Music TO GO!

2010年01月29日

iPadに想う

iPadも発表会の時には自分が思い描いていたものとは異なったのでネガティブなものがあったけれども、少しおいて冷静に整理してみるとこれはこれでいいか、と思えてきました。
はじめはiPhoneとはOSが違うんではないかと思ってたけど、それは自分が違うものであってほしいと固執していたせいかもしれないと考えてきました。考えを切り替えてみると、ただのデカイiPhoneという認識は合っていて、そこに意味があるということです。

パソコンとはパーソナルコンピューターのことで、個人のコンピューターということです。なにを当たり前なと言われるかもしれませんが、コンピューターの黎明では当たり前ではありませんでした。
もともとコンピューターというのは計算センターにひとつ大きいのがどかんとあって、ユーザーはそれを共有して使うというのがそもそもの形でした。そんな時代に世界ではじめてパーソナルコンピューティングというものを唱えたのがアランケイで、その理想として「ダイナブック」というものを仮定しました。
その彼がiPhoneを見てジョブズに言ったそうです。「これの8x5インチ版があれば世界を取れるよ」と。
http://gigaom.com/2010/01/26/alan-kay-with-the-tablet-apple-will-rule-the-world/
iPadはiPhoneと同じことをiPhoneができない表示領域の広さ、高速でスムーズな動作、物理キーボードで行うことができます。それはiPhoneを使ってやりたくてもできなかったことができるということです。それをIPS液晶や高性能A4プロセッサが支えて$500という内容にしては考えられない価格で提供しています。
つまりはiPad自体が新しいものというよりは、iPhoneで作られた新しい世界を補完するもの、ということになるのではないかと思います。

実際にiPhoneではアプリをはじめできることはかなりハイレベルなのですが、小ささゆえの限界というのもまたあると思います。ツールにしてもゲームにしても電車の中だけで使うのはもったいないので「家で使うiPhone」という考え方もあるかもしれません。

iPhoneという言葉をスマートフォンの製品名というよりは文化のジャンルとしての一般名詞として捉えることもできるでしょう。
かつてのNewtonがそれを目指したようにです。くしくもNewtonの製品名はMessage Padという名前だったわけですが、そのMessageがInternetになったというわけです。
(Newtonについて書いた記事はこちら)
http://vaiopocket.seesaa.net/article/46256961.html

一方でiPadで新しいのはやはりiBooksとiBook storeです。もしiPhoneのApp storeのように手軽に出版物が流通できるなら、わたしはいつも撮ってる流鏑馬の写真などをまとめてePub形式の写真集にして、ぜひアメリカ市場で売ってみたいですね。そうした夢をみることもできます。
(ただし米国以外ではiBooksはリリース未定のようです)

東芝に安易に使われてしまったダイナブックという名に関してはアランケイはいい顔をしなかったともいわれています。
アランケイは自らの論文"Personal Dynamic Media (1977)"にダイナブック(=Personal Dynamic Media)の条件について以下のように書いています。
「持ち運び可能で表示機能は少なくとも新聞の紙面より質が高くなければならない。オーディオ出力も同水準が必要である。原因と結果の間(反応の速さ)には感じ取れるほどの間があってはいけない。」(参考)
のちにその価格は$500以下でなければならないとも言ってます。

いま拡張現実=AR(Augmented Reality)という言葉が流行ってきています。
このAugmentという言葉を人間の知覚の拡張という意味でコンピューターの世界に導入したのは1963年のダグラスエンゲルバートの論文です。同時にエンゲルバートはいまのウインドウとかマウスになるものを提案しました。
コンピューターの世界は進歩が早いと言っても、実のところやっといまになって60年代とか70年代の理想を実現し始めたというわけです。

わたしが今思うのはiPadにならアランケイはダイナブックという言葉を与えてもいいというだろうか、ということです。
posted by ささき at 23:45 | TrackBack(0) | __→ iPod, iPhone, iPad | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月28日

Appleタブレット - iPad発表会

いまiPad発表会のネットライブ中継をリアルタイムで見てました。
http://twitter.com/music2go
わたしが期待していたのはiPhoneとMac、言い換えるとMID(あるいはスマートフォン)とパソコンの融合したものだったんですけど、iPadは大きなiPhoneというところに終始してしまったという点がちょっと残念ではあります。
USBもないと拡張性がないので使い方としては限られてしまいますね。この上でPhotoshopとかもそのまま使いたかったんですが、、

Appleが買収したPA Semi製らしき新チップでしっかりと性能を確保しつつ、チップなどの価格を内製で抑えたというのは最大のアドバンテージかもしれません。OS XのコアであるMachカーネルの移植性の良さを活かしているので、これは他のメーカーで同じようなことをやろうとしても無理でしょう。(iPhoneもそうです)
ただOS Xの構造的にはiPhoneとMacの融合したものも十分可能と思いますので、上の点はちょっと残念でした。やはり価格的なメリットも活かし電子出版とかKindle対抗のあたりにかなり焦点はあるように思えます。ただのブックリーダーよりは柔軟だということでしょうね。
ただiTunesやiWoksのようなアプリがそのまま入れるくらいのパワーはあるのでiPhoneとはまた別の進化もあるかもしれませんね。ここにあるようにアイコン自体をつまめるなどiPhoneとのサイズの違いも考えられてはいます。
あとは日本での入手も不明なので様子見、というところです。
あれ? そういえば今回One more thingってなかった?

ちなみにiPadのリンクは下記です。
http://www.apple.com/ipad/
posted by ささき at 04:59 | TrackBack(0) | __→ iPod, iPhone, iPad | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月25日

USB DACの変遷と課題 - おまけの機能からオーディオの主役へ

最近LINN DSなどDLNAネットワーク機器と並んでPCオーディオのキーのひとつになっているのはUSB入力のDACです。

udac1.jpg     proton1.jpg
Nuforce uDACとWavelength Proton

USB DACは目新しいものではありませんが、はじめはUSB入力はDACやアンプの付加機能的なものでした。また音質も期待されていませんでした。単にPCの楽曲が再生できればよいという、いわばおまけのための機能です。
しかし昨年2009年度のStereophile誌の年間ベスト賞を受賞したAyreのQB-9はUSB DACです。これはデジタル機材部門だけではなく、数百万円のアンプやスピーカーも含めたすべてのオーディオ機材の年間最優秀として選ばれたのです。
http://stereophile.com/features/istereophileis_products_of_2009/index8.html

これはLINNのCDプレーヤー生産停止と並んで昨年2009年度を代表する出来事だったと思います。そこに至る流れをPCとDACをつなぐUSBレシーバー(デバイス側の受け取りチップ)という観点からまとめて見ました。

(ちなみに本稿は代表的なBurr Brown系のチップについての流れですが、TI/BB以外にもUSBレシーバーはありますので念のため)

1. 初期のUSB DAC - PCM2700系の時代

USB DACの初期のUSBレシーバーの代表的なチップはTI(Burr Brown)のPCM2700系のチップでした。これはひとつにはUSBレシーバーの機能とともにDACがワンチップで内蔵されているという便利さにあります。
USBの信号を受け取るだけのはずのUSBレシーバーチップにそもそもDACがついているというのは、WindowsがUSBをサポート始めた当時のバーブラウンがUSB市場に打って出るための戦略的なものだそうです。

*PCM2702
これはDACが内蔵されているので、手軽にUSBのデジタル信号からアナログのオーディオ出力を取り出すことができます。これにより安価で小型のUSB DACが可能になりました。
しかし、さすがにUSBレシーバーにおまけについているDACなので、音質的にも限られています。またワンチップだとジッターを取り除くための機能を介在させる余地がありません。

*PCM2704以降
DACとともにSPDIF変換機能が付きました。これを使うとPCM2704自体ではDA変換をせずに、いったんSPDIFにして別の本格的なDACチップに渡してそちらでアナログにすることで高音質化がはかれます。
また、USBレシーバーとDACの間にジッターリダクションのためにASRCなどを行うICを介在させる余地も生まれます。

*PCM2706以降
I2Sをサポートしました。I2Sはクロック信号を分離できるためにSPDIFよりも有利なDACチップへのインターフェースとして働きます。このため、より高品質にDACチップまでデータを渡すことができます。

これら2700系はUSB DACの普及に役立ちましたが、同時にUSB DACは低価格向けとか音が良くないという悪評も生んでしまいました。
初期のUSB DACはオーディオ機材というよりPCの周辺機器としての考え方であったでしょう。それはオーディオ趣味という視点から見たときに受け入れられません。
しかし、USB DACをPCの周辺機器というよりも、オーディオ機器のソース機材であるという考え方をしたときに変化がうまれました。
これがいまのPCオーディオの考え方であると言えるかもしれません。ハイエンド機器の口として高品質なソースデータを供給する必要が出てきたからです。


2. USB DACのハイサンプリングへの道

PCM2700系の問題はネイティブで48/16が最大であるということです。
USBレシーバー以後にDACに入る前に88.2など高いサンプルレートに再サンプリングする手もありますが、これでは補完になってしまうので、ソースがハイサンプリングであるというメリットを生かせません。このように2700系がベースではUSBで受けるところがボトルネックになるため、ハイサンプリング時代のソースに対応できません。
またPC側のプレーヤーで88.2とか96kHzに再サンプリングしても無駄になってしまいます。

*TAS1020B
そこで出てきたのがTAS1020BというUSBレシーバーチップです。
2700系との違いは内蔵DACはないけれども、内部にマイクロプロセッサがあるのでその動作をプログラムして変更することが可能であるということです。これでUSBを受け取る振る舞いをプログラムを書いて制御することができるようになりました。2700ではそれがハードで固定なので48/16以上に対応できません。
これはレシーバー側で行うことなので、ドライバーは普通の標準ドライバーですむため余分なインストールは不要という利点もあります。

しかしこれはそう簡単ではないようです。
まず成功させたのはDACportのところで書いたようにCEntranceがTIから委託を受けてAdaptiveモードで実現をさせました。これはライセンスされてBenchmark、Lavry、PS Audio、Belcanto、Empiricalなどで使われています。これについてはDACportの項をご覧ください。

もうひとつはProtonのところで書いたようにWavelengthです。WavelengthのGordonさんはAsync転送でそれを実現させて、AyreはそのライセンスによりQB-9の成功を導きました。Async転送についてはProtonの項をご覧ください。

たぶんオーディオやっている人ならその多くはUSBとSPDIFのどちらかといわれれば、間違いなくSPDIFの方を選ぶでしょう。
わたしもGordonさんに「Protonがこれだけいいなら、Async方式のUSB-SPDIFコンバーターはすごいんでしょうね」と聞いたら、あっさりと「SPDIFにしたら音質落ちるよ、Async USB転送で直にDACに入れるのが一番良い」と言われました。それがいまのUSBの力です。

ただし公平に書くと、CEntranceのGoodmanさんはAsyncだから一概にAdaptiveよりよいわけではないと反論しています。つまりPC側のクロックを使おうとDAC側のクロックを使おうと、USBの転送自体がPC(OS)のバス占有の不確定さによって不安定であり、それによるジッターは避けられないということです。前にAsyncではDAC側にPCがあわせると書きましたが、かならずしもそうはならないということでしょうか。
WavelengthもCEntranceもUSBオーディオについては世界で一番知見があるので、私がどちらが良いと口を挟める余地はありません。ただ言えるのは、AsyncとかAdaptiveという前に重要なのは実際のプログラムコードであるということです。単にTAS1020BがAsyncモードで動作するとか、Adaptiveで動作するとか、それ自体ではなく、GordonさんやGoodmanさんの書いたプログラムが優れているという点です。それゆえ他のメーカーはそれをライセンスしているわけです。
いまの状況としてはAdaptive方式はTIの推奨として多くのメーカーに採用され、Async方式はQB-9の成功に刺激されてとくに今年のCESを見ると採用メーカーが増えてきているようです。

これらにより高性能なオーディオファイル品質のDAC機器がUSBの口を持ち、ハイサンプリングソースにも対応できるようになりました。
しかしまだ問題は残ります。96/24の壁です。


3. TAS1020Bの限界と96/24の壁

TAS1020Bで48/16は突破できましたが、96/24は突破することができません。この大きな理由はTAS1020BがUSB1.1で動作しているからのようです。USB2.0ではありません。
そのためUSB1.1の細い口に処理限界が生じるようです。たぶんこれがGordonさんの指摘した「96/24はUSB規格の問題ではなく、製品としてのチップの問題である」ということだと思います。

そこで96/24を突破するには標準ドライバーではなく、カスタムドライバーが必要ということです。これは互換性やバグの問題を生じてしまいます。
ただしこれはTIだけを責めるわけにはいきません。TAS1020Bも新しいチップというわけではないようですが、USBの周辺についても少し説明が必要です。

USBデバイスを差しても特にドライバーのインストールもなく使用できるのはデバイスの種類に応じた標準ドライバーがあらかじめOSで用意されているからです。
このデバイスの種類をクラスといいます。たとえばハードディスクをつなぐときのマスストレージクラスなんかはよく聞くでしょう。他にもいくつかのクラスがあります。それらに共通して使える標準ドライバーをクラスドライバーとも言います。
オーディオにはUSB Audio Classというクラスがあり、USB.orgで規格化されています。ところがUSB自体については2.0は当たり前でそろそろ3.0に移ろうとかという時に、USB Audio Classについては、USB Audio Class 2.0が制定されたのはつい昨年(2009年)の5月です。それまでは1998年に制定されたUSB Audio Class 1.0が生きてきたわけです。

つまりUSBが新しい3.0に移行しようというこのときにも、オーディオの世界はまだ古い基準で動いているということです。ちなみにスペックに"USB Full Speed対応"とある場合は速度は早いように思えますが、1.1動作をしているということです。この辺はカタログマジックなのですが、USB2.0であれば"Hi Speed"です。(3.0は"Super Speed")

USBの前身というとシリアルインターフェースですが、これは低速デバイス接続の代名詞でした。
いずれにせよマウスやハードディスクなどでも使う汎用シリアルインターフェースのUSBをハイエンドオーディオのデータ受け渡しに使うという考え方に周辺までもが付いていっていないということは事実だと思います。
ハードウエアのみならず、ソフトウエアのプログラムコードとも両方工夫されていることがUSB機器のポイントと前に書きましたが、つまりはUSBについては与えられたままではハイエンドオーディオについてあまり考慮されていないので、それなりの工夫しないといけないということですね。

dacport4.jpg
DACportとUMPC

4. USBオーディオの今後

今年はUSB3.0元年となると思いますが、ことオーディオ分野ではUSB3.0がでたとしても改善がもたらされるかということについてははっきりとは言えません。バスの転送速度はあがりますが、対応するチップでないとそれを生かせません。
あきらかなプラスは給電能力があがるということで、これはDACportみたいに電力がほしいアンプには良いでしょう。

また別の課題もあります。
USBにしろ、SPDIFにしろ、こうしたシリアル転送方式をオーディオで使う時の問題は転送速度よりもむしろクロックと音楽データを一本の線で混ぜて送るという点にあると思います。ふたつの情報を混ぜるためには加工して符号化し、それをまた加工して戻す必要があります。これでジッターが増大します。これは前にLINNのNumerikのときにクロックリカバリーのところで書いた問題です。
PS AudioはHDMIでクロックとデータを別にI2Sで送る方法を提案してPerfectWave Transportで実現させ、また公開もしています。そしてこの方式に追随するメーカーも表れています。今後はこうした点も考慮が必要です。

もちろんUSBの有利な点はスペックよりも、いうまでもなくすべてのPCに等しく装備されているという点です。
FirewireやHDMIはすべてのPCで装備されているわけではありませんが、USBならばすべてのPC(そしてMac)で装備されています。カードスロットも不要でカバーを開ける必要もありません。USBを装備しているというのは簡単で汎用なオーディオインターフェースを持っているということと同じです。

今年のCESで出展されたResolution AudioのPont neuf/CantataシステムはUSBとネットワークの世界を融合するブリッジ製品を提案しています。これはちょっと考えられませんでしたが、今後もこうした進歩的なデバイスが出てくるかもしれません。
おそらくはUSBオーディオというくくり自体があいまいになる時代もやがて来るかもしれませんが、それはまた別の話です。

いずれにせよ普通のPCがハイエンドオーディオのラックに並べられるということを10年前に想像しえた人は少ないでしょう。そもそもPCをハイエンドオーディオに使うという発想がだれにもなかったという点がUSBの問題と言えるのかもしれません。それをいま駆け足で追いつこうとしているわけです。

「USBオーディオ」という言葉は古くからあったようでいて、実はその言葉の意味するところは新しい試みであるという考え方の変化が求められているのではないでしょうか。
posted by ささき at 23:15 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ最新技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月20日

オーディオファイル向けミュージックプレーヤー(3) iZotope OzoneMP

OzoneMPは正確には単体のアプリではなく、Winampのプラグインです(Win Media Player用もあります)。
ただその機能範囲も広く、かなり大きく音を変えるのでミュージックプレーヤーとして紹介します。iTunesに対するAmmaraのような存在ともいえますが、Ammaraのように再生エンジン自体を挿げ替えるものではなく、基本的にはDSPとかイコライザーに属するソフトだと思います。

ozone0.gif

OzoneMPはプロオーディオエンジニアリング用のソフトウエアを開発しているiZotope社がコンシューマー用に開発したソフトウェアです。デモ版は無料で使うことができますが、フルバージョンは$39です。無料版は限られたプリセットだけが使え、下に書いているような調整はできません。(画像は有料版のものです)
ホームページはこちらです。
http://www.izotope.com/products/audio/media/ozone.html

Ozone MPのユニークな点は仮想的なアナログの真空管アンプをシミュレーションして、その音鳴りをチューニングしていくという考え方です。
この考えを使うと普通のイコライザーに比べて音の微妙な調子を感覚的にチューニングできます。たとえば、単に100Hzの音を上下させるというのではなく、低域に「厚み」を少し加えたまま、「量感」は少し押さえ目にする、など実際に聞きながらフィードバックして調整ができます。またウォーム感や柔らかさなどの感覚的な調整もできますし、パワーをかけたときに出る真空管特有のゆがみ(心地よいほうに働く)もシミュレートされているとのこと。
たとえばクイックスタートでは、「高域の輝き感(sparkle)を加えるには」、「厚みのある音(fuller)にするには」、「空気感(airly)を出すには」、「きつさ(Harsh)を取るには」
など音質のレビューで使うような言葉を使用して感覚的に調整を行う方法が示されています。
また、ルームシミュレーションという機能で、スピーカー間隔を変えたり、デッドやライブなどルームアコースティックを変えるようなイメージでもイコライジングができます。

ozone5.gif   ozone4.gif   ozone3.gif
左から真空管イコライザー、ルームシミュレーター、真空管アンプ設定(低域補正画面)

さらに細かく指定を行うことができますが、やや複雑になってきます。あるパラメータと別のパラメータの間に相互関係があったりするので下手にいじると音がおかしくなったりと、使いこなしはそれなりに大変です。ただ聴きながら調整ができるので、ここは試行錯誤というところでしょう。
またプリセットも豊富で、ジャンル別どころか、アーチスト向けの設定がすでに多数用意されています。これらはWinampのプレイリストと紐付けができるので、曲ごとに使用するパラメーターセットを自動で変えることができます。

ozone2.gif   ozone1.gif
左はプリセットの一部、右はアーチスト設定のごく一部

プリセットのいくつかは音が変わりすぎていわゆるDSPくさくなりますが、うまくやると自然に音の厚みを増す方向でオーディオ的に使えると思います。
これはなかなか気に入っていてWinampでは標準で使っていて、foobar2kとは区別して使い分けています。

DSPというとあまりよい印象はないかもしれませんが、一般的に売られているハードについているものはメーカーが決めたものなので万人にはあわないかもしれません。しかしPC上ではこうして自分の好みに応じて自在に変更ができます。この辺は面白い使い方ができそうです。
posted by ささき at 21:00 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月18日

「PCオーディオ展」(仮)開催予定 !

中野のヘッドホン祭もすっかり定着してきました。
ヘッドホン祭のよいところのひとつはテーマがはっきりしたオーディオショウであるというところだと思います。ヘッドホンって最近はバランスやらリケーブルやら多種多様なものが出ていますが、こうした統一性のあるオーディオショウがあることでひとつユーザー側としてもまとまりのある流れとして見ることができると思います。

一方で最近注目されているPCオーディオでも、やはり多種多様な製品がたくさん出てきて、ユーザーもわけ分からん状態になってると思いますし、PCの設定など普通のオーディオファンにとって分かりにくいでしょう。
もしPCオーディオでもやはりテーマのはっきりしたオーディオショウがあれば、ユーザーとしてもわかりやすいし、そうした流れをまとめていくことができるのではないかと思います。

そこで今年新しい試みとして「PCオーディオ展(仮)」が開催される予定です !
http://avic.livedoor.biz/archives/51372660.html

詳細はまた追って明らかになると思いますが、ヘッドホン祭がそうだったようにはじめは少しずつという形になるのではないかとは思います。
わたしも最近書いてる怪しいのをもって参加する予定です。

普通のオーディオショウだと高級なCDプレーヤーがずらりと並べられていて別世界という感じですが、PCがソース機材ならばみな家に帰っても同じ音がだせるという期待感が持てるように思います。
ハイサンプリング・ハイエンドオーディオと融合させて音を突き詰めたり、デスクトップで文書を書いたりネットしながら高音質を楽しんだりと、いろんなかたちがあると思います。
またこの試みを通していろいろと発見して行きたいですね。
posted by ささき at 22:24 | TrackBack(0) | ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

連弾レボリューション - ジュメル

この週末タワレコでピアノ連弾デュオのジュメルのミニコンサートを見てきました。ジュメルというのは双子の意味なんだそうですが、ジャケットをみての通り、一卵性双生児の姉妹による連弾デュオです。
この一卵性の双子による連弾ってまさにぴったりの素材で、まるであのマナカナの息のあったハモりの感じでピアノ弾いてるようです。(マナカナも題名のない音楽会に出てましたが)
一音目からぴったり合うのってどういうはいり方なんだって思いますね。

新人アーチストだとクロスオーバー的なオリジナル曲やポップのカバー曲なんかが選ばれることも多いと思いますが、ジュメルの曲は全てもとからあったクラシックの連弾のための曲です。
結婚行進曲の連弾も珍しいですけど、奇をてらったわけではなく、もともとメンデルスゾーン自身が書いた連弾のためのスコアだそうです。東風も坂本龍一自身が書いていたものとのこと。
双子による連弾という新奇さを求めたわけではなく、きわめてストレートにその良さを訴求しています。

一台なのにアンサンブルみたいにも感じられますが、むしろ一台のピアノからこんなに重厚で豊かな響きが出るって言う新鮮な驚きがあります。一人のピアニストが出せる音の2倍の音の数が一台のピアノの中で共鳴してより複雑な音をかもし出しているんでしょうか。二人で二台のピアノをひいてもこういう音は出ないと思います。
キャッチフレーズは1+1=10という二進数みたいなものですけど、まさにいい得て妙という感じです。
ジュメルはレフレールなどの連弾のかっこよさとはまた違った音の魅力がありますね。


posted by ささき at 00:03 | TrackBack(0) | ○ 音楽 : アルバム随想録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月17日

Arrietty's Song - セシル・コルベル

しばらく前にCecil Corbel(セシル・コルベル)のSong Book2を紹介しました。こちらの記事です。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/112493158.html
このときにSong Book1も購入しようとしたんですが、入手困難でした。
海外のサイトでもなかったのでもう絶版かとおもってたんですが、この週末タワーレコードに行ってみたところ多数入荷しているのを見つけました。

これは理由があきらかなんですが、宮ア駿が企画・脚本を担当する今年のジブリアニメ「借り暮らしのアルエッティ」の主題歌にこのセシル・コルベルが抜擢されているからです。セシル・コルベルって知ってる人は知ってるけれども、エンヤとかケルティックウーマンのように一般的とはとても言えないのでちょっと驚きです。

借り暮らしのアルエッティの公式ページはこちらです。「床下の小人たち」が原作となっています。
http://www.karigurashi.jp/index.html
主題歌はiTunesで配信されています。
http://itunes.apple.com/jp/album/arriettys-song-single/id344062057
これさっそくダウンロードしてみましたが、日本語で歌っているのでこれもびっくりします。はじめブルトン語で歌っているのかと思ってしまいました(^^
あわせてこちらのリンクでベスト盤もiTunesで発売されているので試聴はそちらでどうぞ。
http://itunes.apple.com/jp/album/the-cecile-corbel-collection/id322956517
セシル・コルベルはトラッドと言ってもポップ色が強いので、とても聴きやすいと思います。独特の甘い声も特徴的ですね。1曲目のMaryとか6曲目のSans Faire un Bruitなんかがおすすめです。
これでワールド系の音楽に興味を持ったら、下記のリンクのPikonosvenieもチェックしてみてください。セシル・コルベルも参加しています。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/112958381.html

実はもう一つ驚いてるのが、今年のNHK大河ドラマの「龍馬伝」の主題歌なんですが、これを歌ってるのがなんとあのデッドカンダンスのLisa Gerrard(リサジェラルド)です。これも発表されたときに驚いたんでtwitterには書いてたんですが、「坂の上の雲」のサラブライトマンはともかく、ゴシックレーベル始祖である4ADの顔とも言えるリサジェラルドがNHKのドラマ主題歌を歌うというのはちょっと考えられませんでした。
曲もなかなか壮大で良いものですが、作曲は佐藤直紀というサントラ作家が担当しています。ただ実際に聞いてみると随所でリサジェラルドがアレンジしたと思われるところがあるように思えます。

彼女は近年映画のサントラを多く手がけていて、おそらくはデッドカンダンスの筋よりは「グラディエーター」のサントラあたりから感化されたとは思いますが、リサジェラルドを作曲でなくヴォーカルで使うという配材には拍手したくなりますね。
Dead Can Danceの代表的なアルバムで、高音質リマスター盤で知られるあのMobile Fidelity社がオーディオファイル向けとしてリマスターしたのがこちらの"The Serpent’s Egg"(リマスター)です。
http://itunes.apple.com/jp/album/id277714337
冒頭曲のヴォーカルを聴くだけでリサジェラルドの持ち味の雰囲気が伝わってくるでしょう。下記Amazonリンクは彼女がソロになってからのベスト盤です。

リサジェラルドもセシルコルベルもかなりマニアックなところの人たちなのに、宮崎アニメとかNHK大河ドラマとか、こうメジャーなところにぽんと出てくるのはちょっと意外に思えました。

     




posted by ささき at 10:30 | TrackBack(0) | ○ 音楽 : アルバム随想録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月16日

Jerry Harvey氏によるJH16のコメント

先の記事ではHeadfiでのJudeさんの書き込みでしたが、JH16に関するJerry Harvey氏のアナウンスはFacebookの方に出てたようですね。下記にJerry氏自身が書いたJH16に関する興味深いコメントが乗っています。
http://www.facebook.com/note.php?note_id=258462062282
これによるとJH16はJH13を音質的に凌駕するものを狙ったのではなく、異なるミュージシャンのためのものであるということです。というのはライブでは通常のマスターレコーディングよりも低域をより強調させて聴く必要があるので(ボリュームをあげすぎてディストーションを起こさないために)headroomを稼ぐ必要があり、そのために低域をあらかじめ加えたJH16であると。JH13とJH16は音的には似ていてJH13を現時点で超えるのは難しいと書いてます。
このheadroomを稼ぐというのは前に書いたように2x3ドライバーを採用したJH13の基本的な設計方針でもありますが、JH16はJH13の正常進化系というよりは、バリアントと言った方が良いかもしれません。

なかなか良心的なコメントです。ハイエンドカスタム戦争と言っても周りが騒いでるだけかと、ちょっと反省しますね。
posted by ささき at 12:35 | TrackBack(0) | __→ JH13, JH16 カスタムIEM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Jerryの逆襲、JH16 pro登場!

UE18のスレッドで噂に登っていたと思ったら、あっというまにアナウンス(というかJudeさんの書き込み)がありました。Jerry Harveyの新作にして8ドライバーのJH16 proです。

http://www.head-fi.org/forums/f103/jh16-pro-jh-audio-announces-jh-audio-jh16-pro-custom-ear-monitor-466764/

タイミング的にはあきらかにUE18にぶつけたようにも思われますが、製作は以前からなされていて、主にツアーミュージシャン用に設計されたということです。こちらはストレートに3Wayで、ハイが2ドライバー・1ユニット、ミッドが2ドライバー・1ユニット、ロウが4ドライバー・2ユニットです。これもUE18同様にトリプルボア(三穴)を採用しているようです。
こちらは$1149と良心的な(?)価格で3月に登場とのこと。

Judeさんもまだプロトタイプを入手してないということですが、聞くところによるとJH13とは音がやや異なり低域強調ということです。
ただしまだチューニングの途中であり、なんとなく最終的には正確系を目指すための手段として低域強調を用いるようにも思えるので、おのずとUEの音とは異なってくるかもしれませんね。

仁義なきこのハイエンドカスタムIEMの抗争、さて困る。
耳元の悪魔によると「シェルが大事とは言ってもやはり中身、JH13の音がいいなら、正常進化風のこっちがいいんじゃない?」と言ってます。
1350+1149=...頭がくらくらと。サイコロ振って決めよう(笑)
posted by ささき at 11:46 | TrackBack(0) | __→ JH13, JH16 カスタムIEM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月15日

CES 2010 (3) CESとPCオーディオ

CES 2010も終わりましたが、今回はレポートを読むと、デモに使うソース機器がCDプレーヤーではなくPCを使うブースが多かったというレポートが目を引きました。そうした点が今年のポイントのひとつかもしれません。

PCオーディオ的な側面は下記のComputer Audiophileのレポートが興味深いですね。
http://www.computeraudiophile.com/content/CES-2010-Notes
やはりUSBでのAync転送が増えたと書いてます。とくにMBLの方式が興味深いとあります。詳細はちょっとわかりませんが、この方式もまだまだ進化が見られそうです。

それと驚きはResolution Audioのシステムです。
http://www.resolutionaudio.com/
まずこのPont Nerfですが、これはなんとUSB->ネットワークコンバーターです。
http://blog.stereophile.com/ces2010/resolution_audio_pont_neuf/
USB-ネットワークブリッジと呼んだ方が正しいのでしょう。
これは5mしか伸びないUSB接続をはるか先まで伸ばせます。ただしいまのところ同じResolution audioのCantataというサーバーとのみ接続ができるようです。PontはUSBデバイスとしてAsync転送をサポートしています。

こちらはCantataです。Pont nerfでCantataまでつないだら、ここから以降はuPnPが使えるのでDLNAの世界になります。
http://blog.stereophile.com/ces2010/resolution_audio_cantata_music_center/

これはもしかするとPont NerfをUSBに接続したPCからはネットワーク上のDLNAサーバー(Cantata)がUSBオーディオデバイスとして見えるということではないでしょうか??
言い換えるとPCでuPnPプロトコルやuPnP対応ソフトがなくても、Pontがあればネットワーク上のDLNAサーバーに、普通のミュージックプレーヤーからUSB DAC感覚で手軽に再生ができるということになりますね!
これってすごいことのような気がします。いままでPCオーディオはUSB DACとDLNAネットワークがふたつの大きな軸と思っていましたが、これはその二つを融合しようとしているように見えます。
PCオーディオってまだまだ進化しますね!
posted by ささき at 20:18 | TrackBack(0) | ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

UE18に悩む

ええ、悩んでるのは買うかどうかではなくオプションですが(笑)

いまよく使っているのはJH13+Hifiman801です。JH13の音的には申し分ないですが、最大の問題はシェルの造形だと思います。いままでいろいろカスタムをやってきましたが、JH13のシェルの造形はUE11にとても及びません。フィット自体は須山さんのとこが一番うまいと思いますが、UEのカスタムペイントも含めたサービスや、三次元的な造形、装着しやすさなどはさすがに老舗です。
JHAはよくわかりませんが、フロリダという土地柄を考えると地元の補聴器屋さんとタイアップしているように推測してます。それでもFreQよりはずっと良いですが、音性能に対してシェルがちょっと残念ですね。やはりカスタムでシェルは重要です。
JH13と同じくらいの音性能でシェルはUE、、と耳元の悪魔にささやかれたら選択の余地はなくなりました(何匹悪魔が住んでるんだという話もありますが)。

ペイントも考えますね。UE11のときはキャンペーンで無料だったのでやったんですが今回はそういうのはないようです。
ただJH13のときは見るからにシェルがいまひとつだったので、危ない橋を渡したくないのでペイントは取らなかったんですが、UEならいいかなとも思います。
わたしがUE11でやったのはチタニウムプレートですが、チタニウムプレートに関しては黒のエッチングのみが指定できたと思います。ですので絵をいれるにしてもエッチングでできるシンプルなものがよさそうですね。エッチングはペイントに比べて高級感があります。(*ただカスタムギャラリーを見ているとチタニウムプレートの上塗りのラッカーにペイントするというのもあるようです)
あとはUE11のときの新色のElectric Blueもよさそうですね。

ちなみに$50追加のambientオプションとは、穴を開けて周囲の音を少し聞こえるようにするためのものです。26dB削減から12dB削減になります。
これはカスタムに慣れてない人とか、ステージの音を聞きたい場合のものですが、Headfierでもこちらを好むという人もいます。これはUE11のころからありましたが、このときははじめからの選択ではなく、UEに頼むという形だったと思います。これは後でふさぐこともできるようです。
わたしは電車で使うのでこれは取りません。でも頼めば乗り越すこともありませんが。。

耳型については二年半で自分の耳が変わるということもあるかもしれないけど、もしそうなら当時作ったUE11は装着できないはずですよね。それはないので、問題は耳型の経年劣化ですね。
*その後問い合わせでUEでは耳型から取った型(cast)で保存しているので、耳型自体の劣化は関係ないということがわかりました。

追加情報ですが、下記のロジクールのブログによると、UE18はCESではなくNAMMで発表されているようです。これはNAMMが開催されているのがアナハイムで、UE本社のアーバインから近いからだと思います。
http://blog.logitech.com/2010/01/14/born-today-for-music-royalty-the-ultimate-ears-18-pro/

このロジクールのブログではUE18は4Wayとかかれてますね。昨日のJudeさんの中でも4Wayという記述はあったんですが、勘違いしているのかと思ってました。
2x3ユニットで4Wayって分かりにくいですね。JH13だと高中低のそれぞれに2つのユニットが使われているんですが、これは同じクロスオーバーの帯域から同じ音をだしているということです。UE18ではどれかひとつが、スタガード構成のユニットかもしれません。JBLのスピーカーなんかは二つある同じウーファーでそれぞれクロスオーバーを変えるということをやってます。それに近いものではないかとも推測してます。ただこの場合はtrue 4wayとは言わないかもしれません。
どれかひとつが単に2wayユニットかもしれませんが、ちょっと分からないですね。

またここではUE1というタイプも発表されています。こちらは片耳用で録音モニター用のようですけど驚きの1シェルにLRそれぞれ2Wayの4ドライバー入ってます。またケーブルももちろんLR統合タイプです。
二組買って、左右別々の音楽を聴くという聖徳太子も真っ青の楽しみ方もあるかもしれません(^^
posted by ささき at 20:03 | TrackBack(0) | __→ UE 11, UE18 カスタムIEM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月14日

UEの新フラッグシップ UE18 pro登場 !

とうとうというか、UE11の上を行く新しいカスタムIEMにしてUEの新たなフラッグシップとなるUE18 proが登場しました。6ドライバーです。
Ultimate Earsのホームページでも正式に発表されています。
http://www.ultimateears.com/_ultimateears/store/custom/ue18pro.php

Judeさんの記事に出てますが、ケーブルもこれまでとは変わっているようです。二月発売ですが、でも$1350って。。円高のうちに決断が必要のようですね。
21ohmということでUE11よりは高いしまった音が期待できます。高いほうは18kHzまでなのでJH13の20kHzには届いていませんが、ここは測り方にもよるのでなんとも。

こちらにHeadFiの管理者であるJudeさんの記事があります。音についてはこちらで少し推し量ることができます。
http://www.head-fi.org/forums/f103/ue18-pro-ultimate-ears-announces-their-new-flagship-custom-iem-466466/

コードネームはUE Zと呼ばれていたということで、このときにJudeさんが例によってベータテスターとして呼ばれたということです。
開発中のものですが、UE Z(UE18のプロトタイプ)は、なんとなくUE11の音傾向を引き継いでいるように思えますね。Judeさんも"UE11 MkIII"と呼んでます。MkIIIというのはMkIIをスキップしたくらいUE11から進歩が見られるから、ということのようです。
低域は強調されてますがUE11ほどではないとのことで、中域はスムーズで音楽的なようでこの辺はUE11の引継ぎでしょうか、そして高域がとくにJudeさんが気に入った向上の見られたところだそうです。

JudeさんはJH13とUE18は違うので比較は興味深いと言ってますね。UE18の方がJH13よりも低域(midbass)は強調されているということで、UE18はJH13よりも前に出るタイプの音でより厚みが感じられるとのこと。高域はどちらもいいけど、JH13の方が低域と中域がフラットに出ているので、相対的に高域はJH13の方がはっきりとしているようですね。
JH13の方がUE18よりもニュートラルで「オーディオファイル向き」の音でUE18はウォーム感が感じられるということです。これはUE11の傾向を顕著に引きついているように思えます。わたしもUE11とJH13の両方持ってますが、これらのことからなんとなく音が分かります。
これまでは単にJH13の方がUEよりも技術的にも優れているように思えてたけど、UE18の登場でギャップは縮まり、単に好みの問題になったように思えるとのこと。

6ドライバーですがUEのページを見るとJH13のように2x3Wayというように見て取れます。
http://www.ultimateears.com/_ultimateears/store/custom/ue18pro_features.php
Jerry HarveyのJH11はもし彼がそのままUEにいたらUE11もそうなったのではないか、という音だそうですが、おそらくJH系はJerry Harvey時代のUE10の系統を継いでいるのだと思います。UEはUEのいまの音があるということでしょう。そうすると逆にUE18はJH13に対してのUEの回答という感じなのでしょうか?
ちょっと興味は高まります。JH13の低域を少し強調して、中域はもっと音楽的にというと、それはそれで魅力的です。

二年前の耳型まだつかえるかな?
posted by ささき at 22:38 | TrackBack(0) | __→ UE 11, UE18 カスタムIEM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月13日

風の中のマリア - 百田尚樹

最近は家でも電車でも音楽を聴くのがメインになってくると、本を読んだりする時間はちょっと減ってきました。
そこで積読がかなりの状態になってきたので本を買うというのは控えているんですが、図書館から予約してた本が借りられるようになったという連絡が来ました。人気の本なのでずいぶん待ってましたが忘れたころにやってきました。次の人もつまっているのでこれはすぐに読まねばなりません。
書名は「風の中のマリア」です。
主人公のマリアはオオスズメバチ、舞台はとある日本の山野です。これはマリアという一匹のオオスズメバチを通して、その働き蜂としての「人生」を描いた物語です。

もし今風に女性が主人公の小説なら恋に仕事に悩んで、というパターンかもしれませんが、マリアはそうしたいとまもなく、ひたすら子供たちの生活と巣の繁栄のために必死で野山を飛び続けます。
なぜならマリアは30日しか生きることはできないからです。
働き蜂は余分な乳酸を作らずに直接脂肪を燃焼できるので、人間のように筋肉疲労を起こさずに驚くほど動き回れるそうです。しかしこれは別の側面もあります。つまり実際は疲労しているのにそれを感じないということです。そのためダメージは蓄積されていって、本来一年は生きられるはずの寿命を縮めているのです。

そうして体をすり減らしてまで働くのですが、実際は30日も生きられません。戦士としての働き蜂はその過酷な戦いで一週間で1/3が死に、二週間で半分、三週間後の生存率は約一割となるそうです。
そして秋に生まれたマリアにとっては、食べ物に恵まれていた夏という季節はもう伝え聞く伝説のなかの世界でしかありません。シジミチョウのように着飾って恋にだけ生きる生き方があるのを知りながらも、今に生まれ今を戦士として与えられた仕事にひたすら生きていきます。それが力強く読むものに訴えかけてきます。

この小説が興味深いのは、ハチの生態を知るという側面もあることですが、背景にきちんとした進化論的なモデルがあることも特徴的です。
単一の女王+多数の子をうまない働き蜂というシステムは、普通の動物が父か母かの約50%の自分の遺伝子を子に残せるのに対して、75%という高い率での自分の遺伝子を残すことが可能であるということです。
これはつまり自分を犠牲にしながら、集団の存続と子どもたちのために働くという、進化論における利他的行動をモデル化した小説とも言えます。後で解説がありますが、ドーキンス的な遺伝子を中心にした進化論の考え方です。
また日本の里山から奥山での生態系もリアルに描かれています。


昆虫が主人公というと子どもの本かと思うかも知れません。しかし、ここには迷子のハチが親を探して冒険を繰り広げるというようなプロットはありません。少年と昆虫の心温まるふれあいもありません。自分の与えられた役割りを見つめ、勤めを果たして行くマリアの「人生」が克明に描かれていくだけです。
そこには弱肉強食の冷たく壮絶な世界がありますが、マリアはそれを受け入れていきます。自分のためではなく、子供たちと自分が属する組織のために。
これは大人でなければ理解できないでしょう。それがこの小説が支持されている理由だと思います。



posted by ささき at 21:09 | TrackBack(0) | ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月10日

冬牡丹の季節

いつも一年のはじまりはまずこの冬牡丹を撮ることで始まります。
冬は枯れた季節ですがこうして彩りもあります。

3630.jpg     3604.jpg
EOS-1DsMkII, EF135/2.8 Soft

3556.jpg     3529.jpg
EOS-1DsMkII, EF135/2.8 Soft

今回は新型100マクロを使用してマクロらしい写真を撮ってみました。
これでだいたい1:1.5くらいです。寺社や牡丹園のように混むところはたいてい三脚禁止なので手ブレ補正付きのマクロは重宝するでしょう。

3547.jpg     3527.jpg
EOS-1DsMkII, EF100/2.8 Macro IS L

撮っていたら梅が咲いているのも見つけました。
冬来たりなば春遠からじというところですね。
posted by ささき at 23:27 | TrackBack(0) | ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

CES 2010 (2)

CES 2010でのヘッドホン・イヤホンなどですが、
まずB&WのアナウンスされていたP-5ヘッドホンが展示されてます。
それとPC用のデスクトップスピーカーが発表されています。
http://www.ipodnn.com/articles/10/01/07/bw.shows.p5.headphones.mm.1.speakers.at.ces/
P-5はこちらに使用レポートもあります。
http://www.trustedreviews.com/mp3/news/2010/01/08/CES-2010--Bowers---Wilkins-P5-Headphones-Hands-On/p1
P-5は会場の喧騒の中でも遮音性が高く、強調感のすくない自然な音のようです。またケーブルは着脱式でiPhoneなどのマイク付きのケーブルと、高音質を狙ったケーブルの二種類がついてくるようです。
一月末くらいに出てくるようです。

PCスピーカーはMM-1という名で、ツイーターはノーチラスデザイン、USB DAC付きで直接PCに接続ができ、DSPがついていて低音増強しているようです。価格は約$500とこの手にしては高価格で4月くらいに発売されるようです。

またEtymoticからhf2の新型でhf3というのが出ています。それとmcシリーズと言うダイナミック型を採用した新しいシリーズが出ているようです。このmc3とmc5はドライバーは同じものでマイクのあるなしの違いです。
http://www.trustedreviews.com/mp3/news/2010/01/08/CES-2010--Etymotic-Updates-Headphone-Range/p1

それとゼンハイザーからMX980など金属フレームを使ったイヤホンがCES向けにアナウンスされてます。
http://www.sennheiser.com/sennheiser/home_en.nsf/root/press_releases_060110-high-end
この辺はいま(Headfiの)Judeさんがいじってるみたいなのでそのうちレポートがあるかと。


でもCESに出てるので一番欲しいのは、これ。
ラジコンヘリの上を行くARヘリコプターParrotです。
http://blogs.itmedia.co.jp/closebox/2010/01/iphone4parrot-a.html

ARというのはAugmented Reality(拡張現実)のことでiPhoneではセカイカメラで知られるようになりました。すべてCGで作る仮想現実のVR(Virtual Reality)とは違ってAR(拡張現実)の方は実際の映像を映しながら、それにグラフィックで付加情報を加えるものです。たとえばなにもない地上をカメラで写すとそこに地下に地下鉄の駅があるという看板がCGで出てくるようなものです。

Parrotはラジコンヘリのようなものですが、前方にカメラがついていてその映像をWiFiでiPhoneにストリーミングします。それでiPhoneでは自分が操縦しているように、iPhoneのゲームをやる感覚で操縦ができます。
また、爆発シーンなどをCGでかぶせられるのでありえないシーンをあわせてゲームにも応用できます。つまりカメラに写っている車を撃つとそれが爆発したかのように見せられるわけです。
下方カメラがついているのでスポーツの上空からの実況などもできるでしょうね。
それとCESでのビデオを見るとわかりますが、オレンジと緑のコントラストの物体を自動認識して自立して動くこともできるようです。もうSFそのまま。

こちらにメーカーサイトでの説明があります。
http://ardrone.parrot.com/parrot-ar-drone/en/how-does-it-work#start

さっさくMLに登録してしまいました。
ヘッドホン祭りでは自分はなかなかブースから動けないので、これで他のブースを見てまわろうかと(笑)
posted by ささき at 08:40 | TrackBack(0) | ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月09日

CES 2010 (1)

さて、今年のトレンドを占う上で参考になるCESがはじまりました。
すでにニュースが出てきています。AV分野においては3D、PCではタブレットなどいくつかキーになるトレンドはあがっています。オーディオについてはStereophileとかEnjoy the Musicなどでいくつかレポートが上がってきていますが、まだこれから増えてくると思います。

こちらNaimのUnitiquteというDAC内蔵型のインテーグレーテッドアンプです。(Quteというタイプもあります)
http://blog.stereophile.com/ces2010/naim_unitiqute/
これ自体がとてもユニークと言うより、こうしたPC接続を考慮したDAC内蔵プリメインアンプが昨年の後半からいくつか目に付きます。たとえば日本ではもうおなじみのLINNのDS-Iもそうですが、ハイエンドでもChord Cyan Clickや、手頃なところではPeachtree Audio Novaなどです。Novaは海外ではとても評判がいいですね。
海外ではレシーバーのような全部入りコンポーネントの文化もあるので、その現代版というところかもしれません。

またHRTのMusicStreamer proのようにAsync USBを搭載したUSB DACもさらに出てくると思います。MusicStreamer proはバランス出力もあったと思いました。

最近の製品でもうひとつ面白いと思うのは「液体」ケーブルです。前にもPADのように液体をシールドに使うというものはありましたが、これは導体自体が液体です(導線とは言わないでしょうね)。つまり水銀のような液体金属を使うようです。
まずTeo Audioですが、これは体温計に採用されているものに近い無害な液体金属ということです。これは少し前に出たものでレビューもちょっとあがっていますが、かなり分析的な音のシステムでも真空管のように滑らかな音になるということです。
またAudio Magicという会社はメタルポリマーを使用しています。こちらはホットはポリマーで戻りは普通の銀線のハイブリッドのようです。
これらもちょっと面白い流れだと思います。自作派は切れないのでこまると思いますが、、
posted by ささき at 10:02 | TrackBack(0) | ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月05日

CEntrance DACport - ハイサンプリング対応、ポータブルUSB DAC

DACportはCEntranceが開発したポータブルのUSB DAC内蔵型ヘッドホンアンプです。
真のポータブルサイズと真のハイサンプリング対応を合わせて実現した画期的なUSB製品です。

dacport2.jpg     dacport3.jpg

実はCEntranceという会社もUSBオーディオを語る上では外せないキーになる会社です。
WavelengthがAyreにライセンスを提供してるように、CEntranceもBenchmark、Lavry、PS Audio、Belcanto、Empiricalなどに対してUSB技術のライセンス提供をしています。
その会社が自ら出したUSB DAC内蔵型ヘッドホンアンプがこのDACportで昨年暮れに出たばかりの新製品です。

CEntranceのページはこちらです。近々DACportのためのサイトも立ち上がると思います。
http://centrance.com/products/dacport/
また、こちらに開発ブログがあってなかなか参考になります。(12/31にSold our first DACport to Japan today! Domo Arigato Gozaimasu!なんていうのがありますね :)
下記の記事はこのブログを主に参考にしています。


1. 特徴

1-1. コンパクトでポータブル

わずか50gの手に乗るサイズです。バスパワーによる給電で電源不要ですので完全なポータブル運用を実現しています。これもノートPCとの相性が良いと思います。
バスパワーの電源もかなりこったもので、小さいながら内部に5系統の電源を持っていて、PCからのノイズを排除し、かつデジタル部とアナログ部を分けるというハイエンドオーディオの常道を踏まえて設計されています。

シャーシは航空用アルミのシリンダーでデンマークの会社に特注したものです。録音機器である同社製のMicPortなどとも共用させているものだと思います。レタリングはペイントではなくレーザーです。性能でも妥協しないという意気込みが外観からも見て取れます。
(取り外しできるプラのスタンドがついてきます)

1-2. コンパクトでハイサンプリング対応

DACportの一番の売りはここなのですが、似たような小型ポータブルDACとしてのIcon uDACなどとの最大の違いでもあります。
たとえばuDACもコンパクトで音質はとてもよいんですが、PCからのサンプリングデータは48kHz/16bitが上限です。これはnuforceのせいというわけではなく、PCM2700系のUSBレシーバーチップの限界です。
DACportはCEntranceの独自技術(おそらくTAS1020B)を使ってこれを打破して、カスタムドライバー不要のまま96/24までのハイサンプリング対応をしています。

たとえばLINNのスタジオマスターを再生しようとしても、USBデバイス側が48/16までの対応であればUSB接続がボトルネックになってしまい、ハイサンプリングデータがDACに伝えられません。そこからDAC側でアップサンプリングしても、補完でしかありません。
DACportならばハイサンプリング・ハイリゾリューション(24bit)のデータをそのままUSB接続を通してDACに伝えられます。

また、この前書いたさまざまなfoobar2kのアップサンプラーなどを使用して好みの音にチューニングしていても、USBデバイス側が48/16までの対応では意味がありません。DACportならばDAC側ではなく、PC側でアップサンプリングのコントロールが可能です。

これらにより、外出先でもノートPCさえあれば自宅のPCオーディオなみのことができる可能性が出てきたわけです。

dacport6.jpg

第二のポイントはカスタムドライバーのインストールが不要であるということです。このためOSの標準ドライバーでハイサンプリング対応可能なので、対応OSも広いのがポイントです。Windows 7やMac OSはもちろん、Linuxでもオーケーということです。これは後述のようにTIから委託開発を任されているというところも関係あるでしょう。

1-3. コンパクトで高音質

ハイサンプリングというだけではなく、軍仕様の10ppm高精度クロックを使用するなど音質を高めるための工夫が随所に見られます。
またDACだけではなく、ヘッドホンアンプもA級増幅のかなり高性能のものが搭載されています。アルミのシャーシは放熱効果も考慮されているそうです。

さきに少し書いたようにこれはバスパワーですが、給電機構にかなり力が入っていて、電源もハイエンドDACやCDプレーヤーなみにデジタル回路とアナログ回路で別の電源をもって分けることでデジタル部のノイズの影響を減らしています。また、USBの5V給電をスイッチングで昇圧してオーディオ回路には18V(+/-9)で使っています。
USBの限界まで電力をとって、かつ母艦PCのバッテリーも考慮した設計としているそうです。

性能的にはジッターについてもかなり優秀で、周波数特性も10hzから40kHzまでほぼフラット(.1dB以内)を達成しているということです。小さいながらもかなり気合の入ったアンプといえますね。

2. CEntrance社とUSBについて

前にProtonの記事を書いた時に資料としてAyreのページのリンクを掲載しました。
その説明文の中にWavelength以前に「かつてTIから認証を受けたサードパーティーがTAS1020Bの開発を行い」という一節があります。ここでは社名は書かれてませんが、このサードパーティーがCEntranceのようです。これはAdaptiveモードで動作するTAS1020Bの使い方のようです。これによって従来の48/16での制限から開放されます。
こちらにライセンスのページがあります。たくさんありますが、このTAS1020Bというところがそうですね。
http://centrance.com/licensing/tas1020b.shtml

どちらかというとCEntranceのコードの方がTI推奨のものなのか、ライセンスを受けたメーカーはBenchmark、Lavry、PS Audio、Belcanto、Empiricalなど多くあります。

ちなみに以前Protonの記事を書いたときにソフトウエアに工夫があることを書きましたが、これはドライバーではなく独自のプログラムコードはTAS1020B側のようです。つまりTAS1020Bは固定の動作をするのではなく、プログラム可能なUSBレシーバーということです。ここがPCM2700系との大きな違いです。

いずれにせよ、hiFace、Proton、DACportと見てくると、やはりハードウエアのみならず、ソフトウエアのプログラムコードとも両方工夫されていることがUSB機器のポイントのようです。その理由も含めてこの辺についてはまた別にまとめ記事を書こうと思います。

3. 音質

標準ドライバーを使用するのでインストールは不要で差し込むだけで使用することができます。この標準ドライバーを使用できてハイサンプリング対応というところがDACportのCEntrance方式のポイントです。(Wavelength方式も同様に標準ドライバーのみで対応できます)
また必要に応じてCEntrance Universal DriverというASIOドライバーもサイトからダウンロードできます。(わたしはいまのところ慣れているASIO4ALLを使ってます)

dacport5.jpg

ところでUSBにDACportを差し込んだら「USBバスの帯域幅超過」というメッセージを初めて見てしまいました。これはProtonを一緒に付けていたらからのようで、Protonの方を抜いたら問題なくなりました。かなりバスの帯域幅を占有するもののようですね。

システムは家のデスクトップPC(WinXP)や7インチUMPCで標準ドライバー+Asio4allでFoobar2000はじめさまざまなプレーヤーで試しました。USBケーブルは付属の1.8mのものを使用しました。
少したつと音楽を鳴らしてなくても本体が少し暖かくなりますが、この辺もA級動作をきちんとしているように思います。

端的に言って音質はかなり良いです。
はじめポータブルという点が頭にあったのでESW10jpnをつけて聴きはじめましたが、すぐにHD800に変えました。HD800でも2-3時くらいで音量は取れるし、なによりHD800クラスでないと真の力は分かりません。小さいながらホームアンプとしても満足できるレベルにあると思います。

まず特徴は背景が非常に静かで黒く、微細な音の抽出に優れている点です。この点で電源系に気を配っているのが利いているように思います。解像感がとても高く、録音の良いソースでは小さな環境音がざわざわとするのがぞっとするくらいに聞こえます。
また、音の定位がかなり明瞭で、音像自体が鮮明なのとあわせて立体感も際立っています。
超高感度(120dB)のイヤホンES3xでノイズフロアのテストをすると3時くらいでかすかに音が出る程度で、降りきってもかすかなノイズを感じるくらいです。驚くほど静かですね。ソースも異なるけど、iPod用のポータブルアンプの比ではないと思います。

またピアノやギターなんかは弦の擦れなど細かい音だけではなく、響きがリアルで正確に聞こえます。タイトで贅肉のないところからもジッターはかなり低減されていると思います。
音調はニュートラルで色付けはすくなく、プロ機材の音に近い感じではないでしょうか。色付けがないというのはシグナルパスにコンデンサーがないということも利いているように思います。帯域的にもフラットでヘッドホンを変えるとその性格が良く出てきます。
HD800にするとフラットで、低域がほしいときはEdition8だと期待通りなど、自分のイメージどおりの音のように思えます。ただしニュートラルといってもドライとか無機質というのとは違います。ピュアなミネラルウォーターの気持ちよさという感じでしょうか。
明瞭で鮮度感も高く聞こえるのはケーブルレスのDACとアンプ一体型ならではのように思います。
ハイサンプリング(88.2とか96)・ハイリゾリューション(24bit)の音も透明感の高さと空間の深みに驚きますね。


4. DACportとPCオーディオ

なかなか魅力的な製品ですが、難点は$500とやや高いところです。(プリオーダーは10%オフに送料サービスでした)
ただし音を聞くと納得してしまいます。またポータブルでハイサンプリングという付加価値は他に無いことも考慮する必要があるでしょう。
購入はこちらからどうぞ。初回ロットは売り切れてますが、そろそろ次のロットがはいると思います。
http://centrance.com/store/

標準ドライバーで動くというのはOSを選ばないという利点があります。作る方は開発費を省けますし、ユーザーもvistaだ7だという互換性を気にせずに使えます。
Linuxをミニノートpcに入れてる人も注目でしょうね。わたしは試してませんが、ディストリビューションにはあまり左右されないそうです。

PCオーディオというのが、PCとオーディオ趣味の関係にまじめに取り組むもの、というならば、これはPCオーディオ時代のポータブルヘッドホンアンプと言ってもいい真面目でユニークな製品です。
たとえばプレーヤーソフト側でアップサンプラーを変えたり音を調整するとそれにきちんと応えます。ポータブルオーディオ、PCオーディオ、ヘッドホンオーディオの渾然一体となった、ポータブルPCオーディオともいうべき新しい使い方ができそうな期待感がある製品といえます。
posted by ささき at 22:03 | TrackBack(0) | __→ DACport | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月01日

新年おめでとうございます

みなさま、あけましておめでとうございます。

本来は年末にゆっくり2009年のまとめ記事でも書こうかと思ってたんですが、ちょっと面白いテーマを見つけてしまったんでその調べもので時間がとんでしまいました。この世界も奥が深い、、まだまだ勉強不足を痛感します。
結局2009年も盛りだくさんでしたけど、そのトレンドをひっぱって境目のないまま2010年にばたばたと突入しそうです。

というわけで今年もよろしくお願いします!
posted by ささき at 00:29 | TrackBack(0) | ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする