いままでRoonの応用編的なネットワーク記事をPhilewebに書いてきましたが、注目度も高くなってきたので、Roonのギモンに答えますというQA形式で「Roonとはなにか」という基本編の記事をPhilewebに書きました。Roonに興味あるという方はごらんください。
http://www.phileweb.com/sp/review/article/201608/31/2205.html
基本編とは言っても、Qにはなるべく端的にYES/Noを答えて、それにわりと濃く補足するという形で書いています。たとえばRoonでもインテジャーモードや排他WASAIが使えるのでそれも書いています。
なおこれは私の推測ではなくRoon Labsに問い合わせて回答を得ています。それとRoon Labsホームページの画像の使用許可もきちんと取ってますので念のため。
Music TO GO!
2016年08月31日
2016年08月30日
iPhone7の発表とその周辺技術の噂
iPhone7と目される新しいiPhoneの発表会の案内がいよいよメディアに届き始めたようです。来週の9月7日(日本の8日深夜)です。
まずLinx社の技術を使ったデュアルカメラが興味深々です。
Linxの文書によるとこれは片側がベイヤーフィルタのないClearチャンネルと呼ばれるモノクロセンサーになってるところがポイントで、カラーフィルターがないため感度が高く解像力がフルに発揮できます。おそらく1200万画素のモノクロセンサーの場合はベイヤーセンサーの3000万画素相当の解像力が得られると思います。それでデジタルズームも効果的だし、暗所の感度も1-2段稼げるでしょう。
しかしモノクロセンサーでは色情報は得られないためそれをもう片側から得るようです。また視差の違いで立体情報も得られるようです。デュアルカメラは立体画像がよく利点とされますがLinx文書だと2カメラ構成の場合は立体情報はどちらというと従のようです。
そしてiPhone7では3.5mmイヤフォン端子がなくなるということが言われてます。
ここでちょっと面白い噂があります。
うちで良く書いてる完全ワイヤレスイヤフォンでは元祖のBragi Dashですが、来週月曜日に大きな発表をするそうです。これは事実。
それで、その時間ですが彼らのドイツ時間と共になんとクパチーノ時間(PST)が書かれてます!普通太平洋標準時を書くならサンフランシスコかロサンゼルスですね。これはBragiがアップルに買収されるのではないかと噂が出てます。
これでもしかしたらポスト3.5mm端子はライトニングでなくワイヤレスにかたむくかもしれません。
ちなみに情報の出所のBragiのFacebookはこちら。
https://m.facebook.com/hellobragi/
ただたぶん初めはBragi版AirPodsでなく、アップルストアでDashを売るんではないかと思います。Dashは仕上がりもきれいでアップルストア向きです。Dashだと健康管理センサーでクックCEO好みで、iOSとのリンクも可能かも。
私が前にBragiの人に日本で売らないのとメールで聴いた時に、すぐに話があるよ、って言ってたのでどこか代理店と契約中かなと思ってたんですが、そういうことかも。
ただ5日はアメリカはレイバーデイ休みなのでアメリカ絡みの発表はないとの観測もあります。念のため。
いずれにせよ、来週がちょっと楽しみですね。
まずLinx社の技術を使ったデュアルカメラが興味深々です。
Linxの文書によるとこれは片側がベイヤーフィルタのないClearチャンネルと呼ばれるモノクロセンサーになってるところがポイントで、カラーフィルターがないため感度が高く解像力がフルに発揮できます。おそらく1200万画素のモノクロセンサーの場合はベイヤーセンサーの3000万画素相当の解像力が得られると思います。それでデジタルズームも効果的だし、暗所の感度も1-2段稼げるでしょう。
しかしモノクロセンサーでは色情報は得られないためそれをもう片側から得るようです。また視差の違いで立体情報も得られるようです。デュアルカメラは立体画像がよく利点とされますがLinx文書だと2カメラ構成の場合は立体情報はどちらというと従のようです。
そしてiPhone7では3.5mmイヤフォン端子がなくなるということが言われてます。
ここでちょっと面白い噂があります。
うちで良く書いてる完全ワイヤレスイヤフォンでは元祖のBragi Dashですが、来週月曜日に大きな発表をするそうです。これは事実。
それで、その時間ですが彼らのドイツ時間と共になんとクパチーノ時間(PST)が書かれてます!普通太平洋標準時を書くならサンフランシスコかロサンゼルスですね。これはBragiがアップルに買収されるのではないかと噂が出てます。
これでもしかしたらポスト3.5mm端子はライトニングでなくワイヤレスにかたむくかもしれません。
ちなみに情報の出所のBragiのFacebookはこちら。
https://m.facebook.com/hellobragi/
ただたぶん初めはBragi版AirPodsでなく、アップルストアでDashを売るんではないかと思います。Dashは仕上がりもきれいでアップルストア向きです。Dashだと健康管理センサーでクックCEO好みで、iOSとのリンクも可能かも。
私が前にBragiの人に日本で売らないのとメールで聴いた時に、すぐに話があるよ、って言ってたのでどこか代理店と契約中かなと思ってたんですが、そういうことかも。
ただ5日はアメリカはレイバーデイ休みなのでアメリカ絡みの発表はないとの観測もあります。念のため。
いずれにせよ、来週がちょっと楽しみですね。
2016年08月25日
完全ワイヤレスイヤフォン、Erato Apollo 7レビュー
Apollo 7はErato AudioがKickstarterでキャンペーンを展開していた左右分離型の完全ワイヤレスイヤフォンです。まさに耳栓というコンパクトさが特徴でApolloの名は外観からでしょう。Erato Audioは所在は米国のようですがおそらく台湾系のメーカーで、少なくとも台湾で生産しています。
Kickstarterは終わっていますが、こちらで購入ができます。すでに出荷開始していますので在庫があればすぐ来ると思います。完全ワイヤレスは価格はだいたい$250-$300前後ですね。カラーリングのバリエーションも豊富です。
Kickstarterページはこちらです。
https://www.kickstarter.com/projects/1865494715/apollo-7-worlds-most-compact-true-wireless-earphon
購入はこちらです。現在は$279で販売しています。
https://eratolife.com/
以下はiPhone5sないしiPhone6で聴いています。
* ドライバー
Apollo 7のドライバーはダイナミック型ですが、Micro driverとあるのでおそらくShureやゼンハイザーのような小口径ダイナミックだと思います。ベントがLEDわきについています。ダイアフラムはなにかの複合材(コンポジット)のようで、マグネットが強力なことをうたっています。後で書きますが実際Apollo 7のドライバーはかなり優秀だと思います。
完全ワイヤレスの場合にはハウジング内に基盤・バッテリー等が入るためにエアフローの扱いが難しくないBAの方が向いているようには思います。ただスペースが限られているならシングルドライバーでカバーできる帯域の広いダイナミックが有利ともいえます。Apollo 7はまさに後者の好例です。
* スマホとの接続、左右ユニット接続
スマートフォンとの接続はBluetoothを採用、左右ユニット間の通信もBluetoothです。左右ユニット間の通信方式では一応NMFIにも言及して、NFMIは転送速度の点から音楽向けではなく、現状ではBTがベストだと述べています。なにかワザを使っているかどうかはわかりません。
左右の音途切れはほとんどなく、Earinより優秀でAria Oneとほぼ同じくらいです。Aria Oneのときは大きいのがプラスに働いたかと思いましたが、Apolloのようなコンパクトさでこの性能は優秀だと思います。
スマホと親機との音途切れのなさはさらにAria Oneよりも優秀です。少なくともiPhone6だと接続したまま耳を完全に手のひらで覆っても途切れません。iPhoneをバックパックに入れても、尻ポケットでも大丈夫です。途切れさせる方が難しいと思えるくらい。BTも進歩しましたね。これはiPhone側の進歩もあると思います。iPhone5sとiPhone6だと普通の有線イヤフォンで聴いてもあまり音質差がありませんが、BT完全ワイヤレスで聴くと音質差はかなりあります。できればiPhone6以降で聴くことをお勧めします。
Apollo 7ではユニットについているボタンでいろいろと操作をするので手でかざした時にBT電波が切れると問題なのですが、いままでこうして切れたことはありません。ただしAria Oneと同様に空間(地下鉄構内や電車内)にはいった瞬間にぶつっと途切れることがありますが、また復活します。あとは問題なくなります。ここは引き続きちょっと謎です。たぶんWiFiと干渉してから避けるように調整するのだと思いますが、BTの最新仕様なのですかね。BTとWiFiの干渉については以前の記事をごらんください。この記事自体はKleerとBTの違いですが、BTがどのように他の電波帯と干渉しないように送信するかという基本も書いています。(いまはまた進歩しているかもしれませんが)
http://vaiopocket.seesaa.net/article/109198956.html
BTのペアリングに関しては右(親機)とスマートフォンをペアリングさせてから、左(子機)と右ユニットをペアリングさせるというものでAria Oneと同じです。ただしApollo 7ではEarinのようにモノモード(左右別)でもペアリングできるようですが、推奨されていません。できれば自動で左右もペアリングしてほしいのですが、そうなっていないのは、おそらく自動で左右がペアリングされるのはEarinの特許ではないでしょうか。
ペアリングすると英語音声で知らせてくれるところはAria Oneと同じですが、音声内容は異なります。こちらの方が分かりやすいです。
まず右ユニットをボタンを押してパワーオンすると"Power on"と声がします。そのままボタンを離さずに押し続けると"pairing"と声がするのではじめはここまでやってペアリングさせてください。二回目からは"power on"までです。
次に左ユニットをボタンを押して電源あげると"power on"と左から音声が聴こえます。ここはすぐ離してかまいません。すると数秒後に両方のユニットから"headset connected"と声がします。すると左右が接続されます。
Aria Oneのように電源残量はしゃべりません。(iPhone側のステータスと通知で確認できます)
* 対応CODEC
APT-X, AAC, SBCに対応しています。
* チャージングステーション
完全ワイヤレスにおいてチャージングステーションはとても重要なコンポーネントですが、Apollo 7のチャージングステーションはかなりよくできています。ふたの開け閉めもスムーズで、アルミ製でボディの質感もなかなか高級感を感じます。格納するのはEarinとは異なって並列に入れるのでかさばりますが、外すときは両方を指でちょっと押すだけなので外しにくく格納しにくいEarinよりも使い勝手は良いです。ただEarinの方がコンパクトで筒型になるのはやはりポケットに入れるときにメリットがあります。ここは長短あります。
またApollo7は格納する際に底面の電極端子が完全円形なので向きを気にしなくてよいという点をメリットとしています。これは特許とのこと。ただ円形でないEarinでもここはあまり問題にはならないとは思います。
左:Earin、右:Apollo 7
チャージャーにはめるときはカチッとするまで押し込みます。チャージステーションへのはめ込みは機械的なロックだと思います。磁石ではありません。このとき自動的に(強制的に)オフになりチャージ始めます。Aria Oneのようにはめただけではチャージ始めないほうが良いと言う人もいるとは思いますが、個人的にはチャージャーにはめるとリセットされると考えている方が自然に思います。ただしチャージャーから外してもEarinみたいに自動ではパワーオンしません。
ユニットへのチャージは2.5時間で、再生は3-4時間ということ。
イヤフォン用のチャージライトは一つですが、一個だけはまってるときは点滅で二個ともはまってると点灯なのでEarinみたいに片チャージの懸念はありません。こういうところは細いけど完全ワイヤレスでは重要です。Earinより改善されてますね。
* ユニット側での操作
完全ワイヤレスの場合にはコンビニのレジでちょっとイヤフォンを耳から外すということがしにくいので、再生機能、またはAudio Transparencyなどの環境音ミックス機能が必要になると思います。Apollo 7はAudio Transparency機能はありません。現状ではDashのみ、秋ごろにはKanoaがAudio Transparency機能に対応します。
Apollo 7の操作ボタンはちょっと小さいのでボタンを間違って押しやすいのではじめは注意が必要です。これはなれると気にならなくなります。これも完全ワイヤレスだとケーブルがないのでユニットの方向が分からなくなりやすいということがあります。
Apollo 7はボタン操作でポーズ/再生、スキップ/リワインド、音量上げ下げができます。これを一個のボタンでやるので左右をつかったものとなっています。つまりボタンは左と右で反対方向に使うのが面白いところです。
*右をダブルクリックで音量大、長押しでスキップ
*左をダブルクリックで音量小、長押しでバック
*シングルクリックはどちらもポーズと再生(左右関係なし)
これと通話制御です。
手でスマホを持っているときは音量はいいのですが、ブラウザやメールを操作しているときだと曲送りやポーズをするのにいちいち操作画面を出したりアプリ切り替えをするのは面倒なので、こうした操作スイッチがあった方が便利です。
スマホをカバンに入れてるときはもっと便利です。
* 通話機能
Apollo 7はマイクが付いているので通話することが可能です。
* 外観と使用感
箱・パッケージはよくできていて普通に売っている製品という感じです。実際にApollo 7の場合はKickstarterもほとんどプリオーダーと同じだったと思います。
コンプライT600が3サイズ、ラバー3サイズが付属されています。Apollo 7の場合は標準チップでよく合います。スタビライザーがついていますがエクササイズ以外は不要だと思います。
ユニット本体は軽くて装着感も良好です。まさに耳栓って感じ。ステムが太いのが特徴ですが、装着感は良いです。ちょっとプラスチックっぽいところはありますが、チャージーと違ってこちらは電波を通さなければならないのでしかたないところでしょう。それを踏まえてユニットを質感高く仕上げるのも完全ワイヤレス設計の腕の見せ所かもしれません。
左:Apollo 7、右:Earin
はじめは左右ユニットが分かりづらいかもしれません。なれるとERATOの文字向きで判別できます。
バッテリー残量は本機はBT4.0対応なので電池残量はiPhoneでは通知センターとステータスバーで分かります。本機では20%単位のようです。ユニットだけの電池の持ちは正しく測ってはいませんが2-3時間というところだと思います。完全ワイヤレスの場合はこれにチャージャーを組み合わせながら使います。
Aria oneのように明滅するLEDがうるさいが、側面についているAria oneと違って位置をずらして耳の後ろに隠れるようにできます。
個人的にはEarinで不便ないのでLED不要だと思いますが。。(落とした時に便利という人はいます)
* 音質
端的に言ってApollo 7はかなり音質は高いと思います。特にiPhone6で高音質アプリを使って聴くとBTイヤフォンの先入観を変えてくれるかもしれません。先日記事にしたBirds Requiemをカイザーサウンドにいれて聴いてますがこのくらい良録音でもかなり満足できます(もちろんハイレゾ再生できませんが)。
性格的には小口径ダイナミックということでEarinとAria oneの中間かなと予想した通りですが、思ってたより出音はしっかりしています。
これもまた他の完全ワイヤレスのようにぱっと聞いた時の音の広がりが良く、オーケストラ聴いてもスケール感があります。音はクリアで明瞭感がとても高いと感じます。楽器やヴォーカルがはっきりと聞こえ、音の純度が高いと思います。音調はソリッドでシャープ、音の丸みは少ない感じです。解像力も高く感じます。
Apollo 7の特徴はワイドレンジ感があることで、低域のパンチと量感、高域の伸びの気持ちよさの両方を感じられます。EarinやAria oneよりワイドレンジ感があります。下は深く上も伸びる感じで、ヴォーカルも前に出ないけど引っ込まない適度なバランスです。
左:Apollo 7、右:Earin
特に低音は重みがありパンチを感じられます。Aria Oneは量感はありますが柔らかいので、低音のアタックとかパンチはいまでの完全ワイヤレスで一番あるかもしりません。量はベースヘビーに感じるAria oneほどではないですが、Aria oneは低域は量感あるがやや下の上でなってるという感じです。ただAria oneの方がゆったり滑らかな感はあるので好みの点もあるかもしれません。Aria oneはオールドスピーカーという感じでApolloは現代的でHiFi調です。
楽器のキレはBAのEarinほどではないが近い感じで優秀です。シャープさ、切れ味という点ではAria oneよりはかなり良いですね。有線無線混ぜても普及価格ダイナミックではわりと良い方だと思います。
イヤチップはラバーチップ大を使いました。これに関してはApollo7の音を活かすにはSpiral dotとかより標準ラバーが一番良いとおもいます。コンプライだとAria oneっぽい音になります。低域のパンチがちょっと鈍く、ちょっと音が狭くなります。
* まとめ
音質的にEarinもAria oneも良さはあるけど、トータルではApollo7が一番優れています。ワイドレンジでパンチがありシャープです。
また機能的にもEarinの問題を改善しているところもあるし、Earinが特許を押さえていそうな今一歩な点もあります。気になる点はチャージャーから出した時に自動でオンにならない点と左右ペアリングが自動でされない点くらいです。やはり先行したEarinの影響というのはあるかもしれません。ただ改善されている点のほうが多いと思います。
Apollo7はコンパクトで音も良く、接続の途切れも少なく、チャージャーも良くできています。デザインも良く完成度が高いですね。
完全ワイヤレスもなかなか完成度が高くなっている気がします。
Kickstarterは終わっていますが、こちらで購入ができます。すでに出荷開始していますので在庫があればすぐ来ると思います。完全ワイヤレスは価格はだいたい$250-$300前後ですね。カラーリングのバリエーションも豊富です。
Kickstarterページはこちらです。
https://www.kickstarter.com/projects/1865494715/apollo-7-worlds-most-compact-true-wireless-earphon
購入はこちらです。現在は$279で販売しています。
https://eratolife.com/
以下はiPhone5sないしiPhone6で聴いています。
* ドライバー
Apollo 7のドライバーはダイナミック型ですが、Micro driverとあるのでおそらくShureやゼンハイザーのような小口径ダイナミックだと思います。ベントがLEDわきについています。ダイアフラムはなにかの複合材(コンポジット)のようで、マグネットが強力なことをうたっています。後で書きますが実際Apollo 7のドライバーはかなり優秀だと思います。
完全ワイヤレスの場合にはハウジング内に基盤・バッテリー等が入るためにエアフローの扱いが難しくないBAの方が向いているようには思います。ただスペースが限られているならシングルドライバーでカバーできる帯域の広いダイナミックが有利ともいえます。Apollo 7はまさに後者の好例です。
* スマホとの接続、左右ユニット接続
スマートフォンとの接続はBluetoothを採用、左右ユニット間の通信もBluetoothです。左右ユニット間の通信方式では一応NMFIにも言及して、NFMIは転送速度の点から音楽向けではなく、現状ではBTがベストだと述べています。なにかワザを使っているかどうかはわかりません。
左右の音途切れはほとんどなく、Earinより優秀でAria Oneとほぼ同じくらいです。Aria Oneのときは大きいのがプラスに働いたかと思いましたが、Apolloのようなコンパクトさでこの性能は優秀だと思います。
スマホと親機との音途切れのなさはさらにAria Oneよりも優秀です。少なくともiPhone6だと接続したまま耳を完全に手のひらで覆っても途切れません。iPhoneをバックパックに入れても、尻ポケットでも大丈夫です。途切れさせる方が難しいと思えるくらい。BTも進歩しましたね。これはiPhone側の進歩もあると思います。iPhone5sとiPhone6だと普通の有線イヤフォンで聴いてもあまり音質差がありませんが、BT完全ワイヤレスで聴くと音質差はかなりあります。できればiPhone6以降で聴くことをお勧めします。
Apollo 7ではユニットについているボタンでいろいろと操作をするので手でかざした時にBT電波が切れると問題なのですが、いままでこうして切れたことはありません。ただしAria Oneと同様に空間(地下鉄構内や電車内)にはいった瞬間にぶつっと途切れることがありますが、また復活します。あとは問題なくなります。ここは引き続きちょっと謎です。たぶんWiFiと干渉してから避けるように調整するのだと思いますが、BTの最新仕様なのですかね。BTとWiFiの干渉については以前の記事をごらんください。この記事自体はKleerとBTの違いですが、BTがどのように他の電波帯と干渉しないように送信するかという基本も書いています。(いまはまた進歩しているかもしれませんが)
http://vaiopocket.seesaa.net/article/109198956.html
BTのペアリングに関しては右(親機)とスマートフォンをペアリングさせてから、左(子機)と右ユニットをペアリングさせるというものでAria Oneと同じです。ただしApollo 7ではEarinのようにモノモード(左右別)でもペアリングできるようですが、推奨されていません。できれば自動で左右もペアリングしてほしいのですが、そうなっていないのは、おそらく自動で左右がペアリングされるのはEarinの特許ではないでしょうか。
ペアリングすると英語音声で知らせてくれるところはAria Oneと同じですが、音声内容は異なります。こちらの方が分かりやすいです。
まず右ユニットをボタンを押してパワーオンすると"Power on"と声がします。そのままボタンを離さずに押し続けると"pairing"と声がするのではじめはここまでやってペアリングさせてください。二回目からは"power on"までです。
次に左ユニットをボタンを押して電源あげると"power on"と左から音声が聴こえます。ここはすぐ離してかまいません。すると数秒後に両方のユニットから"headset connected"と声がします。すると左右が接続されます。
Aria Oneのように電源残量はしゃべりません。(iPhone側のステータスと通知で確認できます)
* 対応CODEC
APT-X, AAC, SBCに対応しています。
* チャージングステーション
完全ワイヤレスにおいてチャージングステーションはとても重要なコンポーネントですが、Apollo 7のチャージングステーションはかなりよくできています。ふたの開け閉めもスムーズで、アルミ製でボディの質感もなかなか高級感を感じます。格納するのはEarinとは異なって並列に入れるのでかさばりますが、外すときは両方を指でちょっと押すだけなので外しにくく格納しにくいEarinよりも使い勝手は良いです。ただEarinの方がコンパクトで筒型になるのはやはりポケットに入れるときにメリットがあります。ここは長短あります。
またApollo7は格納する際に底面の電極端子が完全円形なので向きを気にしなくてよいという点をメリットとしています。これは特許とのこと。ただ円形でないEarinでもここはあまり問題にはならないとは思います。
左:Earin、右:Apollo 7
チャージャーにはめるときはカチッとするまで押し込みます。チャージステーションへのはめ込みは機械的なロックだと思います。磁石ではありません。このとき自動的に(強制的に)オフになりチャージ始めます。Aria Oneのようにはめただけではチャージ始めないほうが良いと言う人もいるとは思いますが、個人的にはチャージャーにはめるとリセットされると考えている方が自然に思います。ただしチャージャーから外してもEarinみたいに自動ではパワーオンしません。
ユニットへのチャージは2.5時間で、再生は3-4時間ということ。
イヤフォン用のチャージライトは一つですが、一個だけはまってるときは点滅で二個ともはまってると点灯なのでEarinみたいに片チャージの懸念はありません。こういうところは細いけど完全ワイヤレスでは重要です。Earinより改善されてますね。
* ユニット側での操作
完全ワイヤレスの場合にはコンビニのレジでちょっとイヤフォンを耳から外すということがしにくいので、再生機能、またはAudio Transparencyなどの環境音ミックス機能が必要になると思います。Apollo 7はAudio Transparency機能はありません。現状ではDashのみ、秋ごろにはKanoaがAudio Transparency機能に対応します。
Apollo 7の操作ボタンはちょっと小さいのでボタンを間違って押しやすいのではじめは注意が必要です。これはなれると気にならなくなります。これも完全ワイヤレスだとケーブルがないのでユニットの方向が分からなくなりやすいということがあります。
Apollo 7はボタン操作でポーズ/再生、スキップ/リワインド、音量上げ下げができます。これを一個のボタンでやるので左右をつかったものとなっています。つまりボタンは左と右で反対方向に使うのが面白いところです。
*右をダブルクリックで音量大、長押しでスキップ
*左をダブルクリックで音量小、長押しでバック
*シングルクリックはどちらもポーズと再生(左右関係なし)
これと通話制御です。
手でスマホを持っているときは音量はいいのですが、ブラウザやメールを操作しているときだと曲送りやポーズをするのにいちいち操作画面を出したりアプリ切り替えをするのは面倒なので、こうした操作スイッチがあった方が便利です。
スマホをカバンに入れてるときはもっと便利です。
* 通話機能
Apollo 7はマイクが付いているので通話することが可能です。
* 外観と使用感
箱・パッケージはよくできていて普通に売っている製品という感じです。実際にApollo 7の場合はKickstarterもほとんどプリオーダーと同じだったと思います。
コンプライT600が3サイズ、ラバー3サイズが付属されています。Apollo 7の場合は標準チップでよく合います。スタビライザーがついていますがエクササイズ以外は不要だと思います。
ユニット本体は軽くて装着感も良好です。まさに耳栓って感じ。ステムが太いのが特徴ですが、装着感は良いです。ちょっとプラスチックっぽいところはありますが、チャージーと違ってこちらは電波を通さなければならないのでしかたないところでしょう。それを踏まえてユニットを質感高く仕上げるのも完全ワイヤレス設計の腕の見せ所かもしれません。
左:Apollo 7、右:Earin
はじめは左右ユニットが分かりづらいかもしれません。なれるとERATOの文字向きで判別できます。
バッテリー残量は本機はBT4.0対応なので電池残量はiPhoneでは通知センターとステータスバーで分かります。本機では20%単位のようです。ユニットだけの電池の持ちは正しく測ってはいませんが2-3時間というところだと思います。完全ワイヤレスの場合はこれにチャージャーを組み合わせながら使います。
Aria oneのように明滅するLEDがうるさいが、側面についているAria oneと違って位置をずらして耳の後ろに隠れるようにできます。
個人的にはEarinで不便ないのでLED不要だと思いますが。。(落とした時に便利という人はいます)
* 音質
端的に言ってApollo 7はかなり音質は高いと思います。特にiPhone6で高音質アプリを使って聴くとBTイヤフォンの先入観を変えてくれるかもしれません。先日記事にしたBirds Requiemをカイザーサウンドにいれて聴いてますがこのくらい良録音でもかなり満足できます(もちろんハイレゾ再生できませんが)。
性格的には小口径ダイナミックということでEarinとAria oneの中間かなと予想した通りですが、思ってたより出音はしっかりしています。
これもまた他の完全ワイヤレスのようにぱっと聞いた時の音の広がりが良く、オーケストラ聴いてもスケール感があります。音はクリアで明瞭感がとても高いと感じます。楽器やヴォーカルがはっきりと聞こえ、音の純度が高いと思います。音調はソリッドでシャープ、音の丸みは少ない感じです。解像力も高く感じます。
Apollo 7の特徴はワイドレンジ感があることで、低域のパンチと量感、高域の伸びの気持ちよさの両方を感じられます。EarinやAria oneよりワイドレンジ感があります。下は深く上も伸びる感じで、ヴォーカルも前に出ないけど引っ込まない適度なバランスです。
左:Apollo 7、右:Earin
特に低音は重みがありパンチを感じられます。Aria Oneは量感はありますが柔らかいので、低音のアタックとかパンチはいまでの完全ワイヤレスで一番あるかもしりません。量はベースヘビーに感じるAria oneほどではないですが、Aria oneは低域は量感あるがやや下の上でなってるという感じです。ただAria oneの方がゆったり滑らかな感はあるので好みの点もあるかもしれません。Aria oneはオールドスピーカーという感じでApolloは現代的でHiFi調です。
楽器のキレはBAのEarinほどではないが近い感じで優秀です。シャープさ、切れ味という点ではAria oneよりはかなり良いですね。有線無線混ぜても普及価格ダイナミックではわりと良い方だと思います。
イヤチップはラバーチップ大を使いました。これに関してはApollo7の音を活かすにはSpiral dotとかより標準ラバーが一番良いとおもいます。コンプライだとAria oneっぽい音になります。低域のパンチがちょっと鈍く、ちょっと音が狭くなります。
* まとめ
音質的にEarinもAria oneも良さはあるけど、トータルではApollo7が一番優れています。ワイドレンジでパンチがありシャープです。
また機能的にもEarinの問題を改善しているところもあるし、Earinが特許を押さえていそうな今一歩な点もあります。気になる点はチャージャーから出した時に自動でオンにならない点と左右ペアリングが自動でされない点くらいです。やはり先行したEarinの影響というのはあるかもしれません。ただ改善されている点のほうが多いと思います。
Apollo7はコンパクトで音も良く、接続の途切れも少なく、チャージャーも良くできています。デザインも良く完成度が高いですね。
完全ワイヤレスもなかなか完成度が高くなっている気がします。
2016年08月23日
Birds Requiem組曲 - Dhafer Youssef
独特なエスニックテイスト、ファルセットのVoとトランペットのからみが美しく、ちょっとヒリアードのあのOfficiumを思わせる音世界が魅力的に思えるアルバムです。ジャンルはワールドっぽいジャズと言ってもよいですが、ジャンルはECM Newっぽいアルバムと言ってもよいでしょう。(実際のレーベルはSONY系ですが)
この曲を知ったきっかけはApple Musicのプレイリストです。Apple Musicのプレイリストは好みを解釈するので、適度に「鍛える」ことでより好みにあった曲を進めてきて、なかなか良いクリエイティブな現代曲も紹介してくれます。(いまいち日本の80年代ニューウェーブや派生するインディー系が鍛えられないのが不満ですが)
それを聴いていて、これは高音質で聴きたいと思って検索し、e-onkyoでハイレゾ音源(96/24)を見つけて購入しました。
試聴はApple Musicやe-Onkyoなどのサイト、あるいはYoutubeにも試聴リンクがありました。
You tube
itunes link
https://itunes.apple.com/us/album/birds-requiem/id722029904
e-onkyoサイト
http://www.e-onkyo.com/music/album/sme886443945463/
日本だとほとんどアーティストもアルバムも情報はありませんが、Roonのデータベースに解説があります。
Dhafer Youssefという人はチュニジア生まれのアーティストで、歌とOud(ウード)というリュートのような弦楽器の演奏者ということです。主に演奏旅行を通してヨーロッパで活躍しているようです。
このアルバムは2013年に発売されたもので、11曲のうちでBirds Requiemというテーマが組曲として4曲使われています。他の曲も楽器と声のアンサンブルがジャズベースらしい即興的な演奏によって生かされているとのこと。音楽言語という言葉も使われていますが、たしかに聴いてみると無国籍的な感じではありますが、そこが逆に音楽という言語の国籍を超えた表現力ということを感じさせてくれる好アルバムだと思います。
この曲を知ったきっかけはApple Musicのプレイリストです。Apple Musicのプレイリストは好みを解釈するので、適度に「鍛える」ことでより好みにあった曲を進めてきて、なかなか良いクリエイティブな現代曲も紹介してくれます。(いまいち日本の80年代ニューウェーブや派生するインディー系が鍛えられないのが不満ですが)
それを聴いていて、これは高音質で聴きたいと思って検索し、e-onkyoでハイレゾ音源(96/24)を見つけて購入しました。
試聴はApple Musicやe-Onkyoなどのサイト、あるいはYoutubeにも試聴リンクがありました。
You tube
itunes link
https://itunes.apple.com/us/album/birds-requiem/id722029904
e-onkyoサイト
http://www.e-onkyo.com/music/album/sme886443945463/
日本だとほとんどアーティストもアルバムも情報はありませんが、Roonのデータベースに解説があります。
Dhafer Youssefという人はチュニジア生まれのアーティストで、歌とOud(ウード)というリュートのような弦楽器の演奏者ということです。主に演奏旅行を通してヨーロッパで活躍しているようです。
このアルバムは2013年に発売されたもので、11曲のうちでBirds Requiemというテーマが組曲として4曲使われています。他の曲も楽器と声のアンサンブルがジャズベースらしい即興的な演奏によって生かされているとのこと。音楽言語という言葉も使われていますが、たしかに聴いてみると無国籍的な感じではありますが、そこが逆に音楽という言語の国籍を超えた表現力ということを感じさせてくれる好アルバムだと思います。
2016年08月22日
完全ワイヤレスイヤフォン、fFLAT5 Aria Onレビュー
前に紹介したEarinにつづいて左右分離型の完全ワイヤレスイヤフォンであるfFLAT5 Aria Oneのレビューです。Earinで完全ワイヤレスという分野に興味が出てきて、これも買ってみました。
* ドライバー
Aria OneはEarinとは違ってダイナミック型のドライバーです。この違いがそのままEarinとの音の違いとなります。
ドライバーは古川電工との共同開発で新しいタイプのPET素材を使用しているようです。
完全ワイヤレスの場合にはハウジング内に基盤・バッテリー等が入るためにエアフローの扱いが難しくないBAの方が向いているようには思います。ただスペースが限られているならシングルドライバーでカバーできる帯域の広いダイナミックが有利ともいえます。この辺も今後考えていくところですね。Aria Oneはハウジング下部にベント穴があります。
* スマホとの接続、左右ユニット接続
スマートフォンとの接続はBluetoothを採用、左右ユニット間の通信もBluetoothです。
前に書いたように左右ユニット間の通信は電波の通りにくい人体を挟むため、完全ワイヤレスではポイントになります。Earinでは壁面反射などの工夫がありましたが、Aria Oneではサラウンドアンテナ設計という頭を回り込む独自技術を採用しているという事です。詳細は分かりませんが、ここは筺体の大きさが幸いしているということもあるでしょう。
実際に左右の音途切れはほとんどなく、Earinよりずっと少ないと思います。スマホと親機との音途切れもあまりないですね。iPhoneをバックパックに入れても、尻ポケットでも大丈夫でなかなか優秀です。手でかざすとさすがに切れるので、耳につけたままボタンを操作しようとすると切れることがあります。
ただ閉空間(地下鉄構内や電車内)にはいった瞬間にぶつっと途切れることがたまたまありますが、また復活します。あとは問題なくなります。ここはちょっと謎です。
BTのペアリングに関しては右(親機)とスマートフォンをペアリングさせてから、左(子機)と右ユニットをペアリングさせるというもので慣れないとやっかいではあります。親機との初期のペアリングは青の点滅ではなく青赤の早い点滅ですので注意ください。二回目からもこの左右同士の同期は必要です。Earinは左右のペアリングは自動なので便利でした。ただしW800BTもAria One同様のペアリングだったので、Earinが工夫していると言うべきでしょう。
ペアリングすると英語音声で知らせてくれるところもユニークです。(立ち上げ時に電池残量も音声案内します)
* 対応CODEC
APT-Xに対応していますが、なぜかAACには対応していません。ただし実質大きな問題ではないと思います。後述するように音質は問題なく良好です。
* チャージングステーション
チャージステーションへの合体は磁石のようでしっかりしてます。ちょっと残念なのはチャージステーションが(Earinに比べると)大きい点で、本体が大きいから仕方ないのですが、Earinだと店に入るときとかチャージステーションごとポケットに入れられる点がけっこう便利です。完全ワイヤレスの場合にはイヤフォンをケーブルでひっかけて耳や首から垂らしておけないので、一時的に格納する場所には意外と気を使います。
チャージもボタンを押さないとチャージされません。(earinは自動というか勝手に始まる)。ただしこれは長短あって、わざと継ぎ足し充電したくないという場合もあるとは思います。
また充電中は左右ともLEDが光りますが、EarinだとLEDがまとめて一個なのでチャージステーションに片側だけはめそこなって、片側だけ充電されるということがありますので、当たり前でもこれは便利です。Aria OneだとイヤフォンごとにLEDがあるので片側充電は避けられます。
* ユニット側での操作
Aria Oneは再生/ポーズがサイドボタンで可能です。ここも完全ワイヤレスの場合にはコンビニのレジでちょっとイヤフォンを耳から外すということがしにくいので、こうした再生機能、またはAudio Transparencyなどの環境音ミックス機能が必要になると思います。Aria OneはAudio Transparency機能はありません。(KANOAやDASHが対応しています)
* 通話機能
Aria Oneはマイクが付いているので通話することが可能です。
* 外観と使用感
ここはEarinに比べると質感的にはいかにもプラスチックという感じでいまひとつです。
大柄ですが、フィットは割と良くてあまり苦になりません。イヤチップもこだわることがあり、それなりに音に影響しますが、いわばダイナミックの大味の音のためEarinほどチップにはうるさくないと思います。標準のラバーかコンプライも3種類ずつではじめはこれで十分だと思います。ただ私はJHAのラバーがぴったりなのでこれを使ってます。
音量はたっぷり取れるので足りなくなることはないでしょう。使用の難点はLEDがうるさいことで、ここはオンオフスイッチがほしかったところです。
バッテリー残量は本機はBT4.0対応なので電池残量はiPhoneでは通知センターとステータスバーで分かります。本機では10%単位のようです。
それと完全ワイヤレスイヤフォンを使っているとわかりますが、ケーブルがないと絡みを解くこともなくケースやバッグから出すのがとても容易なので、使用頻度があがります。特にEarinやAria Oneのようにチャージングステーションが完備されていると出し入れが楽なので、その辺が面倒に感じることもありません。ただし前に書いたようにケーブルがないのでストアのレジや車内アナウンスを聞きたいときなどちょっとしまうのが難になります。このため、ケーブル付きのイヤフォンとはまた異なった運用がでてくるでしょう。
* 音質
Aria Oneでの音質はなかなか良好で、外観のプラスチックなチープさはすぐ忘れるでしょう。
ダイナミックだからEarinとは方向が違うけれど、ダイナミックらしいパンチのあるベース多い音が楽しめます。ベースが量が多いというより深みを感じます。
またAria Oneでは広がり感が独特で、ヘッドホンみたいなゆったりした音を感じます。うたい文句通りにドライバーの性能も高いと思いますが、スピーカーでいえばウーファーが前後に大きく振動して大量の空気を動かしているのが分かるという感じの音です。
また音自体も団子になりにくい程度には明瞭感があります。ただBAのEarinほどは切れがよく明瞭感が高いわけではありません。
それと結構良いと思うのは楽器音が歪みなくすっきりクリーンに聴こえる点です。なめらかで音楽的ですね。ヴォーカルも明瞭でベースが多いけど埋もれる感は少ないと思います。ただコンプライだとベース過多になりやすいかもしれません。
低域は十分な量感があり重い良い低音域で、ここはEarinよりさすがに優れてます。アタックやスピード感のあるEarinのベースも良いけど、やはり一般にはAria Oneのほうが迫力あって良いという人は多いでしょう。ただ全体的に上下の帯域レンジはやや狭い感はあります。
鋭角なEarinに比べると丸い音ですが、悪い意味での丸いとか鈍いというよりスムーズでなめらかというべきかもしれません。コンプライだと低域が強調されるけど、ラバー系でフィットできるものだと音のバランスは悪くないと思います。
* まとめ
製品としてみると、Aria OneはスマートなEarinに対し、泥臭いが確実に動作するという印象です。
Earinは機能も再生に特化してシンプルだし磁石でくっつく中箱とか随所に洗練されててアップル製品にならった感があります。Aria Oneは質実剛健、機能もそこそこ揃ってる点が良いと思います。
Aria Oneは外観がいま一つですが、音は満足感が高いと思います。接続の音切れが少ないのも良い点です。
Earinもケーブルがないせいで音質面でプラスもあるかも、た思いましたがAria Oneもそう感じる点もあります。この辺もちょっと注視していきたいところです。
* ドライバー
Aria OneはEarinとは違ってダイナミック型のドライバーです。この違いがそのままEarinとの音の違いとなります。
ドライバーは古川電工との共同開発で新しいタイプのPET素材を使用しているようです。
完全ワイヤレスの場合にはハウジング内に基盤・バッテリー等が入るためにエアフローの扱いが難しくないBAの方が向いているようには思います。ただスペースが限られているならシングルドライバーでカバーできる帯域の広いダイナミックが有利ともいえます。この辺も今後考えていくところですね。Aria Oneはハウジング下部にベント穴があります。
* スマホとの接続、左右ユニット接続
スマートフォンとの接続はBluetoothを採用、左右ユニット間の通信もBluetoothです。
前に書いたように左右ユニット間の通信は電波の通りにくい人体を挟むため、完全ワイヤレスではポイントになります。Earinでは壁面反射などの工夫がありましたが、Aria Oneではサラウンドアンテナ設計という頭を回り込む独自技術を採用しているという事です。詳細は分かりませんが、ここは筺体の大きさが幸いしているということもあるでしょう。
実際に左右の音途切れはほとんどなく、Earinよりずっと少ないと思います。スマホと親機との音途切れもあまりないですね。iPhoneをバックパックに入れても、尻ポケットでも大丈夫でなかなか優秀です。手でかざすとさすがに切れるので、耳につけたままボタンを操作しようとすると切れることがあります。
ただ閉空間(地下鉄構内や電車内)にはいった瞬間にぶつっと途切れることがたまたまありますが、また復活します。あとは問題なくなります。ここはちょっと謎です。
BTのペアリングに関しては右(親機)とスマートフォンをペアリングさせてから、左(子機)と右ユニットをペアリングさせるというもので慣れないとやっかいではあります。親機との初期のペアリングは青の点滅ではなく青赤の早い点滅ですので注意ください。二回目からもこの左右同士の同期は必要です。Earinは左右のペアリングは自動なので便利でした。ただしW800BTもAria One同様のペアリングだったので、Earinが工夫していると言うべきでしょう。
ペアリングすると英語音声で知らせてくれるところもユニークです。(立ち上げ時に電池残量も音声案内します)
* 対応CODEC
APT-Xに対応していますが、なぜかAACには対応していません。ただし実質大きな問題ではないと思います。後述するように音質は問題なく良好です。
* チャージングステーション
チャージステーションへの合体は磁石のようでしっかりしてます。ちょっと残念なのはチャージステーションが(Earinに比べると)大きい点で、本体が大きいから仕方ないのですが、Earinだと店に入るときとかチャージステーションごとポケットに入れられる点がけっこう便利です。完全ワイヤレスの場合にはイヤフォンをケーブルでひっかけて耳や首から垂らしておけないので、一時的に格納する場所には意外と気を使います。
チャージもボタンを押さないとチャージされません。(earinは自動というか勝手に始まる)。ただしこれは長短あって、わざと継ぎ足し充電したくないという場合もあるとは思います。
また充電中は左右ともLEDが光りますが、EarinだとLEDがまとめて一個なのでチャージステーションに片側だけはめそこなって、片側だけ充電されるということがありますので、当たり前でもこれは便利です。Aria OneだとイヤフォンごとにLEDがあるので片側充電は避けられます。
* ユニット側での操作
Aria Oneは再生/ポーズがサイドボタンで可能です。ここも完全ワイヤレスの場合にはコンビニのレジでちょっとイヤフォンを耳から外すということがしにくいので、こうした再生機能、またはAudio Transparencyなどの環境音ミックス機能が必要になると思います。Aria OneはAudio Transparency機能はありません。(KANOAやDASHが対応しています)
* 通話機能
Aria Oneはマイクが付いているので通話することが可能です。
* 外観と使用感
ここはEarinに比べると質感的にはいかにもプラスチックという感じでいまひとつです。
大柄ですが、フィットは割と良くてあまり苦になりません。イヤチップもこだわることがあり、それなりに音に影響しますが、いわばダイナミックの大味の音のためEarinほどチップにはうるさくないと思います。標準のラバーかコンプライも3種類ずつではじめはこれで十分だと思います。ただ私はJHAのラバーがぴったりなのでこれを使ってます。
音量はたっぷり取れるので足りなくなることはないでしょう。使用の難点はLEDがうるさいことで、ここはオンオフスイッチがほしかったところです。
バッテリー残量は本機はBT4.0対応なので電池残量はiPhoneでは通知センターとステータスバーで分かります。本機では10%単位のようです。
それと完全ワイヤレスイヤフォンを使っているとわかりますが、ケーブルがないと絡みを解くこともなくケースやバッグから出すのがとても容易なので、使用頻度があがります。特にEarinやAria Oneのようにチャージングステーションが完備されていると出し入れが楽なので、その辺が面倒に感じることもありません。ただし前に書いたようにケーブルがないのでストアのレジや車内アナウンスを聞きたいときなどちょっとしまうのが難になります。このため、ケーブル付きのイヤフォンとはまた異なった運用がでてくるでしょう。
* 音質
Aria Oneでの音質はなかなか良好で、外観のプラスチックなチープさはすぐ忘れるでしょう。
ダイナミックだからEarinとは方向が違うけれど、ダイナミックらしいパンチのあるベース多い音が楽しめます。ベースが量が多いというより深みを感じます。
またAria Oneでは広がり感が独特で、ヘッドホンみたいなゆったりした音を感じます。うたい文句通りにドライバーの性能も高いと思いますが、スピーカーでいえばウーファーが前後に大きく振動して大量の空気を動かしているのが分かるという感じの音です。
また音自体も団子になりにくい程度には明瞭感があります。ただBAのEarinほどは切れがよく明瞭感が高いわけではありません。
それと結構良いと思うのは楽器音が歪みなくすっきりクリーンに聴こえる点です。なめらかで音楽的ですね。ヴォーカルも明瞭でベースが多いけど埋もれる感は少ないと思います。ただコンプライだとベース過多になりやすいかもしれません。
低域は十分な量感があり重い良い低音域で、ここはEarinよりさすがに優れてます。アタックやスピード感のあるEarinのベースも良いけど、やはり一般にはAria Oneのほうが迫力あって良いという人は多いでしょう。ただ全体的に上下の帯域レンジはやや狭い感はあります。
鋭角なEarinに比べると丸い音ですが、悪い意味での丸いとか鈍いというよりスムーズでなめらかというべきかもしれません。コンプライだと低域が強調されるけど、ラバー系でフィットできるものだと音のバランスは悪くないと思います。
* まとめ
製品としてみると、Aria OneはスマートなEarinに対し、泥臭いが確実に動作するという印象です。
Earinは機能も再生に特化してシンプルだし磁石でくっつく中箱とか随所に洗練されててアップル製品にならった感があります。Aria Oneは質実剛健、機能もそこそこ揃ってる点が良いと思います。
Aria Oneは外観がいま一つですが、音は満足感が高いと思います。接続の音切れが少ないのも良い点です。
Earinもケーブルがないせいで音質面でプラスもあるかも、た思いましたがAria Oneもそう感じる点もあります。この辺もちょっと注視していきたいところです。
2016年08月19日
ヘッドフォン王国 No6に執筆しました
発売中の「ヘッドフォン王国」No6のカスタム特集で、カスタムIEMの基本(P82)、各カスタムIEMブランド紹介のいくつかの一言コメント、わたしのカスタムIEM遍歴(P112)の記事を書きました。
アニソン特集の本誌ともどもぜひ手に取ってください。
アニソン特集の本誌ともどもぜひ手に取ってください。
2016年08月17日
BrystonからラズパイベースのRoonReadyトランスポート
Brystonからトランスポートの新製品であるBDP-π(パイ)がリリースされたようです。
http://hifipig.com/bryston-announce-bdp-π-digital-musicy-player/
これは前にも書きましたが、中身はラズベリーパイとHiFiberry Digi+です。つまりこの記事で書いたものと同じです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/435089337.html
この辺はHiFiberryのサイトでも書かれています。
https://www.hifiberry.com/2016/03/bryston-bdp-π-with-digi-inside/
BDP-πはラズベリーパイとHiFiberrry Digi+をベースにしてオーディオ機器らしい電源とシャーシを加えたものです。
この柔軟性のおかげであっさりとRoon対応を果たしたRoonReady機器でもあります。
ラズパイとかNanopiとかワンボード系の機材でもやり方次第、というところでしょうか。
http://hifipig.com/bryston-announce-bdp-π-digital-musicy-player/
これは前にも書きましたが、中身はラズベリーパイとHiFiberry Digi+です。つまりこの記事で書いたものと同じです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/435089337.html
この辺はHiFiberryのサイトでも書かれています。
https://www.hifiberry.com/2016/03/bryston-bdp-π-with-digi-inside/
BDP-πはラズベリーパイとHiFiberrry Digi+をベースにしてオーディオ機器らしい電源とシャーシを加えたものです。
この柔軟性のおかげであっさりとRoon対応を果たしたRoonReady機器でもあります。
ラズパイとかNanopiとかワンボード系の機材でもやり方次第、というところでしょうか。
2016年08月14日
Nanopi NeoのRoonでのネットワークブリッジ応用例
この前の記事で書いたわずか800円程度のワンボードコンピューター、Nanopi Neoが到着しました。注文してからだいたい10日前後です。購入したのは512MBメモリのバージョンです。
比べてみると普通のラズベリーパイよりもずっと小さく、ラズベリーパイ・ゼロよりも小さいくらいです。それでいてフルのネットワーク端子とUSB端子がついている点がユニークです。
それで結局なにができるか、ということでComputer Audiophileに掲載されてたRoonを利用したネットワークブリッジの作り方を紹介します。
これはつまりRoonBridgeを使ってUSB DACをネットワークDAC化するというものです。
ネットワークで来るオーディオ信号をUSBに変えると言ってもよいです。使用例は下の写真のようになります。
出ているケーブルは電源ケーブル(Micro USB 5V 2A)、USBケーブル、ネットワークケーブルです。ラズパイ・ゼロだとUSBもネットワークも変換ケーブルやアダプタが必要になるので、Nanopi Neoの利便性がわかります。
1. まずはじめに用意されているubuntu OSをインストールします。
https://www.mediafire.com/folder/n5o8ihvqhnf6s/Nanopi-NEO
をブラウザで開け、OfficialROMを開けると下記のファイルがあるのでそれをダウンロードします。
nanopi-neo-core-qte-sd4g.img.zip
解凍して上記OSをW32 disk imagerでMicroSDに書き込みします。
2. Nanopi neoにMicroSDを取り付けます。
3. ネットワークケーブルをNanopi Neoに接続して電源5Vを接続し立ち上げます。
青いLEDが明滅すればOSのブートはオーケーです。
このときにOSがDHCPでipアドレスを取得しています。
4. ネット内のPCでTera TermとかSSH端末を立ち上げて、そのipアドレスを入力するんですが、これがちょっと難です。ラズベリーパイだとモニターとキーボードを接続すればipconfigでわかりますが、Nanopi Neoではモニターもないのでとりあえず手探りで探し出しました。なにかネット内の機器のローカルipアドレスを探し出して(たとえば198.168.1.102)、たいていそれにプラスいくつかなので192.168.1.105とか探し出します。(他にいい方法があるのかわかりませんが) 8/19追加→教えてもらったのですがTWSNMPマネージーツールを使う方法があるということです。
5. そのアドレスにrootでSSHで入ります。パスワードはfaです。
6. まず標準のOSにcurlをインストールして、それからRoonBridgeをインストールします。以下の手順に従ってください。
#apt-get install curl
#curl -O http://download.roonlabs.com/builds/roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
#chmod +x roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
#./roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
RoonBridgeでは自動的にipアドレスを取得するのでこれ以後はipアドレスの取得の手間は不要です。
実際にLH LabsのGeek Pulse USB DACで試してみました。
RoonからはAudio setupからNetworkedのところに見えますのでドライバを選択してenableします。
これでRoonBridgeとして機能します。下記の画像のようにシグナルパスを確認してください。
次にUSBのAB端子直結アダプタを使ってみました。これであればケーブル不要でアダプタのようにDACに据え付けることができます。
Geek Pulseの背後に据え付けます。
左は普通のUSBケーブルによる接続、右がこのネットワークブリッジを使った接続です。
全体はこんな感じです。これでUSBケーブルの長さに左右されずにDACを設置することができます。
音質も簡単に比べてみましたが、このアコリバのかなり良いUSBケーブルとくらべても音質的にそう大きな遜色はないように思います。多少は異なりますが、USBケーブルを直結したほうが音質が良いのではないかという先入観を考え直すくらいには音質レベルは変わりないと思います。さくっとやっただけなので音質的にはもっと手を加える余地はあるかもしれません。
このようなネットワークブリッジで、手持ちのUSB DACをMergingのNADACのようなネットワークDACへと変えてくれます。
これがわずか800円でできるわけです。
使用してみるとプロセッサが強力なせいか結構熱くなります。そこでオプションとしてヒートシンクも買ってみました。
Nanopi Neoはこんな小さなボードにフルサイズのUSB端子とネットワーク端子を採用した点がユニークで、最新のRoonを使用していままでになかったような使い方が可能です。ubuntuベースということでもっといろいろな使い方が可能になるかもしれません。
比べてみると普通のラズベリーパイよりもずっと小さく、ラズベリーパイ・ゼロよりも小さいくらいです。それでいてフルのネットワーク端子とUSB端子がついている点がユニークです。
それで結局なにができるか、ということでComputer Audiophileに掲載されてたRoonを利用したネットワークブリッジの作り方を紹介します。
これはつまりRoonBridgeを使ってUSB DACをネットワークDAC化するというものです。
ネットワークで来るオーディオ信号をUSBに変えると言ってもよいです。使用例は下の写真のようになります。
出ているケーブルは電源ケーブル(Micro USB 5V 2A)、USBケーブル、ネットワークケーブルです。ラズパイ・ゼロだとUSBもネットワークも変換ケーブルやアダプタが必要になるので、Nanopi Neoの利便性がわかります。
1. まずはじめに用意されているubuntu OSをインストールします。
https://www.mediafire.com/folder/n5o8ihvqhnf6s/Nanopi-NEO
をブラウザで開け、OfficialROMを開けると下記のファイルがあるのでそれをダウンロードします。
nanopi-neo-core-qte-sd4g.img.zip
解凍して上記OSをW32 disk imagerでMicroSDに書き込みします。
2. Nanopi neoにMicroSDを取り付けます。
3. ネットワークケーブルをNanopi Neoに接続して電源5Vを接続し立ち上げます。
青いLEDが明滅すればOSのブートはオーケーです。
このときにOSがDHCPでipアドレスを取得しています。
4. ネット内のPCでTera TermとかSSH端末を立ち上げて、そのipアドレスを入力するんですが、これがちょっと難です。ラズベリーパイだとモニターとキーボードを接続すればipconfigでわかりますが、Nanopi Neoではモニターもないのでとりあえず手探りで探し出しました。なにかネット内の機器のローカルipアドレスを探し出して(たとえば198.168.1.102)、たいていそれにプラスいくつかなので192.168.1.105とか探し出します。(他にいい方法があるのかわかりませんが) 8/19追加→教えてもらったのですがTWSNMPマネージーツールを使う方法があるということです。
5. そのアドレスにrootでSSHで入ります。パスワードはfaです。
6. まず標準のOSにcurlをインストールして、それからRoonBridgeをインストールします。以下の手順に従ってください。
#apt-get install curl
#curl -O http://download.roonlabs.com/builds/roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
#chmod +x roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
#./roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
RoonBridgeでは自動的にipアドレスを取得するのでこれ以後はipアドレスの取得の手間は不要です。
実際にLH LabsのGeek Pulse USB DACで試してみました。
RoonからはAudio setupからNetworkedのところに見えますのでドライバを選択してenableします。
これでRoonBridgeとして機能します。下記の画像のようにシグナルパスを確認してください。
次にUSBのAB端子直結アダプタを使ってみました。これであればケーブル不要でアダプタのようにDACに据え付けることができます。
Geek Pulseの背後に据え付けます。
左は普通のUSBケーブルによる接続、右がこのネットワークブリッジを使った接続です。
全体はこんな感じです。これでUSBケーブルの長さに左右されずにDACを設置することができます。
音質も簡単に比べてみましたが、このアコリバのかなり良いUSBケーブルとくらべても音質的にそう大きな遜色はないように思います。多少は異なりますが、USBケーブルを直結したほうが音質が良いのではないかという先入観を考え直すくらいには音質レベルは変わりないと思います。さくっとやっただけなので音質的にはもっと手を加える余地はあるかもしれません。
このようなネットワークブリッジで、手持ちのUSB DACをMergingのNADACのようなネットワークDACへと変えてくれます。
これがわずか800円でできるわけです。
使用してみるとプロセッサが強力なせいか結構熱くなります。そこでオプションとしてヒートシンクも買ってみました。
Nanopi Neoはこんな小さなボードにフルサイズのUSB端子とネットワーク端子を採用した点がユニークで、最新のRoonを使用していままでになかったような使い方が可能です。ubuntuベースということでもっといろいろな使い方が可能になるかもしれません。
2016年08月09日
ADELモジュールによる音質の差(MAM、マニュアルモジュール)
以前に書いたようにADELモジュールには耳を守るというほかに、音質を変えるという効果があります。これは裏技的なものではなく設計で意図したものです。前の記事は下記リンクです。
64 AudioのADELモジュールによる音質の差(S1とB1)
本記事ではMAM(マニュアルモジュール)の解説をします。
MAMモジュール
現在のところ存在するモジュールはすでにレビューした、S1(銀、標準)とB1(黒)の他にMAMとG1があります。S1とB1はAutoモジュールと呼ばれていますが、MAMはManual Adjustable Modules、マニュアルモジュールのことで、いわばベントであるADELモジュールの開度(密閉度)を自分で調整できるものです。S1/B1はAutoと呼ばれていますが、むしろプリセットと言ったほうがよいでしょう。MAMでとれる開度のうちで固定した開度を持つものです。(Autoの意味は聴覚が自然に慣れるという意味を含んでいるようです)
G1はやはりAutoモジュールですが、S1/B1とは異なった薄膜(第二の鼓膜)のデザインのようでさらに低域の質が良く、低域がクリアに出ると書かれています。
ADELモジュール、左からMAM、S1、B1
S1とB1では動かなかったつまみの部分がMAMではねじのように動きます。ゆびでつまんで4-5回しくらい動きます。実際にS1とB1と聴き比べてみましたが、一番の違いは低域の量感とタイトさ(引き締まった感じ)で、全体的な音調もやはりゆるい音からシャープな音に変わります。
MAMの構造(画像はAsiusのサイトより転載)
もっとも開けた位置と、もっとも閉じた位置で比べるとS1やB1よりも音の調整の範囲が大きいように思います。S1やB1はADELのもっとも閉じた位置やもっとも開いた位置ではなく、どちらもやや余裕を残した位置にプリセットしてあるようです。
けっこう音楽を聴いた感覚も異なります。雰囲気重視か、音の正確さ重視か、というような感じです。
音質を調整できるというイヤフォンはよくありますが、これはその中でもかなり自然に変わるものと言えるのではないかと思います。ただしモジュールがややゆるくはまっていて、イヤフォンにつけたままだと回転がわからないので、いったんモジュールを外してから調整する必要はあると思います。
私が購入したのは下記のAsiusのサイトです。私はKickstarterのBackerなので情報が来ているのですが、Asiusではやめたと思われていたダイナミックタイプをいま開発中です(ただし設計はKickstarter時点とは異なっていて、BA版と同じADELモジュールを使うようです)。
https://asius.myshopify.com/collections/all
また知っている人はすでに知っていますが、実は64 AudioがADELという名称をやめてApexとしました。また名前が異なるだけではなく構造的にも違うもののようです。S1/B1というのも64 Audioではいまは取り扱ってなく、現カタログにあるApex M20というのもS1の名前変更だけではなく違うもののようです。(さらにALOのチューブレスのような技術も打ち上げている点も謎ですが)
しかしもともとのADELモジュールのパテントを持っているAsiusの方はそのままADELという名前を使用しているので、さてどうなるのかちょっと状況を注視したいところです。
64 AudioのADELモジュールによる音質の差(S1とB1)
本記事ではMAM(マニュアルモジュール)の解説をします。
MAMモジュール
現在のところ存在するモジュールはすでにレビューした、S1(銀、標準)とB1(黒)の他にMAMとG1があります。S1とB1はAutoモジュールと呼ばれていますが、MAMはManual Adjustable Modules、マニュアルモジュールのことで、いわばベントであるADELモジュールの開度(密閉度)を自分で調整できるものです。S1/B1はAutoと呼ばれていますが、むしろプリセットと言ったほうがよいでしょう。MAMでとれる開度のうちで固定した開度を持つものです。(Autoの意味は聴覚が自然に慣れるという意味を含んでいるようです)
G1はやはりAutoモジュールですが、S1/B1とは異なった薄膜(第二の鼓膜)のデザインのようでさらに低域の質が良く、低域がクリアに出ると書かれています。
ADELモジュール、左からMAM、S1、B1
S1とB1では動かなかったつまみの部分がMAMではねじのように動きます。ゆびでつまんで4-5回しくらい動きます。実際にS1とB1と聴き比べてみましたが、一番の違いは低域の量感とタイトさ(引き締まった感じ)で、全体的な音調もやはりゆるい音からシャープな音に変わります。
MAMの構造(画像はAsiusのサイトより転載)
もっとも開けた位置と、もっとも閉じた位置で比べるとS1やB1よりも音の調整の範囲が大きいように思います。S1やB1はADELのもっとも閉じた位置やもっとも開いた位置ではなく、どちらもやや余裕を残した位置にプリセットしてあるようです。
けっこう音楽を聴いた感覚も異なります。雰囲気重視か、音の正確さ重視か、というような感じです。
音質を調整できるというイヤフォンはよくありますが、これはその中でもかなり自然に変わるものと言えるのではないかと思います。ただしモジュールがややゆるくはまっていて、イヤフォンにつけたままだと回転がわからないので、いったんモジュールを外してから調整する必要はあると思います。
私が購入したのは下記のAsiusのサイトです。私はKickstarterのBackerなので情報が来ているのですが、Asiusではやめたと思われていたダイナミックタイプをいま開発中です(ただし設計はKickstarter時点とは異なっていて、BA版と同じADELモジュールを使うようです)。
https://asius.myshopify.com/collections/all
また知っている人はすでに知っていますが、実は64 AudioがADELという名称をやめてApexとしました。また名前が異なるだけではなく構造的にも違うもののようです。S1/B1というのも64 Audioではいまは取り扱ってなく、現カタログにあるApex M20というのもS1の名前変更だけではなく違うもののようです。(さらにALOのチューブレスのような技術も打ち上げている点も謎ですが)
しかしもともとのADELモジュールのパテントを持っているAsiusの方はそのままADELという名前を使用しているので、さてどうなるのかちょっと状況を注視したいところです。
2016年08月08日
テスラドライバーイヤフォンの後継機、AK T8iE MkIIレビュー
AK T8iEは昨年の暮れに発売され好評だったモデルの後継機がAK T8iE MKIIとして発売されました。
テスラドライバーや独特のハウジングなど基本設計はほとんど同じですがいくつかの改良点があり、内容的にはグレードアップにもなっていますが、価格は同じで前モデルの置き換えとなります。
製品ページはこちらです、
http://www.iriver.jp/products/product_137.php
* 特徴
AK T8iE MKIIの特徴はテスラ・テクノロジーを搭載していることです。テスラ・テクノロジーとはT1ではじめて採用されたベイヤーの独自技術です。これは前モデルではじめてイヤフォンとして採用されたものです。
基本設計に関してはこちらの前に書いたAK T8iEの記事をご覧ください。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/430840054.html
MKIIでの改良点は大きく2つです。
1. 標準ケーブルが変更されています
線材には高品質の銀メッキ銅線を使用し、スリープも改良されてタッチノイズも減ったということです。
前モデルと同様に2.5mmバランスケーブルも同梱されています。またMMCX端子が改良されたようです。
2. ユニット自体にも改良があります。
ボイスコイルが新型になり、大音量でも破たんせずに確実に振動版を駆動し、さらに低ひずみ化を図ったということです。
AK T8iE MKIIは全モデル同様に立派な箱に入っています。前と同じに引き出し式のアクセサリーボックスですが、ケーブルが銀色に変わったので、宝石箱的な感覚がより強くなったように思います。バランスケーブルついてる。ケーブルはかなりきれいになりました。
* 音質
まずは普通の3.5mm(シングルエンド)でAK380で聴いてみました。
パッと聴いてすぐに前作より音がだいぶ向上したとわかるレベルで、前のモデルを持っている人には比較しなくても差はよくわかるくらい大きいと思います。全体に透明感が高く音が明瞭で、ギターなど楽器音の歯切れの良さが印象的で、ダイナミックらしくウッドベースのインパクトも良く、バスドラや打ち込み音のインパクト・アタック感が強いのも印象的な特徴です。楽器音もヴォーカルも前モデルよりもはっきりくっきりと聴こえます。また前モデルよりも音が整っていてより楽器音がより正確に出ていると感じられます。特に中高域の透明感が秀逸だと思いますね。
同梱のバランスケーブル
後で書きますが、ケーブルの差も大きいけれど本体の差もあると感じられます。低域から高音域まで解像度が高く、音の広がりも良くなり、音の細やかさとともに音世界の深みが感じられます。
2.5MMバランスで聴いてみるとシングルエンドとバランスで個性の違いが前よりも大きくなったと思います。
またコンプライとの相性もよりなくったように思う。前はちょっと苦心してもダースベイダーチップの方が良いと思ったけれども、MK2ではコンプライを使ってしっかり遮音したほうがMK2の音世界の深みをよりよく味わえるようにも思える。
ケーブルについてはあえてリケーブルする必要はないくらい優秀なケーブルが標準でついてくるれども、さすがにCrystal Cable NEXTは別で、音質をより整えて一段高めてくれると思います。ただ標準ケーブルのままでもほとんど満足できると思います。Campfire Audioもそうですが、最近は標準ケーブルで満足できるというのが増えてきましたね。
* 前のモデルとの音質の比較
前のモデルと3.5mm同士で音質の差を聴き比べてみると、まず倍音たっぷりの古楽器を使ったバロックバイオリンソロでは中高域が前のタイプはダイナミックらしい丸みを帯びた音であるのに対し、MKIIではBAを思わせるようなシャープさが感じられます。またシンプルな曲でもMKIIの方がより音世界の深みが感じられます。
元気のあるロックやエレクトロを聴いてみると、低音域もベースやドラムスがMKIIではタイトで締まっていて、前のモデルではややゆるいということがわかります。
またこうした細部に注目しなくても、全体的な音の感じでMkIIはより深みがあり、多くの音が聞こえるように思います。
右がMKII
次に旧モデルのユニットをMkIIのケーブルに付け替えてユニットの違いだけを確認してみます。
するとたしかに銀コートらしい透明感とシャープさはあがるけれども、MkIIの音にはなりません。MKIIの音はこうしてユニットの差だけを聴き比べてもよりピュアで透明感があり、整っていて、より低域に深みがあります。
やはりケーブルだけではなく、ユニット自体の差も大きいと思えます。ぱっと聴きの透明感ではケーブルの差が大きいかもしれませんが、聴きこんだ場合の音の深みや音の純粋さではむしろユニットの差の方が大きいかもしれません。いわばよりテスラらしいというか、マグネットが強力に振動板を動かしたり制御しているって感じがあります。
* まとめ
前モデルもやや丸みを帯びた音がダイナミックらしくてよかったと言えるけれども、MKIIは音質的にも確実に向上していてダイナミックとBAの良いとこどりのような進化を見せていると思います。ケーブルだけではなく、ユニット自体の進化も大きいと感じますね。
前モデルとはインターバルが短いけれども、ベイヤーとしては初のイヤフォンということで試行錯誤でイヤフォンならではのテスラドライバーをより完成の域に近づけたという感じなのでしょう。
AK70とAK T8iE MKII(コンプライチップ)
テスラドライバーや独特のハウジングなど基本設計はほとんど同じですがいくつかの改良点があり、内容的にはグレードアップにもなっていますが、価格は同じで前モデルの置き換えとなります。
製品ページはこちらです、
http://www.iriver.jp/products/product_137.php
* 特徴
AK T8iE MKIIの特徴はテスラ・テクノロジーを搭載していることです。テスラ・テクノロジーとはT1ではじめて採用されたベイヤーの独自技術です。これは前モデルではじめてイヤフォンとして採用されたものです。
基本設計に関してはこちらの前に書いたAK T8iEの記事をご覧ください。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/430840054.html
MKIIでの改良点は大きく2つです。
1. 標準ケーブルが変更されています
線材には高品質の銀メッキ銅線を使用し、スリープも改良されてタッチノイズも減ったということです。
前モデルと同様に2.5mmバランスケーブルも同梱されています。またMMCX端子が改良されたようです。
2. ユニット自体にも改良があります。
ボイスコイルが新型になり、大音量でも破たんせずに確実に振動版を駆動し、さらに低ひずみ化を図ったということです。
AK T8iE MKIIは全モデル同様に立派な箱に入っています。前と同じに引き出し式のアクセサリーボックスですが、ケーブルが銀色に変わったので、宝石箱的な感覚がより強くなったように思います。バランスケーブルついてる。ケーブルはかなりきれいになりました。
* 音質
まずは普通の3.5mm(シングルエンド)でAK380で聴いてみました。
パッと聴いてすぐに前作より音がだいぶ向上したとわかるレベルで、前のモデルを持っている人には比較しなくても差はよくわかるくらい大きいと思います。全体に透明感が高く音が明瞭で、ギターなど楽器音の歯切れの良さが印象的で、ダイナミックらしくウッドベースのインパクトも良く、バスドラや打ち込み音のインパクト・アタック感が強いのも印象的な特徴です。楽器音もヴォーカルも前モデルよりもはっきりくっきりと聴こえます。また前モデルよりも音が整っていてより楽器音がより正確に出ていると感じられます。特に中高域の透明感が秀逸だと思いますね。
同梱のバランスケーブル
後で書きますが、ケーブルの差も大きいけれど本体の差もあると感じられます。低域から高音域まで解像度が高く、音の広がりも良くなり、音の細やかさとともに音世界の深みが感じられます。
2.5MMバランスで聴いてみるとシングルエンドとバランスで個性の違いが前よりも大きくなったと思います。
またコンプライとの相性もよりなくったように思う。前はちょっと苦心してもダースベイダーチップの方が良いと思ったけれども、MK2ではコンプライを使ってしっかり遮音したほうがMK2の音世界の深みをよりよく味わえるようにも思える。
ケーブルについてはあえてリケーブルする必要はないくらい優秀なケーブルが標準でついてくるれども、さすがにCrystal Cable NEXTは別で、音質をより整えて一段高めてくれると思います。ただ標準ケーブルのままでもほとんど満足できると思います。Campfire Audioもそうですが、最近は標準ケーブルで満足できるというのが増えてきましたね。
* 前のモデルとの音質の比較
前のモデルと3.5mm同士で音質の差を聴き比べてみると、まず倍音たっぷりの古楽器を使ったバロックバイオリンソロでは中高域が前のタイプはダイナミックらしい丸みを帯びた音であるのに対し、MKIIではBAを思わせるようなシャープさが感じられます。またシンプルな曲でもMKIIの方がより音世界の深みが感じられます。
元気のあるロックやエレクトロを聴いてみると、低音域もベースやドラムスがMKIIではタイトで締まっていて、前のモデルではややゆるいということがわかります。
またこうした細部に注目しなくても、全体的な音の感じでMkIIはより深みがあり、多くの音が聞こえるように思います。
右がMKII
次に旧モデルのユニットをMkIIのケーブルに付け替えてユニットの違いだけを確認してみます。
するとたしかに銀コートらしい透明感とシャープさはあがるけれども、MkIIの音にはなりません。MKIIの音はこうしてユニットの差だけを聴き比べてもよりピュアで透明感があり、整っていて、より低域に深みがあります。
やはりケーブルだけではなく、ユニット自体の差も大きいと思えます。ぱっと聴きの透明感ではケーブルの差が大きいかもしれませんが、聴きこんだ場合の音の深みや音の純粋さではむしろユニットの差の方が大きいかもしれません。いわばよりテスラらしいというか、マグネットが強力に振動板を動かしたり制御しているって感じがあります。
* まとめ
前モデルもやや丸みを帯びた音がダイナミックらしくてよかったと言えるけれども、MKIIは音質的にも確実に向上していてダイナミックとBAの良いとこどりのような進化を見せていると思います。ケーブルだけではなく、ユニット自体の進化も大きいと感じますね。
前モデルとはインターバルが短いけれども、ベイヤーとしては初のイヤフォンということで試行錯誤でイヤフォンならではのテスラドライバーをより完成の域に近づけたという感じなのでしょう。
AK70とAK T8iE MKII(コンプライチップ)
2016年08月07日
CanJamロンドンのプレビュービデオ
8/13,14とHeadFiのイベントであるCanJamがロンドンで開催されます。そこでその注目製品をJudeがHeadFi TVで紹介しています。
http://www.head-fi.org/t/804282/canjam-london-2016-august-13-14-2016/525#post_12765076
その中でちょっと面白いものを紹介します。番号はビデオの時間です。
6:39 ゼンハイザーがいまさらHD650を売るということ、ただしApogee Grooveアンプとショートケーブルのセットです。
10:27 知っている人も多いと思いますが、$3999のフォーカルのフラッグシップであるユートピア。Judeは最も解像力の高いヘッドホンで静電型の域だって言ってます。測定的にもすごいとか。ElearやListenもあります。
14:11 MSBのSELECTという静電型(Stax端子)ヘッドホンアンプ。$38000だと!MSB SELECT DACと合わせるとゼンハイザーの新オルフェウスに意外なライバルか?JudeはStaxでは一番解像力が高いと言ってます。
16:12 CavaliのSparkポータブルアンプ。期待してるんですがまだプロトのようですね。
20:36 Smyth ResearchのRealiser A8といういわゆる3Dプロセッサ。頭の外に音場を作るというもの。
またここではKIckstarterもやっています。
https://www.kickstarter.com/projects/1959366850/realiser-a16-real-3d-audio-headphone-processor
ビデオではこのほかにも多数紹介されています。
さて本番ではなにが出てくるか。
http://www.head-fi.org/t/804282/canjam-london-2016-august-13-14-2016/525#post_12765076
その中でちょっと面白いものを紹介します。番号はビデオの時間です。
6:39 ゼンハイザーがいまさらHD650を売るということ、ただしApogee Grooveアンプとショートケーブルのセットです。
10:27 知っている人も多いと思いますが、$3999のフォーカルのフラッグシップであるユートピア。Judeは最も解像力の高いヘッドホンで静電型の域だって言ってます。測定的にもすごいとか。ElearやListenもあります。
14:11 MSBのSELECTという静電型(Stax端子)ヘッドホンアンプ。$38000だと!MSB SELECT DACと合わせるとゼンハイザーの新オルフェウスに意外なライバルか?JudeはStaxでは一番解像力が高いと言ってます。
16:12 CavaliのSparkポータブルアンプ。期待してるんですがまだプロトのようですね。
20:36 Smyth ResearchのRealiser A8といういわゆる3Dプロセッサ。頭の外に音場を作るというもの。
またここではKIckstarterもやっています。
https://www.kickstarter.com/projects/1959366850/realiser-a16-real-3d-audio-headphone-processor
ビデオではこのほかにも多数紹介されています。
さて本番ではなにが出てくるか。
2016年08月04日
最安のRoonReadyデバイス?、 NanoPi Neo
Roonの良いところのひとつは、広い価格帯への適応です。ハイエンド機器だけではなくより低価格の機器でも高音質とシステムの柔軟性の両立を図ることができます。レンダラーに負荷を要求するDLNAとは異なり、RoonBridgeであれば再生機器の負荷が少ないからです。
そうした意味では昨年あたりからは$35のGoogleのChromecast Audioが低価格帯のRoonデバイスとして期待されていました(下記スレッド)。
http://www.computeraudiophile.com/content/713-geek-speak-nanopi-neo-7-99-high-resolution-audio-endpoint/
それが今年になってからはラズベリーパイ系に移行し、すでにうちのブログで記事に書いたようにIQ AudioやHiFiBerryなどで低価格帯のブリッジを使ってRoonを活用することができます。これだとHAT含めて$100前後です。
実際にPhilewebでハイエンドスピーカーを使用した試聴ではブリッジにラズベリーパイを使用しても十分な音質が得られることを確認できました。
ここで面白いのはComputer Audiophileに掲載されたNanoPi Neoです。
http://www.computeraudiophile.com/content/713-geek-speak-nanopi-neo-7-99-high-resolution-audio-endpoint/
これは端的にいうとラズベリーパイのようなワンボードコンピューターですが、小ささとわずか$7.99(800円前後)という価格の安さからは$5で話題となったラズベリーパイ・ゼロに近いかもしれません。しかしながらNanoPi NEOは標準でネットワークアダプタとフルサイズのUSB端子が採用されており、CPU(SoC)はクアッドコアの1.2GHz動作が可能なAllwinner H3でラズベリーパイ・ゼロよりもずっと高速です。
NanoPi Neo(画像はFriendlyARMサイトから転載)
システムソフトウエアはラズパイ同様にMicroSDにインストールします。面白いのはNanoPi NEOがLinuxをベースにしているため、上での記事のようにRoonのLinux向けのRoonBridgeが動作するという点です。
このNanoPi Neoは標準でネットワークポートがあり、標準のUSB端子(A - ホストポート)を使え、わずか800円前後と手軽な点でちょっと面白いオーディオ向け機器としての可能性があるように思われます。Roon以外でもいろいろと使えるでしょう。
購入は下記のFriendlyARMからですが、メモリを増やしたりヒートシンクを付けるオプションもあり、またDIYプロダクトらしくハンダ付けはあえてしないでくれというオプションもあります。
http://www.friendlyarm.com/index.php?route=product/product&product_id=132
ちなみにARM(アーム)というとプロセッサメーカーのことですが、(武器で)武装するという意味もあるのでフレンドリーという言葉とあえてかけている名称なんでしょう。現在上の記事の影響かやや混んでいるようです。
そうした意味では昨年あたりからは$35のGoogleのChromecast Audioが低価格帯のRoonデバイスとして期待されていました(下記スレッド)。
http://www.computeraudiophile.com/content/713-geek-speak-nanopi-neo-7-99-high-resolution-audio-endpoint/
それが今年になってからはラズベリーパイ系に移行し、すでにうちのブログで記事に書いたようにIQ AudioやHiFiBerryなどで低価格帯のブリッジを使ってRoonを活用することができます。これだとHAT含めて$100前後です。
実際にPhilewebでハイエンドスピーカーを使用した試聴ではブリッジにラズベリーパイを使用しても十分な音質が得られることを確認できました。
ここで面白いのはComputer Audiophileに掲載されたNanoPi Neoです。
http://www.computeraudiophile.com/content/713-geek-speak-nanopi-neo-7-99-high-resolution-audio-endpoint/
これは端的にいうとラズベリーパイのようなワンボードコンピューターですが、小ささとわずか$7.99(800円前後)という価格の安さからは$5で話題となったラズベリーパイ・ゼロに近いかもしれません。しかしながらNanoPi NEOは標準でネットワークアダプタとフルサイズのUSB端子が採用されており、CPU(SoC)はクアッドコアの1.2GHz動作が可能なAllwinner H3でラズベリーパイ・ゼロよりもずっと高速です。
NanoPi Neo(画像はFriendlyARMサイトから転載)
システムソフトウエアはラズパイ同様にMicroSDにインストールします。面白いのはNanoPi NEOがLinuxをベースにしているため、上での記事のようにRoonのLinux向けのRoonBridgeが動作するという点です。
このNanoPi Neoは標準でネットワークポートがあり、標準のUSB端子(A - ホストポート)を使え、わずか800円前後と手軽な点でちょっと面白いオーディオ向け機器としての可能性があるように思われます。Roon以外でもいろいろと使えるでしょう。
購入は下記のFriendlyARMからですが、メモリを増やしたりヒートシンクを付けるオプションもあり、またDIYプロダクトらしくハンダ付けはあえてしないでくれというオプションもあります。
http://www.friendlyarm.com/index.php?route=product/product&product_id=132
ちなみにARM(アーム)というとプロセッサメーカーのことですが、(武器で)武装するという意味もあるのでフレンドリーという言葉とあえてかけている名称なんでしょう。現在上の記事の影響かやや混んでいるようです。