Music TO GO!

2012年06月30日

AndroidはUSB DACの夢を見るか パート2

昨日書いたAndroid 4.1でのUSBオーディオサポートですけれども、また少し明らかになってきました。Android端末とオーディオ機器の関係の明確化、44.1k/16bit制限などです。
*ADKについてはこちらのAndroidカンファレンス記事もご覧ください

Android 4.1が発表されたGoogleのセッションでADKの新しいリファレンスであるADK2012(Arduinoベース)が公開されています。
http://developer.android.com/tools/adk/adk2.html
ADK2012については下記のArduinoブログで紹介されています。
http://arduino.cc/blog/2012/06/28/android-adk2012-is-here/

オーディオ部分についてのみ紹介しますが、まずADKのUSB Audio機能を使うにはAndroid 4.1で行うことが必要であると書かれています。
To play audio over USB, you must use a device running Android 4.1 (API Level 16) or higher:
このArduinoベースのADK2012に USB ABを接続して、Android端末(4.1)側にUSB B(デバイス側を示す)を接続します。しかし、音源の再生アプリはAndroidにあり、DACはADK2012側ですから、つまり通常のUSB DACとはA/B関係が逆です。(なぜADKではホストとデバイスが逆かというとAndroid端末側にデバイス側から給電をしたりするためです)
するとADK2012の内蔵スピーカーから音が出るとあります。おそらくADK2012にはなんらかのDACが入っているようですね。Androidでデジタルアウトを取り出すデジタルドックまたはDACはおそらくこのADK2012をベースに製作されるでしょう。(このA/B関係はiTransportのようなiPodデジタルアウト機器と似ています)

このときに下記のAndroid Open Accessory Protocol 2.0の仕様を見てほしいのですが、
http://developer.android.com/tools/adk/aoa2.html
まずAndroid端末側がAndroidAccessoryプロトコルに対応している必要があります。(iPodでいうとiPod Accessoryプロトコル対応のiPod5.5以降に相当しますね)
ソースコードを見るとAndroid側でgetProtocolして上記を確認した後にデバイス情報のハンドシェイクをしますが、ここのUSB IDでこの2.0では新たに従来の1.0ではなかったUSB Audioという項目が追加されています。
audio - A new standard USB audio class interface for streaming audio from an Android device to an accessory.
続いて2.0のプロトコルでは44.1kHz 16bitのフォーマットのみサポートすることが書かれています。つまりAndroid4.1でUSB Audio対応可能といっても、ハイレゾは当面できません。ただし将来的には追加されるだろうとも書かれています。
このUSB Audioを使うときにはやはり新規のSET_AUDIO_MODEで示されるUSBコントロールリクエストが必要になります。

つまり、やはりAndroid端末とDACの関係は通常のUSB DACとは逆になるので、簡単にUSB DACをつなぐというわけではなさそうです。こちらにUSB Audio Dock Implementationとしてそうした機器(USB Audioドック)の例が載っています。
http://developer.android.com/tools/adk/adk2.html#audio-dock
Android側では特別な対応は必要ありませんが、ADK側で初期化してイベントハンドリングします。


* GALAXY SIIIでは

一方で調べてみるとAndroid 4.1でないとUSB Audioは使えないのかというとそうでもないようです。また上のようにiPodデジタルアウトのような形態ではなく、USB DACを直で取ることもできるようです。
Audioサポートはありませんが、Androidでは3.0から上記のAndroid Open Accessory ProtocolでUSBホストモードは可能です。ただ問題は前に書いたようにUSB Audioクラスドライバーが標準では提供されていないという点です。
前に書いた「AndroidはUSB DACの夢を見るか」の記事ではAndroidでは現状USB DACは使えないと書きましたが、これはあくまでベースのAndroidの話で、Androidはそれをベンダーごとにカスタマイズして自社ハードに実装しています。
サムスンとかノキアではこのUSB Audioクラスドライバーを一部機種で実装しているようです。ひとつはこの最新機種のGALAXY SIIIです。

こちらのブログでサムスンのGALAXY SIIIとFiio E7を接続した例が載っていました。
http://www.androidnz.net/2012/06/galaxy-s-iii-usb-audio-is-it-really.html?m=1
はじめFiiO E17では失敗したけど、スピーカーから音が出るわけではなく、認識したっぽかったのでより安定してるE7で試したところうまくいった、とあります。E7はiPadでも素直に動くタイプですね。
またこの文中で引用されていますがデベロッパフォーラムのXDAでも報告があって下記のようにYou tubeに投稿されていました。
ここではGALAXY SIIIをTOPPING TP30というUSB DAC付きのデジタルアンプに接続しています。はじめ内部スピーカーから小さく音が出ていますが、映像を見るとわかるようにUSB OTGアダプター経由でTP30につなげるとそちらを通じで外部スピーカーから音が出る様子がわかります。


つまり簡単に書くとGalaxy SIII → USB OTG → Fiio E7(またはTP30)という感じでしょうか。Nokia N8でも大丈夫ってあるので、やはりベンダーによってはUSBオーディオのクラスドライバーを生かしてるところもあるようです。前に書いたようにJAVAが基本のAndroidではALSAのクラスドライバーならネイティブ環境のNDKが必要なので、ちょっと実装が興味あるところですね。

前に書いたようにAndroid 3.0(タブレット版)からUSBホスト機能がサポートされてるので、スマートフォン側がUSB ポートBでも適切なUSB OTGなどアダプターがあれば良いわけです。
USB OTGとはなにかというと、通常USBはホスト(PC)とデバイスの関係がはっきりしてるのですが、それだとFireWireみたいにPCを介さずに直接デバイス同士を接続できないので出来たのがUSB OTG(On The Go)です。本来USB-Bポートを備えたデバイス側(この場合スマートフォン)はホスト(データを出す方)になることが出来ませんでしたが、このOTGを使えば解決出来ます。USB OTG自体は新しい規格ではありませんし、そもそもiPadのカメラコネクションキットもiPadにUSB OTGアダプターを付けたのと似たようなものです。
ちなみにUSB OTG規格は帯域幅制限があるようなので、ハイレゾ・ハイサンプリング(HD音源)が可能かということについてはUSB OTGもボトルネックになる可能性がありますので念のため(この辺はよくわかりません)。


Appleというひとつの意志が動きを統制しているわけではないので見えにくいところもありますが、Androidではこのように独自に端末ベンダーが作り、あるいはGoogleが標準化したADKなどでアクセサリーメーカーが作り、Androidという世界を形成していくという形でAndroidのデジタルアウトとオーディオの進化は進んでいくのでしょう。
posted by ささき at 23:06 | TrackBack(0) | __→ スマートフォンとオーディオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月29日

DSD配信に興味あるかたにお願いがあります(Blue Coast支援)

*目標を大きく上回る337票で目的達成したようです!
ご支援ありがとうございました!Blue Coastのファンは最高だ!って言ってます。

Blue Coast fans are the best ever! Thank you all for voting for us in the grant competition! The whole crew is moved by the outpouring of support in only two days! We've definitely got a spot in the next phase and now have 337 votes. Woo Hoo we made it! :)

------- 以下は元の記事です

DSD配信に興味あるみなさまにお願いがあります。
このブログでも良く取り上げているBlue Coast Recordsの主催者であるCookie Marencoさんから依頼されたのですが、現在運営しているBlue Coastの姉妹サイトであるDownloadNow!の規模を拡大したいとのことです。そのために支援を受けたいので協力をして欲しいそうです。方法はMission Small BussinessというサイトでBlue Coastに投票するというものです。投票にはFacebookのアカウントを使います。250票を集める必要があるようですが、現在あと120票ほど足りないそうで、皆さんの力を借りたいということです。期間は6/30までですが、米時間なので日本時間だと7/1のお昼ころまでが期限となります。


手順ですが、まず下記のリンクをクリックしてMission Small Bussinessのサイトにアクセスしてください。

https://www.missionsmallbusiness.com/

次に右下のlogin and supportというボタンを押して、次に出てくるlogin with facebookを押してください。現在Facebookのログインが有効なかたはボタンを押すだけです。
すると画面がふたたびMission Small Bussinessに戻って今度は会社名の入力になるので、左下のbuissness name欄に"Blue Coast"と入力して右下のsearchボタンを押してください。
するとBlue Coast Recordsが出てくるので、右のvoteボタンを押してください。ボタンが白のsupportedに変われば終了です。
私も実際にやりましたので特に危ないサイトなどではありませんので念のため。
Cookieさんはこのリンクの人です。
http://www.stereophile.com/content/cookie-marenco-dems-dsd
こちらにCookieさんのメッセージを掲載します。みなさん、DSD配信の明日のためによろしくお願いします!

Hello Sasaki!  I could use your help and the help of your followers.

We Have entered a contest for a grant to record more acoustic music. We also plan to expand our Downloads NOW! MicroStore into a SuperStore for Super Resolution Audio... DSD, high rez PCM, FLAC, etc.  The contest requires that 250 people vote for your company to make it to the next round of voting.

To vote, you must be on Facebook.  
Go to www.missionsmallbusiness.com
Log in on the right.
Search for "Blue Coast" and Blue Coast Records will appear.  Then you click on the vote button. \
And that is it.

I need another 120 votes to qualify and have two days left.  If you think your readers would vote, we would greatly appreciate it if you posted our message.

Thank you so very much!
Cookie Marenco
posted by ささき at 13:27 | TrackBack(0) | __→ DSD関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月28日

Android 4.1でUSB Audioをサポート!

昨日Androidカンファレンスが開催され、Android 4.1(Jelly Bean)が発表されました。またAndroid 4.1のリファレンスとなるだろう、Nexus 7タブレット(Nexus 6を避けるところはディック遺族への配慮か)、「ソーシャル」で「オーディオファイル級アンプ」を搭載したApple TV的なNexus Q、そしてAR応用のGoogleメガネなど様々な製品もアナウンスされています。
その機能のなかでオーディオ的に注目なのはUSB Audioのサポートです。こちらのAndroid開発者ページにUSB Audioサポートの記載があります。
http://developer.android.com/about/versions/jelly-bean.html

USB Audio
USB audio output support allows hardware vendors to build hardware such as audio docks that interface with Android devices. This functionality is also exposed with the Android Open Accessory Development Kit (ADK) to give all developers the chance to create their own hardware
.
USB経由でのオーディオドックを可能とするとともに、ハードベンダーのためにADKをサポートするとあります。

下リンクで前に記事を書きましたが、Androidでは現在USB標準ドライバーがないので、USB DACがサポートできません。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/261950631.html
今回の機能詳細は分かりませんが、ADKのサポートと共にこの辺りが改良されると思います。ただしADK/USBは従来とホスト・デバイスの関係が逆なのでオーディオももしかするとドック経由かもしれません(つまりAndroid側がデバイスになるiTransport的なiPodデジタルアウトのようなもの)。GoogleがNexus 7とNexus QのMicro USBの用途を曖昧にしてるので、この辺はまだ不透明です。この他にもAndroid 4.1ではNexus Qのためか、オーディオ関係の改良が多く見られます(ただし出荷時のQは4.0です)。マルチチャンネルサポート、DRM対応も可能な低レベルのCODECインターフェースなど。またAudioFlingerのミキサーも改良されるようです。
メディアに目覚めたAndroid、なかなか面白い展開になって来ました。
posted by ささき at 08:49 | TrackBack(0) | __→ スマートフォンとオーディオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月27日

Soundmatters foxL V2 − ポータブルスピーカーの新機軸

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旅行をしてホテルの部屋で音楽を聴こうとすると、やはりiPhone用の小さなポータブルスピーカーがほしくなります。またiPhoneの音楽を人に聞かせたいというときや、ノートPCの内蔵スピーカーではやはり、という場合もちょっと外部スピーカーを足したくなります。
しかし、大手小売店に行ってiPhone用スピーカーコーナーを見ても、単に見た目が派手でガーガーと音が鳴るだけのものが並んでいるだけで、仮にもオーディオ好きがある程度納得できるようなものはそうした中からは見つけられません。そこでちょっと面白いのを見つけました。このSoundmatters foxL V2です。
こちらにSoundmattersのホームページがあります。日本でも既に輸入されています。
http://soundmatters.com/foxl/

購入してさっそく先週末の清里旅行に持って行きましたがなかなか便利に使えました。
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* foxLとは

Soundmatters(「音が肝心」というような意味)は物理学者でNASAのエンジニアだったという人が1999年に設立した会社ということ。ちなみにfoxLとはこの人の初孫の名前だそう。foxLは簡単に言うとバッテリー内蔵で持ち運びできるアクティブスピーカーです。見た目は普通の地味なポータブルスピーカーのようですが、中にはあやしい技術が満載されています。

1. "twoofer"

foxLのわずか1インチ(2.5cm)のスピーカーユニットがこの"twoofer"です。もちろんfoxL独自のユニットで特許技術です。
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これは見た目はドーム型のツィーターのような外観で、はじめはダブルコーン(whizzerコーン)のようなものかと思ったんですがそうではなく、ドーム型にした理由は小さくても音の広がりを得るためということです。これは後でエンクロージャの項で出てきますが、このドームの部分は外にはみでているようです。
向かい合わせのデュアル・マグネットを標榜していますが、たしかにものすごい空気の量を動かしているようです。

2. "BassBattery"

ベース・バッテリーってなに、っていうと、これはラバーコーティングされたバッテリーがパッシブラジエーターの振動版として機能するというものです。
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パッシブラジエーターというのはスピーカーからマグネットなど駆動ユニットを外したコーンのみで低域を増強する仕組みですが、それを板状の背面パネルと一体になったバッテリーを使って行い低域を増強するというものです。そのためfoxLはバスレフではありません。foxLの背面部分がこのパッシブラジエーター構造になっています。
つまりさきのtwooferの背圧をBassBatteryで利用するというようなもののようですね。このtwooferとBassBatteryの仕組みで周波数帯域を稼ぐというのがfoxLのアーキテクチャのようです。foxLの周波数特性としては20kHzから80hzまでカバーしているということですが、下が80hzというのはかなり立派なものです。
もともとSoundmattersにはFlatMagicという重みのある振動版を低域の制動に利用したサブウーファーの特許があって、それをバッテリーを使用して応用したというとこです。
(これでも足りないという方にはサブウーファー用の出力端子が出ています)

3. 一体型デザイン

最後にデザインですが、ここは"form follows function"という有名な建築家、ルイス・サリバンの言葉が引用されています。ルイス・サリバンはあのF・L・ライトの師匠で、この言葉は日本語では「形態は機能に従う」として知られています(いわゆる機能美のような意味)。
なぜ「形態は機能に従う」かというと、foxLでは普通のスピーカーのようなコーンではなく、その逆のドーム(twoofer)であるため、その発音体であるドーム部分がエンクロージャからはみ出していることになります。そのため、下手なキャビネットデザインがスピーカーの音を阻害して曇らせてしまうのではなく、直接放射されるようになり、かつスピーカーの延長軸上でない場所で聞いても良い音で聴くことができるということです。
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また、エンクロージャは金属のように見えますが、実はFRPです。これは上に書いたBassBatteryのパッシブラジエーターを含めたクローズ構造となっています。たとえば小さなスピーカーが2個分離した形だと、このtwoofeとBassBatteryの仕組みは成り立たないのでこの一体型のデザイン自体が1と2の機能から導き出されたものであるというわけです。

* 音質

いくつかタイプがあるのですが、私はapt-x対応のプラチナムバージョン(22,000円)を買いました。
まずiPhoneで聴いてみました。iPhoneはapt-x対応ではないですが、Bluetoothの音質が思いのほか良い感じです。はじめは有線で使おうかと思ってましたが、このくらいの音で鳴るなら用途を考えるとBluetoothの利便性を取りたいですね。たただしBluetooth使用中は背景に少しノイズが乗ります。
音の印象はいわゆるiPodスピーカーのような内蔵スピーカーの音量上げただけのおもちゃっぽい音ではなく、ちょっとしたデスクトップオーディオのミニチュア版といった感じの音です。中高域にかけてはかなりすっきりとした明瞭感があって、楽器の音なんかはきれいに再生しています。ヴォーカルもいいですね。たとえばSHANTIとかFriedPriedなどの女性ヴォーカルものや室内楽的な音楽はするっと自然に良い感じで音が出てきます。またそれなりに細かい音もよく聞こえます。うるさくいうと中域にやや曇り感はあるけれどもこの辺は有線で良いケーブルにつなぐとかMacbookで再生するとかなり改善されます。
低域のインパクトも良い感じです。インパクト感があり膨らんだままではなく、それなりに制動しているのが分かります。コントラバスなど深いところは軽いですが、これはいたしかたないでしょう。十分なくらいの低域は出てると思います。音の広がりもサイズにしてはなかなかに良いですね。音もアパート程度の広さなら十分飛びます。

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foxLの背面

オーケストラとかロックはかなり無茶な相談かなとも思えますが、かなりがんばってます(笑)。
がんばってるっていうのは、例えだけではなく、なにしろ手で触るとわかりますがものすごい空気の量を動かしてるのが分かります。それがパッシブラジエーターのBassBatteryをものすごいいきおいで振動させています。
なにしろ曲によっては勝手にスピーカーが動き出します。そのためすべり止めが付属しています。さすがに音量あげると音が割れますが、本体がものすごく振動してるんで無理でしょうね。
オーディオにうるさい人にあんまり期待されるとなんですが、普通の人が聴くとおそらくかなり良い音というと思います。iPhoneの再生アプリの音の違いも十分判別できます。

* 応用性

もともとは旅行目的で買ったんですが、実際に使ってみると家でもいろいろなシーンに便利に使えます。
たとえばストリーミングで音楽を聴いたり、Rajikoでラジオ聴いたりというのはiPadとかiPhoneが便利なので、寝ながら使うことができます。それと便利なのはiPhoneやiPadでゲームするときですね、意外と迫力があります。オーディオ的に帯域バランスがどうとか言ってると難しいけど、ゲーム的には低音の迫力も音の広がりも十分以上だと思います。これも寝っころがってゲームするにはうってつけです。BTでのレイテンシーはそれほどは気にならないレベルだとは思います(コアなゲーマーはどうかわかりませんが)。スマートフォンとかタブレットの外部スピーカーにはこうしたのが向いてますね。
またハンズフリーのスピーカーフォンにも対応しています。音声も明瞭で聴き取りやすいのでiPnoneで録音したインタビューをスタッフみなで聴くとかビジネスに使ってもよいし、使い方はいろいろありそうです。

Macではもう少し音質面で応用がききます。現行のMacbook/mini(2010年秋以降?)はapt-xに対応してるはずですので、プラチナモデルのfoxLの性能を引き出せます。
Macで聴くとけっこう音が良いんですが、さすがに調子に乗って音量あげると音が割れ、動きます。もともとそんなに音量上げて聴かないので、夜に小音量再生するときにはいいかもしれません。もちろん本格的なデスクトップオーディオならKlipton KS1のような据え置きのデスクトップスピーカーの方が良いと思います。
机でMac(または手持ちのBT対応のPC)で音楽ならしながら、foxLを台所やベランダに持っていくのもいいですね。工作や料理をしながら近くにぽんと置いて気軽に音楽を聴きたいときに良いでしょう。
Macでの設定ではヘッドホンとヘッドセットの二つ出るのでヘッドホンのほうをシステムのサウンドで選択します。

* 購入について

たぶんこういうのが欲しかったと思う人も多いのではないでしょうか。
foxL V2は国内Amazonで買うことができます。わたしもさすがにここから買いました。

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プラチナムバージョンはBluetoothのapt-xが使用できて、AudioQuestのmini-miniが付いています、またカラーがシルバーとなります。私もポータブルアンプ用の短いミニミニはいくつかあるんですが、ある程度の長さをもったmini-miniがあるとけっこう便利です。こちらはプラチナムバージョンのリンクです。

     

そのほかにも通常版のBluetoothありとBluetoothなしの2バージョンがあります。
iPhoneや他のスマートフォンで音質の良い手軽な外部スピーカーが欲しいと思ってた人にはお勧めですし、MacbookやBTが使えるノートPCなどを持っている人にも便利に使えるでしょう。利用範囲も広がるのでBT接続のものをお勧めします。使って楽しいガジェット感覚のスピーカーですね。
posted by ささき at 23:54 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月26日

LINNから新ネットワークプレーヤーシステム、KIKO登場

LINNから新しいネットワークプレーヤーシステムであるKIKOが登場しました。従来のDSラインとは一線を画したデザインで、アンプ内蔵でスピーカー込みのシステムのようです。追記: 価格はUS$3990のようです。スピーカー込みだと思いますが、それなりにしますね。スピーカーはAktiv(LINN方式のバイアンプ)のようです。


http://news.linn.co.uk/news/2012/06/meet-kiko---the-sexy-new-music-system-from-linn.php#more

どちらかというとLINNから見た場合、DSシリーズはKnektの延長にあったと思いますが、ネットワークのインフラとの親和性を強調しているあたりはPCオーディオ時代に適合した新しいアプローチなのでしょうね。、
posted by ささき at 01:27 | TrackBack(0) | ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

新緑の清里乗馬行とGoPro2カメラモードとLytroデビュー

梅雨の合間をぬって再び清里に乗馬のために行ってきました。
目的の乗馬の外乗(遠乗り)とは、普段は馬場で行う乗馬を外に出て山野を巡るというものです。いつもは郊外の乗馬クラブで練習しているんですが、これは清里高原まで行って乗ってきます。清里は高地のため多少季節が遅れています。今回は新緑の中を気持ちよく騎乗することができました。
前回GoPro2で騎乗中の様子を少し動画で撮ってみましたが、今回はGoPro2をカメラモードにして使ってみました。カメラモードでは1100万画素の魚眼カメラとして使うことができますので、広い範囲で撮ることができます。意外と画質も良いですね。

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手前にある小枝は数秒後に私のヘルメットをかすめることになりますが、馬は乗り手のことまで考えてくれないので自分で注意してないといけません。予期してなかった倒木があったりすると道がない藪の中を迂回して先頭の指導員がばきばきと枝を折りながら進みます。
またこうした山道を行くときは馬にとっては周りがごちそうに囲まれているようなものなので、きっちり乗り手が御してないと草を食い始めます。実のところ騎乗中はなかなか忙しいので安定したときだけちょっと撮ることができます。

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馬は道路交通法上は軽車両なので車道では左側によって進みます。下は外乗前に馬場で少し慣熟してから出るところです。馬はとても賢く個性的なので、初めて騎乗する馬は癖やリズムをまずつかまないといけません。

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八ヶ岳はちょっと雲に隠れて見えませんでしたが、天気はまずまず。地面も思ったほど濡れてなかったのが幸いでした。新緑も素晴らしいですが、紅葉の時期もこうして林間を抜けていくと気持ちの良いものです。

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GoPro2はマウント取り付け前提なので液晶がなく、カメラとしてはノーファインダーで撮りましたが、意外ときちんと馬上から撮ることができました。なおオプションで液晶ディスプレイを付けることができますが、この状態だと防水ハウジングには入りません。
ちなみにGoPro2の動画については前回の清里行のページをご覧ください。GoPro2はアクティブな人のためのデジタルカメラ/ムービーだと言えます。一方でラジコンに付ける人もいるのでホビーストにも使えるし応用範囲も広いものです。GoPro2に興味ある方はこちらからどうぞ。私のはOutdoor Editionです。違いはマウントで、ヘルメットにつけたい人はOutdoor Edition、バイクや車につけたい人はモータースポーツEditionがよいでしょう。

    

今回の目玉のひとつは「撮ってからピントを変えられる」Lytroライトフィールドカメラです。最近入手したのではじめて使ってみました。

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後で詳しく記事で取り上げるつもりですが、画像シェアのテストかたがた(笑)、いくつか写真をアップします。Lytro ライトフィールドカメラではこうしたピントのリフォーカスが可能な写真をLiving Pictureと呼んでいます。Living PictureはJPEGのように自在に配布できるものではなく、このようにネット経由でシェアすることで他の人に見せてあげることができます。またLytroは現在のところMacでないと使えません。
はじめの写真ではどの花でもクリックするとピント位置を変えられます。次の写真では遠近差があるのでライトフィールドカメラの効果が分かりやすいですね。





さて、今回はせっかく清里に来ているので見分を広げようといろいろと観光名所にも行ってみました。
今現在の話で言うと清里って私みたいに乗馬にきたりとか、山登りの拠点とか、トレッキングなどがまずありますが、観光目的というと大きく「キープ農場・清泉寮」エリアと「萌木の村」エリアがあると思います。(かつてのブームの時は私もしりませんが、これに清里駅前周辺があったと思います)

清里スナップはiPhoneでInstagramを使っても撮ってきました。

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キープ農場は清里発展に尽くしたアメリカ人ポールラッシュが建てた清泉寮(いまはホテル)とポールラッシュにちなんだ博物館などがあります。ポールラッシュはアメリカンフットボールを日本に紹介した人としても知られているそうです。こんな感じのとても開けたところです。

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萌木の村は古株の喫茶店ロックとオルゴール博物館のホール・オブ・ホールズ、そしてメディアにもよく出てくる森の中のメリーゴーランドなどを中心として、雑貨屋さんやいろいろなショップの集落です。
初めてホール・オブ・ホールズで演奏を聞いたんですが、ピアニストの方がオルゴールとピアノ演奏を交えた楽しい解説を日に二回ほどやっていますのでそれがお勧めです。ナポレオンやナチスから逃れてきた歴史的価値の高いオルゴールもさることながら、面白かったのは自動ピアノです。これはフルコンサートの大きな自動ピアノでユダヤの某お金持ちが持ってたものだそうです。それがラフマニノフが自分の演奏を記録したというロールを演奏したんですが、いままできいた自動ピアノとは全然違う演奏家のタッチが分かるような素晴らしいものでした。これを考えるとヤマハのやった仮想グールドはまだ改良の余地がありそうにも思います。

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清里グルメではまず有名なものは左の清泉寮ソフトクリームです。これは濃厚で甘かったですね。中はレストラン・ロックのベーコンとファイヤードッグカレー。カレーはそれ程でもないけど、ソーセージとベーコンは絶品でした。またこれらをtwitterでポストしていたら教えてもらったのが中村農場。というわけで急きょ飛んで行きました。そこで食したのが中村農場の地鶏の親子丼。すごく混んでましたが、さすが鶏もいいですが玉子が素晴らしかったですね。

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清里というと温泉もいくつかあります。前回「天女の湯」について書きましたが、今回は「甲斐パノラマの湯」という富士山が見えるっていう露天のあるところに行ってきました。しかし、さすがに梅雨空のせいで、富士山見えなかったんですが泉質は悪くなかったですね。天女の湯と似た感じの柔らかい感じです。林間の露天のある天女の湯も良いけど、晴れたときにまたこっちに来てみたいですね。

さて、週末楽しく遊んだのは良いけれども問題はやはり帰りの中央道の渋滞。梅雨だからそれほどでも、というのはやはり甘い話でけっこう大変でした。
私のカーナビは渋滞情報を加味しないものなので、なにかカーナビの刷新を考えていたところ、渋滞回避にはiPhoneのカーナビアプリ Internaviが優れているというのを見つけました。
興味を持って少し調べた見たところ、このiPhoneのInternaviが使っている「フローティングカーデータ」というのはつまり最近IT業界で話題のビッグデータのことのようですね。ビッグデータの応用も身近なところで始まっているようです。InternaviがSiriのような音声コマンド対応になったらとも思いますが、カーナビに関してもこうしたトレンドに柔軟についていけるスマートフォンが優位になってくるのかもしれませんね。
posted by ささき at 00:23 | TrackBack(0) | ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月19日

マイクロソフトが自社ブランドのタブレットを発表

本日(現地時間6/18)予定されていたマイクロソフトの「大型」発表はMicrosoft Surface tabletというタブレット製品でした。
http://m.digitaltrends.com/mobile/microsoft-surface-tablets-unveiled/
いよいよマイクロソフトもいままでの禁を破って自らが初めて自社ブランドのコンピューターのハードを売るっていうところがまずポイントです。

こちら公式サイトです。
http://www.microsoft.com/surface/en/us/about.aspx
Surface Tabletは引き出し式のスタンドとiPadのようなマグネット脱着式のカバー兼用キーボードが特徴で、ビデオをみると分かりやすいですね。
http://m.digitaltrends.com/product-teaser-videos/microsoft-surface-tablet-video/
ARMを使ったWindowsRTベースとインテルチップを使ったWindows8ベースがあります。インテルチップはAtomでなくIvy BridgeでUSBも3.0対応と本格的。Ultrabookとタブレットのハイブリッドを狙ったよう。
当然Windows8版はオーディオ応用もできるでしょう。ちょっと面白そうです。
posted by ささき at 10:05 | TrackBack(0) | __→ スマートフォンとオーディオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月17日

プレーヤーソフトXBMCのHDリニューアル

XBMCはXbox Media Centerという名称のとおり、Xboxを母体にしていますがいまではマルチプラットフォームのメディアプレーヤーとして知られています(フリーです)。ただしこれまで紹介してきたようなAudirvanaやHQ Playerに比べるとピュアオーディオ向けというよりはAV用途のメディアプレーヤーと考えられています。
そのXBMCが最近内部のAudioEngineという再生エンジン部分を大幅刷新してHD対応しました。こちらにアナウンスがあります。
http://xbmc.org/dddamian/2012/05/30/xbmc-audio-goes-hd/

音質的にも大きく改良され、384kHz対応などがなされていますが、大きなポイントは DTS-MA / Dolby TrueHD のブルーレイフォーマットに対応したことです。これはXBMCがHTPC(ホームシアターPC)のソフトウエアとなることを意図しているようです。HTPCというのはいわゆるPCオーディオ専用PCみたいなもので、主にAV用途でホームシアター用に製作されるものです。
この新しいAudioEngine対応版はまだベータ運用ですが、ダウンロードは可能なようです。新しいAudioEngine対応はWindows版だけですが、最新のビルドにはコードが反映されていると思います。
http://wiki.xbmc.org/index.php?title=Nightly_build
posted by ささき at 23:43 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月13日

DIRIGENTケーブルの新作、Red Label(レッドレーベル)登場

Fujiya-TVでもちょっと案内したのですが、以前紹介したSimilar Techの高性能LOD(ラインアウトドック)ケーブルであるDIRIGENTの一年ぶりの新作が発売されます。フジヤさんで6/16から予約開始するということです。

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DIRIGENT Red Label HD CCSag-IM + iMod5.5G

名称はDirigent Red Label(レッドレーベル)というもので、前のDirigentではCrystal cablesのmicroを使用していましたが、さらに一グレード上のcrystal cable standardを使用しているとのことです。ケーブル径が0.6mmから0.8mmになり、グランドのオーグラインも1.0mmから1.2mmと改良されています。写真で見るとずいぶん違いますね。Crystal cablesでよく言われるPiccoloからはずいぶん太くなっています。
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(画像はSimilar Techのページから転載)

プラグはViablueで、プラグ部とケーブルの接点部分に24金を使用していて、同じく線材に金を使用したCrystal Cableと高い親和性があるということです。Crystal Cableは金と銀の合金です。

こちらはSimilar Techのホームページ(ブログ)です。
http://similartech.blog26.fc2.com/blog-entry-123.html

タイプは下記の4種類があります。

・DIRIGENT Red Label HD CCSag-IP (27,900円) --- iPod/iPhone用
・DIRIGENT Red Label HD CCSag-WM (27,900円) --- Walkman用
・DIRIGENT Red Label HD CCSag-MM (28,900円) --- mini-miniケーブル
・DIRIGENT Red Label HD CCSag-IM (29,800円) --- iMod用



作りは前モデル同様になかなかしっかりとしています。やはりかなり太くてポータブル用としてはかなり堂々としたものですね。前Dirigentよりも一層硬い感じではありますが曲げには問題なく、いったん曲げを固めると前よりも弾力がなくしっかり固定される感じです。

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DIRIGENT Red Label HD CCSag-IM + Xin SM4

CCSag-IMを用いてiMod5.5とSR71A/Xin SM4、FitEar to go 334の組み合わせで聞いてみました。あとはiQubeなんかも良いですね。他でも試しましたが、このクラスのケーブルになるとあるレベル以上のアンプでないとあらが見えてしまいます。ここでは主に前作のDirigentとの比較で解説します。

はじめに感じる特徴は包まれるような音の広がりで、これは前作と比べてもエージングなしでわかるくらいはっきりした向上点です。立体感もひときわ高く感じられます。
少し細かく聴いていくと音の鳴り方も異なっています。前のDirigentもかなりレベルが高いのですが、透明感がさらに高く楽器音の歯切れが良くて細部もはっきりと見通せるように向上しています。また前よりも押しが強く濃厚な音にも感じられます。
もうひとつ感じるのは全体的に音がより整っていて自然であるということです。前は銀線を聴いているというところがあったけれども、Red Labelではあまり銀線らしい角の立ったところや無機感というのがなく、より自然でわずか暖かみを感じるくらいに感じられます。StandardくらいになるとCrystal Cableが金と銀の合金を開発して表現したかったものがそうした上質感であるとわかるような気がしますね。

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DIRIGENT Red Label HD CCSag-MM + SR71A

私も最近はDX100だのTeraだのと良いDACが付いた一体型プレーヤーを使うことが多いんですが、これでiMod5.5を聴くと改めてポータブルアンプ使う面白さを再認識できます。高性能のポータブル環境を持っている方にはお勧めです。
DX100なんかでもやはり2段・3段と重ねたいという猛者にはmini-miniを使ってみてはいかがでしょうか。

予約を6/16から開始で販売は6/30からを予定。7/7のポタ研では試聴機を可能であれば置くということです。
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2012年06月12日

OraStream、adapt(適応)型ストリーミングとスケーラブル・ロスレス圧縮


AudioStreamに面白いストリーミングサービスの記事が載っていました。
A Lossless Music Locker and a Q&A with OraStream

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OraStreamのクライアントアプリ、Digital LP

このOraStreamというミュージックストリーミングサービスです。これはユーザーからの音源をクラウドにアップロードしてそこからストリーミングできるという、いわゆるAmazonみたいなロッカー型のストリーミングサービスです。
OraStreamの売りは現在ではいいとこ300kbpsのストリーミングサービスをロスレスCD品質を超える1000-2000kbpsで運用するというもので、そのキー技術はadapt(適応)型ストリーミングとスケーラブル・ロスレス圧縮です。(将来的には192kHz/24まで考えているよう)
adaptive(適応)ストリーミング型はつまりストリーミングを受けるクライアント側の再生環境に合わせてビットレートを変えるというもので、受け手の再生環境(iPhoneか、PCでハイレゾ可能か)とかネットワークの帯域幅などに応じて、送り手(サーバー)が最適なビットレートで送るというものです。
これは前にAppleが作っているのではないかとかニールヤングが独自にやっているのではないかなどのうわさがあったのと同じものですね。

運用のワークフローとしては、ユーザーはWAVかFLACでアップロードしますが、それをサーバーではMPEG4-SLSというフォーマットに変換します。このMPEG4-SLSというのはSLS(スケーラブル・ロスレス)というもので、非可逆圧縮方式であるAACとそのロスレスとの差分を0.4kbps単位でレイヤー(層化)しているとのこと。下記にMPEG4-SLSの解説があります。少しでもロスがあったらロスレスっていうか、という話もありますがここではニアロスレスという言葉が使われていますね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/MPEG-4_SLS
OraStreamではリアルタイムでネットワーク負荷をモニターしてこの段階化差分をストリーミングします。つまりユーザーの環境に適用するのでAdaptive(適用)ストリーミングというわけです。OraStreamingではこの調整があまり極端にならないようにスムージングしているとのこと(つまり80kbpsの次のフレームが急に800kbpsになったりしない)。現在のOraStreamではこれを64kbpsから1200kbpsまで動的に調整するそうです。またスマートフォンなどにおいてはユーザーのデータプランに影響しないようにビットレートの上限値設定ができます(下記参照)。
前に書いたようにWavPackフォーマットもロッシーとロスレスの差分がとれますが、このように積層化(段階化)しているのではなく、差分は一つ(ロッシーとロスレスとの差分)だと思います。MPEG4-SLSでは段階的に積層した差分を持つことでオーディオのミルフィーユみたいになっているんでしょう。

7月には運用開始するようです。料金プランはストレージと速度に応じて無料から年$240までいくつか用意されています。
当然法的なところが気になる点ですが、OraStream自体は中身にたいして責任を負わないが、ロッカーを貸すだけというスタンスのようです。これはこの記事のコメント欄まで読むとより明確に書かれているのですが、このサービスはもともと個人用ではなくミュージシャンか音楽プロデューサー向けと位置付けているということです。それで価格もやや高めだそう。(もちろん個人が違法アップロードしたらサービス停止するとのこと)

* OraStream Digital LPアプリ

受け手側はPCならばJAVAを使用したウエブか、iPhonesなどのアプリを想定しているようです。こちらの記事でクライアントであるOraStream DLP app(iOSアプリ)が紹介されています。
OraStream Digital Long-Play (DLP) App

これはいま試用版がAppストアからダウンロードできます。実際に試してみました。
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OraStream Digital Long-PlayのAppストアページ

iTunesリンクはこちらです。
http://itunes.apple.com/jp/app/orastream-dlp/id447633767?mt=8

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OraStream Digital LPのアルバム選択画面。Concordレーベルからサンプルが提供されています。

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OraStreamの設定画面、キャッシュサイズやビットレート上限が設定できます。

IMG_7924.PNG  
再生コントロール画面、アップロードされているのは44/16のデータであることがわかります。

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ライナーノートとアルバムアート画面もオプションで表示できます

ビットレートが変わるのは確認できませんでしたが、実際に試してみると音質もなかなか悪くないです。
*6/13追記 バージョンアップされてかなり動的に変化するのが分かるようになりました。

いまでも自分の作った曲をYoutubeにアップして有名になる人がたくさんいますが、OraStreamを使用すると高品質にそれを配信できます。さきのニールヤングとかAppleが作ろうとしているというのも、MPEG4-SLSみたいなものなんでしょうか。なんとなくこのタイプも仕組みが見えてきましたね。
いままではAACやMP3みたいに非可逆(ロッシー)圧縮か、FLACやALACみたいに可逆(ロスレス)圧縮かのふたつしかなかったんですが、このスケーラブル・ロスレス(段階化ロスレス圧縮)は第3の選択肢となるでしょうか。もう一つのアダプティブ・ストリーミングという言葉ももしかするとこの先いろいろと聞く機会が多くなるかもしれません。
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2012年06月11日

ポータブルオーディオ研究会2012夏、開催

ヘッドフォン祭の熱気も冷めやらないうちに、フジヤさんから次のイベントのアナウンスがありました。
ポータブルオーディオに特化したイベントで7/7に開催されます。
https://www.fujiya-avic.jp/event/potaken2012_summer/

場所は青山ではなく、中野なのでお間違えなく。以前ヘッドフォン祭をやっていたサンプラザです。2ルームしか使わないと言っても、当時のヘッドフォン祭もそんなものでしたね。

なにせヘッドフォン祭の当日は聴くものが多くて、なかなか手が回らなかったという方、後でニュースで見てあれ聴けば良かった、という人の再挑戦にもよさそうです。今回の目玉はSTAXのポータブルイヤースピーカーの開発途上版を持ってきてくれるということです。そのほかにもいろいろとありそうです。私も楽しみにして行こうと思ってます。
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2012年06月10日

オーディオベーシック63号に執筆しました

今回は連載しているトレンドウオッチ(P204)でDSDネイティブ再生の標準規格であるDoP(DSD Over PCM)について解説しています。私も"dCS方式"という言葉をはじめ広めちゃったのもありますが、この辺で流れも含めてDoPというものを改めて確認いただければと思います。

DSD再生やDoPというのはまだ一般的ではないかもしれません。しかしうちのブログでUSBの「アシンロクナス転送」や「オーディオクラス2.0」、あるいはMacの「インテジャーモード」などを紹介した時も、はじめは「それって何?」だったのではないかと思います。でもいまではどれも現在のオーディオにかかせない普通のキーワードになっていると思います。おそらくDSDネイティブ再生とか、DoPという言葉もそうなっていくのではないでしょうか。

ここでも取り上げたQuteHDは本日発売されました。USBでPCやMacにつなげば簡単にDSDネイティブ再生ができるQuteHDはDSD再生の世界を当たり前のものとして広げていってくれるでしょう。


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2012年06月09日

DSD再生 VS SACD再生のStereophile記事

前の記事で書いたTHE ShowでのDSD再生 VS SACD再生のデモの記事と写真がStereophileでレポートされています。
Stereophile主筆のJohn AtkinsonさんもやはりMytekのDSD再生ではヴァイオリンにより輝きがあり、楽器の音と空間表現がうまく再現されていたと書いてます。

Cookie Marenco demos DSD

この写真の人が最近よく書いているCookieさんです。ベテランのスタジオエンジニアで、ウインダムヒルなんかにもいたということでBlue Coastと合わせてシンプルでピュアな録音が得意なのでしょうね。Blue Coastの他にもDSD-Guide.comとかDownload Nowなんかにも携わっていますが、個人ホームページはこちらです。
http://cookiemarenco.com/
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2012年06月06日

DSDネイティブ再生 VS ハイエンドSACDプレーヤー

先週末に米国ニューポートピーチでT.H.E Show(The Home Entertaiment show)が開催されました。最近注目されているオーディオショウです。いくつかレポートが上がっていて読んでみると、Antelope Rubiconの出展などと並んでちょっと面白いレポートがありました。それはこのComputer Audiophileのリンクで書かれているSONYのブースです。
SONYではSS AR1スピーカーをデモしたんですが、そのプログラムの中でSACDプレーヤーとDSD DACの聞き比べというイベントがあったようです。これはBlue Coast Records主催のCookieさんが同一マスターから作ったSACDディスクとDSDダウンロード用ファイルを持参して、それぞれハイエンドSACDプレーヤーとMytek Stereo192で再生するというものです。
レポートを書いた人はSACDプレーヤーとMytekで同一音源を再生するのを聞いて驚いたと言っていますが、楽器の音色の質感表現や空間表現などはMytekの方がSACDプレーヤーよりもはっきりと明瞭(evident)であったということです。

これは私もちょっと興味をもったので直接Blue CoastのCookieさんにメールして聞いてみました。
実際のところ、この差を見つけたのはむしろSONYのスタッフの方だったそうで、それでCookieさんにマスター提供などを依頼してテストしてみた、というところのようです。ここでいうSONYのスタッフはむこうのということですが、やはりSONYさんも気になるようですね。音源はソロヴァイオリンで、教会で録音されて自然な環境音の他にはEQなどはいっさい使っていないということです。
使用したMacはMac miniでiPadからコントロールしながらやったということです。ソフトウエアはPure Music Playerです。SACDプレーヤーは$25,000ものハイエンド機ということで、上記ポストによるとMeitnerということですが、あるいはMeitner氏がらみのEMM labだと思います(6/8追記 やはりEMMでXDS-1だそうです)。Meitner氏は前書いたようにDSDのエキスパートのひとりですので、SACDプレーヤーの代表格の一つと考えてよいと思います。
MacでのDSD再生とSACDの違いは30秒も聴けば差は明白だったということです。

CDに続いてSACDでも、もはや物理ディスクの時代ではないということですね。
音質面だけではありません、昨年の米国に続いて、先日英国でもデジタル音楽配信がCDやLPなど物理ディスクの販売を上回りました。時代は動いています。

ちなみに教えてもらったところ上で使用された楽曲のリンクはこちらです。この3曲目が使用された曲ということです。これ自体はBlue Coastではありませんが、Cookieさんがマスタリングしたものだということです。こちらもぜひ参照ください。
Glass: Live at Grace Cathedral - Emily Palen
http://valencerecords.downloadsnow.net/glass
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2012年06月04日

クラシック向けDSD音源のサイト、オランダのChannel Classics

DSD音源というとBlue Coastを紹介することが多かったんですが、やはりクラシックファンも多いでしょうからクラシックでDSD音源に力を入れているサイト、Channel Classicsを紹介します。実はこのサイトの方からコンタクトがあったんですが、アクセスが増えた源をたどったらうちのブログだったということで、この前のQuteHDのDSD設定編の記事です。ほんとにリンクをあっさり張っただけだったんですがけっこうアクセスがあったようです。そこで今回は協力をいただいた上できちんと紹介したいと思います。

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Channel Classicsのトップページはこちらです。
http://www.channelclassics.com/

今回はMusic To Go!読者向けにクーポンをいただけませんか、とお願いしたところ快諾いただいて、なんとうちのサイト限定で15%引き期間限定クーポンを2週間有効でいただきました。本日(2012/6/4)から有効です。クーポンコードは下記です。

music2gochannel (終了しました)

ただし時差とテストの関係で昨日から有効にしているので実質13日間程度でお願いします。無料プレゼントですのでクレーム等は受けませんので念のため。ちなみに私はアフィリエイト等はありません。私も単にこの企画で15%オフになるだけです。

* Channel Classicsについて

Channel ClassicsはオランダのレーベルでJared Sacksというもとはフレンチホルン奏者だった人が創設しました。もとは趣味でやっていた録音を本職にしてしまったということです。(赤坂工芸をちょっと思い出します)
1990年から始めたレーベルでいまでは38カ国のアーティストと仕事をしたという国際派ですね。
2000年ころからSACDをリリースしていて、DSDを配信始めたのはこの2月ということでした。私は角田さんのところでここの「FireBird Suit」を聞いたのがはじめです。

名前のChannelは「海峡」の意味で創立者がアムステルダムに住んでいた時の通りの名前がKanaalstraatというそうです。(海外では通りの名前が住所と同義です)
「海峡通り」というのでしょうか、なかなか趣のある名前です。

さすが趣味から始めたというだけあって録音機材にもこっていてAKGをはじめ数ブランドのマイクを使用し、ケーブルはVan Den Hul、AD/DA機材はGrimm Audio、Meitner/EmmLabsなどを使うということです。中でも注目なのは後でも出て来ますがGrimm AudioのADコンバーターです。
こちらはJaredさんに録音プロセスについて聞いた答えなのですが、ADコンバーターの前まではアナログで持っていて、余計なプロセスは通さないようにしてピュアな鮮度感を大事にしているということです。
" - I keep everything analogue until the last step going to the AD converters, I try not to do any post production that would go through the sigma delta processor again. This keeps the DSD path as pure as possible without adding any extra high res noise to the signal"

* サンプル音源とダウンロードマネージャの使い方

まずChannel Classicsではサンプルがあるのでダウンロードマネージャの練習かたがたこちらをダウンロードすることをお勧めします。
サンプルは44/16、88/24、176/24、そしてDSDがひとつのファイルにアーカイブされていて聴き比べができるという豪勢なものです。
曲は下記のビバルディで一曲まるまる入っています。こちらはもちろん無料ですので、これはダウンロードしないと損です。(400MBあって下記の手順でダウンロードします)
Vivaldi - La Cetra / Concerto No. 1 in C major, RV 181a - Allegro

リンクはこちらです。(画面では右の方にあります)
http://www.channelclassics.com/try-it-now

Channel ClassicsではJavaを使ったダウンロードマネージャが特徴的です。まず上記リンクの"TRY IT NOW"というボタンをクリックしてください。
するとEDDSDownloader.jnlpという小さなファイルをダウンロードしてきます。これはJNLP (Java Network Launching Program)というもので音楽が入ったファイルではなく、ダウンロードマネージャを立ち上げるプログラムです。このファイルをダブルクリックして立ち上げてください。

するとダウンロードマネージャが出てきますので、右上のDownloadをクリックしてください。するとダウンロードがはじまり、Save toで表示されているフォルダに楽曲ファイルが格納されます。
jnlp1.gif

実際にアルバムを購入するときはBuyボタンを押すとカートに追加されますので、右側のMy CartからCheckoutを選んで、Discount couponのところに上記クーポンを入れてApply couponを押して、合計金額が変わったことを確認してください。
discount1.gif

そのあとProceed to checkoutをクリックして購入手続きに進みますが、はじめての場合はregisterからユーザー情報を入力してください。
そのあとで購入に進んで、I agree with the Terms & Conditionsにチェックを入れて同意し、Make Paymentを押してください。支払方法はクレジットカードかPaypalです。
カード支払いはOgoneという課金サイトを利用していて、ここは日本語で出てきます。

ダウンロードするリンクはMy AccountからAvailable downloadのリンクをたどれば出てきます。
JNLPのダウンロードを立ち上げて先に作ったユーザーアカウントでログインして、ダウンローダーでdownloadしてください。
またメールでもダウンロードリンクの知らせが来ます。


実際にダウンロードして聴いてみました。ストラビンスキーの「春の祭典、火の鳥」です。
http://www.channelclassics.com/fischer-32112.html
rites.gif
再生システムはDSDネイティブ再生で聴くAudirvana Plus → USB(DoP) → Chord QuteHDやJRMC17 → USB(DoP) → Chord QuteHDなどです。
この辺の設定はこちらのDSDネイティブ再生設定編をご覧ください。
PCM版と比べたわけではありませんが、オーケストラの迫力と深みが印象的で、QuteHDの品格の高い音をいっそう引き出しています。低域の力感もひときわです。楽器が複雑に絡んでも明瞭にかつリアルな音色で描き分けます。演奏自体も素晴らしいものだと思います。
(私は火の鳥を聴くとYESのライブを思い出しちゃうんですけど)

* お勧めのアルバム

アルバムが多いのでどれかお勧めを教えてくださいといったら下記のものを推薦してきました。

CCS_SA_32112_copy_1.jpg
Firebird:
http://www.channelclassics.com/fischer-32112.html

CCS_SA_30910kl.jpg
Rachel Podger: Bach
http://www.channelclassics.com/podger-30910.html

31511_1.jpg
Amsterdam Sinfonietta: Mahler, Beethoven
http://www.channelclassics.com/sinfonietta-31511.html

DSDは2.8M(DSD64)のDFF(DSDIFF)形式で配信しています。
もちろんPCM音源も素晴らしい音質で楽しめます。

また、最近Positive feedbackに最新のDSD機材を使用した高品質アルバムとしてChannel Classicsが取り上げられています。最新のGrimm Audio機材が使用されたものであることが書かれていて、アナログとデジタルのギャップを埋めるものだと賞賛されています。
http://www.positive-feedback.com/Issue61/channelclassics.htm
Grimm Audio AD1についてはこちらをご覧ください

上で引用されているアルバムは次のものです。受賞メダルがたくさんついてますね。

CCS_SA_31111_1.jpg
Schubert Symphony no. 9 (The Great), Five German Dances
http://www.channelclassics.com/fischer-31111.html

CCS_SA_30710_1.jpg
Beethoven Symphonies No. 4, No. 6
http://www.channelclassics.com/fischer-30710.html

JaredさんにDSD配信の今後を聞いてみると、マルチチャンネルでの配信は予定しているとのこと。将来的にはサンプルレートを増やす(5.6M)かもしれないが、それは高音質に直結したものではないとのこと。それよりGrimm Audioの機材で音楽的な素晴らしい音質が得られることに満足しているということです。
"Maybe in the future I will go to a higher sampling rate but this will not automatically mean sounding better. The Grimm sounds so musically good that that is what is important to me. Not the sample rate!"

簡単にDSDネイティブ再生の設定が出来るChord QuteHDの登場でいよいよ本格的に実用段階に達したDSD再生の世界を楽しむためにもクーポンを活用ください。またChannel Classicsの今後にもぜひ注目していってください。
posted by ささき at 00:47 | TrackBack(0) | __→ DSD関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月01日

UEのカスタム・カスタムイヤフォン

最近ではカスタムIEMも広がってきましたが、UEが面白いサービスを提供しました。"Personal Reference Monitor"です。
http://www.logitech.com/en-us/ue/custom-in-ear-monitors/devices/ue-personal-reference-monitors
これは耳型やフェースプレートだけではなく、音もカスタマイズできるというものです。高中低が別に調整出来る基盤がクロスオーバーになってるようです。つまりカスタムイヤフォンをカスタマイズできるというもの。
カスタムイヤフォンとしても3way5driver、そして3独立ポートと立派なものです。フェースプレートもウッドの豪華なものが選べます。

Judeの書いた下記のHeadFi記事によると、
http://www.head-fi.org/t/612445/ultimate-ears-personal-reference-monitors-the-custom-custom-in-ear-monitor
調整は高中低をイコライザーのように調整しながら音決めをしますが、ポイントは左右独立してることで、Judeも左右の独立バランスが自分の耳に合わせるのに効果的なので驚いたということです。帯域ごとに音のセンター出しが変わってくるよう。
価格は$1999、6月開始ということ。でもこれ海外から発注できませんね。同様の調整がウエブで可能なサービスがあると面白いかも。
posted by ささき at 09:46 | TrackBack(0) | __→ UE 11, UE18 カスタムIEM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする