Music TO GO!

2012年01月29日

ヘッドフォンアンプ試聴会レポート

今日は青山でフジヤエービック主催のヘッドフォンアンプ試聴会に参加してきました。
朝から人がかなり入って盛況でした。これは会場全景をolloclipとiPhoneで撮ったものですが、閉館間際の4:30でもまだ人がたくさんいますね。かなりみな熱心に聴いていたようです。

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以下の写真はPowerShot s95で撮ったものを使用しています。画像処理はただ縮小しただけですがこのくらいの高感度性能があるとこれだけでも十分使えますので、早くレポートを上げたいときなど時間も節約できます。被写界深度が広いのでピントが浅くなることも気にしなくてすみます。なかなかイベント撮りには向いています。


こちらフジヤさんブログの告知リンクです。
http://www.fujiya-avic.jp/user_data/1201_hpamp_fes.php
昨年の夏に他の条件を揃えるDAC試聴会を開催してレポートを下記に書きました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/222703490.html
今回のイベントはそのヘッドフォンアンプ版です。既定のシステムを設けて、それらはいずれもDACはラックスマンのDA200を使用することでヘッドフォンアンプだけの音がわかります。厳密にはパソコンの条件は変わりますが、適当に途中のDA200のヘッドフォンアウトと比較することで上流の差を吸収できます。

ヘッドフォンアンプはDACと一体型のものが多いのですが、これによってヘッドフォンアンプだけの性能がわかるという面白い発見もありました。
例えばAprilのDP-1の音の良さはDAC性能が高いのかと思ってましたが、アナログ入力してみるとヘッドフォンアンプの性能も良いということに気が付きました。DP-1では一つ独立した部屋にはタイムロードさんがスピーカーのデモ部屋として使っていました。

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DP-1のプリ機能を使ってCMS40パワードに接続して小さなシステムとは思えない堂々とした音を出してました。CMS40もいいスピーカーですが、DP-1はDAC、アナログ部ともトータルに性能いいようですね。

m902に代表されるようにヘッドフォンアンプというのはスタジオ用のモニターから発展した経緯もありますが、今回のなかにはDAC一体型ヘッドフォンアンプからDACを取り除いたという例もありました。
以前バーソンのHA-160Dを試聴してなかなか良いと思ったんですが、今回はそのヘッドフォンアンプ版(と言うかこちらがオリジナルのようで後からDACがついたようですが)のHA160もやはり良い音で聴けました。

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Burson HA-160

それとリリックの1bit デジタルのX-DP1も今回はDACなしでバランス化したXHA1が出てましたが、これも良かったですね。

DACとヘッドフォンアンプの関係というのも少し考えさせられます。DAC一体型ヘッドフォンアンプのDACとアンプはどっちかが主でどっちかが従なのか、両方メインか、などですね。
DAC一体型の方がケーブルなしで鮮度が高くコンパクトですが、DACとアンプが別の方がシステムとしては専門化できて柔軟に組めます。今回のでも比較用にDA200のヘッドフォンアウトでも聴きましたが、DA200直の方が鮮度感って言う点では良いかなと思える場合もありましたが、音の広がりや立体感、明瞭感などその他の音性能では専用アンプを付けた方がやはり良かったですね。

DAC、プリ、ヘッドフォンアンプのトータル性能という点ではBloosamの新型BLO-3090が以前のヘッドフォンアンプよりプリ性能も重視してグレードアップしていました。入出力機器に応じた適正な設定ができるという新機構もなかなか利いているようです。

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Blossom BLO-3090

なおいままでBlossomの販売はセカンドスタッフと言ってましたが、今後は輸入代理店はセカンドスタッフ、Blossomのようなオーディオ製品製作販売はオプティマソリトンという社名になるとのこと。2/1日からなので二月以降出る雑誌メディアもオプティマソリトンにして欲しいということでした。

また今回はヘッドフォンイベントには初参加というトライオードさんが来ていたのも印象的でした。オーディオイベントでは説明の必要もないというくらい有名な老舗ですが、いつものオーディオイベントではなくこの若い人の多いヘッドフォンイベントにくると、また真空管がかえって新しいデバイスとして認知されていくんではないかと思います。

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トライオード TRX-HD82

規定システムの他に各メーカーごとに自由システムも使っていて出し物を工夫していたところもありました。
例えばフェーズメーションではなにげに32bit対応した新ファームのHD-7A 192を持ってきてました。MacのAudioMidiで見るときちんと32bitと表示されています。Mac-DAC間は32bitでやりとりが行われています。いま現在は32bit int音源がないので32bitデータは意味がないのかと言えばそうではなく、この32bit化で(いろいろあって)従来のデータでも高音質化できたそう。

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HD-7A 192 32bitファーム

オーディオデザインでは謎のデバイスを展示してました。このアダプターは高域特性を減らして聴きやすくするという周波数フィルターのようなもので、音がきつめの時は和らげる効果があるようです。実験的に出して製品化を考えていくとのこと。

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オーディオデザインの周波数フィルター

DSDネイティブ再生もやはり出展されています。Mytekもやはり注目度が高いようでHQ Playerでデモしていました。PCMソースからDSDソースの切り替えなどはスムーズになっているようです。表示にDSDと表示されていますね。

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Mytek Stereo192 DSD

フォステクスも今回はSDカードでDSD音源のデモをしていました。SDカード再生ではリモコンで曲選択切り替えなどを行うようです。パソコンからのDSDネイティブ再生もかなり活発に開発を進めているようで、よい話がそろそろ聞けそうです。こうした手が届きやすい機種がDSDネイティブ再生できるようになればまたこの世界も広がっていくでしょうね。

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FOSTEX A8

それとアンプ試聴会ではありますが、LCD-3など話題のヘッドフォンも試せます。しかし2に比べると能率が一層低くなった感じですね。同じアンプで2を聞くと軽く動く気がします。

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Audeze LCD-3

面白かったのは初披露というLynx Hiloです。タッチ式の液晶パネルが使いやすく、多機能さをうまく整理出来るように思いました。液晶表示のアナログメーターもなかなかきれいでした。

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Lynx Hilo


しかしアンプは製作者の個性が出やすく差があってこうした比較試聴は面白いですね。
音の傾向としてはいわゆる先に書いたスタジオ用モニター由来というのかヘッドフォン向けのような明瞭さ・細かさが主の音の傾向と、もう一つはスピーカーアンプ由来というのかオーディオの古いファンも好みそうな滑らかな音楽性という二つの傾向があるようにも思います。McAUDI M-81なんかは後者の典型です。
また真空管は真空管らしいし、デジタルアンプはデジタルらしいです。当たり前だろとは言ってもこれだけ一カ所で一気に聞くことはないので改めて気付かされます。
メーカーの人と自由に技術的なことも話してたりと交流の場のなってるのもこうしたイベントのよい点ですね。会場を歩いてるとレベルの高い技術的な会話が飛び交ってたりしました。

なお今回は一日かけて19機種全部のブースを聴いて疲れてしまいましたが、今回のヘッドフォン試聴会の特集記事は来月発売の音楽出版社さんのヘッドフォンブック2012に載る予定で、私も書きます。今回聴いた機種ごとのコメントはそちらに(いまから)書く予定ですので、そちらもご覧ください。
http://www.headphone-mag.com/2012/01/2012228.html?m=1


ちなみに。。私がこの記事を書きながらいま聴いているヘッドフォンアンプはHead DirectがCESで発表したHifiMan EF-6です。
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下記リンクのヘッドフォンアンプですがプリアンプ、スピーカーアンプとしても使えて、普通のラックに置くアンプくらいの大きさと重さがあります。いま手元にあるのはそのプロトバージョンです。
http://www.head-direct.com/Products/?act=detail&id=116
EF-6に平面型HE6を4ピンバランスで組み合わせてますが、なんとあの異常低能率の化け物HE6を明るく軽々と駆動し、ありえないような音世界を作ってます。これ今回持っていく予定もあったんですが所都合で取りやめました。すいません。
まあヘッドフォンアンプの世界もこれからますます面白くなりますよ!
posted by ささき at 23:28 | TrackBack(0) | ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

NetAudio Vol05に執筆しました

音元出版さんのNetAudio誌の最新号は1/30に発売しますが、今号から定期刊行として発行するそうです。
私はP34にパソコン内部の音の仕組みとしてCoreAudioとかWASAPIなどの開設を書き、P80から2011年から2012年にかけてのこの分野の振り返りとトレンドを書いています。後者の方はなかなか力が入っていてUSB DACのトレンドから再生ソフトの盛り上がりとインテジャーモードなどへ至る流れ、そしてDACと再生ソフトの連携によるDSDネイティブ再生の流れ、また2012年へのOSなどパソコン分野での変化とそのオーディオ分野への影響予測など、多岐にわたって書いてますのでぜひご覧ください。

他の紙面もカタログ的な紹介よりも読み物が充実している感じで読みごたえがあるのではないでしょうか。どうぞ手に取ってみてください。
今回は少し前のAV Reviewのように立派なダンボールに封入された特別付録としてWAVやDSD音源が入っています。なお付録についての開設は雑誌の反対側から読むようになっていますので注意ください。慣れたら中綴じよりは読みやすいかもしれませんね。




posted by ささき at 21:05 | TrackBack(0) | ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする