Music TO GO!

2014年07月28日

Estron LinumケーブルのAK2.5mmバランスとTangleLessバージョンの試用

デンマークのEstronケーブルとやり取りをしていて、Linumケーブルはとても良いのでぜひAstell&Kernの2.5mmバランス版を作ってくれないか、と言ったらほんとうに試作品を作ってくれました。
MMCX BaXで作成してくれています。これをWestone W60とAK240で使用してみるとより透明感が向上して細かさが秀でるとともに、BaXの効果で低いほうと高いほうの周波数的な伸びが高まるのがわかります。またバランス版で特筆すべきはやはり三次元的な空間表現で、平面的なステージの広がりというよりも、空間的なドームのような広がり感というべきでしょう。小さなW60に細く軽いLinumを合わせてAK240で聴くと、コンパクトにまとまったシステムでもこれだけの雄大な音が出せるのに驚きます。また2.5mmプラグもなかなかよくできていて、しっかりはまります。

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W60の標準のケーブルに戻して比較してみると、標準ケーブルでは曇りが出てクリアさが損なわれるとともに、不思議なまでの空間表現が消えてしまいます。ある意味でこれがいままでのイヤフォンであるとは思いますが。

それとヘッドフォン祭では展示したのですが、新バージョンのTangle-less(絡みが少ない)バージョンを送ってもらいました。

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Linumは細くて音質よく安いとなかなか良いケーブルなのですが、ポケットに入れて取り出す時に絡まりやすいのが難点です。これはMusicバージョンですがUltraspone IQと組み合わせてみました。音質的にもより明瞭でかつ聴きやすく、IQのポテンシャルを引き出してくれて音的にもよい組み合わせです。
ちょっと実際に外にもって行ってポケットに入れたりして使うと、反発性・弾力性のあるケーブルのため、絡まりにくいというより絡まっても解きほぐしやすくなったというべきかもしれません。やはり絡まりはしますが、これは普通のケーブルでも絡まりますので致し方ないところです。前はいったん絡まるとかなり解きほぐしにくかったので、この点では扱いやすくなったと思います。

ちなみにLinumの左右表示はこのケーブルのチョーカー(ケーブルを締める部分)についていますので念のため。ちょっとわかりにくいですので注意ください。これは現行品でも同じです。

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2014年07月26日

平面型ヘッドフォンの新機軸、HiFiMan HE560

HE560は平面型に力を入れているHiFiManが平面型ヘッドフォンに新機軸を取り入れた自信作です。

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* HE560の特徴

平面型(海外ではPlanar)というのは従来のヘッドフォンが(スピーカーのように)ある点で振動を振動板に伝えるのに対して、振動板の全面が振動することによって振動板の真ん中から端まで均質に振動することによって周波数特性が自然に再現されるという特徴があります。真ん中で振動していると端まで振動が伝わるのが振動板の物的な特性で左右されてしまうからです。

HiFiManではHE6という平面型のフラッグシップがありました。これは音質は素晴らしいのですが能率が異常ともいえるほど低く、ヘッドフォンアンプを選ぶというより、専用に設計されたようなハイパワーアンプでもなければ駆動できないというものでした。以前こちらにレビューリンクを書きました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/171206322.html

HE560はHE6に代わるフラッグシップともなり得るもので、ドライバーにシングルエンド・平面マグネット(Singled ended planer magnetic)を採用するなど新機軸を採用して音質と能率の両面で改良を図ったのがポイントです。これは通常両側にあるマグネットが片側だけにあるという方式です。
この方式を取るとダイアフラムがより自由に動くので広大な音空間を生むのですが、歪みをコントロールするのが難しいということです。今回それを解決するダンピング素材をJade(以前静電型を作ったメーカー)と共同開発で見つけた点がキーです。またこの方式ではマグネットが一つなので軽量化できて能率もあがるということです。

製品をレビューのために送ってもらいましたが、パッケージもいままでのHiFiManよりこなれているように思います。

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製品版ではデモ版よりもさまざまな点で改良されています。まず手にもって軽いと思ったのもそのひとつです。これもシングルエンド方式のゆえでしょうか。
ハウジングやイヤパッド、ヘッドバンドなどの作りもなかなか高級感があると思います。

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* HE560の音質

HE560に関しては能率が向上したこともあり、まず普及タイプのコストパフォーマンスのよいUSB DAC+ヘッドフォンアンプで試してみました。まずDENONのDA300USBです。これも音的にはよい相性を聴かせてくれるのですが、ゲインがないのでやや音量が取りづらいですね。ただポップスなどの高めの録音レベルなら問題ないくらいだと思います。また高コストパフォーマンスというとAudioGdのNFB11.32を取り出してきました。こちらに以前書いたレビューリンクがあります。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/291164866.html

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HE560とNFB11.32

HE560の音はとてもクリアで透明感が高いのがまず感じられる特徴です。楽器の音の鳴り方が自然で分離感がよく浮き上がって聞こえます。中高音域は美しい音のなり方が感じられます。低域は突出しているわけではないけれども、量感は豊かで、重いベースラインが堪能できます。おそらくかなり低いところまでなっているせいかと思います。音はかなり細かいところまで抽出して解像力は高いように感じられます。楽器音などの音像を明瞭に浮き彫りにするというタイプです。立体感も優れていて、三次元的な音空間の楽器や音の配置がわかりやすいと思います。
音の切れ味が鋭く、ハイスピード表現が可能ですが、ここは電源が外部のDA300USBではやや不利なので、やはり電源はなるべく強力なアンプを使うのが良いと思います。これは後で書くEF6でもっとはっきりわかります。

出音は平面型にしては軽やかなのも特徴です。HE6との大きな違いはここだと思います。また他の平面型と比べても特徴的だと言えるでしょう。一聴するとまるで低インピーダンスの鳴らしやすいようにも聴こえます。

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もう少し聞きすすめるとHE560のもうひとつの特徴がわかってきます。それは出音の滑らかさ、です。実際HE560で特筆する点はこの音の立ち上がりがなめらかさ・スムーズ感だと思います。FOSTEXのTH500RPの発表会の時にも、測定すると振幅が少なくても音が出るので共振点が目立ちにくい、つまりスムースに振動板を動かせるということが言われていました。たとえばTH900は振幅自体は速いが、振幅の動き自体はRPが滑らかというわけです。実際に実機のTH500RPを聴いてもそう思います。
HE560でもそうした特徴があって、ハイスピードとか切れが良いという表現は普通の高性能のヘッドフォンでも言えることなのですが、HE560では特にスムーズさ滑らかさが一段と上質感を感じさせてくれます。

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HE560とHiFiMan EF6

次に平面型用のハイパワーアンプ、HiFiMan EF6とも組み合わせてみました。DENON DA300USBをDACとして使用します。さすがにこの組み合わせではより優れた音再現ができます。ぐっと力感が上がり、たたみかけるようなドラムスでは圧倒的な迫力を感じます。音もより引き締まって贅肉が取れてふくらみ感がなくなってきます。前に書いたように電源が強力であればあるほど、リニアに反応が上がっていくポテンシャルの高さをHE560が持っていることがわかります。特にスピード感・音楽のダイナミズム・ベースのパワー感で向上が聴き取れます。
ただEF6はHE6でさえ駆動できますが、ここまでハイパワーでなくてもHE560は大丈夫な気はします。ひとつにはHE560の良さは音の出だしのスムーズさというのがあるので、そこは力感とかタイトさともちょっと違った部分だからです。

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意外と面白いのは大柄なEF6と対極にコンパクトなRessonessenseのHerusです。この組み合わせでiPhoneから考えられないような高音質でDSDネイティブ再生を楽しめるというのはちょっと愉快な体験です。(アプリはhibiki)
能率の改善は手軽さと可能性も引き出すという好例とも言えます。ただしやはりパワー的には物足りなさはあります。

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HE560とHD800

ハイエンドヘッドフォン対決ということでゼンハイザーHD800と比べてみると、中高域での音のシャープさと細やかさはもはやどちらがとは言えないけれども、中低音域での音の充実感と全体的な厚み・豊かさという点でHE560が上回っていると思います。HE560の独特の滑らかさもこの点で有利です。音場はHE560は空間的な広がり感が良く、HD800はステージ的な平面的な広がりに優れるというところでしょうか。
もともとモニターとして使われるHD800に比べれば、普通に音楽を楽しく聞くための個性としてはHE560はよくできていると思います。低音域の強すぎる強調感はない程度で重厚なベースの良さも感じさせてくれます。
ただHD800よりもややボリュームの位置は高めとなります。HE560の能率は微妙なところで、平面型用とうたわれるようなハイパワーアンプが必要なほどではありませんが、やはりそれなりのヘッドフォンアンプは必要です。

* まとめ

HiFiMan HE560はシングルエンド・平面マグネットという新方式を採用して、性能と平面型の能率の問題を解決しています。能率はHE6にくらべると、というくらいでまだ低いのでパワーのある(電源の強力な)アンプが向いているという側面はまだ持っています。ただしいわゆる平面型向けのハイパワーヘッドフォンアンプが必要なほどでもなく、平面型ならではのスムーズさも楽しめます。

販売はトップウイングで下記のフジヤさんなどでお求めください。
http://www.fujiya-avic.jp/products/detail62468.html
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2014年07月21日

ハイレゾDAP Calyx Mレビュー

Calyx Mは韓国のデジタル&アナログ社の発売するハイレゾDAPです。

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Calyxはデジタル&アナログ社のオーディオ製品のブランド名です。国内ではJaben Japanから発売される予定となります。日本ではアレグロがデジタル&アナログ社の代理店でしたが、このCalyx Mにおいては一から代理店を選びなおすという意気込みのもとにポータブル系に強いJaben Japanを選びました。
デジタル&アナログ社はFemto DACをはじめとしてすでに定評あるメーカーですが、Calyx Mにかける期待はそれほど大きいと言えます。

デジタル&アナログ社ではさきの春のヘッドフォン祭の時にCEO自らがCalyx Mの試作品をもってデモに来ました。そのときにインタビューを行いましたのでまず、それをイントロとして紹介したいと思います。

* デジタル&アナログ社CEOインタビュー

Music To Go: まずお名前と役職をお聞かせ願えますでしょうか?

CEO「私はイ・スンモクと申します。デジタル&アナログ社のCEOです。」
(通訳はフリー翻訳者のチョン・ピルギュさん)

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Music To Go: デジタル&アナログ社とCalyx Mについて簡単に紹介願えますか?

CEO「まずCalyxはデジタル&アナログ社の扱うハイエンドオーディオのブランド名です。デジタル&アナログ社の扱ってるものはCalyx 500というモノブロックのデジタルアンプやCalyx CTIというデジタルのプリメインアンプ、そしてCalyx coffee、Calyx femtoなどのUSB DACがあります。
99年度に会社を設立したときはPWMのチップを作るメーカーでした。それから総合オーディオメーカーとして2005年からさきにあげたようなハイエンドのオーディオ製品を開発しています。
Calyx Mはポータブルブランドの名前で製品名もかねています。もし次の商品が出るならばCalyx M2となるでしょう。」

Music To Go: なぜポータブルプレーヤーを作ろうとしたのでしょうか?

CEO「いままでつちかってきた技術を使ってより多くのユーザー層に我々の音を聴かせたいと思いました。Calyx Mは2013年から開発を始めましたが、企画としてはその前から暖めていたものです。」

Music To Go: Calyx Mの製品の特徴を聞かせてください

CEO「まずスペック上でDSD128まで単体でのDSDネイティブ再生に対応しています。PCMは384対応でほぼすべてのレートに対応していると言えます。
次にUSB DACとして使うことができます。このときにはDopでDSDネイティブ再生が可能です。またUSB Audio class 2.0でWindowsではドライバーインストールが必要で、Macは不要です。
また、M:useというインターフェースを採用しています。これは使いやすく考えられた我々独自の設計です。基本ソフトウエアはAndroidをベースにしていますが、大幅に手を加えているのでほとんどLinuxを使用しています。これはAndroidそのままでは不要なものがはいってしまうという点とAndroidでは通常ハイレゾ再生ができないので、Linuxを直接使うことでハイレゾ再生やDSDネイティブ再生を可能としているからです。
そして大容量のメモリを可能としています。メモリ容量は内蔵は64GBですが、拡張メモリはmicroSDと普通のSDスロットが用意されているため、最大容量は448GB(256GB+128GB+64GB)となります。

また特に言いたいことですが、我々はリサイクルを重視したいというポリシーを持っています。このため資源を大事にすることを主眼として、パッケージも再生紙を使っています。本体もリサイクルできるアルミを採用していますし、本革ケースはリサイクルできないので付属させません。
また設計思想としては「コンサートを手の上に」ということで、特に音楽性を重視しています。
DACチップとしてはESS社製のES9018K2Mを一基搭載しています。実は我々はESS Saberを世界ではじめて使った会社なのです。またXMOSも我々が世界初で採用しています(Calyx MもXMOSを搭載している)。
つまりESSもXMOSも膨大なノウハウがあり、それを活かしたのがCalyx Mです。」

Music To Go: Calyxのライバルと比べた強みはどこですか?

CEO「それは音楽性です。我々はモニターと音楽性を分けるのではなく、音源にはいっている音を100%取り出せれば高い音楽性が実現できると考えています。音のチューニングに関しては韓国の音楽家に聴いてもらってチューニングをしています。
またマグネット式のボリュームもユニークでしょう。これはアナログ的な感触を活かすのにスライド式にこだわったからです。普通スライド式の場合にはすきま(スリット)ができてしまいますが、このマグネット方式であれば隙間がないためにほこりが入らないのです。これは精密機器としては重要なことです。もちろんマグネットは一週間ずっとポケットに入れておいても取れることはありません。

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またスクリーンの解像力にもこだわりました。サムスン製のOLEDディスプレイを採用しています。これはアルバムアートの表示にこだわりたかったからです。CDなどにあったブックレットが、デジタルファイル音源ではありませんので、遊び心・持つ楽しみを求めたかったのです。
またファームウェアはダウンロードによって可能で発展させることができます。」

Music To Go: 将来の計画はありますか?

CEO「近いうちにCalyx Mと合わせられるアナログポータブルアンプを作る予定です。もちろんこれはほかのプレーヤーでも使えるでしょう。またCalyx Mのバリエーションも増やしたいですし、プロ向けの録音も可能なものも考えています。」

Music To Go: 日本市場をどう考えていますか?

CEO「日本の人は音楽がすきなことを知っています。また規模もおおきいと思います。
日本の市場に入るためによろしくお願いします。」

* Calyx Mとは

インタビューでほぼCalyx Mについてはまとめられていますが、ここで特徴を再確認します。
細かなスペックはこちらのサイトをご覧ください。
http://www.calyx.kr/index_en.html

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Calyx MのMはMusicやeMotionなどの意味で音楽性を重視していることを示しています。
画面は4.65インチのOLEDでかなり鮮明で発色も優れています。
DACチップはESS9018K2Mです。インタビューにあるようにCalyxはESSとXMOSについては世界でもかなり先進的なメーカーです。私もXMOSが出たばかりのころではXMOSの採用についてCalyxに注目していました。私的にはCalyxというのはPCオーディオでの注目ブランドだったのです。そこが出したDAPという点が目を引きました。

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再生可能ファイルフォーマットはAIFF,ALAC,FLAC,WAV,AAC,MP3,OGG,DXDそしてDSF,DFFとほとんどすべての形式に対応しています。(ファームv0.6ではApple系は不可でしたが0.95から可能になりました)
PCMでは最大384kHz/32bit、DSDでは5.6MHz(DSD128)でDSDは単体とUSB DACとしての両方でDSDネイティブ再生が可能です。USB DACの場合にはDoPを使用します。
出力インピーダンスはスペック的にはほぼ0ohmと書いていますので1ohm以下ということなんでしょう。

内蔵メモリは64GBです。上部にSDXCとMicroSDの端子が両方ともあります。このため最大容量はSD256GB+MicroSD128GB+64GB=448GBと0.5TBに近いところまで拡張可能です。

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ヘッドフォン端子は3.5mmミニのみです。機能としてはシャッフル(ランダム)、リピートとギャップレスもあります。ゲイン切り替えはハード的にはありませんが、v0.95からソフトウエア的に選択がLow/Mid/Highから選べるようになりました。

ファームウェアはアップグレードが可能で先行版はv0.6でしたが、国内販売版はv0.95以上となるでしょう。(本日現在での最新は0.96です)
0.6ではAndroid System Recoveryを使用していたのでかなり面倒でしたが、0.95以降ではアップデートボタンで簡単にアップデート出来るようになりました。0.6ではSDカードにアップデートファイルを格納しましたが、0.95からは内蔵メモリにアップデートファイルを格納してボタン一つで簡単にアップデートできるようになりました。この点は劇的に進化しました。
なおCalyx MをPCにつなぐときにはMTP転送を使用しているので、MacからつなぐときにはAndroid data Transferが必要になるかもしれません。Windowsは問題なく接続できます。
なおSDXCのフォーマットは私は0.6のころの制限からFAT32にして使用しています。最新のでexFATが読めるかはまだ試していません。

電池の持ちは正確に測っていませんがファームv0.95で5-6時間前後くらいだと思います。一日通して使うためにはやや少なめです。通勤や通学だけなら大丈夫でしょう。
使用しているとそれなりにやや熱を持ちますが、他の高性能DAPとそうは変わりません。

*外観

パッケージを開けるとMの文字、そして音符のロゴと、MUSICへのこだわりが感じられます。

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梱包品はシンプルで、革ケースは付属していません。これは単価を安くするというよりも、デジタル&アナログ社がリサイクルを重視しているので、リサイクルができない本革製のケースはあえていれなかったということです。なお本体のアルミもリサイクル可能だそうです。

革ケースが欲しい方にはなかなかよいサードパーティー品がeBayで販売されています。
http://m.ebay.com/itm?itemId=291181573413
同梱されていたサンプルDVDには日本でもPCオーディオでは試聴に使われるAudiophile Jazz 3のハイレゾ192kHzがまるまる入っていました。またUSBケーブルは短いのと長いの二本が入っています。

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デザイン的にはシンプルで高級感も感じられます。
外観では大きなAndroid端末という雰囲気です。おそらく日頃大画面のAndroidを持っている人はやや厚みがある程度だと思うでしょう。重さは230gです。
上部には電源ボタンがあり、側面にはREW/Play/FWDのハードキーがあります。画面表示時に操作ができます。

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特徴的なのはボリュームがスライド式でマグネットでノブがついているということです。
これはアナログ的な操作感を生かしたかったが、スライド式だとスリットが必要になるのでごみ侵入を避けるためにマグネットにしたということ。力を込めると取れますが普段使いで取れることはないでしょう。
底面にはMicroBのUSBポートがあります。アナログラインアウト端子や光デジタル出力はありません。

電源を立ち上げてみると画面がとても鮮明で精彩、きれいだと感じます。DAPにしてはかなり質の高いディスプレイを使っていると思います。これもアルバムアートワーク表示のこだわりなのでしょう。
SDカードを挿入するとマウントされたとメッセージがあってライブラリスキャンが自動で開始されます。


* 画面と操作の説明

操作はM:USEというユーザーインターフェースでAndroidとはかなり異なります。

電源ボタンの長押しで電源をたちあげます。ブート時間はやや長めかもしれません。音楽記号がロゴに使われているのも音楽性の重視を表しています。
画面が表示されるとロック画面が表示されますので、アルバムアートを下に引き下げることで解除します。操作感はやや遅めです。

基本は再生画面で、アルバムアートは円形にトリミングされて表示されます。これを長押しすると通常サイズでアルバムアートが表示されます。シャッフルとリピートはここ、ギャップレスは設定の中でセットします。再生曲はサンプルレートとファイルタイプも表示されます。

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再生画面で右にスワイプさせるとライブラリ画面が表示され、左スワイプでJUKEBOX画面が表示されます。JUKEBOXとは手軽なプレイリストのようなもので、分類がない分で素早くJUKEBOXに曲を追加できます。ライブラリ画面ではアルバムやアーティストなどをタグでリストできます。通常のプレイリストはここにあります。

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面白いのはタグがないWAVの扱いです。WAVでタグがなくとも階層があればタグがあるように表示します。iTunes階層(Artist/Album/track)でのアルバム名を認識しているようです。
そのためフォルダメニューがなくてもタグのないWAVにアクセスができるのはユニークである。ただし逆にフォルダをたどるメニューがないのも残念ではある。ただしアーティスト名は認識されない。
ファームv0.95ではFolder Viewという階層をたどれそうな名前のナビゲーションが増えたが、いわゆる他のDAPの「フォルダ」機能のように階層をたどるのではなく、曲名表示に階層の情報がついているというもののようだ。

左上の三ドットをクリックするとマウントしているメディア一覧と設定ボタンがあります。また次の曲もここで表示されます。(おそらくギャップレスバッファに入ってる曲でしょう)
またImpedance MatchingもあらかじめEasy Access を設定しておくとこの画面に現れます。(またUSB DACモードでも設定変更できます)
Impedance Matchingはインピーダンスマッチングというよりはゲイン切り替えと言った方が良いようには思えます。高感度イヤフォンではLowに設定するとボリューム動作の余地が確保されます。

Calyx Mのユーザーインターフェースの動作自体はややゆったりとしてA&Kのようなキビキビしたスムーズ感はないのですが、実用上は大きく問題にはならないと思います。むしろZX1のように一テンポ遅れてカクカク動く方が気にはなります。CalyxMでは遅くてもスムーズに動くという感じですね。この辺がAndroidカスタマイズの程度問題なのかもしれません。

v0.95ではソフトウエアも急に落ちたりとか変な動作はないように思います。表示言語はメニュー上は日本語がありますが、日本語ではメニューは出てきません(ただし日時表示などのロケール設定が日本語になるようです)。
また日本語のアルバムタイトルは表示されますが、アルファベット順に並んだ時に漢字が先頭だとUnknownに分類されています。ここはCalyxに伝えて直してくれるようにお願いしてはいます。

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* Calyx Mの音質

Calyx Mの音質はかなり高いレベルにあります。高性能のヘッドフォン、イヤフォンのポテンシャルを十分に引き出してくれるでしょう。
以下ではJHA ロクサーヌ(カスタム)やFitear 335DW、Westone W60、Ultrasone Edition8、Dita Answer Trueなどを使いました。細かさと情報量を抽出するカスタムも良いですが、力感もあるのでダイナミックで高性能のAnswerもかなり良く合います。

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まず透明感が高くてSN感がとても良いのが特徴です。音空間はクリアで、音像はシャープで鮮明に浮き上がるように力強い描かれ方をします。このために立体感もとても高く感じられます。背景ノイズはなく、高感度イヤフォンがよく合います。曲の背景に入っているSEとしてのささやきのような低い日常会話がかなり鮮明に聴こえます。普通は聞き取りにくい歌詞もわりとよく聞き取れますね。
音のキレが良く、ウッドベースやパーカッションの音の刻みも歯切れ良く聞こえます。一つの楽器の音像再現が鮮明で立体感が高いのはさきの高いSN感によるものでしょう。イヤフォンの相性が良いと際立って彫りの深い音像再現が得られます。

高音域から低音域への帯域もかなり広く、ロクサーヌで聴くと高音域の伸び、低域のしっかりした反応が気持ち良く感じられます。音場も十分広くロクサーヌやW60などでは生きてきます。
低音域はベースラインも歯切れよく、また重みがあります。ベースのゴリっとした質感もよく再現されていますね。

音の個性としてはパワフルで畳み掛けるようなドラムスでは力感がありダイナミックです。ゆっくり落ち着いた感じではなく、勢いがあってパワフル、音楽的な滑らかさと力強さを両立しています。

音はESSらしく細かいのですが、細かいだけではなくやや暖かみのある豊かな音楽再現性を持っています。ここがアナログらしく音楽性が高いというこだわりの点なのでしょう。ただしSR71的なはっきりした暖色ではなく、ドライとか分析的っていう冷たい音ではないという意味ではあります。
録音の良し悪しがかなりはっきり分かります。音楽性をうたうアンプは甘いことが多いんですが、Calyx Mでは音楽性をうたっても甘くないことが分かります。

解像力が高くSN比が良いのはES9018の特徴だけれども、Calyx Mにはそれだけではない音の豊かさがある。Calyx Mのサイトがオープンした当初はDACチップを公開したがらなかったけれども、DACの音はチップだけで決まるものではないという主張がよくわかる。

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DX100とCalyx M

たとえば2M以前のオリジナルですが同じESSのES9018を使用したiBassoのDX100(ヒビノR10のベース機)と比べてみます。DX100だけを聴いている分には十分にESSらしい細やかな音だと思いますが、Calyx Mを聴くとさらに音の透明感が高く、ひとつひとつの音がより先鋭で、くっきりと鮮明に聴こえます。特にCalyx Mの微細な小さい音の描き出しはちっょとすごいですね。DX100だけ聴いているとわからないけれども、Calyx Mを比較して聞くと実はさらに磨きをかけてよりクリアに仕上げることができるとわかります。Calyx Mに比べるとDX100は比較的ではあるけれども音がやや曇って濁って聞こえますね。
DX100との比較ではさらにCalyx Mのほうが音場も広く、低音域などの帯域の強調感も少なく全体的な音の歪み感の低さなど音質も一回り洗練された感があり、DX100よりは一つか二つレベル以上は音質はよいと思います。Calyx Mはかなり低いところまで出てるのか、低域の強調はないですが低域はむしろ充実していると思えます。

ただしシャープな分で箱から出したては少しきつめなので、はじめはW60のようなあまり刺さらないで高性能なタイプが良いですね。けっこうエージングが必要で、かつエージングでずいぶん変わります。だいたいの方向性としては高域のきつさが取れ、透明感が増します。そしてCalyx Mの特徴である制動力の高さ、キレの良さがはっきりとわかるようになっていきます。最低でも50時間はきっちりエージングしておいてから聞いたほうがよいかもしれません。

DSDのネイティブ再生もなかなか好ましい音質で、同じ曲をハイレゾWAVとDSDで聴き比べてもDSDのほうがより滑らかで自然、いわゆるデジタルっぽさが緩和されて聴くことができます。

PCオーディオとしてのCalyx Mもなかなか優秀です。MacのAudirvana PlusやPure Musicで接続してみましたがなかなか良い音です。DSDもきちんとDSD128が良い音で聴くことができました。
ハイレゾDAPにUSB DAC機能がついていても十分に活用しないことが多いのですが、Calyx MはUSB DACメーカーの作ったDAPですからそこはきちんとしています。
Calyx Mは標準イヤフォンプラグが合ったほうがデスクトップにも使えて、使い方としては面白いかなと思いました。そうすればやや大柄な点もプラスにさえなったかもしれません。またUSBプラグもMicroBだと高音質USBケーブルの選択肢がないので、ミニBかフルサイズB端子がついていると良かったかもしれません。


* Calyx M まとめ

簡単にまとめると、Calyx Mの良い点はまず鮮明で高いDACの音再現力がありながらドライや分析的に陥らない音楽的なうるおいも持っている点だと思います。適度な力感とダイナミズムが感じられるところもMの表す音楽性と言える点でしょうか。
オススメのイヤフォンはマルチBA機も情報量が多くて合いますが、ダイナミックのDita Answer Trueが面白い選択です。Mのちょい高めのゲインと合い、キレの良いDAC性能の高さを浮き彫りにします。ただし十分なエージングが必要でしょう。

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いままでのハイレゾDAPは従来のMP3プレーヤを進化させてきたボトムアップのアプローチとするならば、Calyx Mはオーディオ機器のDACをポータブルにしようとしたトップダウンのアプローチと言えるでしょう。Calyxは世界でもはじめてESS Saberを使ったメーカーですが、ESS DACの使いこなしではResonessenceなみと言えるのではないかとiBasso DX100と比べたときに思いました。
大柄で電池もちも少なくフォルダナビゲーションがないなど、DAPとしてこなれてない点もありますが、音質に妥協したくなかったという熱意はよく伝わってきますし、実際によくできていると思います。
たくさんハイレゾDAPも出てますが、選ぶポイントはどこかと一言でいうならば、Calyx Mの場合はオーディオメーカーが作ったDAPの良さがあると言う点だと思います。

日本ではJaben Japanからフジヤさんで先行発売される予定で、発売時期は8月初旬頃、価格は11万4800円(税抜き)だということです。デモ機はフジヤさんの店頭でも近日中に手に取って試すことができるようになります。
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2014年07月19日

夏のポタ研2014レポート

本日は夏のポタ研に行って来ました。以下写真はSONY RX100M3です。

まずはAK500Nの発表会です。

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AK500はハイエンドオーディオを志向するAstell&Kernのひとつの目指す姿を実際に作ってみたものと言えるでしょう。ネットワークプレーヤーとPCレスのリッピング機能、SSDストレージ、USB DACなどまさにPCオーディオ全部入りの豪華仕様です。デザインのユニークさもポイントですね。

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デモではトラブルもありましたが、大勢のメディアが詰めかけ、質問も熱心で注目度の高さを感じさせました。

またDENONのポータブルヘッドフォンアンプが発表されました。
プレゼンではまず長いオーディオの老舗ブランドとしての歴史からヘッドフォンへの参入、そしてポータブルという道のりで紹介がなされました。

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DA10はポータブル版のDA300ともいうべき多くの特徴を持っています。まずAdvanced AL32ですがこれはまずビット拡張で32bitにしてからアップサンプル(時間軸拡張と言っている)をしています。DENONではAL32がDACに内蔵されているデジタルフィルターの代わりをしているということです。アーキテクチャの踏襲という意味ではSX1をデスクトップにしたのがDA300で、町に持ち出すのがDA10ということ。まずアルファプロセッシングありきで設計がなされ、PCM1795はフィルターをパスするのに好都合という側面があり、つまりAL32に向いているDACチップだということです。この効きと言うのはデータの下位ビットに相当するところで、例えば静寂の部分から音の立ち上がりが滑らかと言うことです。AL32はFPGAで実装されているようです。
DA300のレビューのときも書きましたが、DACマスタークロックデザインも取り入れています。ピュアオーディオ製品ではクロックのマスター・スレーブというのは良くありますが、ポータブルでは初めて聞くように思います。

まさにDA300が手のひらに入ったというイメージですが、今回はゲイン切り替えも付いているように改良されています。ただユーザー意見を聞いてくれるのは良いのですが、DA10ではアナログ入力もあるので入力端子とヘッドフォン端子が逆側にあるとバッグの中で立てた時にケーブルが邪魔になりますのでこの辺も改良して欲しかったところです。
もう一点、デザインはiPhone5に合わせたようですが、iPhoneと組み合わせたときのRF対策もApple基準の範囲で行っているとのことですが、QuickStepみたいにRFフィルターの採用などもう一歩突っ込んで欲しかったところ。
他方でヘッドフォン端子はラインアウト端子を兼ねていて、Fix切り替えスイッチで2V固定出力というのは良いですね。三段システムでDACとして使いたい人もいますからね。
使い勝手としては割と良くてスイッチ類もわかりやすいと思います。
USBはAもBも付いてるのでiOSからのデジタルはホスト(いわゆるiDevice方式)でもデバイス(いわゆるUSB DAC方式)でも受けられます。
あとあまり深く突っ込みませんでしたが、charge スイッチon/offに関係なくiPadからのUSB出力が受けれてるのはちょっと興味深かったですね。つまりCCK経由なのにiOSが電流オーバー警告だしてないで、常にセルフパワーになってるようですがプロトだからかも。
だいたい70%の音の出来だそうですので細かい音のコメントはしませんが素性は良さそうです。

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電池の持ちは7.5時間と短めですがAL32 FPGAがかなり電池食ってるようです。
電源の容量は大きいんですが、DSDのときはAL32を止めるなど工夫しているそうです(DSDではAL32効かないから)。

プレーヤーも出るかもってオフレコ話もありましたが、プレーヤー部分とDAC部分が一体になっているハイレゾDAPが一番マスタークロックデザインの恩恵を得るのではないかと思いますので、ぜひDENONさんにはマスタークロックデザインでAL32使ったハイレゾDAPを出して欲しいですね。


JabenではGlove Audio、Calyx M、Hidisz AP100などを出していました。
Glove AudioはLinumバランスW60で聞いた。音が洗練されていて、パワフルなところもがっつりきてくれるのが良いですね。

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Calyx MはJaben Japanが正式扱い決定です。Calyx Mについてはレビュー記事を近日公開します。

テックウインドさんのWestoneはW60が好評で生産が追いつかないそうです。いいものはちゃんと売れますね。

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カスタムのES60もデモ機を聞いてみましたが、かなりクリアで厚みのある素晴らしい音でした。2穴です。Westoneもさすが老舗でJHAやNobleには負けてません。

Astell&Kernは第二世代A&Kを中心に展示してました。たくさんのイヤフォンやCyper labのpiccoloなどシステムとしての展示も力を入れてるように見えました。

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こちらは隠し玉のドイツのMundorf(ムンドルフ)のAK240用のバランスケーブル。参考出展販売予定をしてます。すごいレアケーブルとのこと。AK240を据え置き化したい人には良さそうです。

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トップウイングブースではHE560とiDSD microがメインで展示をしていました。HE560は出だし好調でよく売れてるようです。iDSD microとHE560の組み合わせはさすがに音質レベルは高いですね。能率の低いHE560でも十分なってるように思います。

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iFIの良いところは基本性能もすんごく高いんですが、XBassや3-Dのような普通ギミック的に言われる機能でも破綻しないで自然で良く効くこともあげられます。この辺は確固たる技術的な裏付けもあり、さすがトルステン博士。

Wagnusさんでは今回から代理店としてNobleを展開していました。NobleのカスタムがWagnusさん担当です。

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Wagnusさんで購入すると通常WizardオプションのSilver Negget(銀箔)が無料オプションでつけられるそうです。またWagnusさんのケーブルをつけるとケーブルが22%オフになるそうです。

Fitearではfitearを展開。人気のようで試聴の列が途切れずに続いていました。

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ちょっと面白かったのが中村製作所のヘッドフォンコンディショナーです。これはアンプではなく、パッシブで音をきれいに整えるというものです。

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ユニークなことにバランス対応されていて、さらに出力を入力と別にできるのでAK240からバランスで出して、ヘッドフォンは3.5mmというのが可能です。
音もパッシブでも変わってスムーズであったみのある音に変わります。DAPの場合にイヤフォン端子取りのつなぎ方ではアンプにつなぐよりこういうパッシブの選択肢が良いかもしれません。


FostexではTH500RPをゆっくり聴きましたが音のつながりがスムーズでDSD再生に特に向いてる気がしました。

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アナログスクエアペーパー(A2P)では
世界初というSITを採用したポータブルアンプを参考出品していました。最近?では元アスキーの西氏のデジタルドメインがSITを採用したアンプを設計して話題になったように思います。

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SITを使うと真空管的な考えで回路設計ができてかつ真空管のようなインピーダンスマッチのためのトランスが不要ということで小型化ができる利点があるそう。ポータブルには向いた素材なのかもしれません。
まだまだ開発中ということで今後が楽しみな製品です。

SITトランジスタ使ったポータブルアンプとか、マスタースレーブクロックを採用したポータブルアンプとか、ますますオーディオ世界のミニチュア感が進むこの分野ではありますね。
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2014年07月08日

Android LでついにUSBオーディオクラスドライバをサポート

Androidをデジタル出力対応にするには、いまはサムソンのようにベンダーがオーディオクラスドライバを搭載させるか、TEACのようにDACをAOA対応にするか、USB recorder pro/Player proなどのドライバ搭載アプリを使うか、ルートを取って改変カーネルを入れるか、のいずれかでした。
対してiPhone/iPadではすっきりとiOSにUSBオーディオクラスドライバがiOS4.2(iPhoneは7)のころから採用されています。ちなみにAOAに相当するアクセサリ・プロトコルはiPodのころからありました。

以前、下記記事でAndroidでのUSBオーディオクラスドライバ採用の可能性に言及しました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/369632860.html
それが先日発表されたAndroidの最新バージョンLでついに搭載されるようです。
まず上記のissue 24641がついにステータスがリリースに変わってます。ネット上の記事もL previewに入ってることを示唆しています。
http://www.androidpolice.com/2014/07/04/android-l-feature-spotlight-android-now-natively-supports-usb-audio-out/

Android Lを搭載するだろう次期Nexusタブレットでも標準でUSB DACに対応できそうです。
またUSB Audio player proでは最近DoPに対応したようです。そしてDalvikに変わるLでの新しい仮想マシンARTはOSの64bit化を約束するとともに、オーディオアプリの性能も上げるでしょう。
Androidも強力なオーディオプラットフォームに進みつつあります。
posted by ささき at 20:53 | TrackBack(0) | __→ スマートフォンとオーディオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする