Music TO GO!

2016年01月31日

Roon補足3: キュー管理、ラジオ機能、クラウドデータベース

補足2でRoonの優れた楽曲管理を紹介しましたが、その楽曲情報を応用したものがラジオ機能です。

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Roonで楽曲を選んでクリックするとこのようにいくつかの再生選択が現れます。すぐに聴きたいときはPlay Now、キューにためて今再生されている曲の後にかけたいときはキューのボタン(次の順位にするか、後にするか)を選びます。ラジオというのはすべてのキューが再生し終わって空になった時に再生を止めないで、Roonが楽曲情報から推測した類似曲を自分のライブラリの中から再生するという機能です。

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ラジオは設定によって自動再生することもできます。"start radio after music end?"の項です。
たとえば上の例ではキューの最後に入っているタンジェリンドリームのTygerをキーとしてそこから類推した曲をRoonが探すことを示しています。

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たとえば上のように同じタンジェリンのTangramを選ぶこともあれば、ドイツエレクトロでなんとなく似通ったクラフトワークを選ぶこともあります。時間が書いてあるのは何分後に次の曲を開始するかを表しています。

このように補足2で書いたライブラリ管理と合わせて、Roonでは音楽を楽曲情報によって上手に管理に使用しています。これにはファイルについているタグ情報だけでなく、Roonが持つクラウドデータベースが大きく関与しています。楽曲ファイルのメタデータ・タグ情報とRoonの持つデータベースの関係については次のように開発者から説明されています。
まずこうした音楽データを扱うRoonのデータベースは階層化されています。楽曲から抜き出したタグ情報と音源の情報が最下層になり、その上がRoonの持つクラウドデータベースサービスで、その上の最上階がユーザー入力・編集したデータとなります。
つまり優先順位はユーザーが編集したデータが一番優先で、次がRoonクラウドデータベース、そしてファイルのタグ情報になります。つまりファイルのタグ情報よりもRoonデータベースの方が優先度は高いのですが、あとでユーザーが編集で修正できるということになります。

Roonはこのようにクラウドデータベースに大きく依存していますが、今年はRoonReady機器だけではなく、このクラウドデータベースにも大きな手が入って進化するようです。

posted by ささき at 13:27 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月30日

Roon補足2: 音楽ライブラリの見せ方について

Roonの魅力の一つは自分の音楽ライブラリをとてもわかりやすく管理してくれることです。普通のソフトウエアでもタグから読んでそれを表示したり、ソートするくらいはやりますが、Roonでは音源の管理がかなり徹底的に突き詰められていることも特徴の一つです。それが端的に表れるのがクラシック音楽だと思います。

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Roonではさまざまなジャンルを単にソートするだけではなく、視覚的に整列し、情報をネットから取り出して加えてわかりやすく見せなおしてくれます。これらはすべて私のライブラリに入っているクラシック音楽の音源ですが、情報はすべてタグに含まれているものだけではありません。Roonの持つクラウドデータベースによって情報が補完されます。

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たとえばチューブラーベルズがクラシックに入っていますが、これは私がタグにClassicalと入れているわけではなく、タグにはRockまたはProg-Rockって入れているのですが、上の画面を見るとわかるようにRoonのデータベースにはチューブラーベルズがClassicalを含めてさまざまな分類がなされています。そこでクラシックにも入っているというわけです。

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また、さらにクラシックをクリックすると下にアバンギャルドやオーケストラものなどさまざまなサブジャンルが構築されています。これらも私がタグで入れたりリッピングの時にCDDBから取ったものではなく、Roonが用意しているものです。

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さらにオーケストラものをクリックすると上のようにそのジャンルがクローズアップされます。アーティストハイライトにロンドンシンフォニーオーケストラ(LSO)がまず来ているところがワタシのライブラリらしいという話もありますが、ここではベルトの3番(上画像の下段の一番右)をクリックします。

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アルバム表示では指揮者、作曲者、演奏者がきちんと分かれて表示されます。この辺もクラシックには他のジャンルにない必要性があるところです。また交響曲では楽章ごとに分かれてグループ化されて表示されます。
ここで交響曲3番を見ると2 Performanceとありますが、これは私のライブラリに二つ、この交響曲3番があることを示しています。

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ここで交響曲3番をクリックすると、上のようにその詳細な解説とともに自分のライブラリにある他のアルバムも表示されます。

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そうして交響曲3番を含むほかのアルバムをこうしてすぐに見つけ出すことができます。
このようにRoonは音楽プレーヤーという枠を超えて音楽の多様な楽しみ方を見つけさせてくれます。自分の持つライブラリが増えるほどそれは多彩になりますし、ストリーミングのように多くの曲を扱えるようになるとさらに世界が広がるように思います。この辺もRoonの大きな特徴です。
posted by ささき at 23:11 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

MQAの2Lサンプル音源

おなじみの2Lの音質比較サンプル音源のページにMQAのサンプルがアップされていました。下記にボブスチュワートのコメントともにAudioStreamの記事があります。
http://www.audiostream.com/content/supplementary-listeners%E2%80%99-notes-2l-test-bench#wGQHoVEbIKADUdX8.97

2Lのサンプルページは下記で、無料でダウンロードできます。さっそくいくつかダウンロードして聞いてみました。
http://www.2l.no/hires/index.html
ここで気が付く点がいくつかあります。

まずこのサンプルを見てMQAのファイル形式はFLACだということがわかりました。つまりMQAという方式でエンコード(コード化)された音楽データがFLACファイル形式に格納されているということになります。端的に言うと".flac"であって".mqa"ではありません。ここは重要なのにあまり触れられてきませんでした。ファイル形式というのは入れ物のことで、エンコード形式は中身の詰め方のことです。たとえば画像ではよくJPEGファイルって言いますが、実はJPEGファイルというのはなくて、たいていはJFIFファイル形式にJPEG圧縮エンコードされた画像データの入っているファイルの通称です。
たとえてフルーツの詰め合わせ贈答品でいうと、ファイルフォーマットというのは箱の形や仕切り、箱の「なんとかフルーツ」や製造月日という表示(タグ)のことです。エンコードというのは中のしきりにどうやってフルーツを詰めるかという詰め方です。フルーツの形や同じ種類の連続など工夫して上手に詰めればたくさん入ります。
MQAでは専用デコーダがなくてもCD品質の部分は再生できるとありますが、ファイル自体がFLACとして再生されるということがわかりました。ここはコンテナは任意という記述があったようにも思いますが、少なくとも2LではFLACでいくようです。

次にCarl Nielsen: Chaconne op 32を見てもらうとわかりますが、これはマスターが44/16なのに、それをMQA化したものはCD品質の音源よりファイルサイズが大きくなっています。元がDXDマスターでということならわかりますが、元のサイズより大きいというのはいったんアップサンプリングかなんかしているのではないかと考えてしまいます。
また、FLACのタグを見るとわかりますが、MQA音源は44KHz/24bitとして認識されています。44/16ではありません。CD相当とはいっても24bitの拡張部分はそのままにしているようですね。

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44/24の音源がMQA

実際に再生してみましたが、デコーダなしでもたしかに再生できます。興味深いことにデコーダがないためにCD相当音質のみ再生できるはずなのに、CD品質のサンプルと比べると音質が違うように思います。ボブスチュワートの解説を見ても測定的にもCD音源よりデコーダなしのMQA再生のほうがノイズフロアなどが低くなっています(凹凸ありますが)。
聴覚的にはより自然で滑らかに思えます。やはりこの段階でMPフィルタ系のアーティファクト取るデジタル処理がされているっぽいですし、24bit拡張の効果かもしれません。
RoonよりはJRMCのほうが差は小さいのでこの辺はよくわからないところもありますが、いずれにせよMQAの実物が出回ってきたことでよりMQAについてわかるようになったとは言えます。

それとMQAと関係ないですが、2Lレーベルもやっぱり良いですね。このSPES:Kyrieなんかは伝統音楽と宗教曲がうまく融合して見事です。古いものと古いものを掛け合わせて新しく聴こえるという、音楽のクリエイティブな側面が良く出ています。A/B比較でのMQA聴き比べはどうでもよくなってずっと聞き入ってしまいました。アルバムも買おうかと。でもMQA版を含めてどれを買えばよいのか、、悩みが深くなりました。
https://shop.klicktrack.com/2l/447077
posted by ささき at 08:53 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ最新技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月26日

Roonのさまざまな名称についての整理

いまRoonではRoonSpeakersの名称変更を検討中と書きましたが、その過程で全体的な名称整理の書き込みが昨日のRoon labs COOの書いた記事にありました。
決定稿ではありませんが、Roonもボトムアップ文化で名称はいろんな使い方をされてるので、暫定案ではありますが整理のため転記しておきます。

まずControl Apps / Core / Outputs(Endpoint)という分け方ですが、必ずしも明確なモジュールに分かれているわけでもないようです。下記で書くCoreあり、Coreなしは実際にバイナリがあるかないかというより有効無効といったほうが良いかもしれません。
ただコンセプトとしてはいままで書いた説明と同じです。

- Roon labsのソフトウェアの名称

Roon (オールインワン)
* 基本的なRoon、通常のPCにインストールするもの、ライブラリ含む(coreあり)

RoonRemote (Control App + Outputs (もしあれば))
* Coreなしの2台目以降のPCやタブレット

RoonServer (Core + Outputs)
* RoonServerとは首なしでリソース消費を軽く作った常駐版です。ラズベリーパイなんかは作るとするとこれになるでしょう。

RoonBridge (Outputs)
* RoonReady機器のための「ファームウエア」相当だと思います。

- メーカー提供の出力機器側の名称
(例えばAuralic Ariesとか、認定USB DACなどでしょう)

RoonReady Audio devices (Networked output devices, RAATを実装したもの)

Roon Certified USB devices (Roon上で動作が確認できたUSB機器)

- メーカー提供のサーバー機器(Roon coreが搭載されているもの、Outputも装備可能)
(SOtMのsMS-1000 SQなどのことだと思います)

Roon Core Certified Devices (Roon 側もこの機材のことを気に留めて将来の更新も行う)

Roon Core Capable Devices (Roonが今は動作するが、将来的にはわからないもの。
例えばARM, Intel Atom, J1900 ベースのデバイス)

この辺の機器アップデートはAndroidっぽい感じがします。ある意味「オーディオ機器のOS」みたいなのがRoonと言うこともできるかもしれません。

これらはまだ確定したわけではないので念のため。
posted by ささき at 07:52 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月24日

RoonとuPnP(DLNA)の違い、Roonの優位性、RAATの必然性

Roonをネットワークに発展させたいときは、DLNAとの違いがわかればシステムをどう組むかが分かりやすいでしょう。
前記事でRoon開発者はuPnP(DLNA)機器に批判的と書きましたが、そこに注目するとDLNAとの違い、それに対してのRoonの良いところも分かってくると思います。

* uPnPとRoonの違い

その理由はまずuPnPではエンドポイント(DLNAレンダラー)で音源の読み込み(ファイルのデコード)が必要であることです。このためレンダラーに開発も含めて負担がかかるわけです。
RoonではHQ Playerのシグナルパスを見てもわかるようにCoreが音源の読み込みを一括で行い、ゾーン(エンドポイント)へはデジタルストリームとして渡されます。つまりはFLACだのMP3だのはすべてRoonが扱ってくれます。
ですからRoonReady/RoonSpeakersのプロトコルであるRAATにおいてはサポートするフォーマットという項目はありません。Roon(Core)がDRMや独自形式なども含めてすべてデコードすることを前提にしているからです。これはオーディオ機器側のファームアップデートも最小にし、特許問題なども負担がかかりにくいことになります。
またuPnPではストリーミングの独自形式の対応に弱いことも、Roonでは上と同様にCoreで統合して扱うことができます(たとえばTidal)。
またこのCoreでRadioや信号処理などを統括して提供することができます。

そしてRoon開発者はuPnPに批判的な大きな理由として、uPnPはユーザーにとって優しくない(ユーザーエクスペリエンスが良くない)と言う点をあげています。ユーザーエクスペリエンスというのはユーザーから見た使い勝手、操作しやすさ・快適性のようなことです。ちなみにこれは専門用語というわけでもなく、かつてのWindows XPのXPはエクスペリエンス(が良い)という意味です。
なぜかというと、uPnP(DLNA)はユーザーエクスペリエンスのクリエイターによるものではなく、エンドポイントメーカー(ネットワークオーディオ機器メーカー)による、メーカーのためのものであるからということで、彼らが言うには今まで良いものは見たことがなく、売る側もそう思っていながらメーカーに押し付けられたものを扱わざるを得ないとまで言ってますね。DLNAに対してはなかなか強い調子で批判しています。表面的に飾ってもブレイン(つまりCore)がなければ根本的に変わらないと言うのが彼らの主張のようです。

* AirPlayの長所短所、ユーザーエクスペリエンス本位とは

OpenHomeも仕組みが同じようなものであるので同じ問題があるが、AirPlayに対しては好意的のようです。これは設計がAppleというユーザーエクスペリエンスクリエイターだからと言いたいのでしょう。
ただしAirPlayはユーザーエクスペリエンスが優れている反面で、DSDが扱えなかったり、クロックが送り手(コンピュータ側)に委ねられる点など、オーディオという観点では弱いと指摘しています。その点についてはクロックが一番優れているオーディオ機器側が主導するべきというわけです。

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AirPlayではシグナルパス品質はLosslessではなくHigh Qualityとなります

* RoonSpeakersとRAAT

ここで出てくるのがRoonSpeakersです。そしてそのベースとなるRAATプロトコルがキーとなります。Roonチームは前に書いたようにすでに経験ある人たちなのでRAATもぽっと出てきたわけではありません。RAATではさきに書いたハイエンドオーディオとしてのクロックの取り扱いやマルチルームでの同期、ユーザーエクスペリエンスを阻害するレイテンシーなどももちろん考慮されています。
そして先に書いたようにCoreが音源を読み込むため、オーディオ機器側が音源に煩わされなくてすむという利点があります。
(ただこれにMQAが加わるかは現時点では明確ではありません)

思うにこのRoonの利点は裏返すとDLNAの利点ともいえるように思います。なぜかというとDLNAのメディアサーバーとレンダラーの間にはクロックの依存関係というのはなく、レンダラーという箱の中でクロックという厄介な問題を閉じ込められます。しかしRoonの場合にはCoreとEndpointの間ではクロックの関係ができてしまいます。ここもCore=DLNAメディアサーバー、Endpoint=DLNAレンダラーと簡単に例えられないところです。
そのためRoonにおいてはネットワークケーブルもUSBケーブルに近いものとなると思います。

実際にRoonではEndpoint(DAC)のクロックをCore(PC)にフィードバックしてできるだけ近くするようにネットワークパケットを使って調整するという手段を使ってるようです。
クロックが送り手と受け手で合わないとサンプル数にズレが生じるので、送り手(PCなど)が勝手に送る限りは受け手のクロックが良くても無駄・音質ロスが生じてしまいます。(送り手が正確に1秒に44000サンプルちょうど送らないから)
そこでRoonSpeakersでは受け手のクロックを送り手にフィードバックすることで、このロスを少なくします。アシンクロナスUSBのフローコントロールをネットワークでやってる感じでしょうか。実際にRoon certified USB DACの場合にはDACからのフィードバックを受けてCoreに反映するようです。
またユーザーにとってはRoonにおいてRAATが前の記事に書いたシグナルパス上で表示されるので、どこで問題が起きてるのか目で見て分かりやすいという利点もあります。これはオーディオ品質でも、トラブルでもそうです。

いわばオーディオ機器メーカー主導のDLNAに対して、ユーザーエクスペリエンス側が提供するのがRoonSpeakersであり、それはAirPlayのようにオーディオ的側面をないがしろにせず、かつ使うユーザー本位のものと言えます。
CESのビデオでもRoonReady(RoonSpeakers)はハイエンドオーディオ向けのAirPlayだと語っていたのはこの辺からなのでしょう。つまりはユーザーエクスペリエンスとオーディオ品質の両立です。

RoonSpeakersを使えばリモートのPrivate zoneでも他から見えるようになるはずですので、Roon自体の制限も緩和できます。
ただしPrivate zoneもただ不便なだけではなく、例えば仕事中に子供に曲を変えられたくない場合はPrivate zoneのあるリモートのPCやタブレットで音楽を聴けばよいわけです。そこはユーザーにとっての使いようですね。

オーディオメーカーから見れば、DLNA対応をするか、Roon対応(Roon Ready)にするか、両方かというのが2016年の選択になると思います。
DLNA対応にするならuPnPを実装することになりますし、Roon対応ならRAAT/RoonSpeakersを実装するということになります。
DAPでもAndroid系ならRoon Readyは可能でしょうし、おそらくはRoon開発者の言うようにラズベリーパイを使ったプラットフォームでも可能になるでしょう。(ラズベリーパイ2をターゲットに考えているようです)


ちなみにRoon ReadyというとDLNAというアライアンスの言葉に近く、RoonSpeakers/RAATというとuPnPに相当する技術的用語に近いと思います。
ソフトウェアを言う時はRoonSpeakers、対応機器(とアライアンス)を言う時はRoonReadyということになると思います。RoonSpeakersはいま名称変更を検討中ということです。
名前というと、"Roon"の名称はいわゆる魔法のルーン文字のルーン(Rune)ではなく開発者がOOと並び文字が好きなので命名したということです。もともとの製品もSooloosでした。

Roonはここに書いたような細かいことを知らなくても、アーティスト情報をクリックで辿ったり、ラジオでながら聞きをしたりと簡単に使えるのですが、こうした細かいところを見ていくと、長所短所も含めてRoonの姿というのがよりよく見えてくるのではないかと思います。それはこれからのネットワークオーディオのあり方を変えていくものかもしれません。
posted by ささき at 22:58 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月23日

Roon補足1 - シグナルパスのオーディオ品質表示について

Roonにおいてシグナルパスのオーディオ品質表示があることは前の記事にも書きましたが、その補足です。

Roonにおいて下の再生バーの曲名表示の右のドットの色はシグナルパスのオーディオ品質を表しています。
表示は以下の3つがあります。
1. 黄色: Low Quality (低品質)
2. 緑: High Quality (高品質)
3. 紫(光る星): Lossless (ロスレス)

それぞれの例を示します。ここではPC上のUSB DAC(Geek Pulse Si)を主な出力先としています。

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上のように音源がCD品質で、出力先がASIOドライバーの時はLossless品質です。

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上のように音源が同じCD品質でもシステム出力の時はHigh Qualityになり、Losslessではありません。これはミキサーを通しているからだと思います。

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もうひとつの品質が落ちる例は、上のようにAudio LevelingやCrossfeedなどの機能を使用した時です。RoonではゾーンごとにAudio Leveling(いわゆるリプレイゲイン、音量の均一化)とCrossfeed(ヘッドフォン用のクロスフィード)が指定できます。この場合はやはり信号処理をしますのでCD品質音源でもHigh Qualityとなります。

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上のようにASIOドライバーに出していても、音源がMP3のときはLow Qualityです。

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上の例はDSDネイティブ再生で、DSFのDSD128音源をDoPでASIO出力しています。品質はLosslessです。

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上の例は同じDSF音源ですが、意図的にPCM変換にしてDACに出力しています。そのため品質はHigh Qualityに落ちています。ここではDSD⇒PCMとPCM705kHzをDACが入力できる352kHzに落とすため二回変換しています。(ちなみに705kとか352kの数値はRoonが自動算出したものです)
ですからLosslessはビットパーフェクトと言い換えてもよいと思います。

Roonは音楽再生プレーヤーとしての音質についてもわりと良いと思います。たとえばJRMCと比べてもRoonのほうが透明感が高いように感じますね。さらに上を目指す時は先の記事のようにHQ Playerと組み合わせればよいわけです。

はじめはデモだけにする予定だったのが、いろいろやっていたら気に入ってきたので私もRoonをメインに据えようかと考えています。多少割高ですが、他のプレーヤーでもメジャーチェンジの時は課金されるのでそれを考えると一年変わらずというのは却ってよいかもしれません。
posted by ささき at 19:43 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月22日

Roon応用編1 - HQ Playerの使用とシグナルパス

今回は前回のRoonの解説記事で説明できなかった応用的な解説です。
まずHQ PlayerのRoonでの使用とRoonでのシグナルパス(データの流れ)について解説します。

先に書いたようにRoonではHQ Playerを併用することができます。音源管理に優れたRoonと再生に優れたHQ Playerの組み合わせは強力なPCオーディオ環境を提供してくれます。たとえばHQ Playerの高精度なアップサンプリング機能を使用することができます。

使用方法は簡単です。今回はWindows PCで説明します。Win PCにRoonをインストールします。
私の場合はさきにMac miniにRoon Coreを使っているので、Mac miniのCore(ライブラリ)の無効化をしました。Win PCをリモート(Coreレス)とする場合は不要ですが単体で使うため行いました。Core(ライブラリ)は一つという原則を思い出してください。

まずPCにHQ Playerをインストールしておきます(3.12.0以上が必要です)。Roonと同じPCでかまいません。

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そしてRoonのAudio Setupを選択し、Add Network DeviceでHQ Playerを追加します。これはHQ Playerのゾーンとなります。アドレスはlocalhostを指定すると同一PC上であることを示しています。

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そしてRoonの出力先でHQ Playerゾーンを指定します。
HQ Playerを立ち上げて、単体でも再生できるようにHQ player側のセットアップをしてください。

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HQ Playerの画面、Songの項にRoonと出ます

あとは再生はRoon側で行います。
Roonで曲を再生するとHQ Playerの方ではSong:Roonと表示され、オーディオデータがRoonからHQ Playerに渡されて再生が始まります。HQ Playerの音質とデジタル処理が有効になります。

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上の画面でオーディオデータの流れを確認してみましょう。
曲名の右にある星のアイコンを押すとシグナルパスが表示され、現在の再生品質(ロスレスなど)が表示されます。たとえば上の図ではソース音源が44/16のALACであり、出力先がHQ Playerストリーミングであることを示しています。その先はSignal leaves Roon(信号がRoonを離れる)と表示されていることでもわかるようにRoonを離れてHQ Playerにデータストリームが渡され、HQ PlayerではTPDFデジタルフィルターを適用して176kHzにアップサンプリングしていることがわかります。全体の品質はロスレスです。

またこの図からもうひとつわかることは、音源ファイルの読み込みはRoon側(Leave Roonの前)で行われるので、ある音源の形式をHQ Playerがサポートしていなくても、Roonでサポートしている音源ならばHQ Playerで再生できることを示しています(Roonフォーラムでもこのことは明記されています)。

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ちなみにこの星アイコンは音源の品質を表しています。
たとえばMP3音源だと上のようにLow Qualityと表示されます。MP3をアップサンプリングしてもロスレスレベルの音質にはならないと示しています。

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上ではDSDネイティブ再生の例を示します。
ここでDSD128音源を再生し、DoPでエンコードし、Geek PulseにASIOドライバーを通してDSDが渡されているのがわかります。(この例ではHQ Playerを通す意味がないのでRoon単体で使用しています)

* 補足:ゾーンとは

Roonでは出力先をゾーンという概念で表します。
このゾーンはいくつかの種類別に分けられ、同じ種類であれば「グループ化・リンク」してシンクロナイズした同時再生が可能です。これも制限があります。
現在のゾーンの種類は次の通りです。

1. システム出力/PCI/USBデバイス - グループ化できません
現在グループ化できるように更新中のようです
2. AirPlayゾーン - グループ化できます
3. Meridianゾーン - これはMeridianのネットワークオーディオ機器のためのものです(Roonの母体はSooloosなので) - グループ化できます
このほかにRoonSpeakers(RoonReady機器)が加わると思います。

また、前記事に書いたように、リモート(coreのないPC、タブレット)のゾーンはPrivate Zoneと呼ばれて制限があります。
posted by ささき at 21:17 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月17日

オーディオファイル向けミュージックプレーヤー (20) - Roon、そしてRoonReadyとは

CES 2016が終了しましたが、そこでのキーワードにMQA Ready、Roon Readyがよく聞かれました。MQA Readyはさきの記事でも書きましたが、DAC・オーディオ機器側でMQAのデコードができるものを差しています。次のRoon Readyは端的にいうとRoon対応機器のことですが、Roon Readyとはどういうものかを説明するためには少々文字数が必要です。

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前に書いたように私も初めはRoonはAudirvanaのようなソフトウエア技術でオーディオ音質を高めるという方向性のソフトウエアではないので、ちょっと興味の対象外でしたが、そろそろ私もRoonを避けてられなくなってきたのでデモ版を使って少し調べてみました。
おくればせながら、と言ってもRoon自体昨年デビューしたばかりの新しいソフトウエアです。なぜここまで業界を席巻できたのでしょうか?

* Roonとはなにか

まずRoonとはなにかというと、Roon Labsが開発したWindows PCまたはMac用の音楽再生ソフトウエアです。もともとSooloosというミュージックサーバーの開発者が、いったんMeridianに買収されて、最近またRoon Labsとして独立したという経緯で出てきたものです。公式デビューは2015年のミュンヘンハイエンドです。
価格はサブスクリプションモデルを採用していて、年間使用ライセンスが$119/年です。一回課金だけの終生ライセンスは$499と高めです。2週間の無料デモができます(デモでもクレジット登録が必要です)。

Roonはユーザーから見るとiTunesの高性能版にみえる音楽再生プレーヤーソフトです。しかし、中に入ってみると、その実態はMPDにより近いものであると言えます。つまりクライアント・サーバーモデルです。
Roonは外からは一つに見えますが、内部的に大きく分けて3つのモジュールから構成されます。CoreとClient(コントロール)とEndpointです。Coreはライブラリ管理を行い、Clientで画面操作した再生をEndpointにデータを送ります。EndpointはUSB DACなど出力デバイスとつながっています。
なんとなくこれらがネットワーク上に分散されればネットワークオーディオシステムになりそうだと気が付かれるかもしれません。それは間違っていないのですが、そこで早飲み込みするのは禁物です。これがRoonReadyにもつながっていきます。

Roonでは単一のライブラリがキーとなっています。そのためRoonでもっとも重要なものはライブラリをつかさどるCoreです。ライセンスもCore単位になっています。あるユーザーのRoonのシステム(ネットワークも含めて)に置かれるCoreは一つというのがRoonの原則です。それゆえに単一のライブラリが保証されます。

この辺からDLNAモデルとは少しずつ離れていくと思います。DLNAを知っている人なら、なんとなくClientをDLNAコントロールポイント、EndpointをDLNAレンダラーそしてCoreをDLNAメディアサーバーに例えたくなりますが、DLNAならライブラリはメディアサーバー単位になっています。
RoonにおいてはNASはライブラリ(Core)のあるPCにNFSやSMBでネットワークマウントしておきます。またRoonではオーディオデータの転送にDLNAの核となるuPnPではなく独自プロトコルを採用しています。

ここからはインストールして使いながら解説していきます。

* Roonのインストールと使用

RoonのPC/Mac版はRoon Labsのホームページからダウンロードします。ホームページはこちらです。
https://roonlabs.com/

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タブレットの場合はApple storeやGoogle Playからダウンロードします。無料で二週間使用できますが、はじめにクレジット情報を登録しておく必要があります。このままだと二週間後に自動的に課金に移るので、デモだけの時はRoonアカウントのMembershipタブからその前にキャンセルをします。

私はHugoが接続されたMac miniを使いました。また同一ネット内にAirPlayデバイスとしてCompanion Oneがあります。

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上のChoose your library画面がまずポイントなのですが、はじめにRoonをインストールするときにこのPC/Macにライブラリを置くか、リモートかと聞かれます。この時にライブラリを選択するとこのマシンにClientとCoreとEndpointがインストールされます。ユーザーは意識する必要はありません。あとで説明しますが、このときにライブラリをおくPCは他からリモートで操作したくなるメインマシンにしてください。

二台目のPC/Macならばリモートしか選択できません。このリモートの場合はClientとEndpointがインストールされます。いまではiPadとAndroidにもリモートが用意されています。
さきほど書いたようにあるRoonシステム内にはライブラリ=Coreはひとつのみですが、リモートはいくつあっても構いません。課金もされません。

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Tidalのインテグレーションもできますが、日本では使えませんので省略します。ただここもRoonの魅力の一つです。

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音源の場所を指定します。追加もできます。NASはここでRoonが認識できるようにNFSかSMBでマウントしておく必要があると思います。

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すぐ立ち上がってライブラリスキャンが始まります。
スタートというかホーム画面はこんな感じです。お勧めアーティストなどが出ていますね。

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またRoonの優れた点の一つは保存している音源からアーティスト情報を手繰りだすことで、たとえばジャンルだけでなく、アーティストリンクからロリーナ・マッキニットの情報が出てきます。ライブ情報とか、説明など、この写真も私のMacではなくネットから取ってきています。もうこんな年齢なのですね。

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アルバム画面をクリックして、曲名を選べばすぐに再生できます。この辺はiTunesとさほど変わりありません。ただし再生先を指定する必要があります。Roonではゾーン(Zone)という概念で再生先を指定します。Audio Settingで選べます。

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上画面のようにデバイスには詳細設定でexclusive(hog),インテジャーモード、DSDネイティヴ再生の指定も行えます。高音質プレーヤーの機能も一通りそろっていると言えます。

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Roonの優れた点はAirPlayとUSB DACのように異なるゾーン(再生先)に別な曲を同時に再生できることです。上ではHugoとCompanion Oneで別々の曲を再生しています。

* Roonリモート、Private Zone

ここまではそれほどむずかしくないのですが、Roonのポイントはここからです。このRoonシステムにリモートを加えてネットワークに拡張します。

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タブレットでもRoon Remoteというアプリを使うことでMac miniをリモートコントロールできます。これはもう一つのMac/PCにChoose Libraryでリモートとしてインストールしても同じです。上はGoogle PlayのAndroid用です。これをNexus9にインストールします。

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タブレットでも表示される画面デザインはPC/Macと同じでユーザーは使いやすいでしょう。

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ここで注意して欲しいのがタブレット(remote)のAudio設定を開けると、上の画面のようにこのタブレットのオーディオ出力もEndpoint(ゾーン)として設定出てきます。これはPrivate Zoneと呼ばれます。大事なので太字で書きました。これがRoonの注意点です。

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上画面のようにMac miniのゾーンがタブレットから見えていますね。
ここでタブレットでHugoのゾーンを出力先として操作すると先のMac miniのHugoから音が出せます。これがおなじみリモコン的使用法です。

Roonの優れた点はこのタブレット上でタブレットの出力先を指定するとタブレットでMac miniの音源を再生できます。そしてMac miniでは別の曲を再生できます。
つまりこれは単なるコントローラではなくRoonのコピーと言えます(ただしCoreはない)。ネットワーク上のRoonのコピーが単一のCoreの持つライブラリを共有して音楽を別々に再生できるわけです。たとえばMac miniではスピーカーでリスニングルームにクラシックを流しながら、別の部屋ではタブレットでヘッドフォンでロックを聴けます。どちらもCoreの統括する同一のライブラリです。

ただし一つ制限があります。それがPrivate zoneです。
リモート(coreのないコピー)のインストールされたデバイス(PC/Mac/タブレット)の出力先ゾーンはPrivate zoneと呼ばれて他のデバイスからアクセスできません。例えばNexus9からはMac miniのHugoは見えますが、Mac miniからNexus9の出力先(ゾーン=private zone)は見えません。もうひとつiPadを加えても、Nexus9の出力先は見えません。

* Roon Readyとは

Nexus9ならまあいいかと思うかもしれませんが、これが立派なDACを持ったネットワークミュージックサーバー(Endpoint)を入れたらどうなるでしょう?Mac miniから操作したいですよね。しかしやはりそれはCoreがないのでremoteになり、private zoneなのでアクセスできなくなってしまいます。
(AirPlayはMac miniに接続されたゾーンなのでPrivateではなくどこからも見えます)

もうひとつの例があります。これはRoonフォーラムでもFAQだと思いますが、たとえば家にPC1(ライブラリCore)-HugoとPC2(リモート)-Hugo TT、iPad(リモート)を設置した場合、やはりiPadとPC1からPC2の接続機器は見えません。これはPC2がPrivate Zoneだからです。ならばPC2をCoreにすればどうかというとiPadからHugo TTは見えますが、今度はPC1がリモートになるのでHugoが見えなくなります。

これはやはり不便です。そこでそれを可能にしたRoonSperkersというソフトウエアが開発されました。このRoonSpeakersをリモートにインストールするとPrivate ZoneのDACなども他からアクセスできるようになります。このRoonSperkersを実現するためのプロトコルがRAAT(Roon Advanced Audio Transport)です。これはRoonの独自プロトコルで、レイテンシー、バッファリング、クロックオーナー、クロックドリフト、サンプルレート・周波数ネゴシエーションなどが盛り込まれています。(384kHz,DSDも可能です)

このRoonSpeakersがインストールされてRoon対応されたネットワーク機器がRoonReadyと呼ばれています。つまりRoonSpeakersが入ったどこからでもアクセスできるEndpointのミュージックサーバーなどがRoonReady機器です。またRoonReadyは単に機材だけではなく、広くパートナーシップも含めた言い方でもあります。
* 2016/1/24:初出と少し表現を変えました。ソフトウェアとしてのRoonSpeakersの名称変更はまだということです。

独自プロトコルを採用した理由は開発者がみずからRoonフォーラムでDLNAやOpenHomeのようなpullモデルはユーザーエクスペリエンスが良くないと書いてますので、ここはあえてDLNAとは異なるものにしていると考えられます。

* Roonのこれから

Roon対応機器というのはRoonReadyだけではなくRoon Certifiedというのもあります。これは主にUSB DACに対してのもので、Roonと組み合わせて問題なく再生ができるという証明をDACをRoon Labsに送って得るものです。対して先に書いたようにRoonReadyはネットワークオーディオデバイスに対してのものです。(ただPCにRoonリモートをインストールしてUSB DACを接続した場合、それにRoonSpeakersをインストールすればRoonReadyになると思いますが、そこまではわかりません)
この辺はDarkoがインタビューしています。
http://www.digitalaudioreview.net/2016/01/what-the-gosh-darn-heck-is-roon-ready/
インタビューの中で開発者がRoonReadyは(簡単さと音質の両立という点で)ハイエンドオーディオ向けのAirPlayみたいなものだと言っていますね。またいままでのネットワークオーディオではIPアドレス設定だのライブラリがあちこちにあるだのmessy(ごちゃごちゃしている)という言葉をよく使っているので、なるべくシンプルにしたい、ユーザーエクスペリエンスをあげたいという気持ちが開発者にあることがこのインタビューからもわかります。
DarkoもRoonのよいところは電源が落ちた時に立ち上げなおしてきちんと元のDAC選択が戻っているとか、聞いてた曲の位置が戻ってるとかそういう細かいユーザー本位のところが良いと語っています。

Roonはこれからのソフトウエアで、CoreをPC/Macではなくミュージックサーバーに載せるという試みも行われています。それがこの記事にもあるSOtMのsMS-1000 SQです。これはミュージックサーバーですが、中身はWindowsです。そこでRoonを搭載することでストリーミングにも対応しています。

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また音質面ではと書きましたが、上画面のようにRoonはHQ Playerをインテグレーションする機能があります。これは試していませんが、HQ PlayerのコントロールAPIを使用するようです。

いずれにせよ2016年にはMQA Ready、Roon Readyというキーワードが海外のPCオーディオというかデジタルオーディオ界隈ではよく聞かれることになるでしょう。
すでにAURALiCのAriesのようにRoonReady、MQA Readyを表明する機器も登場しています。
http://www.digitalaudioreview.net/2016/01/auralic-to-add-mqa-roonready-to-aries-at-ces-2016/
CES2016ではいままで勢いのあったネットワークプレーヤーはアナログプレーヤーの熱さに押されてしまう形となりましたが、その生き残りをかけてMQA、ストリーミング(特にTidal)、Roon、ネットワークオーディオというのは統合されて語られることになるのではないかと思います。
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2016年01月14日

AK T1p 製品版とHD800比較レビュー

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Astell & Kern AK T1pは2015年に発売のあったベイヤーの第二世代テスラドライバーを使ったT1 2ndをベースにしたもので32オームのインピーダンスとしたモデルです。またケーブルもT1 2ndの仕様に基づいて根元からリケーブルができます。付属のケーブルも短いもので、2.5mmバランスと3.5mmミニプラグの二本が入っています。

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AK T1pはヘッドフォン祭の解説をしたときにデモ機を聴いてコメントもしたのですが、また製品版を聴いてさらに音質が良くなってるのに気が付きました。
ハイエンド・ヘッドフォンはゼンハイザーのHD800が嚆矢となり、長い間この音質がハイエンドのスタンダードでしたが、最近の平面型時代になり、さらに一段階性能が上がってきたと思います。いわばハイエンドヘッドフォン第二世代といいましょうか。
オリジナルのT1はだいたいHD800相当くらいの音質レベルでしたが、このT1改良版のテスラ第二世代モデルではそうしたハイエンドヘッドフォン第二世代クラスの音質が期待できると思います。

そこで、手持ちの2009年に買ったオリジナルのHD800と聴き比べてみることにしました。平面型とくらべるとなんですが、普通のダイナミックヘッドフォン同士を比べることで2009年から2015年へのハイエンドヘッドフォンの音質の向上に興味があったからです。
機材は最近メインで使っているUSB DAC付ヘッドフォンアンプのGeek Pulse Si(フェムトクロックモデル)です。どちらも標準ケーブルを使い、音源はLINNの最新のクリスマスアルバムのハイレゾ版です。

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実際に聴いてみると、比べてみると音質に大きな差があるので驚いてしまいました。
違いとしてAK T1pのほうが音量が取りやすいのは当たり前だけれども、まず音の透明感が大きく異なり、AK T1pのほうがベールを1-2枚はがしたくらいクリアです。
前のT1のときは音の広さはHD800の勝ちかなと思っていたけれども、AK T1pはさらに上回るくらい横方向の広がりがあり、さらに独特の立体感が高く感じられます。クラシック音楽ではスケール感もひときわ高いですね。
ジャズヴォーカルで聴くと声の質感もAK T1pのほうがリアルに肉感豊かに声を描き出します。特に声の消え入るかすかな音、ヴォーカルのしゃがれ具合などこまかいところの解像感がとても高いですね。HD800の方は全体に音が軽く感じられます。
また楽器のはじく音の切れの鋭さ、スピード感もHD800よりも上で明瞭感も高いと感じられます。高域はAK T1pはやや強く出ていますが、上に伸びる感じはHD800よりも良く、低域の重みもより感じられます。

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またHD800はやや引いた落ち着いた音で、AK T1pはそれより前に出る音なので個性の差による好みはあるでしょう。HD800には独自のフラットさがあり、プロ用に使うには適している点もあると思います。一方でAK T1pはオリジナルT1よりも音楽的に聴くことができます。
ただ音質のレベル的にいうと、オリジナルHD800に比べるとやはり一クラスレベルアップした第二世代ともいえるところにこのAK T1pはあると思います。透明感、解像力の高さ、立体感の良さなどがAK T1pの強み、テスラ第二世代の強みでしょうか。

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また上の音の個性という点でいうと、AK T1pの音を聴いたときに思ったのはオリジナルのT1から音質的に向上しているとともに、音の個性でも異なると言うことです。もともとT1の音はT5pと比べた時に顕著ですが、かなり引き締まった音で贅肉がなく、端的に言うとクールでモニター的な感じでスタジオエンジニア向きかと思ってました。AK T1pでは少し柔らかで低音域が豊かです。音楽を聴くのが楽しく、オーディオリスナー向けになったように思います。
私はベイヤーのテスラシリーズはT1オリジナル、T5pオリジナル、AKT5pと使っています。Jabenのリケーブル版のT1とT5pを使ってこれらオリジナルテスラを同じケーブルで聴き比べたこともあるのですが、T1がHD800に近いプロ的な性格なのに対してT5pはもっと緩めで音楽的に聴きやすい感じでした。AK T1pは性格的にはその両者の間という感じです。
この差は32オームの違いと言うのもありますが、T1 2ndで変えた点ではないかとも思います。直接T1 2ndと比較していないのではっきりとは言えませんが。。

持ち運びできるとは言え、セミオープンなので電車では使えません。AK T1pはまずAK380AMPのような高性能プレーヤーを家で使いたい人にお勧めではあります。バランスケーブルもついています。Ak380AMPなどでイヤフォンでは高音質で聴いているが、家でヘッドフォンで聴きたいと言う人に向いていると思います。
もうひとつお勧めなのはPCオーディオでシステムをUSB DACで組んでいる人です。ケーブルの長さは今回のようにPCにUSB DACを付けた場合などや、せまいうちだと短いAK T1pのほうが良いという気がしますね。
Astell & Kernが手掛けたヘッドフォンでショートケーブルということで、ポータブルという先入観で見てしまうかもしれませんが、普通に家で使うヘッドフォンとして現在トップクラスの音質が得られますので、高価なヘッドフォンアンプを持っている人もぜひ聴いてみてください。
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2016年01月07日

CES2016 雑感

今年も恒例のCESが始まりましたが、現時点で発表されているもので興味をひくものをあちこちのレポートから拾ってみました。

* MQAの本気

堰を切ったようにどとっとMQA関係の発表がなされています。
Tidalを使用してのストリーミングのデモなどがなされていますが、これは予定されていた応用の一つですね。
また「MQA対応」製品が続々と発表されています。MYTEK BrooklynのようなDACからマルチルームシステムやスマートフォンまで発表されていますが、気がつくのは不思議なことにアプリケーションでMQA対応というのがないように思います。はっきりとしませんが、可能性があるのはRoonくらいでしょうか。(RoonはMeridian系だから)
つまりはハードばかりでソフトウエアの対応製品がないということですね。RoonをハブにしてMQA対応ハードを配置するという形でしょうか。

MQAは対応していなくてもCD品質の再生が可能で、対応製品ならばさらに拡張部分(ハイレゾ)が再生可能とされています。ただDACでなくても、PCのAudirvanaみたいな再生ソフトでもデコードできるはずで、その場合には対応ハードはいらないはずですよね。MQAが原版のハイレゾマスターデータをPCMとして「オーディオ折り紙」してコンパクトにしてMQAにエンコードし、そのMQAデータをデコードしてもとのハイレゾPCMに戻す、という仮定が正しいならば、ですが。
もしそうならばMQA対応というのを「ハイレゾ対応」のようにハードの売りポイントにしていくという戦略にも見えます。ただあいまいな「ハイレゾ対応」に比べると「MQA対応」はより明確ではありますが、やや商業主義的な方向が見えるかなとも思います。

いずれにせよ再度MQAのポイントをまとめると次の二点だと思います。

1. サンプリングレートの割にサイズを小さくできる (オーディオ折り紙)
2. 「時間的な正確さ」により音質向上ができる

このうちの「時間的な正確さ」はいまひとつ意味が分かりにくいのですが、2LのエンジニアがこのMQAの時間的正確さをインパルス応答のプリ・ポストエコーと言い換えていましたので、MQAとは原版そのままではなく、エンコードする際にプリ・ポストエコー(アーティファクト)を取るデジタルフィルタを適用してよりデータを「きれいに」してエンコードしているということが分かります。
そうするとビットパーフェクトではないということになりますね。ロスレスを標榜してはいますが、オーディオ折り紙の仕組みにしろ、フィルタの適用にしろ、データを変えているのは明らかだと思います。まあMP3みたいに劣化するというわけではありませんが。。

つまりMQAの正体というのは「オーディオ折り紙」によるデータの軽量化と「デジタルフィルタの適用」によるデータのクリーンナップの二点になると思います。
オーディオ折り紙については以前書いたMQA記事をご覧ください。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/410313602.html

* 新DACチップの登場

ESSはES9038PROという新フラッグシップと新シリーズを発表し、AKMはAK4497という従来VERITAラインですがその新しいフラッグシップを発表しています。

9038は9018を上回る140dBという広大なダイナミックレンジもポイントですが、DoPデコーダを内蔵しているのもポイントですね。オールインワンをテーマにしているESSらしいですが、そうするといままでDACファームで行っていたDoPのデコードが不要になり、DAC ICに直接DoP(つまりPCMの形)のままで渡せるということですね。
そこで気が付いたんですが、いままでDAC ICがDSDネイティブ対応していてもDAPがネイティブ対応していないと言うのは、信号経路がDSD RAWとかに対応していないからXMOSなどのチップが余分に必要だったからですが、この9038というかPROシリーズを使えばXMOSを省くことができるのでこのPROシリーズDACを採用すれば即DSDネイティブ再生となると思います。
つまりいままではDSD対応の9018を採用していても、イコールDSDネイティブ再生ではありませんでしたが、9038(Proシリーズ)の場合は9038採用イコールDSDネイティブ再生対応になると言うことです。
実際はそんな簡単かわかりませんが、、

対するAK4497の方はついにDSD22.4MHz入力にも対応し、DSD専用経路の仕組みを引き継いでいますので、DSDの状態でデータが来るならば、こちらの方が効率は良いと思います。この辺はDACの実装も含めての良しあしとなるでしょうね。

* Audeze SINE

いくつかの新製品が発表されるなかでわりと目立っているのが、このAudeze SINEです。これは初の平面型オンイヤーヘッドフォンとなります。$500で3月発売を目指しているようです。Oppo PM-3の対抗馬ですね。装着している写真を見るとかなり小さいのが分かります。
それとAudezeではCypherケーブルという純正のライトニングケーブル、つまりライトニング端子に差してDACを使ってヘッドフォンに接続するケーブルも注目です。
これはなぜ注目かというと、最近iPhone7が薄型のためにイヤフォン端子を廃止すると言う噂がかなりささやかれているからです。ある記事では"Future Proof"と枯れていますが、この情報を意識してのことでしょう。
posted by ささき at 23:23 | TrackBack(0) | ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月03日

Moon Audioの新しいJH Audio用交換ケーブルと標準ケーブルの関係

昨年末にJH AudioのSirenシリーズIEMがフルメタルとして一新されましたが、そのポイントの一つはケーブルが以前とは違うことです。フルメタルシリーズの(第二世代ともいうべき)標準ケーブルはうちのブログを読む方にはおなじみのDrewさんのMoon Audioによって再設計されています。しかし、同時にMoon AudioではJH Audio用の交換ケーブルも発売しました。この関係がわかりにくいのでDrewさんに直接確認しました。
さっそく新ケーブルも購入しましたので少し使ったインプレも書いていきます。

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* Moon Audioの新しいJH Audio用交換ケーブルと標準ケーブルの関係

Sirenシリーズ用のケーブルには以下の3つがあります。

#1. 第一世代Sirenシリーズ4ピン標準ケーブル(Roxsanne, Layla, Angie)
線材・パーツともMoon Audioとは関係ないそうです。

#2. 第二世代Sirenシリーズ4ピン標準ケーブル(Roxsanne2, Layla2, Angie2, Rosie)
線材・パーツともMoon Audioの設計によって、再設計されています。
まず弱いと言われていた4ピンプラグとロックナットを金属製でより圧力的にも化学的にも(汗とか)耐久力のあるものにしています。またベース調整ノブも間違って変わらないようにへこみがあり、位置がより分かりやすくなっています。それとケーブルのほつれにくさも改善されているようです。

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ベース調整ノブの差

線材は米国製でMoon Audioの監修のもとに作られていますが、次に述べるBlack Dragonとは別ものです。

なおJH Audioでは今年出るJH13 pro v2もこの第二世代Sirenシリーズ標準ケーブルを採用するようですので、順次全ラインに切り替えていくのではないかと思われます。

#3. Sirenシリーズ用のMoon Audio BlackDragon V2 4ピン交換ケーブル
線材とYスプリットのロゴ以外は第二世代Sirenシリーズ4ピン標準ケーブルと同じです。つまり見た目はYスプリットのロゴ以外は同じです。違うのは線材で、新しいBlack Dragon v2が採用されています。

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Black Dragon v2のYスプリット

Drewさんの言によるとかなり高品質で標準ケーブルの線材とは価格的な差も大きいそうです。また以前のBlack Dragon v1に比べてもさらに改良されています。IEM用にはこれまではV1しかありませんでした。あとでも書きますが、v2では銀コート線らしい特性に変わっています。

JH Audioの交換ケーブルはBeatなども出しています。

* Moon Audio BlackDragon V2について

簡単にMoon Audioのケーブルを説明すると、Silver Dragon系はいわゆる銀線っぽい音で硬めでシャープ、Black Dragon系は銅線っぽい暖かく低域に深みがあります。以前はBlue Dragonという銅線で安価な系統がありましたが今はないようです。

Moon Audio BlackDragon V2交換ケーブルは下記Moon Audioのページで販売しています。
http://www.moon-audio.com/black-dragon-iem-headphone-cable-v2.html
3.5mm(ストレートとL)とAKバランス用の2.5mmストレートが選べます。
今回はMojoでも使うので3.5mmL字を買いました。プラグは将来的にはさらに選べるようです。

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Black Dragon v2のL字プラグ部分

$200と手軽な価格もよいですね。Paypalがあればあとはタイプを選んでボタンを押していくだけですので、ぜひどうぞ。私は国際送料はFeDexを選びました。送料があるので前から買おうと思ってたMojo光ケーブルもいっしょに買いました。

またMoon Audio BlackDragon V2交換ケーブルにはcustom resistor(抵抗値のカスタム設定)というオプションが新設されました。これはユーザーの好みの低音位置で抵抗値を固定してケーブルを作れるというものです。あらかじめベース位置を調整したケーブルの写真を撮ってMoon Audioに送るか、もっと正確にはセットしたケーブルを送ってほしいということ。

DrewさんはBlack Dragon v2の設計にあたり、Black Dragonの音の豊かさ・厚みを保ちながら、Silver Dragonの解像力とシャープさを取り入れて、それを求めやすい価格で生かすように設計したということです。このためにいわゆる銀コート銅線の銀メッキ(silver plated)の手法を使いながら、銀の量を増やす(15-18%)ことできつさを抑えてスムーズさを生かしたということです。

実際にいままで持っていた第一世代JH Audioの標準ケーブル(上の#1)とBlackDragon v2を比較レビューしてみました。Sirenシリーズではもっとも特性が平坦で再現域が広いLaylaカスタムを主に使用しています。

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Mojo, Layla CIEM, Black Dragon v2

まず全体的にBlack Dragon v2のほうがよりクリアで、細かい音の明瞭感も上がっています。またBlack Dragon v2のほうが高域がより伸びて、低域はより低い方にピークが沈んだように感じます。全体にBlack Dragon v2では滑らかさが増していて、従来の標準ケーブル(#1)はちょっと荒さがあったかと思います。
音楽を聴く上では楽器の音がより明瞭感を持って聴き分けられるようになって、より周波数的にもワイドになり整った音調になった感じです。

ちょっと気が付いたのは従来のBlack Dragon v1とは音の個性がやや変わったことです。従来のBlack Dragonほど低域よりの感じが少なくバランスが良く、よりシャープです。思ってたよりも銀成分が強い感じで、従来のBlack DragonとSilver Dragonを足した感じになったように思いますが、これは上に書いたように意図したことでしょう。Gray Dragonといった感じ?

なお第二世代(#2)標準ケーブルとはケーブルだけでは比較していないのでわかりませんが、Drewさんの言では同様に向上が見込めるとのこと。

また使用においてもよりナットがきちんと締まるようになり、かつスムーズに締められると思います。前のケーブルでは線がすぐにばらけてしまうのが難でしたが、このケーブルではそうしたことは少なくなったように思います(まだ1-2週間程度ではありますが)。ケーブルの柔らかさとか取り回しに関してはそれほどの差はない感じです。

総じて価格的にはよいように思いますし、JH AudioのSirenシリーズを使っていたけどJHはリケーブルができなくて、と思っていた人にはお勧めです。

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Silver Dragon opt cable

また、今回は海外送料の点もあって、いっしょにMoon AudioのMojo用のSilver Dragon光ケーブル($100)も買いました。ドラゴンマークが信号の方向性になっています。いままで使っていた元タイムロードの光ケーブルもわりと良いと思いますが、Moon Audioの光ケーブルは少しクリアで音場が広くなり、全体により整った音調になると思います。Sysopticとも音は違うように思いますので材質は異なると思います。また平らで太いケーブルなので、バッグでこちらを下にして置くこともできるのは便利です。ただ巷ではやっているMojoの天地逆の使用には使えませんので念のため
posted by ささき at 19:15 | TrackBack(0) | __→ JH13, JH16 カスタムIEM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月01日

謹賀新年

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

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上高地にて、群れの川渡りを見守るボス猿
posted by ささき at 08:38 | TrackBack(0) | ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする