Maverickカスタムは優れたイヤフォンですが、もちろんリケーブルで個性をさまざまに変えることができます。
前の記事ではBeatのSuper Novaとの組み合わせを書きましたが、今回はより正しい信号を伝達するために開発されたというBeat Signalを組み合わせてみます。
Beat Signalの特徴は誇張のとても少ないフラットな帯域再現と、精緻で透明感が高いリアルな音像再現力だと思います。
Signalでは弦楽器やパーカッションの鳴り・響きがリアルで忠実と感じられます。透明感がかなり高く、ヴォーカルなどは生々しく再現されます。解像力というか生っぽさ、リアル感はかなり高いと思います。試しているのは3.5mm版ですが、音の広がりもかなり広く、音像の立体的な移動が感じられます。
また帯域再現性は脚色感がないという感じです。高い音は伸び、低域は深いところも出るけど、ベースは少し抑え気味で、全体的な帯域バランスがフラットに聴こえます。低域の強調感は少なくなりますので、低域を抑えて音楽の正しい姿を聴きたいという人に向いてると思います。一方で量感たっぷりのベースを楽しみたいと言う人には物足りないかもしれません。
マーヴェリックらしく鋭く打撃感のあるベースやドラムスは健在なので、 このくらい低音域を抑えても迫力というか厚さがあるのはダイナミックハイブリッドの良いところかもしれません。また、マーヴェリックの開発思想と言うのも垣間見えるかもしれません。このマーヴェリックの組み合わせはマーヴェリック開発に参加したミックスウェーブ宮永氏のお勧めということですが、たしかに氏が語ったマーヴェリックの開発思想の一つである、リアルな再現性という言葉が思い出されます。
良い意味で虚飾を配した高性能ケーブルと言えると思います。
高性能タイプでAK380AMPとかMojoなどを使いこなすハイエンドユーザーにももちろんお勧めですが、意外とiPhone直でも良い結果が得られます。iPhoneで聴いても低音域が足りないという感はないですね。素直な良さというのが出ているのかもしれません。こちらもお試しください。