補足2でRoonの優れた楽曲管理を紹介しましたが、その楽曲情報を応用したものがラジオ機能です。
Roonで楽曲を選んでクリックするとこのようにいくつかの再生選択が現れます。すぐに聴きたいときはPlay Now、キューにためて今再生されている曲の後にかけたいときはキューのボタン(次の順位にするか、後にするか)を選びます。ラジオというのはすべてのキューが再生し終わって空になった時に再生を止めないで、Roonが楽曲情報から推測した類似曲を自分のライブラリの中から再生するという機能です。
ラジオは設定によって自動再生することもできます。"start radio after music end?"の項です。
たとえば上の例ではキューの最後に入っているタンジェリンドリームのTygerをキーとしてそこから類推した曲をRoonが探すことを示しています。
たとえば上のように同じタンジェリンのTangramを選ぶこともあれば、ドイツエレクトロでなんとなく似通ったクラフトワークを選ぶこともあります。時間が書いてあるのは何分後に次の曲を開始するかを表しています。
このように補足2で書いたライブラリ管理と合わせて、Roonでは音楽を楽曲情報によって上手に管理に使用しています。これにはファイルについているタグ情報だけでなく、Roonが持つクラウドデータベースが大きく関与しています。楽曲ファイルのメタデータ・タグ情報とRoonの持つデータベースの関係については次のように開発者から説明されています。
まずこうした音楽データを扱うRoonのデータベースは階層化されています。楽曲から抜き出したタグ情報と音源の情報が最下層になり、その上がRoonの持つクラウドデータベースサービスで、その上の最上階がユーザー入力・編集したデータとなります。
つまり優先順位はユーザーが編集したデータが一番優先で、次がRoonクラウドデータベース、そしてファイルのタグ情報になります。つまりファイルのタグ情報よりもRoonデータベースの方が優先度は高いのですが、あとでユーザーが編集で修正できるということになります。
Roonはこのようにクラウドデータベースに大きく依存していますが、今年はRoonReady機器だけではなく、このクラウドデータベースにも大きな手が入って進化するようです。