Music TO GO!

2016年04月22日

Ultrasone Tribute 7レビュー

あのEdition 7 を復刻させたTribute 7(トリビュート・セブン)を試すことができましたのでレビューします。またオリジナルのEdition 7とも比較してみます。

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Edition 7といえば世界限定で999台生産で当初は驚くほど高価なヘッドフォンとして知られていました。ハイエンドヘッドフォンの嚆矢にしてeditionシリーズの元祖と言えます。そしてなにより、このEdition7からいまのこの隆盛を極める「ヘッドフォンオーディオ」が始まったとも言っても過言ではありません。質の高いヘッドフォン製品だけではなく、ここからそのハイエンドヘッドフォン文化が始まりました。その記念すべきモデルがEdition 7でした。

Tribute 7のポイントはEdition 7の音を復刻させたという点で、Tribute 7には個体ごとに周波数特性を測定してUltrasone社に保存してあるEdition 7との比較したグラフが付いてくるという徹底したこだわりぶりです。
Ultrasoneに聴いてみると、Edition 7を復刻してくれと言う声が以前から多く寄せられていて、Ultrasoneの25周年記念の今年に合わせて特別モデルとして発売を決めたということです。
発売日は5月14日を予定、価格はオープンですが想定価格は36万円(税別)とのことです。
* 発売日は延期になったということです
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左: Tribute 7、右: Edition 7

一方で異なる点もあります。まったく同じではなく、Edition7のイメージを残して新しいヘッドフォンを設計しとたという感じですね。異なるというよりはより進化させたのが、外装の作り込みです。
イヤカップは航空機グレードのアルミブロックから削りだされた精巧なもので、質感はEdition7の少しブラっぽい感じはなくメタルっぽいかなり上質な質感があります。
色的にはオリジナルのブルーをモチーフにしていますが、より鮮やかな深いブルーのアノダイズド処理となっています。またケーブルがリケーブルもできるようになっています。2 つの長さの着脱式コード (シルバープレイテッド高純度 OFC ケーブル, 1.2mと3m )も備えています。1.2mはポータブルで使いたい人にもいいでしょうね。

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また豪華なエチオピアンシープスキンのイヤパッドがついています。これは黒のみです。オリジナルは明るいグレーだったのですが、これは汚れやすいので後で素材は同じですが黒に変わったんだったと思います。
またアルカンターラ素材による高級感のあるヘッドバンドを採用しています。

側圧はほぼ同じですが、動きはTribute7の方がスムーズに感じます。
肝心の音質ですが、Tribute 7の音質は厚みがあって切れが良く、ちょっと耳に近く前に出てくる感じの懐かしくも魅力的なEditionサウンドを聴くことができます。7とか9とか、あの頃の音だなと思いますね。ヴォーカルものが肉感的で良い感じです。

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次に音をオリジナルのEdition7(ちょっとへたりもあるかもしれませんが)と比べてみると能率もほぼ同じで、たしかに音調的にもかなり似ています。試聴のために付け替えながら聴いていると、まったく同じ音ではないけれども確かに違和感は少ないですね。ただし曲によっては多少差が出てややTribute7の方がやや低域よりのようには思います。

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オリジナルのEdition 7の箱

たぶんUltrasoneのファンならば、Editionシリーズにこの音を待っていたんではないかと思います。
ヘッドフォン祭でぜひチェックしてみてください!
posted by ささき at 11:03 | TrackBack(0) | __→ Edition7, L-3000 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする