池が内蔵されてなく、チャージができないようです。その代りにBAドライバーは新しくなり、マイクも新しくなったようです。また動作時間が長くなり、6時間となりました(これがチャージャーを省く言い訳になってます)。左右接続がNFMIかどうかはまだわかりません。
つまりウェアラブルのフィットネス・ヘルス機能は省く代わりに音楽を聴くイヤフォンに特化したものです。たぶんソフトウエアは共通で、同時に新バージョンの2.1.0がリリースされています。
またおそらくはBTチップ自体も刷新されていると思います。The DashではBT接続とかさまざまな問題が指摘されていて、それを根本的に解決するためとも言えるかもしれません。また完全ワイヤレスというと$300前後が相場ですから他の価格でも差別化できます。発売は11月予定です。
* 追記: Bragiが質問に答えてくれましたので明確化。左右接続はNFMIですが、ソフトウェアはアップデートができないそうです。下記のWatson対応は不明。
* 追記2: 日本には現在出荷しないそうです(Kickstarterは特例だそう)。出荷可能な国はUSA, EU, Norway, Switzerland, Canada, Australia, New Zealand, Hong Kong、だそうです

そしてこれに先立ってBragiではIBMのワトソンとの連携を発表しています。つまり完全ワイヤレスイヤフォンがワトソンのデータ端末となりえるということで、翻訳とか知的アシスタントなど広範囲に応用が可能だと思います。ウェアラブルというと単独の分散型コンピューター的なイメージもありますが、IBM ワトソンで集中処理してウェアラブルは端末に徹するというのも「スマートな」切り分けのように思えます。たぶんBragiではこの機会にフィットネスというよりもこちら方向に戦略の舵を取りたいのではないでしょうか。
posted by ささき at 06:18 | TrackBack(0) | __→ 完全ワイヤレスイヤフォン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする