Music TO GO!

2010年04月30日

SWEDISH LULLABY - シゼル・ストーム

これはスウェーデンのシゼルストームによるジャズヴォーカルアルバムです。はっとするような魅力のあるジャケットに惹かれてしまいますが、曲もとても素晴らしいものです。
試聴は下記のmyspaceで出来ますが、モダンでかつ憂いを含んだ落ち着いた曲が北欧ジャズのイメージにもマッチします。一曲目のタイトル曲は美しい展開の中にも終盤のチェロのソロが斬新な感覚を添えてくれます。myspaceにはありませんが、8曲目の「エミリー」もなかなか名曲だと思います。
*Amazonのリンクはなぜか高価ですが、タワレコなどでもっと安く買うことが出来ます。

試聴はこちらです。
http://www.myspace.com/sidselstorm


posted by ささき at 23:27 | TrackBack(0) | ○ 音楽 : アルバム随想録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月29日

春のヘッドホン祭2010開催

いよいよまた春のヘッドホン祭がやってきます。
こちらにフジヤさん作成の気合の入ったビデオがありますので、ぜひご覧ください。



今回はタイミング的に大きな商品発表会のようなものはありませんが、その分出展ブースを増やすことができました。しかし大きなニュースがあるかもしれませんので、注意していてください!

今回はまたJabenとRudistorも来る予定ですが、さらにDACportのCEntrance社も来日決定しました! 小型ポータブルでハイリゾ対応というDACportに興味あるかたはぜひ来場して試聴していってください。このあたりの外国勢はわたしのブースの近くに配置される予定です。
うちのところではまたフェーズテック(協同電子エンジニアリング)さんと共同開催となりますので、フェーズテックさんのHD-7AをメインにしてHeadroomを使おうかと思っています。またHead DirectのEF5、HE5とHE5LEも展示する予定ですが、まだLEは着いていません。。

そんなこんなでアメリカ、シンガポール、イタリアとますます国際色豊かに行きたいと思いますのでよろしくお願いします!
posted by ささき at 21:52 | TrackBack(0) | ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月26日

Ultimate Ears UE18 pro インプレッション

ちょっとあきましたが、Ultimate Earsの新フラッグシップ・カスタムIEM、UE18のさきの到着報告の記事の続きです。到着記事はこちらです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/142529009.html

UE18についてはこちらの本ブログのカテゴリーをご覧ください。
http://vaiopocket.seesaa.net/category/3938556-1.html

*デザインと外観について

UE18がトータル片側6基のドライバーで4Wayというのは下記のLogitecのブログによると、低域がサブウーファーとウーファーというように二つに分かれているようです。UE11のときはサブウーファーx2というのが低域側の構成だったので、少し帯域ずらしを行っているようですね。これで低域の強さと深さがUE11のように低域過多にならずに最適化されているように思います。他の中域と高域が二つずつなのはJH13と同じ理由なのでしょうね。
http://blog.logitech.com/2010/03/10/ultimate-ears-18-now-available-for-the-ue-labs/
実際のところバランスドアーマチュアというのは高価なイメージから最強のドライバかとも思われますが、そうではなく、むしろひとつずつは弱々しいもので、このように注意深くいくつものピースを組み合わせてはじめて力を出すものという気もします。

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外形的な特徴は音導孔が通常のカスタムとは違うということです。出口では二穴ですが、白いビニールチューブがふたつのユニットからまとめて導かれています。
また、ケーブルが新型に変わっています。写真では縦で編んであるケーブルがUE18のもので、それに直行しているのはJH13のケーブルです。

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同じ耳形を使ったこともありフィットは良いんですが、UE11にくらべてシェル造型の三次元的なアールは減って、他のメーカーに似た感じの普通なシェルになったような気もします。

*音の第一印象

まずぱっと聴いて感じるのは立体的に広がり軽やかな空気感が感じられる音場空間、そして楽器や声の表現が自然でリアルなこと、また期待通り低域もたっぷりありますが中域が前に来てヴォーカルの存在感が大きいことです。少し聴くとJH13に比して音色が美しく感じられてきます。

これらからニュートラルな音色でフラットな帯域特性のJH13とは異なる点が感じられます。前のUE11は音に贅肉がつくのが感じられるところがJH13に比べるとマイナスでしたが、UE18ではこの点は大きく改良されてかなり引き締まって聞こえます。ただしJH13に比べるとまだアスリートのような細身のしなやかさには及ばないように思えます。

*UE11とJH13とUE18

これらを総合して考えると、HeadfiでJudeさんが初めにコメントした"UE11 mkIII"というコメントが非常に的確で、端的に象徴されていているよう思います。ひとことでいうとJH13的に洗練され、進化したUE11というところでしょうか。
つまり音の個性や性格的にはUE11の延長上にあるけれども、UE11にあった妙な帯域バランスの悪さを改善し、JH13的に低域の強調感が薄れ、音自体も全体に引き締まった方向へと変わっています。またUE11の良さだった広がり感、空気感と柔らかさからくる音楽性、ぱっと感じる細やかさも受け継がれて向上しているように感じます。
そうした意味でMkIIよりも一歩進化したMkIIIという表現は的を得ています。「UE11の完成形」ともいえるかもしれません。もしかするとUE11はJH13にたいするJH16のように、UE10に対してライブ向けに埋もれる低域強調を図ったモデルだったのかもしれませんが、今見るとずいぶん甘さがあります。その方向がUE18で結実したということかもしれません。

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それぞれ左がUE18で右がJH13

カスタムIEMでいま自分の基準になっているのはJH13です。JH13を基準とすると、UE18はJH13をも越える部分と、JH13のようには満足できない部分があります。UE11を基準にする場合には、すべてにおいて優れていると思えます。UE11とJH13を比べた場合の欠点がかなり改善されていて、よりタイトに、バランスよくなっています。そういう意味ではかなりJH13を意識した音ですが、一方でやはりJH13まではきっちりとした音にはならずにやや膨らむところが残っています。
逆にUE11の持っていたJH13に対してのよさ、空気感や柔らかさ、暖かみ、は残っていてプラスになって音楽を楽しく聞かせてくれます。ただ能率はUE11より下がっているとも思えますが、そのせいもあってか軽やかさはUE11よりも特徴的というほどではないかもしれません。いずれにせよJH13に比べると ー あくまでJH13と比べて相対的に、ですが ー 全域緩めで、オーディオファイル向けと言う点ではやはりJH13かもしれません。

音楽を聴く機材として考えると、JH13は音楽と向き合うもの、UE18は音楽と楽しく過ごすもの、という見方もできると思います。これが設計者の意図どおりかは別として、相対的にはそう感じます。

*音の広がり

UE18のJH13に比べてよいと感じる点は立体的というか立方体的なボリューム感のある空間的な広がりと、UE11ゆずりの少し明るめの軽やかな鳴りから感じられる空気感のような雰囲気再現がうまくマッチして、すばらしい空間表現を作り出していることです。
この辺ではちょっとGrado PS1000に似たよさがあり、またヘッドホン的な感じもあるかなあと、ちょっと感じました。 (比喩的な、という意味ですが)

*再現性の細かさ、リアルさ、音色の美しさ

次にJH13との差はひとつの音、それ自体の表現の仕方、鳴り方です。
あくまでニュートラルで着色感のないJH13にくらべると、特に高いほうの音で音色が美しくかつリアルさを感じます。これはどちらが良いとはいえませんが、感性的にJH13よりも好ましく感じる点です。
音自体はJH13よりも膨らみがちではあるけれども、解像力とか細部はあるいはJH13を超えているかと思えるほどです。
はじめにUE11の到着報告の記事を書いたときに、当時一番と思ってたtriple.fi 10を聴いていてもすごいと書きましたが、今回もUE11にたいしていうとUE18はUE11を知っていてもすごいと思いますね。細かい部分の再現性とリアルな質感表現はJH13も上回るところもあると思います。
特に中域から高域にかけての鮮明さがぬきんでています。金属の擦れる音の生々しさはUE18の方が明瞭で細かく、それでいて痛さをかんじません。帯域バランスがよくなった分でヴォーカルはより前に出て、質感表現にも磨きがかかり発声や歌詞の明瞭感はずいぶん上がっていると思います。
ただ細かい表現力の差は新型ケーブルのゆえかもしれません。標準リケーブルみたいな感じでしょうか。


*アンプの組み合わせ

JH13はなにで聴いてもだいたい悪くないんですが、UE18はUE11ほどではなくてもやはり機材を選ぶように思えます。UE11のようにインピーダンスが低いからアンプの出力インピーダンスも低さ(ハイカレント)が求められるという性能的なものよりは、もっと性格的なものです。
ここまで書いてきたような性格の違いを考えると、個人的には組み合わせとしてはiMod5.5GにALO SXC、それとSR71Aの組み合わせが好ましく感じられます。特にiPod5.5GのWolfson DACの甘系のよさとサミュエルズさんアンプの暖かみが音色のよさに映えますね。それでいて音再現力はかなり高いものとなります。

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相性で言うとUE18+SR71A+iModはすばらしく、JH13+Hifiman801と同じくらいのお気に入りとなりました。(バランスのProtectorはまた別です)
前者は音楽性と音性能の高い次元での調和が美しく、後者はHiFi指向の音の冴えが気持ち良い、という感じです。UE18は自然でかつリアルな音楽体験をもたらしてくれます。自然というとニュートラルかつフラットのほうが自然という言葉にふさわしいとも思えますが、実際に感覚的に感じる自然さ、ライブ感はもっと別なものかもしれません。

iPhone直ではおそらくいままで聴いた中では一番かなと思えるくらい良いと思います。この辺は狙ってバランスを取ってるようにも思えます。
上に書いたように軽やかな空気感や細かさをiPhoneでも十分に堪能できます。低域も適度で心地良いですね。


*音楽との取り合わせ

空間表現がよくスケールが大きいのはUE11と同じで、UE18はクラシックにはとても向いているとおもいます。
村治佳織の"Viva Rodorigo"のオーケストラとのギター協奏曲なんかを聴くと、とてもぴったりしていてまたJH13との差がわかりやすい題材です。
この曲をJH13で聞くとシャープだけど細身でスケール感が足りないと感じます。UE18ではギターの音もJH13よりも軽やかでテクスチャ豊かにリアルに描き出しています。JH13はUE18に比べると音の響きの豊かさに欠けているように思えますね。UE11から引き継いでいる音の柔らかさがUE18の音を音楽的に聴きやすくしているようです。JH13は対するとドライではないけど、やや分析的で客観的かなと思わせます。
JH13と比べた低域の量感(SR71Aでの誇張も加味して)もスケール感をうまく演出しています。

一方で大西順子さんのジャズのピアノトリオなんかだと、JH13の方がシャープでかっちりとした再現で、ややUE18に比べると小ぶりに感じるけれども、スイングの小気味よさやベースのピチカートのぴしっとした切れ味などは良いですね。
UE18はこうした音楽だとやはり全体にJH13よりゆるく甘い感じは目立ちます。またジャズだとUE18(+SR71A)はちょっと低域過多かなと思わせるところはあります。

ポップ、ロックとかエレクトロニカみたいな音楽ではUE18の方がかなり向いているように思えますね。低域もたっぷり乗って、迫力とリアルさが迫ってくるように感じられ、かつ音が多くてもくっきりと分かれて整理されています。

ダイナミックさとアコースティクを兼ね備えたロドリーゴ y ガブリエーラの1111なんかは圧巻のかっこよさがあります。音がきれいで美しい、というか機器の音の美しさをよく引き出します。空気感があり雰囲気表現が良いのはUE11と同じだけど、より洗練されて演奏のかっこよさを引き出します。

*ふたたびUE18とJH13、そして

UE18は、はまると「こんな音世界はJH13にも作れない」というような離れがたいすばらしい音楽の世界を作り出します。リアルで空間表現が豊かという点で少し前に見たアバターの3Dの世界を思い出しました。ただJH13は隙なく完結してるとおもいますが、UE18は良い点もあるけど、甘さが欠点に思える点もあります。
この音でJH13のようにぴっしり締まっていると最高ではありますが、まあそれは贅沢というものかもしれません。また、おそらくそれはJH16ではないと思います。

はじめてカスタムを手にしたUE11の時はとにかく低域がすごくて、音が細かくて、音場が広くて、すごいすごいとそんな音性能に驚いただけだったけど、いまはこんな高性能機を手にしても高望みをするようになったものだと思いますね。
それだけカスタムの性能も高くなり可能性も高くなったと思います。
posted by ささき at 23:12 | TrackBack(0) | __→ UE 11, UE18 カスタムIEM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月25日

iPadとUSB audio (2)

前の記事でiPadがUSBオーディオをサポートしている可能性を書きましたが、実際に使用しているレポートを見つけました。
http://db.tidbits.com/article/11221
ここではUSBヘッドセットを使用しています。普段はMacで使っていて標準ドライバーを使うものということです。
実際にSkypeで使い音声品質もかなり良いようです。ただUSBの接続先などに関する設定画面は一切ないようです。
これはまた大きな可能性が広がる予感がしますね!
posted by ささき at 11:39 | TrackBack(0) | __→ iPod, iPhone, iPad | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月22日

PCオーディオfan2 本日発売 !

昨年発刊されてPCオーディオの専門誌として話題を呼んだ共同通信の「PCオーディオfan」の第2号が発売されました。
前号のPCオーディオfanは雑誌にしては異例なくらいの売れ方だったようで入手難を起したようですが、今回はお早めにどうぞ。



今回は良録音で知られるM.A.レーベルの凄腕エンジニア、タッドガーフィンケル氏によるハイリゾリューション音源がDVDとして付いています。いまうちのPCで聴いていますが、録音の質の高さとともに音楽的にも素晴らしいものばかりで、これだけでもゆうに価格分があると思います。
記事もまさにみっちりと高密度で詰った感じで、初心者からマニアまで読み応えあると思います。前号からもグレードアップされてますね。

わたしも長い記事を1つと短い記事を6つほど書かせてもらいました。
短いのはオーディオテクニカWS70とBT02、フォステクスHP-A7、B&WのP5、VinnieさんのIsabellina HPA、そしてhiFaceです。
そして長いのは「まずはPCオーディオを始めてみよう」です。
コンセプト的には入門記事ということなのですが、一口にそういっても範囲は広いものです。実際に書いてみるといろいろと反省点もありました。はじめは教科書的なものを書けばいいのかなあと考えてたんですが、検討してるうちにそもそもPCオーディオの入門ってどういうもの?という疑問にぶつかってしまいます。

日本で言う「PCオーディオ」という言葉はアメリカでは"computer audio"と言うようです。これはPCというと特にパソコン先進国のアメリカではWindows系マシン(つまりIBM-PC AT系の末裔)のみを指す意味あいが強いので一般化しているからでしょう。わたしもHeadfiで書くときはPCオーディオと書きたいときはcomputer audioと言い換えていますが、コンピューターを使うオーディオという意味では言葉的に同じことですね。

いまPCオーディオがブームといっても、知識のある自作PC派の人たちが静音シャーシにプレクスターとかLynxとか組み合わせ、OSをチューニングして音楽に特化したパソコンを作るって言うマニアックな行為はずいぶん前から行われてきたと思います。
ただこうしてあまりパソコンに詳しくない層とオーディオの世界とを巻き込んで大きなうねりになるというのは、たしかにここ最近と言えると思います。そこが実際はいまの「PCオーディオ」のポイントではないかと思います。

そうしたなかで、たぶん多くの人が迷うのはたとえて言えば、はじめて海外旅行に出た人が勝手がわからなくて戸惑うという感覚に近いのかもしれません。普通にご飯を食べたり、単に買い物するのにもどかしいという感覚です。
いままでCDという手でつかめる円盤をプレーヤーにセットすれば簡単に音楽が聴けたのに、ただ音楽を聴くだけでも、そこに手を伸ばすのがもどかしいという感覚でしょうか。

オーディオの世界から見ると幕末の黒船襲来的に異文化のなんかすごいのがやってきたという見方もできるかもしれません。
ただ外から見ると畏怖する黒船も、龍馬のように咸臨丸に自分で乗ってみれば、それがまったく異質のものではないというのが分かるでしょう。
そういう意味ではまず触れるという観点で書いてみました。

そして悩み多き幕末の後の日本が和と洋を折衷して世界に伸びて言ったように、PCオーディオって言うものをパソコンという文化とオーディオという文化の融合と位置づけるならば、異なる文化の融合がいままでにないものを作り出す可能性があります。
例えば単に楽曲ファイルを再生するだけではなく、Pure Vinylのように従来イコライザというハードで行っていたことをパソコンのソフトウエアで組み替えるというような発想もありますし、もっと考え付かなかったような可能性もたくさん秘めています。それが二つの異文化が融合するメリットでもあります。

もしかするとパソコン苦手意識の強い人はコンピューターというものに抵抗感をもって冷たいものと考えているかもしれません。
しかしそれはいささか心外ではあります。ひとつは前にこの記事で書いたようにデジタルというのは冷たいものではありません。人間もいわばデジタルデータから作られます。またアナログというのは日本語で言うと「相似」のことで、デジタルは「数値表現」のことですから、よく言われるような「断続と連続」のように相反する概念ではありません。デジタルとかアナログというのは単に表現方式、ものの見方に過ぎません。
もうひとつとして、わたしが最近よくiPhoneとかiPadがらみで昔のアップルとかダイナブックとか60-70年代あたりのコンピューターの理想を書いているのはコンピューター文化というものが熱くて情熱にみちた人間くさいものだからです。
その同じ時代はオーディオにとっても熱くて情熱に満ちた黄金期だったと思います。しかしそのころはこの二つの文化が大きく交わることはありませんでした。
しかし、いまそれが可能になったわけです。
そうしたオーディオやパソコンの青年期は熱く面白かった時代だったのでしょう。しかし、それらが融合できるといういまは、実はもっとエキサイティングな時代なのではないでしょうか?

そうしてPCオーディオを楽しいものと考えてもらえるのが一番の入門かな、とも思います。
posted by ささき at 23:17 | TrackBack(0) | ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月21日

iPadとUSB DACの可能性

Twitterにはちょっと前に書いたんですが以前Protonを紹介したWavelengthのGordonさんが、面白いことに下記のAppleのフォーラムでiPadがUSB DACをサポートする可能性について、William StewartというAppleのCoreaudio担当者(おそらく)と話してますが、StewartさんはiPadがUSBクラスドライバーをサポートしているかという件についてYESと答えてますね。

http://lists.apple.com/archives/coreaudio-api/2010/Apr/msg00124.html

ただし条件があって、iPad専用のCamera Connection kitを使う必要があります。ドックケーブルではだめです。これはこのキットには認証チップが入っていて、iPadからデジタルデータを引き出すことができるようです。

続く質問ではそれならば認証チップを使ったならばUSB Audio I/Oを持ったドックが作れるかという質問にはStewartさんは"I would imagine so"そう考えている、と答えています。
その際にはバスパワーも100mA以下ならば対応できるということのようです。
現在48/16までサポートしていて、将来的には24bitも考えているようです。これってまじめにiPadをハイリゾリューションソースとして使える可能性があるということかも。。

> Paul devices that require device drivers (i.e. M-Audio Transit) would not be considered a Class 1 compliant device.
correct. we aren't support custom drivers at this point.
このやりとりのところからすると標準ドライバーで接続できるということのようですね。まあiPhoneOSの仕組みからしてカスタムドライバーが許されるとはあまり思えません。

Gordonさんは続くフォローコメントでカメラコネクションキットを入手したらProtonのファームウエアを48/16用にリコンパイルしてもテストしてみるようなことを書いてますが、この展開がちょっと楽しみなことです。
posted by ささき at 00:31 | TrackBack(0) | __→ iPod, iPhone, iPad | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月18日

最新PCオーディオ機器試聴会

本日はまた評論家の角田郁雄さん宅の試聴室におじゃまして、様々な最新PCオーディオ機材の試聴会をやってきました。
わたしはミックスウエーブさんから借りている国内未発売のデモ機を待っていき、良い機材を使わせてもらい聴くことが出来ました。Devil Sound DACとSonicweld Diverterです。
自分の音源としては最近の定番Macbook Airを持参してAmarraで再生しています。また後述しますが昨日見つけた良録音のCDをあわせてCDでも使わせてもらいました。

Devil Sound DAC

まずはこれ、PCオーディオ展でもちょっと書きましたが、ケーブル一体型のUSB DACです。Devilsound labというところのDACということで名前は仰々しくもシンプルなものです。
片方にUSBケーブル、片方にRCAケーブルがあり中間にDACがあるという分かりやすくもシンプルな構成です。
こちらにホームページがあります。
http://www.devilsound.com/DAC/

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48/16までの対応ですが標準ドライバーを使えるのでインストールの手間がなく、取り付けも簡単で場所も取りません。アンプとアナログケーブルの距離が短くなるのも良いですね。

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なんとなく、見た目から初めは簡単さがメインのお手軽再生機器かと思いましたが、音を出してみると意外とかなり音が良いのでちょっと驚きます。

それまで後述するHegelのDA10で聴いていたんですが、比べてしまうとそれよりは少し性能的に劣るものの、角田さん宅のフォーカルとかアキュフェーズのハイエンドシステムに加えても聴き劣りしないくらいで、これでなにが不満あるんだという立派な音です。
こうしたシステムに加えたときに音の解像度が高すぎなくてもかえって聞きやすいと思わせるのは、とてもバランスよく作ってあるからと思います。コンシューマークラスのシステムに入れたときにはかなりの音になるでしょうね。普通のPCのサウンドカードに比べれば互角以上のものとなるように思います。アイディアだけではなく中身も立派です。

内部もなかなかこっています。
http://www.devilsound.com/DAC/design/
USBバスパワーだけどもPC内のノイズの影響を減らすために整流のためのチップを積んでクリーンにしてから使用していたり、SpActというDenDACと同じ技術を採用してジッター対策をしています。また、PCM2706の一発使いではなく、PCM2706はあくまでI2Sでデジタルデータを取り出すだけで、DA変換はLR別のAD1851で行われています。変換はノンオーバーサンプリング(NOS)というこだわりも見せてます。
DACのアナログ部のかなめであるI/V変換はさすがにオペアンプですが、それなりにこだわりのある考えで設計されているようです。
このように見かけよりは中身の音とか、中身の設計はかなり優れたものです。

価格は3万台半ばとなりそうですが、見た目よりも中身が充実しているのでそれを考えると納得できます。
これとアクティブスピーカーの組み合わせはノートパソコンを使うデスクトップオーディオにもなかなかお勧めです。簡単であまり知識が必要ないので、PCオーディオ入門にもよいですね。とりあえず手持ちのノートパソコンと手持ちのオーディオをつないでみるのもよいでしょう。


Sonicweld Diverter

この現代彫刻のような機材はUSBからSPDIFに変換するコンバーターです。リンデマンのDDCやhiFaceのような機材ですが、そのハイエンドバージョンといえるものです。デジタルアウトはBNCで、RCAアダプタが付属してきます。こちらに情報があります。
http://www.cryo-parts.com/sonicweld_diverter.html

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これも標準ドライバーのためインストール作業は不要です。そのため96/24までの対応となりますが、これで十分といえる驚くほどの性能を発揮します。電源はバスパワーですが、これもノイズ対策のためにかなりしっかりした電源設計がされているようです。
Mac AirからはWireworldのStarlight5で接続して、CHORDのQBD76につなぎます。

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これはまさにハイエンドの音の世界です。高低のレンジが広く、透明感と音の切れの良さが際立っています。贅肉もなく、整って品格がある音ですね。
Handsでのウッドベースの歯切れよくシャープでパンチのある音切れを聴かせてくれます。
USBでDDCをかましてるとはにわかに思えないくらいです。

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これには角田さんも既存のUSB DDCに比べて変換精度が高いと絶賛でした。
USB DDCって安くて手軽なものが多いのですが、hiFaceなどで入門したあとにハイエンドシステムにUSB DDCを導入しようという人にはお勧めです。


ゾノトーン USBケーブル

ところで角田さん試聴室に見慣れないUSBケーブルがありましたが、これはあの前園さんのブランド、ゾノトーンのUSBケーブルのリリース直前モデルということです。いちおうメーカー許可をいただいたので情報として掲載しますが、プレスリリース前なので価格等は公開できません。

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OFCに銀コートということですが、電源ラインは専用のシールドを設けるというこったものです。さすが製作者のこだわりが感じられますね。
まず自然で立体的に広がりがある空間表現と音像が見えやすいきりっとした明瞭感があります。それでいてきつくなく適度な聴きやすさを兼ね備えているようです。ヴォーカルの肉質感なんかもよいですね。

こうして優れたケーブルメーカーがどんどんUSBケーブルを出してくれるようになるとまたUSBオーディオの周辺ももりあがっていくのではないでしょうか。


Hegel D10

これは角田さん最近お勧めのHEGELのD10というDACです。
約16万くらいのDACということです。シンプルなDACですが、内部で192/24までアップサンプリングされます。またバランスの出力に優れているということです。

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音がきれいで、性能が非常に高いというよりまとまりがよくて音学を美しく聴かせる感じです。
USBでも入力ができますが、上で書いたDiverterと組み合わせると素晴らしく良い組み合わせで、後で書くVia Crucisなんかはとても感動的です。自然でいて、かつHiFiというなかなかありそうでない組み合わせですね。

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パソコンからの良い音の取り出しと、続くオーディオの世界への引き渡し、オーディオの世界ではそれを優れた回路で再生するというのがPCオーディオ システムのあり方という基本を教えてくれますね。


WEISS INT202

これはFireWireからSPDIFへのコンバーターです。
ここからは私のAirではFireWireがないので使えないので、角田さんのMacbook Proを使用します。
INT202のポイントはデジタルアウトがバランス・アンバランスとも二つあり、CHORDのQBD76のように二本のデジタルを受けられるものに適合しています。これは二本でそれぞれLのデータとクロック、Rのデータとクロックを伝送するということのようです。

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実際に192/24の音源で聴くと、余裕が感じられる堂々とした音で、リアルさとそこから生み出される音楽の雰囲気の再現に圧倒されます。
これはもちろんQBD76の良さもあるでしょう。やはりこういうのを聴いてるとDAC64よりはっきり進化しているという感じがします。

今日はたくさん聴いて、ここに書いた以上にいろいろ差し替えたりしましたが、実り多い試聴の機会を得られました。

今日はたくさんのソースを聴きましたが、CDソースと44/16のRIPソースでは最近見つけたこのVIA CRUCISをメインに使わせてもらいました。
これは古楽のCDですが、録音も演奏も素晴らしいものです。広いレンジに楽器や声の抽出が自然でかつ透明感が高く、ちょっと現代感覚のある演奏も素晴らしいCDです。

試聴はこちらからどうぞ。
http://listen.jp/store/album_5099969457654.htm


posted by ささき at 23:34 | TrackBack(0) | __→ USB DAC全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月15日

オーディオファイル向けミュージックプレーヤー(6)  - Pure VinylとPure Music

Macはプラットフォームとしての音のよさの素質はあると思うけれども、プレーヤーの選択肢がWindowsにくらべて少ないのが難点です。特にこのコーナーで紹介してきたcPlayとかXXHiendのようなマニアックな高音質プレーヤーは、MacではAmarraの独壇場かと思ってたんですが、さらなる選択肢も生まれつつあります。
それがこのPure VinylとPure Musicです。

更なる選択肢と書きましたが、Pure Vinylのほうはそんなに新しいものではないようです。そこでまずPure Vinylの方から説明が必要でしょう。また、こちらはPCオーディオが単に楽曲ファイルを再生するものだけではないという興味深い側面をみせてくれます。

1. Pure Vinyl

まずはじめの疑問にお答えしますと、Vinyl(ビニール)とはLPなどアナログレコードのことです。うちでよく書くトッドさんのところ、TTVJのVもVinylのことです。いうならばVinyl Junkieはレコード キチ●イみたいな意味になりますね。
これから推察されるようにPure Vinylはデジタル化された楽曲ファイルを単に再生するミュージックプレーヤーというわけではありません。簡単に言うとPure VinylはLPレコードを使用したアナログ再生のオーディオシステムにおいて、従来ハードで行っていたイコライザの機能をソフトウエアで行うものです。
ホームページはこちらです。
http://www.channld.com/pure-vinyl.html

アナログレコードでは諸特性の問題からいったん録音時にはRIAAカーブという特性をもとに高域強調、低域減衰でイコライジングをして録音し、それを再生時に逆にイコライジングして戻すということをします。しかしハードでそれをやるかぎり歪みやノイズなどの電気的な問題から逃れられません。
そのRIAAイコライジングをソフトウエアで実現するのがPure Vinylです。
そのためRIAAイコライジングをしない前段をパソコンに組み込んで、パソコンの中のPure VinylのRIAAイコライザーソフトウエアで処理するのです。そのあとで普通にアンプに流します(ここがプレーヤー部分になるわけです)。
具体的にはこのSetaプリアンプなどのようにイコライジングしないで出力する機能のある前段機器と組み合わせます。
http://www.channld.com/seta.html

このアイデア自体はPure Vinyl独自のものというわけではなく、Griffin iMicとか類例はあるようです。国内でも探してみると同様なソフトがあるようです。(PureDigital RIAA)
http://www.megaegg.ne.jp/~pure-digital/PD_RIAA.html

またオーディオ以外でもこうしたハードをソフトで置き換えるという例はあります。
たとえばradikoなんかで再びラジオが見直されていますが、古いラジオ技術にも新しい波があります。それはソフトウエアラジオ、SDR(Software Defined Radio)です。これはパソコンをラジオ技術に応用したものですが、インターネットラジオやradikoとはまったく異なります。
SDRは普通のラジオのようにまず電波を受信します。そしてその後段で一定の帯域の電波をごそっとAD変換してからそのデジタル化されたデータをソフトウエアで処理します。これにより隣接局の混信などをハードでやるより効果的に取り除くというものです。従来ハードで行っていたラジオの機能をソフトウエアで行うことにより、柔軟により精密に行えます。またデータをファイルに保管しておいて後で処理することも可能ですので完全なオンデマンド再生ができます。
いままでハードでやっていた部分をソフトウエアで処理することで、根本的な技術革新ができます。

オーディオの話に戻ると、プレーヤーソフトの再サンプリングなんかもそうですが、ハードでできることはソフトでもかなりのところ実現できます。(また逆も真ではあります)
パソコンが高性能になるほどこうした応用が増えてくるでしょうね。いわばアナログにおけるPCオーディオの応用例みたいなものです。PCオーディオって言うのは単にデジタル化した楽曲ファイルを再生するだけのものではないことを教えてくれます。

そのPCオーディオで言うところのRIPを行うような部分がeditorというのですが、この部分のプレーヤーとしての再生機能の音質がとてもよいので、これをミュージックプレーヤーとして使うことができます。
先に書いたように同様なソフトも他にあるので、比較的高価なPure Vinylでは特に音質面に力を入れたんでしょう。

pure_vy3.gif

プレーヤーとしてのポイントはiTunesとの連携機能があり、iTunesで選択した楽曲をamarraのようにPure Vynilのeditorに転送することができます。するとPure Vinyl上でレコードをカッティングするようなアニメーションが現れます。(おそらく楽曲ファイルをメモリー上に展開しているのではないかと思われます)

pure_vy2.gif     pure_vy1.gif

それから再生が始まります。おもしろいのはタグに書かれた曲名やアーチスト名がレコードのラベルに印刷されたように表示され、再生が始まるとクルクルと回転することです。
曲をスキップすることもできますが、音はいいといってもプレーヤーとしての使いかっては今ふたつです。iTunesと連携できるといってもAmarraに比べると原始的なデータの受け渡し程度です。
そこで、、

2. Pure Music

そこでこの音楽再生機能のみを独立させたものが、Pure Music Playerです。有料ソフトですが、Amarraよりはお得です。
リンクはこちらです。デモ版もあります。
http://www.channld.com/pure-music1.html

Pure Vinylに比べるとiTuneとの親和性も増して、Amarraのようにサイドバーとしてitunesの横に張り付きます。ただわたしのつかってるバージョンでは漢字で文字化けする場合があります。
単体ミュージックプレーヤーとしての機能は格段に向上しています。ただしPure Music playerだといったんPureにコントロールが行くと、iTunesに戻すのはプレーヤーをいったん落とす必要があるので、iTunesとの親和性はまだAmarraには及ばずと思えます。

pure_music1.gif     pure_music2.gif

Amarraを意識しているのか、機能の対比表がこちらにあります。Player "A"はAmarraのことでしょうね。
http://www.channld.com/pure-music3.html
再生のための機能設定はかなり詳細で細かく設定できます。なおボリューム位置は上画像の位置が0dBです。一番上はプラスdBになりますので注意ください。

音をAmarraと比較してみると、音質のレベル的にはかなりAmarraに近いと思いますが、一方で個性の違いもあると思います。
Pure musicはAmarraより骨太でアナログライクな方向を感じます。Amarraは比較するとですが良い意味でデジタルっぽいというか、やや冷たさを感じますが上品で洗練された感じがします。

また面白いのは、上記のようにPure MusicはPure Vinylから切り出しただけのように思えますが、Pure MusicとPure Vinylでも音の違いがあるように思えます。
音質的にはPure Vinylの方がPure musicよりもより余裕を感じ、空間表現に勝ります。またソリッドでもっとタイトですがシャープなせいか少しきつめにも感じることがあります。ただPure MusicはPure Vinylよりも少し豊かさに欠けるように思えます。
基本的にはサンプルレートコンバーターやディザリング、メモリー上の再生など両者に違いはないはずなんですが、もしかするともとの成り立ちがPure Vinylの場合はイコライザー込みを想定してるのですこし違うのかもしれません。

上の記事は3月くらいの情報ですが、まだまだ進化しそうなソフトではあります。
Macのプレーヤーソフトもこれからまた増えてくるとこの分野もいっそう楽しみなことになりますね。
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2010年04月14日

オーディオファイル向けミュージックプレーヤー(5)  - Amarra、Amarra mini

Amarra(アマーラ)はSonic StudioというプロオーディオメーカーのミュージックプレーヤーでMac 専用です。http://www.sonicstudio.com/amarra/

Macのミュージックプレーヤーと言えばiTunesですが、iTunesは実際は楽曲管理をしているだけで、実際の音を出すのはMac OS XのマルチメディアエンジンであるところのQuicktimeです。Amarraはそこのところを独自のSSEエンジンという再生モジュールに置き換えて高音質をはかるというものです。そうしてiTunesの使いやすさと、高音質を両立できるという良いとこどりのシステムといえます。ただしサポートする楽曲ファイルの形式はiTunesで対応するすべてではありません。
この仕組みはあとで紹介するPure Music Playerも同じです。

amarra1.gif

Windows XPだとカーネルミキサーのバイパスという問題が常にあるのですが、Mac OS Xの場合はCore AudioというOSの中にそうした仕組みがすでにあるので、Amarraはそれを利用しているようです。そうしたところに頭を悩ませる必要がない点もMac OSXのよいところです。

*購入

Amarraにはフル機能版と機能限定版があり、フル機能版は$960、機能限定版(mini)は$360(ファイルライセンスは$300)となっています。
mini版は安い代わりに96/24まで、イコライザーなしなどの制限があります。ここで書いているのはminiの方です。

購入にはライセンスが必要ですが、これはiLokというUSBドングルを使用します。
しかしUSBポートをひとつ占有してしまうので、Airについてはファイルライセンスを購入しています。
そのため、一台でよい人はファイルライセンス、二台で差し替えて使いたい人はiLokドングルという風に使い分けることができます。

*音質

多くのプレーヤーソフトが無料なのにAmarraが有料というところに難を感じるところもありますが、無料で入手できてかつ音が良いCogやPlayと比べてもやはりAmarraの音の優位性は納得させられます。
音再現は明瞭でかつ細やか、なにより気品があり、繊細です。情報量の多さ細やかさが、音に厚みや豊かさ、質感も乗せています。
かつ無理なDSP違和感がなく聴いていて歪みなくクリーンで破綻がありません。こう書いているとクラシックかジャズ向きか、と思わせますが、低域方向にも手当てが厚く意外とロックポップにもあったりします。

*機能

わたしはminiを使っていることもあり、機能はそう豊富に選べるというわけではありませんが、まああまり細かい設定をいじり倒すタイプのプレーヤーではありません。そうした人には後で書くPure Music Playerの方がいいでしょう。
フル版ではボリュームコントロールにOzoneのところで書いたiZotopeの64bit volumeを使っているとのことです。

あとAmarraの裏技という訳ではないけど、Amarraではギャップレス再生のためにPlaylistモードというのがありますが、Playlistモードを使うとメモリーに楽曲をロードできるメモリープレーヤーにもなるようです。そのかわりPlay ListモードではiTunesからは切り離されます。
これはAmarraのマニュアルには記述ありませんが、Pure Music Playerの比較表のところに書いてあります。

対応フォーマットがまだ完全ではないので他のプレーヤーが介在する余地はありますが、やはりMacを代表するプレーヤーだと思います。


*AmarraとMacbook Airのポータブルオーディオ化計画

Amarraにはリモート機能が二通りあります。
ひとつはApple Remoteを使った赤外線による方法と、iPhoneを使った無線LANによる方法です。これにはRowmoteアプリが推奨されています。RowmoteはAmarra専用ではありませんが、Amarraを標準でサポートしているので安定感はあります。

Rowmoteのリンク
http://itunes.apple.com/jp/app/rowmote-remote-control-for/id300265786?mt=8

と、いうわけでさっそく試しました。Macbook AirのデカiPod化計画。PCオーディオのポータブル版です。先に書いたNECのWimaxポータブル無線ルーターを組み合わせています。

IMG_5133.jpg

以前FoobarのuPnPコンポーネントを紹介したときにやはりポータブルシステムのリモコンとしてのDLNA(uPnP)の応用例を挙げましたが、このときはアドホックという直結タイプのネットワークを組みました。今回はさきのNECのポータブル無線ルーターを介して普通のルーターを使ったネットワークを構築しています。一概にネットワークといってもいろんな構成があります。

このシステムではAirを閉じてバックに入れたままで音楽を聴いて、iPhoneでポーズや音量調整が可能です。しかもAmarraをプレーヤーとして使えます。
RowmoteはuPnPネットワークシステムとは異なりただのリモコンソフトなので、できることは限られています。再生、ストップ、音量変更とスキップくらいで、楽曲情報の取得などはできません。この辺は簡単さと柔軟性のトレードオフですね。
なお現在のMacbookはWindowsノートと違い通常は液晶を閉じたまま動作できない仕様になっています(外部ディスプレイとキーボードをつけたときは例外)。
そのため液晶を閉じたまま動作させるにはInsomniaというソフトウエアをMacbookにインストールする必要があります。

DACPortとEdition8でこのシステムを使ってると終点になっても電車から降りたくないほどです(笑)。
posted by ささき at 21:36 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月13日

RSA Protector、バランスポータブルの威力

ちょっと最近忙しくて書けなかったんですが、少し前にWhiplashのバランス対応ケーブルが届きました。

2215.jpg

買ったのは最新のTWagではなく、一つ前の旧作SCSCagです。TWagは高いのでもっと安いのはないかと聞いてこれを教えてくれました。この時点では実はわたしはポータブルでやるバランスアンプというのに懐疑的で、それほど期待はしていませんでした。けれど、目新しいのでまあどんなものか試しに買ってみるかという感じでした。だから安いのを選んで買ったのです。ブリッジ接続っていうとスピーカーの世界でもアンプの電源に厳しいので、ポータブルで持つのかとい感じでした。
でもいまは後悔してます。こんなにProtectorとJH13の組み合わせが良いんなら良いものを買っておけばよかったと。
このケーブルとTwagは線材はほとんど同じだそうですが、大きな違いはこちらはソリッドコアなので曲げにくく、曲がりはしますが「針金」っぽい感はあります。

2189.jpg     2196.jpg

セットアップはiPod5.5G+ALO SXC+RSA Protector+Whiplash SCSCag+JH13です。もともとProtectorの発案はJH13をバランスで使いたいということがあったと思います。HeadfiでもJH13が発売されていらいのひとつの評判はHD800に負けないというものでした。その真偽はともかく家で聞くヘッドホンにも負けないということで、据え置きのバランスアンプで聞くというのはよく行われてました。Protectorの開発はその流れの中にあります。
Protector自体はハイエンドヘッドホンでも鳴らせると思いますが、やはりポータブルで便利なカスタムで使いたいわけです。

バランスコネクターはなかなかしっかりと接続されがっちりと固定されます。
バランスコネクターを接続した状態ではProtectorのシングルエンド(通常のミニ)プラグは隠されるようになっているので、同時にはつなげないように配慮されています。

2199.jpg     2206.jpg

まず一聴してみてこの圧倒的な音世界に魅了されます。
2005年に始めて初代SR71を買ってからずっとポータブルオーディオにどっぷりと浸ってますが、こんな感覚は初めてですね。単にケーブルが4線になって音場が広いというだけではなくひとつひとつの音の表現と存在感が違います。
シングルエンドで聴いたときには前に書いたように悪くないけどSR71Aなんかに比べると今ひとつぱっとしない感がありましたが、バランスで聞くと完全に別物です。

音場は左右に広いというのはもちろんとして、際立つのは奥行き方向です。例えていうといままでの音像の表現は紙人形の芝居のようなものでしたが、バランスでは自然なボリューム感を持った彫像のようです。普通は奥行きのある立体感というのは、室内楽ならヴァイオリンとチェロの重なり表現のような視点で言うと思いますが、Protectorではヴァイオリンやチェロの音自体に奥行きがあります。これはいわゆる膨らんだ音とは別次元の新鮮な感覚です。
もうひとつ立体感という以上に音の重みに大きな違いをかんじます。Protectorのバランスの音は重みがあり、しっかりとした強さがあります。音の芯がよりしっかりと強固になっている感じもあります。前にも書いたかもしれませんが、ライト級のボクサーのパンチと、ヘビー級のボクサーのパンチの違いのようなものです。

前にも書いたかもしれないというのは、思い起こすとこの感覚ははじめてGS-XでバランスHD650を聞いて、そのシングルエンドとの差というものを一生懸命考えたときのものに似ています。ちょっとデジャブ感がありますね。つまりProtectorではしっかりとバランスの効果が感じられるということです。

Protectorではポータブルでのバランス駆動の世界がはっきりと開けたのが実感できます。
サミュエルズさんは幾多のポータブルアンプの分野ではもちろん、据え置きのバランス駆動アンプでもApacheやB52を製作して、ポータブルとバランスの両分野に多大な経験があります。それがこのポータブルのバランスという分野でもProtectorのような成功作を作れるゆえんでしょう。

もちろんケーブルもストック(標準品)から変えたので、ケーブルの差も大きいと思います。
このWhiplashのケーブルも極めて良いです。シャープだけどきつさがないのがいいですね。音色もきれいでJH13に適度な低域の強さを加えます。音のシャープさを追求したケーブルは得てしてきつく、高域によりがちですが、Whiplashはそういうこともなくバランスがよいようです。
ケーブルも気に入ったのでHM801用にシングルエンドのものも買おうと思ってます。そのときにはもっとケーブルとアンプの違いを切り離して確認できるでしょう。

JH13をいかに変えるかという点で言うと、DNAが変わるというよりは弱点がカバーされている感じがします。低域はUE11みたいにぼこっと量感が増えるわけではないけど、より低域が力強くパンチを感じるのでいままで弱いと思っていたロックやポップにも気持ちよさが出てきます。いままでよかったピアノトリオなんかはさらに良く、リアルさの向上が感じられます。
JH13はどちらかというとUE18などより弱いと思っていた空間表現がこのセットアップで改良されるのも魅力です。音色のニュートラルさなどはかわりません。

Hifiman801がハイエンドのPCM1704をもちいて、ポータブルオーディオのソース部で変革をみせたように、Protectorはアンプの部分でもまだまだ変革が可能だということを教えてくれますね。
posted by ささき at 22:47 | TrackBack(0) | __→ RSA SR-71 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月12日

御苑の桜

週末は予想せず晴れ間も出たので、Sigma DP2をカバンにさっと詰めて外出がてら新宿御苑で撮ってきました。
時期的に咲く桜と地面に散る桜のバランスがよく絵になる感じでしたね。

DP2の高精細さが無数の花びらを質感豊かに表現しています。

sd2913.jpg     sd2934.jpg
Sigma DP2

DP2はモノクロでもなかなかいいんですが、こちらはSPP4.0でRAW現像した後にPhotoshopでモノクロ化しています。モノクロといっても実際はWarm Grey(温黒調)で処理していますのでグレイスケールではなく、RGBで表現しています。
SPP4.0はかなり早くなりましたね。プレビューにも使えるようになりました。

sd2922.jpg     sd2869.jpg
Sigma DP2

春の寒さで長かった今年の桜も今年はこれで終わりです。
今日会社に行くときに寒い雨が降って桜ももう終わりか、と思ったとき、黒い傘にひとひらの桜が舞い降りてきました。
とっても感覚的な情景だなと思って柄にもなく、俳句を考えようとして、「桜ひとひら」とか「舞い降りて」とか考えるんですが慣れてないんで句をひねれません。ならばカメラで撮ったらどう撮るか、ともちょっと考えました。
そこでふと考えてみると俳句とか短歌って言うのはカメラがなかった時代に自分の心象風景を表現しようとしたものかなあということです。
基本はなにかに感動して、それを自分なりに表現するということですね。
posted by ささき at 23:55 | TrackBack(0) | ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月11日

Kari-gurashi〜借りぐらし - セシルコルベル

以前Cecil Corbelがジブリの新作の主題歌を担当すると書きましたが、その主題歌を含むアルバムが発売されました。
ただしこれはサントラではなく、映画のイメージに合わせて作ったイメージアルバムです。つまり実質的なCecil Corbelのオリジナルアルバムで、Song book1とSong book2に次ぐ新作になります。以前Songbook2の記事を書いた時点ではこんな形でCecil Corbelの新作が発売されるとは思いませんでしたね。主題歌の英語版も入っています。
いつものポップ色の強いアイリッシュベースの音ですが、やはりイメージアルバムということもあってか、全体的な音のまとまりが高くトータルアルバム的なものに仕上がっています。また、いままでのようにトラッドアレンジの曲がないのも特徴かもしれません。

以前書いたフランスの妖精のレーベル、Pikonosvenieの主催者とメールをしてたときに、お勧めのアルバムとしてCecil CorbelのSong book2をあげてもらったことがありました。それだけセシルって向こうでも知ってる人は知ってるタイプのアーチストではあります。
日本でもライブをするそうなので、またたくさんの人に知ってもらう機会になると思います。


posted by ささき at 23:12 | TrackBack(0) | ○ 音楽 : アルバム随想録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月09日

フェーズテックのHD-7Aインタビュー動画

フジヤさんのブログでフェーズテックHA-7Aに関する技術的なインタビューを動画で掲載しています。

http://avic.livedoor.biz/archives/51456445.html

なかなか濃い話を展開していますので、興味のある方はぜひ試聴ください。技術と製品へのこだわりという熱意が伝わってきます。細かいそうしたこだわりの積み重ねがあのような高品質の音になるのでしょうね。2/2の最後の方にアシンクロナス方式のUSB転送に関するキーのお話があります。
ヘッドホン祭でまた展示がありますので、そのときまたヘッドホンとの相性をみてはいかがでしょうか。
posted by ささき at 23:05 | TrackBack(0) | __→ USB DAC全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月07日

女性SSWの時代

ここ数年タワレコなんかにいくと、売り場のポップによくSSWという文字が書かれています。これはシンガーソングライターの略です。シンガーソングライターというと50-60年代からたくさんいるわけですが、最近わりと新感覚のそうしたアーチストが特に目立ってきているように思います。その多くが女性シンガーというのも面白い点です。
彼女らにはこの新しいSSWという略語が新鮮で似合っていると思います。ここでは何人か紹介してみます。

まず一度紹介したんですがカナダのジョラーヌ(Jorane)です。はじめのころはチェロとヴォイスを効果的につかうというのが特徴だったんですが、最近ではさらに多彩な音を出しています。

試聴はMyspaceで。
http://www.myspace.com/joranemusique1

またアルゼンチン出身のファナ・モリーナ(Juana Molina)もかなり特徴的で電子音を組み合わせたユニークな音世界を持っています。

試聴はMyspaceで。
http://www.myspace.com/juanamolina

     

この手で最近とても切れてるなあと思ったのはオーストラリアのSoap&Skinです。こちらもアコースティックとエレクトリックの入り混じった独自の世界観を持っています。個性的な音表現ではジョラーヌを思わせるけれども、歌唱自体はビョークを思わせるところがあります。
エレクトリカもちょっと入ってるけど、なかなかオリジナリティあふれるアーチストです。

試聴はMyspaceで。
http://www.myspace.com/soapandskin

面白いと思うのはこちらも一度紹介していますが、アメリカのカーキ・キングです。カーキ・キングはギター一本勝負のようなスタイルで出てきた人で、どちらかというといわばマイケル・ヘッジス的な人だったんですが、最近がらっとエレクトリックな方向に来て、上のようなSSWアーチストの仲間入りをしているということです。
下記のmyspaceのジャンルのところにもシューゲイズと書いていますが、シューゲイズというのは足元にあるエフェクタを見ながら(Gaze)演奏するタイプの人という意味です。

試聴はMyspaceで。
http://www.myspace.com/kakiking

      

実はこの記事を書こうと思ったきっかけは5月にスザンヌ・ヴェガがセルフカバーアルバムを発売するというニュースを読んだからです。
http://www.cdjournal.com/main/news/suzanne-vega/30272
スザンヌ・ヴェガというと日本でもCMで"Tom's diner"がよく流され聞いたことがある人も多いでしょう。海外の女性シンガーソングライターが注目されたって言うのは古くはジョーンバエズとかありますが、考えてみると新感覚という点ではスザンヌ・ヴェガあたりのように思います。
新アルバムでは上のリンクの中で試聴できますが、とてもシンプルで、時代も違う上で挙げたアーチストとは音自体はまったく異なっていますが、曲調と歌詞が皮相的な小児虐待をテーマとした"Luka"を聞くと新感覚という言葉が当てはまるようにも思えます。「夜中にうるさくてもなにも理由は聞かないで」と言う歌詞をあえて明るく歌い上げるというところに深みを感じます。



今回のセルフカバーは何枚かに分かれるようですが、Lukaの新しいバージョンは今の時代にどのように書き直されるのでしょうか。
http://www.suzannevega.com/

     

posted by ささき at 23:18 | TrackBack(0) | ○ 音楽 : アルバム随想録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月04日

千本桜にて

今年は開花後に急にまた寒くなったり、強風が吹いたりと、桜にとっては散々な年になってしまいました。
今年は小田急江ノ島線沿線の千本桜に行ってきました。ここは川の両岸にたくさんの桜並木が並んでいます。

3710.jpg    3753.jpg
EOS-1DsMkII, EF16-35/2.8L EF70-200/4L IS

3761.jpg      3810.jpg
EOS-1DsMkII, VK50Rソフト
posted by ささき at 19:44 | TrackBack(0) | ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする