Music TO GO!

2009年12月30日

UMPCオーディオプレーヤー

USBで十分な音質が確保できるとなると、既製品のノートPCみたいなものでも静粛性や拡張性を考えると専用のPCトランスポートに負けないのではないかという考えが出てきます。Auralitiみたいなデバイスは小さいノートPCで十分ではないかということですね。
一方でいわゆるPCトランスポートといわれてる製品がいくつも出ていますが、結局は専用機といいながらも管理や操作でマウスと液晶ディスプレイをつけるんだったら、普通のPCとの接点はどこか、という疑問も出てきます。

オーディオ的な意味で電源のノイズ特性とかシャーシの振動特性などもPCに求めて突き詰めるならばPerfectWave Transportみたいなアプローチのほうがより有利なわけです。OSもLinuxベースのほうが有利でしょう。
ただしPCオーディオの柔軟性を考えた場合、普通のWindowsノートをそのまま使うという利点もまた多くあります。たとえばWiFiまでは専用機でも使用できるものが多いかもしれません。しかし固定的なWiFiに対して、WiMaxのような新しいものが出てきた場合、専用機がまたそれに対応させるのはメーカーの作り直しが必要になります。ノートPCならばモジュールを指すだけでユーザーが即日対応できます。

そこで既製品のPCを使用して専用機的な操作性を確保しつつ、PCとしての柔軟性を生かすアプローチをちょっと考えてみました。

umpc3.jpg     umpc1.jpg

ひとつのキーはタッチパネルUMPCとさきの記事で書いたCMP2と組み合わせて専用機の操作性を確保することです。オーディオインターフェースはUSBで外部のみとして出力先と運用の柔軟性を確保します。USBオーディオインターフェースはhiFaceのようなUSB-SPDIFコンバーターを使えばトラポになりますし、ProtonのようなUSB DACであればプレーヤーとなります。
これで静粛性、利便性、そしてハイサンプリングに対応した高音質、ネットワーク接続性を確保しています。

15-17インチクラスのノートだとオーディオにあわせるのに大きすぎるかと考えて、ポータブルでの使用も考慮してコンパクトな7インチクラスにしました。ケーブルが伸ばせれば手元でも操作できます。またCMP2は7インチLCDを持ったHTPCに特化していますので相性を考慮しています。
ProtonとのUSBケーブルは標準のものではなく、フルテックのGT2です。オーディオ用USBケーブルについてはまた別に書きたいと思います。

使用したのは工人舎の7インチUMPC(ウルトラモバイルPC)です。
余談ですがネットブックというと12-13インチLCDくらいで普通のノートPCだけどプロセッサが低価格版で安さ重視のもの、という感じだと思いますので、こうした10インチ以下のコンパクトさを重視したタッチパネル機はUMPCということになります。たとえばAtomプロセッサを使っていてもそれを低価格のためと捉えるか、小型にするためと捉えるかで違いはでるかもしれません。
さらに小さいネットウォーカーのようなものは最近はMID(Mobile Internet Device)と呼ぶようですが、この辺はiPhoneも含めてスマートフォンと重なります。

スペックは下記のようなものです。
Intel Atom Z520(1.33GHz) 、1GBメモリ、60GB HDD、WiFi内蔵、タッチパネル7インチ液晶、重量約800g
ちなみにアウトレットストアで39800円で買いました。hiFaceとなら合わせても6万円弱というところでしょうか。

軽量なので電源不要のProtonと組み合わせて、下記のような究極のモバイルオーディオ的なものもできます。ポータブルとは思えない、なんていう形容詞を良く使いますがここまでくるとホームシステムそのものです。

umpc2.jpg

CMP2の運用で若干問題あるのがワークフロー(運用手順)の観点です。
CMP2+HTPCでは、内蔵ドライブが必須で、EAC(Exact Audio Copy)でRIPすることが前提です。そのときにCUEファイル込みのワークフローを想定しています。
EAC->WAV+CUE->CMP2という感じですね。cPlayはジャンルなどのタグ付けされたメタデータは読んでいないようなので、この辺が厄介な点ではあります。

もちろんfoobarなど一般のプレーヤーを使うこともできます。ただフォントのサイズ等は工夫が必要ではあります。
使ってみると普通のPCとしての速度には問題ないのですが、foobarとCPU食いのSecret Rabit Codeを組み合わせたときに音切れが出る(デスクトップ機のCore2では出ない)ので、処理性能はやはり小さいなりというところかもしれません。Atomもワープロや一般アプリの立ち上げなど、演算よりもディスクI/Oに律速されるような場合には、あまり遅いという気はしませんが、DSPなどの演算系の処理をさせるとCore2などとの差は歴然とでるように思います。
オーディオプレーヤーというと画像処理とか動画処理に比べてそんなにパワー使わないようにも思いますが、リアルタイムで処理するというのはなかなかパワーを使うものです。そのため良い音質という点でもそれなりのCPUパワーは必要だと思います。
cPlayの音質はかなり良いものですが、やはりせっかく用意されているアップサンプラーを効果的に利用したいものです。このシステムでもSoXは大丈夫ですが、Secret Rabit Codeだと上記のようにうまく動かせません。ただしfoobarの場合は多少詳細設定をチューニングする必要があります。
この辺はトレードオフでもあり、さらなる試行錯誤が必要ではあると思います。
このほかにもデスクトップPCに外付けのタッチパネルディスプレイをつけて使うこともできるでしょう。
CMP2もいろいろと応用できるものではあると思います。


Asyc USBやUSB-SPDIF DDC、Edition8(ハイエンドヘッドホン)など、ある意味で今年のオーディオトレンドをまとめてみた試みでもありますが、また来年もどういうものが出てくるのか楽しみではあります。
posted by ささき at 09:36 | TrackBack(0) | __→ ソース機材・PCプレーヤー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

オーディオファイル向けミュージックプレーヤー(2) cMP2

1. cMP2=cPlay+cMP

オーディオファイル向けミュージックプレーヤーの二本目は少し変わったcMP2を紹介します。(2は二乗記号です)
これはレビューサイトEnjoy the musicの2008年度のベストプロダクトのひとつにも選ばれています。
CMP2のホームページはこちらです。
http://cplay.sourceforge.net/

普通ミュージックプレーヤーはWindowsのデスクトップからWordやエクセル同様にひとつのアプリとして立ち上げて使うことを目的としてますが、これはちょっと違います。cMP2は自作でPCトランスポートを作る際に基本ソフトとなることを目的としたものです。
最近PCトランスポート的な機器がショウでも発表されていますが、たいていは別にPCの液晶ディスプレイが付いて普通のマウスとキーボードで操作します。そこでプレーヤーソフトを立ち上げて普通のPCのように使うわけです。オーディオ用PCといっても普通の静音PCとあまり変わりありません。

もう少しオーディオに近いアプローチとしてはここにあるようにHTPC用のPCケースを使うことができます。HTPCとはホームシアターPCのことで、ホームシアター用の自作PCです。
http://www.zalman.co.kr/jpn/product/cases/HD160XT.asp
上のリンクはZalmanのHD160XTというケースですが、7インチの組み込み液晶がつけられて、タッチパネル操作もできます。ただし画面が小さいので普通のプレーヤーソフトでは操作に苦慮するでしょう。
こうした自作PCトランスポートの基本ソフトとして使用できるように設計されたのがこのCMP2です。普通のPCでも使用できますが、もともとはそういう発想です。

実際はタイトルに数式で書いたようにCMP2はcPlayとcMPという二つのモジュールから構成されます。このcはcicsという作者のハンドルに由来しています。cPlayはいわゆるミュージックプレーヤーの部分で、CMPはWindowsを抽象化(隠す)するためのシェルです。
すべてgnuライセンスの元に無料で配布されています。(GPLに基づいてソースコードも開示されているはずです)

2. cPlay

cPlayはCMP2のモジュールとして音楽再生機能を提供しますが、単体でも動作可能です。そのためfoobar2kやwinampのようなプレーヤーと考えることができます。ただし最小限にシンプルなものです。UIはやたら曲名だけがでかいのですが、べつに近視用のユニバーサルデザインというわけではありません。ここが液晶などのパネルになるわけです。
cmp2.gif

cPlayではWAVとFLACのみに対応しています。cPlayはジッターの低減を第一テーマとしていて、そのため楽曲ファイルをいったんメモリ上に展開するメモリープレーヤーとなります(XXHighEndと同じですが消費メモリは最小に考えられています。
また出力はわりきってASIOドライバーしか対応しません。そのため普通のドライバーを使用するときにはASIO4ALLが必須になります。
標準でアップサンプリングが可能で、リサンプリングのライブラリとしてSoXとSRC(Secret Rabit Code)をサポートしています。なおSecret Rabit CodeとcPlayではCPU制限があって、145dB設定は2Ghz以上のCore2 duo以上向けですので注意ください。(あとでまた出てきます)
下記画面はcPlayの設定画面です。
cmp4.gif

曲選択は一曲単位かプレイリストの選択です。プレイリストはCUE形式です。基本的にCMP2というシステムはCUEドリブンといってよいほどCUE中心のシステムです。EAC(Exact Audio Copy)->WAV+CUE->CMP2というのが基本的な考え方です。
このためplaylist editerがないと単体でも著しく使いにくいので、合わせてcPlaylist editorというツールが必携です。

インストール後にアイコンをクリックして立ち上げることができますが、基本的には次のcMPから呼び出されることを前提としています。
cPlayのみで使うときはcPlayからファイルやCUEを読み込みますが、cMP2としてcMPとあわせて使うときはcMPがファイルマネージャとして働くので、再生する楽曲情報はcMPから渡されます。

3. cMP

専用PCトランスポート化するためのUIの核となるのがCMPです。cMP はcics Memory Playerの略称です。ここは普通のミュージックプレーヤーにないところなので理解しづらいところではあります。
cMPは端的に言うとOSのシェルとして働く、ということになります。cMPはリモコンもタッチパネル入力も考慮されています。
cmp1.gif

シェルというのはOSの一部でプログラムの実行とかファイル管理をするものです。たとえばUNIXだとcpでファイルのコピー、lsで内容リスト表示など、コマンドを受けるCシェルなどがそうです。難しくおもえるかもしれませんがWindowsの場合はなにげなく立ち上げているウインドウ(エクスプローラ)がそれにあたります。それをオーディオ用の画面に合うようにしたものと考えてもよいかもしれません。
また音楽再生に不要なプロセスを終了させたり最適化を行う機能もあります。下記はcMPの設定画面です。
cmp3.gif

ただ既知の問題としてインストール時にウイルス検知が働いてインストールできないという問題があります。これは実際には誤検知で問題ないと言われていますが、よくは分かりません。(Auto Hot Keyに関する問題と書かれています)
cPlayはそうした問題はありません。

4. ミュージックプレーヤーのいろいろなカタチ

似たようなものにはPlayWASAPIというプレーヤーもあります。
http://www.audiocircle.com/index.php?topic=68364.0

PCオーディオの自由度をもってすれば、ミュージックプレーヤーにもさまざまな解法や応用が考えられます。
次の記事にCMP2を実際に応用した例を挙げます。
M2TechのhiFaceの項であげた写真のタッチパネルPCトラポです。
posted by ささき at 09:22 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月29日

オーディオファイル向けミュージックプレーヤー(1) XXHighEnd

WindowsのミュージックプレーヤーソフトについてはWindows Media PlayerやiTunesをはじめとして、こっている人は前記事であげたFoobar2000やWinamp、SongBird、Lilithなどもよく使われていると思います。加えてFrieve Audio、J.River、Media Monkeyなどなどソフトはまだまだ多種多様にあります。ミュージックプレーヤーといっても動画重視であったり、対応ファイル形式の多さが特徴であったりとその特質もさまざまです。
そこで一般向けとは言いがたいけれども、とくにオーディオ向けに考えられたものを少し紹介いたします。
まず今回はXXHighEndです。

xxhe1.gif

1. XXhighEndとは

XXhighEndは文字通りハイエンドを目指したミュージックプレーヤーです。
もともとは2006年ころより真のビットパーフェクトを実現したミュージックプレーヤーを製作するという趣旨で始まったようです。ホームページはこちらです。
http://www.xxhighend.nl/
あまり整理されていないんですが、まず一番上のDownload area and Release noteから見ていくと良いと思います。

現在(09/12/29)の最新は09-y4というバージョンです。このバージョンからアップサンプリングができるようになっています。
一応対応フォーマットはWAV, AIF, AIFF, FLAC, MP3,(DXD?)とされているようですが、基本的にWAV向けです。FLACは認識していますが、わたしのPCではメモリーエラーで再生できませんでした。このメモリーエラーは随所に出てきますのでかなりのメモリ食いです。ちなみにわたしのPCはXPですが4GB入っていますがそれでもだめです。

必要条件はXP、2000、Vistaですが、Vistaが最適です。7ではまだ問題があったと思いました。
メモリの最低条件は2GBとあります。フォトショップとかならともかく、音楽プレーヤーソフトでこれはすごい条件です。なお24bitの再生には3GBのメモリが必要とありますが、わたしのPCは4GB入ってますが、24bitは選択できません。ただし32bit Windowsは4GBはいっていても仕様で3GBしか認識しませんのでそのせいか、固有の問題かは分かりません。いずれにせよ後述のエンジンの点も含めて本来はVistaで使うプレーヤーでしょう。

デモ版は無料でフルに機能を使えますが、連続再生時間に制限があります。マルチコアCPUでの動作にも制限があります(わたしのはCore2quadですがデモでも動作したので動作自体は問題ないと思います)。上記制限を取りたければPaypalで支払いをして解除コードを申請します。これに78ユーロ(約1万円)かかります。

設定が多いのにマニュアルがないので使い方はいまふたつ分からないんですが、なんとなく分かったことを書いておきます。
参考になるのはツールチップとヘルプファイル、そしてこちらのスタートアップページです。
http://www.phasure.com/index.php?topic=833.0
あとはフォーラムの内容を読んでいくことになります。

2. XXHighEndの特徴

*ビットパーフェクトのサポートと複数の再生エンジン

XXHighEndには3つの再生エンジンが用意されていて、#1エンジンと#3エンジンはビットパーフェクトです。また#2エンジンはビットパーフェクトではありません。

ビットパーフェクトは日本では一般に「バイナリ一致」と呼ばれています。これはいろんなところでいろんな使われ方をする言葉です。たとえばiTunesやEACなんかでCDからWavなどにRIPするときにも言われますが、この場合はCDのデータを忠実にデジタルデータに落とせるかということを指すと思います。
一方で海外のフォーラムでこういうオーディオドライバーとかプレーヤーなどの話題でビットパーフェクトと言うときは暗にカーネルミキサーを通さない、という意味で使われているようです。
XXHighEndでもそういう使い方をしています。これは逆に言うとカーネルミキサーを通すとビットパーフェクトにならないということです。この辺はさきに書いたfoobar2000の記事もご覧ください

XXHighEndに戻りますが、逆に言うと#2エンジンは標準的なものなのでもっとも安定していて、柔軟性が高いものになっています。音質という点では素の性能はビットパーフェクトの#1が高いということになりますが、XPの場合は#1はダブルレート(後述)が使えないため、トータルでどの組み合わせが最適かは結局いろいろ自分の環境で試してみて聞き比べないと分かりません。そのためにエンジン選択があるということのようです。
また、FoobarやWinampはビットパーフェクトにするためにはカーネルストリーミング、ASIOやASIO4ALLなどの知識が必要となりますが、XXHighEndは同様なもの(おそらくカーネルストリーミング使用)をはじめからもっているので、とくに#1でも追加は必要ありません。
おもしろいのは#1を指定していてもメモリが足りなくなると自動的に#2に切り替わることです(曲によります)。これは曲ごとにすべてメモリに展開しているからでしょう。
このときにはエンジン指定が赤くなります。

#3はVistaに特化していて、これが一番お勧めとのことです。ただしXPで#1や#2を使っていても音質のよさは体感できます。中ではおそらくWASAPIを使っていると思います。また#3ではリアルタイムと銘打っていますが、かなりの低レイテンシー(遅延)を実現しているとのことです。Vistaで#3エンジンのときはおそらくLinuxやMacもびっくりという低レイテンシーが実現できるようです。

他のプレーヤーだとオプションで指定するところを、XXHighEndではコアのエンジン自体をすげ替えるというのは開発の歴史的な背景があるようです。

*アップサンプリング
ドライバーが許せばDouble rateとアップサンプリングが可能で44.1のデータを88.2として送出できます。
その違いというのはDoubleは同じデータを二回送出して、アップサンプリングの場合は補完計算をするということだと思います。Doubleは再計算ではないので、指定は整数倍のみになります。(Vistaについては88.2が選べないようなのでこのためDoubleは#1と#2ではできないようです)
ただ音はDouble rateでも変わります。
アップサンプリングはSoX(Sound Exchange)ライブラリーを使用しているようです。

*プロセッサスケジューリング
マルチコアのときにはプロセッサのスケジューリングとか優先度が設定できます。
どれがどうなるという具体的な説明は見つかりませんが、たしかにこれも微妙に音の差があります。これも好みではあると思います。ちなみに#1スケジュールパターンがオリジナルで、それ以外は派生版ということです。


3. 音の印象など

音はたしかにちょっと良いものがあって、精細さという点でもなかなかのものですが、単に細かさだけではなく、厚みとか豊かさを感じられる点がオーディオ向けという気がします。それらがあいまってトータルの情報の豊かさと感じられる点はたしかにオーディオファイル向けといえるかもしれません。

(お金は取るのですが)まだベータ版に近くて、不安定だしすべての機能を使うのはちょっと大変なところがあります。使い勝手はいまひとつですし、PC側にもオーディオ機材側にもそれなりのものが必要ですので、PCオーディオに手軽さよりも高性能を追求する人向けです。既成のプレーヤーに飽き足らない人は試してみるのも良いと思います。


Appendix. 簡単な使い方

1. 最新のバージョンのdownloadページに飛ぶ
http://www.phasure.com/index.php?board=1.0
現在(09/12/29)の最新は09-y4

2. インストールはなく、unzipするだけ

3 データフォルダーを作成する
名前は何でもいいんですが空フォルダを作ります。たとえばxxhe_dataなどです。これはプレイリストとか個人設定などが入るようです。
反面でレジストリーは使わないようです。

4. まずrootを設定する
いまあるライブラリでOKだと思いますが、こうした三階層にしておくと良いと書いてあります。

G: (ドライブ)
--WAV (タイプ)
----Lounge (ジャンル)
------Album (アルバム)

これに沿う必要はないのですが三階層のほうがカバーアートと同期させるためには良いとのこと。

5. データフォルダーを設定する
6. libraryを表示する(jpegのアルバムアートが表示可)
7. libraryのアルバムをクリックする
8. playlistに追加されるので、playlistから曲を選択して再生(play)

(再表示がきれいにできない場合があります)
posted by ささき at 20:57 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

クラフトワーク リマスター再発

毎年のようにリマスター出してるクリムゾンに比べると意外なような気もしますが、クラフトワークのはじめてのリマスター再発です。
リマスタリングも自然で少し前のようにやたらエッジをきつくしていたのとは違います。自然な音質でいて、ある意味いまこれが新曲として出てきたとしてもかえって新鮮かもしれません。ジャケットをリニューアルさせたのはもしかするとそういう狙いもあるのかも(中ジャケットはオリジナルです)。
実際にPerfumeみたいな音もうけていますしね。Perfumeでは中心になってるヴォコーダーを使い始めたのもクラフトワークあたりだと思います。

ただテクノポップという言葉はわたしも知らなかったんですが、日本だけの言葉のようです。これはやはりYMOの影響が大きいと思います。
クラフトワークは機械文明のアンチテーゼというようなトーンもあってあって、暗めでミニマル風の無機的な繰り返しも多いのですが、YMOはライディーンなどはじめから明るいトーンだったのでポップという言葉がすんなりうけいれられたのでしょうね。

CMにも使われてヒットしたヨーロッパ特急収録の「ショウルームダミー」なんかはいま聞いてもかっこいいと思いますね。こちらです。



温故知新という点でまた聴いてみてはいかかでしょうか?

     
posted by ささき at 20:33 | TrackBack(0) | ○ 音楽 : アルバム随想録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月25日

M2Tech hiFaceとPCオーディオ

hiface3.jpg

この前の記事で書いたhiFaceが国内発売開始をするということです。価格もこれならば国際送料を考えれば納得できることでしょう。
早いところは明日から販売を開始できるようです。

ニュース記事はこちらです。
http://www.phileweb.com/news/d-av/200912/24/24975.html
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20091224_339266.html

Zionoteのページはこちらです。
http://blog.zionote.com/?eid=1313281

広告にはわたしの写真も使われていますが、これはM2TechにもZionoteにも使用許可をしています。


hiFaceはコンパクトなので、ユーザーによっていろいろな応用ができると思います。
わたしの考えたhiFaceの応用例をひとつ挙げておきます。
タッチパネルのUMPCとhiFaceを組み合わせています。

hiface5.jpg

hiFaceとUMPC(ウルトラモバイルPC)を組み合わせてこんなコンパクトなPCトランスポートを作ることができます。しかも192kHz/24bit対応です。
PCとhiFaceを含めて10万以下で組め、電源コード不要で過般できます。またアップサンプリングにも対応し、タッチパネルにより専用機のような操作ができます。Wifi機能も活用すれば可能性はさらに広がります。WiMAXを内蔵していれば自由度はさらに高まります。
これについてはまた別に記事を書きますが、この柔軟性が真のPCオーディオの力ですね。
ただし、だれにでも買えるもので組んでいますが、初めての人にはなかなか迷うところかもしれません。PCオーディオの時代には箱売りから考えを変えて、システム提案的な売り方がより重要なポイントとして求められていくと思います。

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hiFaceを購入予定の方はあらかじめM2Techのホームページからドライバーをダウンロードしておくと買ってすぐに設置できるでしょう。
hiFaceが真価を見せるのはカーネルストリーミングモードなので、それに対応したプレーヤーを用意しておくと良いでしょう。代表的なのはさきに書いたfoobar 2000です。M2Techもfoobarでのカーネルストリーミング使用を念頭に開発しているようなので、一番安心できると思います。

Foobar 2000でhiFaceをカーネルストリーミングモードで使うための簡易設定手順を書いておきます。

0. hiFaceをインストールしてください。最新のドライバーはここにあります。ケーブルをDACとつないでください。
http://www.m2tech.biz/download.html

1. こちらからfoobar 2000の最新版をダウンロードします。
Download foobar2000 v0.9.6.9というところです。
http://www.foobar2000.org/download
1.0はベータ版だけなので0.9.6.9というバージョンをダウンロードします。
解凍したらインストールしてください。選択肢はすべて標準でよいと思います。

2. こちらからカーネルストリーミング対応のコンポーネントをダウンロードします。LinksのDownloadです。
http://www.foobar2000.org/components/view/foo_out_ks

3. オプションで次のコンポーネントもお勧めします。
アップサンプラー: Secret Rabit Codeはこちらから。
http://www.mega-nerd.com/SRC/fb2k.html
アップサンプラー: SoXはこちらから。
http://www.hydrogenaudio.org/forums/index.php?showtopic=67373

Apple Losslessサポートはこちらから。
http://www.foobar2000.org/components/view/foo_input_alac

4. 上記2と3でダウンロードしたコンポーネントを解凍して、インストールしたディレクトリの下のComponentというフォルダに入れます。

5. foobar 2000を立ち上げます。(iTunes、Windows Media Player等は終了させてください)

6. Layout->Quick SetupでSimple Playlistを選び、デフォルトのプレイリストを選択しておいてそこにFileからAdd Folderで楽曲ライブラリを指定してください。これで楽曲ファイルが読み込まれます。
あとで操作に慣れたらlibraly->configureからライブラリを指定して、画面をAlbum List形式に変えることをお勧めします。こうするとライブラリの変更を自動で反映します。

7. File->Preference->outputを選択して、出力先選択リストから"KS:HIFACE kernel streaming"を指定してください。これでhiFaceがカーネルストリーミングモードで動作します。また出力形式を24bitに変えてください。

hiface1.gif

8. 3でアップサンプラーをインストールしていたら、DSPというところを選択してください。右のリストから矢印で左に使用するアップサンプラー(resampler)を移動させてください。(どれかひとつにしてください)
そのリサンプラーを選択してConfigureをクリックして、サンプリング周波数を指定してください。

9 プレイリストから楽曲を指定して再生してください。

*こちらのfoobar 2000の記事も参照してください。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/136144401.html
posted by ささき at 22:06 | TrackBack(0) | __→ USB DDC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月20日

Foobar 2000とプレーヤーソフトの周辺知識

最近はProtonやhiFaceなどPCオーディオ系のデバイスを紹介していますが、ハードのほかに重要なのはソフトウエアです。
USBデバイスは単に音を出すのはむずかしくありませんが、より良い音で聞くのはまた別に工夫が必要になります。
そこで実際にどうやってそれらのデバイスを使うかという点を中心に、PCのミュージックプレーヤーソフトでは代表的なfoobar2000を例にとって少し書いてみたいと思います。
Foobar2000自体は語りつくされているとは思いますが、他の記事とか後の記事とのつながりのため、ここであわせてfoobar 2000の簡単な解説とカーネルミキサーのバイパスのような基本的な項目や周辺の知識も交えていきます。
ちなみにここでは主にWindows XPについて書いていきます。

0. Foobar2000とは

もともとWindowsの音楽プレーヤーソフトではWinampというソフトが定番だったのですが、人気を得ていく上で肥大化したWinampに反発した内部のエンジニアがスピンアウトして製作したのがこのFoobar2000ということです。そのため、プログラムの基本部分はシンプルでそれに好みでカスタマイズをしていくという構造になっています。
最近1.0がベータ版として登場しました。

ちなみにfoobarというのはプログラマでよく使われる業界言葉みたいなもので、名前はなんでもいいときの代名詞です。fooだけとかbarだけでも使いますが、foobarと続けても使います。たとえばプログラムAを実行すると、と似たように、プログラムfoobarを実行すると、という感じですね。日本ではhoge(ほげ)と言うのもよく使います。
ですからfoobar 2000を日本語訳するなら、hoge 2000という風になるでしょうか(笑)。

1. インストール

こちらのサイトから最新版をダウンロードします。
http://www.foobar2000.org/download
他にもダウンロードできるサイトはありますが、信用できるサイトであるかを確認してください。(McAfeeのサイトアドバイザリーをお勧めします)

現在のところ安定している正式版と、開発途中のベータ版があります。
正式版は0.9.6.9です。1.0はベータ版のみです。ベータ版でもいくつかバージョンがあります。この記事の時点では最新はBeta5です。

なおベータ版にはbit torrentという転送プロトコルをサポートしたダウンロードツールが必要です。
それ以外でダウンロードするときはミラーサイトか他の配布サイトを探す必要があります。

2. 簡単な使い方

インストールするときはどこにインストールするかを確認しておいてください。そこのcomponentというフォルダに追加コンポーネント(プラグイン)をコピーすることでインストールします。

使い方は一例ですが、まずlibraly->configureでライブラリのルートを指定します。次に画面の基本レイアウトを指定します。Layout->Quick SetupでAlbum List+Propertiesを選択すると左側にアルバムのリスト、上は情報(properties)欄になり、右下はプレイリストになります。ここでAlubum listを開いていくと楽曲が出てきますので、曲単位、あるいしアルバム単位でプレイリストにドラッグして聴く曲を決定して、プレイリスト欄からダブルクリックや曲の選択して再生ボタンなどで再生します。

またはLayout->Quick SetupでSimple Playlistを選び、デフォルトのプレイリストを選択しておいてそこにFileからAdd Folderでライブラリのルートを指定しても簡単に再生できます。

うまく音が出ないときはFile->Preference->outputのタブから目的のデバイスが選択されているかを確認してみてください。
とりあえず音が出ることを確認したら基本的なところは終了です。

この状態ですぐに使えますが、さらに拡張できるのがPCプレーヤーのよいところです。

3. コンポーネントの追加

Foobar2000ではコンポーネントと呼ばれるモジュールで追加機能をインストールできます。
さきのcomponentフォルダーにダウンロードしたfoo_xxx.dllというファイルをコピーしてプレーヤーの再起動をします。

コンポーネントにはそれぞれ目的と役割があります。役割はファイル名を見ても分かります。
たとえば次のようなものです。

目的*対応CODEC(再生フォーマット)を増やす
ALAC - foo_input_alac.dll
iPodでApple Lossless(ALAC)でたくさんのライブラリを使用している人には、Foobar2000で標準で対応していないALACを対応させる必要があります。

ちなみにCODECはCOmpress DECompressの略で圧縮と伸張の形式のことです。正確に言うとCODECとファイルフォーマットは異なるので注意が必要なこともあります。例えるとファイルフォーマットは入れ物のカタチのことで、CODECはどうぎっちりと詰めるかという詰め方のことです。
これはデジタルカメラなんかの画像でも同じです。たとえば有名なJPEGはCODECのことでファイル形式のことではありませんので、JPEGファイルというのはほんとは正しくない言い方です。

目的*アップサンプリングに対応させる
DSPと呼ばれるコンポーネントでは音そのものを変えることができます。ここではアップサンプリング(リサンプリングとも呼ばれます)を可能にするコンポーネントをいくつか紹介します。このほかにもクロスフィードを可能にするものやサラウンド対応、イコライザーなどもあります。

アップサンプリングを行うコンポーネントはひとつではなく、複数あります。これは元になるリサンプリングのためのライブラリーが違うので異なる方式でアップサンプリングをしているというわけです。これらはfoobarだけではなく、同じライブラリを使用して他のプレーヤーで使われるものもあります。
たとえば下記のようなものがあります。標準でもPPHSというのが付いてきますが、これらの方が良いと思います。

SoX - foo_dsp_resampler.dll
SoXはSound eXchangeというクロスプラットホーム(OS非依存)のサウンド関係のライブラリです。
SoX自体はバンドパスフィルターやイコライザー、リサンプリングなどの機能を提供します。基本的にはコマンドラインかAPIを使いますが、foobar2k用のものはSoXの中でもめずらしくGUIを持つものです。

Secret Rabbit Code - foo_dsp_src9.dll
Secret Rabbit Codeはリサンプリングに特化した同様なライブラリです。こちらもfoobarだけではありません。(あとでまた出てきます)。
わたしはSecret Rabbit Codeが一番良いと思いますが,一番CPUパワーを食います。また残念ながら試したところ1.0 beta2ではSecret Rabbit Codeは使えませんでした。

SSRC - foo_dsp_ssrc.dll
日本でよく使われているもので海外でもOtachanの名でよく使われます
。使われているライブラリはShibachi Sample rate converterというものです。


目的*カーネルミキサーをバイパスできる出力方式を追加する
Windows標準のDirectSoundではカーネルミキサーをバイパスできないので、それを可能にする追加コンポーネントをインストールして対応します。
これらについて次の章でまた解説します。
Kernel Streaming - foo_out_ks.dll
ASIO driver - foo_out_asio.dll



4.出力とドライバの指定

最後に重要なのは出力とドライバの設定ですが、ここでのポイントはカーネルミキサーのバイパス(迂回)を念頭に設定することです。
よくWindowsで音質を向上させるためにはカーネルミキサーのバイパスが必要であるということを聞くでしょう。その理由は音楽データがWindowsのカーネルミキサーというモジュールを通ることで意図せず手が加えられてしまうからです。そのため音が劣化してしまいます。

4-1 カーネルミキサーの功罪

カーネルミキサーというモジュールはOSの一部で、OS上で扱われる音を一元管理するためのものです。
たとえばWindowsの起動音は22kHzで、CDからリッピングした楽曲ファイルは44.1kHzです。その他さまざまなサンプリング周波数の音源を一元管理してボリュームの調整などを行うためにはどれか統一したサンプリング周波数が必要です。その標準は44.1kHzではなく、Windowsの場合は48kHzです。つまりそれ以外のデータは48kHzに再サンプリング(つまり再計算)されてしまいます。
しかしたとえ48kHzだったとしてもカーネルミキサーでは再計算されるようです。これは計算のために他と型をそろえるためです。

よくデジタルは0と1の数値だから音は変わらないと言われますが、仮にジッターの問題を置いてもデジタルが0と1の数値のデータだからこそ音が変わる理由があります。
それは計算精度と桁落ちの問題です。1/3x3が1になるためには十分な小数点精度が必要です。カーネルミキサーではインとアウトが等しくなるほど計算精度という点で十分ではないということです。それゆえビットパーフェクト(バイナリ一致)ではないと言われるゆえんです。
デジタルは数値の処理ですので、足しても混ぜてもテープのダビングをするようなアナログ的な意味での劣化はしませんが、数値ならではの問題があるわけです。
最近32bit処理とか64bit処理なんていう言葉も出ていますが、これを情報処理的に言うと32bitは単精度形式で64bitは倍精度形式になります。写真分野のHDR(high dynamic range)なんかもそうですが、32bitで扱うというのは単に24bitに8bit増えただけではなく、大方の場合は浮動小数点形式で扱うということも意味しています。16bitも24bitも整数型です。(32bitは整数型もあります)

もっとも後述するASIOに求められたのは音質というよりはレイテンシー(遅延)の問題のようですし、また実際のカーネルミキサーの問題はもっと複雑のようです。ただビットパーフェクトという言葉はよくカーネルミキサーのバイパスと組に出てくるので、それを端的に解説するとこんな感じでしょうか。
カーネルミキサーの問題はカーネルミキサー自体の演算精度というよりも、余分な処理が加わるということ自体が問題です。ですので簡単な解決策はそれをバイパス(迂回)することです。

こうしたソフトウエアで「ビットパーフェクト出力」というと、暗にカーネルミキサーをバイパスするという意味になります。
http://www.mp3car.com/vbulletin/faq-emporium/88852-faq-what-bit-perfect.html

4-2 カーネルミキサーをバイパスする方法

それではどうやってカーネルミキサーをバイパスするかということですが、大きく3つの方法があります。
ひとつはASIO対応ドライバを使う方法、ふたつめはASIO4ALLを使う方法、そしてカーネルストリーミングを使う方法です。これはドライバによって使い分けられます。
たとえばわたしのPCの3つのオーディオインターフェース機器について考えてみると、PCについているPCI内部バスのサウンドカードはDAL CardDeluxe、またUSB DACとしてWavelengthのProtonがあり、USBのSPDIFコンバーターとしてhiFaceがあります。
CardDeluxeはASIO対応とうたっていて、hiFaceはカーネルストリーミング対応とうたっています。しかし、Protonはなにも書かれていません。

まずドライバーがASIO対応しているCardDeluxeでは、それを使ってソフトウエアではASIO出力を指定します。ASIO対応にするため、ASIOコンポーネントのインストールが必要です。
Right/Leftのチャンネルをマップ(割り当て)しなおしする必要があることもあるので、音が出ないときは設定を開いて確認してください。

またASIOの対応のないProtonですが、こういう場合はASIO4ALLというソフトウエアをいったん途中にかませて、間接的にASIO対応にします。
まずASIO4ALLをダウンロードしてインストールします。次にASIOコンポーネントもインストールします。
設定はConfigureで行いますが、音がでないときは他のプレーヤー(iTunesも含む)を立ち上げてないかを確認し、次にASIO Virtual deviceタブを開いてチャンネルが空になっていないかを調べてください。空であればleftとrightを設定します。

ドライバーがカーネルストリーミングに対応しているhiFaceは、それを使ってソフトウエアではKernel Streaming出力を指定します。Kernel Streamingコンポーネントをインストールすると、ドライバーはASIO以外はDSとKSという二つのカテゴリーに分けられるようになります。
さて、hiFaceはカーネルストリーミングに対応していると書きましたが、本来はカーネルストリーミングについてはドライバーでなくプレーヤー側の対応で、ドライバー側の対応は不要なはずです。しかし、カーネルストリーミングについてはちょっとトリッキーなところがあり不安定だったりするのですが、hiFaceはfoobarでのKernel Streaming使用という点で、DirectSound用とKernel Streaming用のモードを分けてきっちりと開発しているようなので安定して動作します。
一般のドライバでも内蔵サウンドチップを含めてカーネルストリーミングでも動作できます。ただ動作すれば問題ありませんが、動作しない場合は海外のフォーラムにあったワークアラウンドですが、24bitまでのドライバだったとしても32bitとして出力指定すると動作することもあります。(CardDeluxeはそうでした)

まとめるとASIO対応ドライバーはASIO指定、それがなければASIO4ALLかKernel Streamingということになります。
またASIO4ALLも内部的にはカーネルストリーミングを使ってたと思います。つまりASIO4ALLはカーネルストリーミングにASIOの口をつけたものと言えるように思います。


なおVista以降ではWASAPIという方法もあります。FoobarではWASAPI用のコンポーネントもあります。


5. 詳細設定

このほか音に関係しそうなところとしては詳細設定のPlaybackからfull file bufferingを選ぶと曲データをすべてメモリーに展開することができます。
またThread Priorityで優先度を変更することができます。
これが効くのはメモリがたくさんあるデスクトップというよりもUMPCなど非力なPCで音飛びがするときに有効に思えます。


6. PCオーディオのソフトウエアと自由さ

追加機能はまだまだたくさんあるのですが、PCオーディオの利点としてそうした追加機能を自由に追加できるという拡張性があります。
またFoobarではDLNAで使われているuPnPプロトコルをサポートしたコンポーネントも用意されています。
http://www.hydrogenaudio.org/forums/index.php?showtopic=69664
これを使えばFoobar2kとLINN DSをリンクさせることが可能です。実際にFoobar2kにKinsky Desktopに似た機能を実装させるというプロジェクトもLINNのフォーラム内で進んでいます。こちらです。
http://forums.linn.co.uk/bb/showthread.php?tid=4456
uPnPコンポーネントはクライアントだけでなく、サーバー機能もサポートしていますが、こうなってくるとただのプレーヤーでさえなくなります。

Foobarの欠点としてはローカライズにあまり対応していないので英語前提であるということがあります。やはり日本語でなくては、という方にはWinampFrieve Audioなんかが良いのではないかと思います。
またこうしたソフトウエアの自由さは反面ではじめての人はなにをやっていいか分からないという点にもつながってしまうかもしれません。

いままでのCDプレーヤーと違い、PC上のプレーヤーはこうしたかたちのなさが利点でもあり、またとっつきにくさにもなり得ます。
新しいフォーマットが出たら自由に対応フォーマットを追加でき、アップサンプラーなどはさまざまな方式から選べます。こうした点はいままでのCDという決まったカタチに束縛されない自由さがあります。
foobarが定番なのは拡張性の高さがそのようにPCオーディオらしいから、という点にあるように思います。
posted by ささき at 22:54 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月16日

ぜいご- 鈴木常吉

水曜日の深夜にTBS系で「深夜食堂」という番組をやっていますが今日が最終回になります。この番組は深夜営業の食堂に集う人々の人間模様を描いたショートドラマです。
この番組で良いのはその冒頭シーンです。青梅街道方面から新宿ガード下をくぐって靖国通りに向かう車から新宿の夜の街並みを移した映像がイントロに使われているのですが、一瞬の無音の後にスローで始まるギターと男性ヴォーカルだけのシンプルな楽曲にはっとさせられます。
テーマ曲としてクレジットされている曲ではないようなので、曲を調べて見たところ鈴木常吉という方の「ぜいご」というアルバムからとられています。冒頭の曲は「思ひで」という曲です。

いまどきの複雑なミックスと音数の多い複雑な音楽になれた耳には、ひとつの音、ひとつの発声の細かいニュアンスが新鮮に感じられます。特に細かい声の使い方やかすれ方がたくみです。アルバムの最後は咳をして終わるんですが、これも偶然か意図したものか、味わいがあります。

今回はAmazonのリンクを貼りません。アルバムのギャラが現物支給となったそうですので、興味のある方はこちらのホームページから直接ご注文ください。
http://www007.upp.so-net.ne.jp/tunekichi/
私が買ったときは勝手に作ったと言う「深夜食堂のテーマ」というCDRをつけてくれました。

アルバムからいくつかの曲がこちらのmyspaceで聞くことができます。
http://www.myspace.com/tunekichi
またiTunesでも販売していますので、そちらで試聴することもできます。
posted by ささき at 22:28 | TrackBack(0) | ○ 音楽 : アルバム随想録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月15日

ピアノ・エスプレッシーヴォII - 松本あすか

このエスプレッシーボ2はピアニスト松本あすかさんの二作目です。一作目はこちらに記事を書いてます。
松本あすかさんは基本的にはクラシックのピアニストですが、アーティストとしてはピアニストというよりは作曲・アレンジャー的な側面に重きを置いています。曲はクラシックのものですがピアニストの音楽解釈というよりもほとんど別の曲になっているのでクラシックのカバー曲というべきでしょうね。
完全なジャズかボッサみたいになってるのもあるし、ほぼクラシックそのままというのもあります。いずれにせよ、良さは分かりやすく聴きやすい音楽になってると思います。CD製作のテーマは「みなが楽しめること」ということなのでそれは達成されていると思います。
また本来は練習曲のエチュード曲集をちょっとした聞き入ってしまう作品に変えてしまう遊び心なんかも楽しいところです。またここは前作でも言及していたカプースチンの影響もあると思います。カプースチンの曲自体も取り上げています。
またアレンジなしでクラシックそのままというのもいくつか入っていますが、リストはなかなかの聴きものでピアニストとしての地力を感じます。
力強くダイナミックなピアノソロが好きなひとにお勧めです。試聴はAmazonのページからどうぞ。


posted by ささき at 00:34 | TrackBack(0) | ○ 音楽 : アルバム随想録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月14日

ポータブルバランスアンプのゆくえ

http://www.head-fi.org/forums/f38/first-balanced-ultra-portable-headphone-amp-world-460603/
RSAからポータブルのバランスアンプが発表されていますが、iBassoからも同様にポータブルバランスが発表されてます。前にはOJIのものもありました。
いったいどれが世界初のポータブルバランスなんだ、ということには"STAX SR001"というのが答えのように思いますが、まあそれはどうでもよいとしてユーザーとして実質的な問題はどれもプラグが違うという点ですね。これはカメラでいうとマウントがばらばらみたいなものです。

フルサイズのバランスの場合はHeadroomのBlock headという唯一の手本があったのでキャノンXLRx2という選択が良いのか悪いのかはともかくとして、それがデファクトスタンダードになって各社はそれにならってやってきたわけです。(blockheadはステレオアンプ二個を結合したものだったので二股のケーブルが必要でした)
ただポータブルの場合はそうしたものがないので、こうした風に無秩序状態になってしまいます。プラグでケーブルが交換できるタイプはともかく、根元からリケーブル必要なものは困りますね。

RSAはJHと共同でケーブルも込みで開発していて、JH13用にこのケーブルを出すということですが、このプラグはカスタムIEMではほとんど共用できるのでちょっと有利です。ゼンハイザープラグのものはまたいろいろ出てくるでしょう。
ただ私の場合はいまはHifiMan 801がポータブルのリファレンスになっているのでリケーブル必要なものについてはしばらく様子見ということになりそうです。
posted by ささき at 22:12 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月12日

Protonの実力

今日は評論家の角田郁雄さんが最近自宅のシステムをフォーカルの新型スピーカーに模様替えしたということで聴きにいきましたが、この前紹介したWavelengthのProtonを持参して、最高レベルのスピーカーシステムでこの小さなシステムを試してみる機会を得ました。
角田さんはPS AudioのPerfectWaveシステムも導入されてますので、今日はMAレーベルのハイサンプリングのデモ音源やリファレンス・レコーディングスのHRxなどハイサンプリング漬けで味わえたのですが、さすがにこのクラスのシステムでハイサンプリング音源を聴くとかなり圧巻です。

IMG_4107.jpg

そこに写真のようにMacにUSBでProtonをソース機器として差し替えてみました。Macのとなりにある小さな箱がProtonです。
MacではiTunesに話題のアマラを加えて高音質化したものに88.2などのハイサンプリング音源を使います。
まさに大きなシステムの中の小さなシステムですが、Protonはこんな高性能スピーカーを鳴らすに恥ない高品質で高精度な音をだすのでふたりともちょっと驚いてしまいました。これでこんな音が出ると参っちゃうという感じですね。Async転送USB恐るべし。音もアナログ的で好ましいとの好評価でした。

小さくてもよく練られたProtonの実力やハイサンプリングの世界など、ちょっと考えを揺さぶられた一日ではありました。
posted by ささき at 22:02 | TrackBack(0) | __→ Wavelength Proton | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月09日

オーディオベーシックVol53・「ハイエンドヘッドホン特集」

オーディオベーシックの最新号(2010冬号)が本日発売されました。
今月号はわたしも特集記事のひとつ、「ハイエンドヘッドホンの世界」を担当させてもらい執筆しました。ぜひご覧ください。
内容はハイエンドヘッドホンとそのシステム環境などを包括的にとらえたものです。考えてみればいままで個別にはいろいろ書いてましたが、こうした総論的なまとめ記事は書いてなかったので楽しんで書けました。ハイエンドヘッドホンとはそもそもどんなものか、から始まり、バランスとかリケーブルなど濃い目の話題も入っていますので、多方面の方に興味を持ってもらえると思います。
この世界もかなり多様化してきているので、指針のようなものになれば、と思います。また、これをきっかけに多くのオーディオファイルの方々がヘッドホンを単なるアクセサリーから少し違う見方をしてもらえば幸いです。

そのほかに今号ではヘッドホン祭のレポート記事(P172)と、ファイナルオーディオイヤホンの紹介文(P296)なども書いています。
特集は10ページとけっこうなボリュームがありますので、ぜひ家でゆっくりお読みください (^^
評判のCDもついていますので冬の夜にCDを聴きながら、次の機種購入など考えてみてはいかがでしょうか?


posted by ささき at 20:13 | TrackBack(0) | ○ ホームオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月07日

M2Tech hiFace USB->SPDIFコンバーター

PCの世界とオーディオの世界を融合させるには、PC側に普遍的に装備されているUSBの口と、オーディオ側で普遍的に装備されているSPDIFの口をつなぐUSB->SPDIFコンバーターは二つの世界の橋渡し役になりえます。
実際に最近とくにたくさん出てきたUSB->SPDIFコンバーターですが、その中でもコンパクトさ、低価格、音質にて高い評価をうけているM2TechのhiFaceを買いました。

hiface1.jpg     hiface2.jpg

こうしたものはアメリカとか中国製かと思いますが、hiFaceはイタリアのM2Techの製品です。パーツ以外はイタリア国内で組み立てているとのことです。
特に音質評価が高いんですが、デザインもいいですね。カタチでUSBをSPDIFに変換するというのがひと目で分かります。まさにイタリアらしいというか優美な機能美を感じます。

ホームページはこちらです。hiFaceの良いところはRCAだけでなく、より本格的なBNCバージョンもあることです。
http://www.m2tech.biz/products.html
RCA版が99ユーロ(約13000円)、BNC版は114ユーロ(約15000円)です。低価格も魅力です。

1. M2Tech hiFaceの特徴

1-1. USBながら192/24までサポートしていること
この点ではコンパクトながら他のUSB-SPDIFコンバーターの上を行きます。

1-2. 二つの固定クロックを持っていること。
44.1kHz系(88.2, 172.3)と48kHz系(96, 192)の二つの固定クロックを独立して持っています。精度は2〜5ppm(環境による)とのこと。

1-3. 独自のドライバーを用意していること。
カーネルストリーミングをサポートしたドライバーを用意しています。このため、ASIOと同様にカーネルミキサーをバイパスした高品質な音質を提供できます。
現行のドライバーはDirectSoundとカーネルストリーミングの二つのモードで動作します。DirectSoundモードではどのプレーヤーでも使えますが、カーネルストリーミングはそれをサポートしているプレーヤーでのみ使えます。(たとえばfoobar2000)
それとドライバー自体もなにか独自の工夫があるように思えます。

1-4. RCAだけでなくBNC版も用意していること。

1-5. Macもサポートしています(ただし最新ドライバー推奨)

1-6. バスパワーで駆動します。

2. 使用方法

USBデバイスですがインストールは自動で行われないので添付のCDROMかメーカーサイトからのダウンロードで行います。現在(09/12/6)最新は1.02で更新もあるのでサイトからダウンロードしておいた方が良いでしょう。
http://www.m2tech.biz/download.html
はじめにhiFaceを接続するとドライバのインストールを求められますので、そこで場所を指定してください。

hiface4.jpg

特に意識しなくてもUSBに接続するだけでhiFaceを使用することはできますが、ベストの音質を得るためにはカーネルストリーミング出力についての知識が必要になります。たとえばFoobar2000ではカーネルストリーミングのコンポーネントを追加してから、outputのドライバの指定で「KS:HIFACE kernel streaming」を選択することになります。
hiface1.gif
この辺はまたあとでPCオーディオのソフトウエア編を少し書こうかと思ってます。

ただコンパクトなのはいいんですがUSBのプラグよりは太いので、デスクトップの近接した背面USBポートでは隣接ポートをふさいでしまうかもしれません。
また、ごついデジタルケーブルをつけるとやや不安定です。この辺を解決するためにUSB延長ケーブルも試してみたいと思ってます。

3. hiFaceの音

音のレベルはかなり高く、低域が充実して厚みがあり迫力を感じます。また高精細で切れも良いですね。
オーケストラでは迫力を感じますし、ロックも躍動的に前に来る感じがよく出ています。

ハイサンプリングはうちでは残念ながら192までは聴けませんが、96/24のLINNスタジオマスターを使ってみました。
タリスのマグニフィカートなんか聴いていると深みのある空間再現に没入することができ、楽器の再生では細かいニュアンスもよくわかります。

従来との比較という点で、PCからバランスヘッドホンで聴くときを例に取ります。
いままではたとえばこんなシステムのバスです。
WinXP PC (Foobar2000+ASIO) ->(PCIバス) DAL CardDeluxe ->(SPDIF) WireWorld 同軸ケーブル ->(内蔵DAC) Headroom Desktop Balanced

hiFaceを使用すると下記のようになります。
WinXP PC (Foobar2000+KernelStream) ->(USBポート) hiFace ->(SPDIF) WireWorld 同軸ケーブル ->(内蔵DAC) Headroom Desktop Balanced

バランスヘッドホンをいろいろとつけて、hiFace経由とCardDeluxe経由を少しだけ比較してみましたが、ざっと音質は少なくとも同等レベルは確保しているように思えます。まだバーンインもそこそこなので評価はまた変わるかもしれません。
CardDeluxeも最新最高のオーディオインターフェースではないかもしれませんが、コンシューマーサウンドカードとは一線を画したレベルにあるので、hiFace自体もかなりレベルは高いと思います。デジタル出力ということに限ればコストパフォーマンスは高いですね。

4. hiFaceとUSBデバイス

Protonに続いてうちのオーディオインターフェース機材のUSB化を図る第二段がこのM2Tech hiFaceです。最近の試行でPCのオーディオインターフェースをUSB化することにも自信が出てきました。内蔵カードやFireWireに頼らずUSBでいければノートPCでも十分にオーディオ部分の質が確保できます。
しかし書いてきたようにWavelengthとかM2Techのような新世代のUSB機材がキーになるということもまた分かってきました。

思うにこうしたUSB機材はハードもさりながらドライバの実装にポイントがあるように思えます。
Protonの項で紹介したWavelength/AyreのAsync転送はdCSも同じようなアプローチを取っているようです。ただしWavelengthのライセンスを受けているAyreと違ってdCSは独自実装のようです。この点で、もしかしたらM2Techも同様なソフトウエアを開発しているのではないかとも考えています。
ハードに加えてこうしたソフトウエアの実装の部分で差別化していくというのもUSBオーディオではひとつの流れなのかもしれません。
posted by ささき at 22:07 | TrackBack(0) | __→ USB DDC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月06日

本土寺の紅葉(北小金)

北小金にある本土寺は昨年少し紅葉を見てきたんですが、今年は本格的にこのシーズンを通じて行ってきました。
中は広くピークが木によって異なるので毎回いくたびに違う顔が楽しめます。特に山門付近と中では違いますので分けていくのが良いと思います。中のピークは先週で、山門付近のピークは今日でした。

まずは新型100マクロIS Lです。
切れがよく、ぴりっと締まった絵を切り取ってくれます。

3452.jpg     3230.jpg     3149.jpg
EOS-1DsMkII, EF100マクロIS L

今回は16mmの超広角でも紅葉を撮ってみました。
京都に負けないような本土寺の広大な色の空間を絵に収めてくれます。一番右の写真も16mmで撮ったものですが、きちんと水平に撮ると16mmでもこうした普通のスナップのように撮れます。それでいてこの構図は16mmでないと撮れません。

3337.jpg     3264.jpg     3285.jpg
EOS-1DsMkII, EF16-35/2.8L

こちらはソフトフォーカスです。
光と色、という二極の美しさを抽象的な絵画のように描き出してくれます。

3349.jpg     3249.jpg     3403.jpg
EOS-1DsMkII, VK50R Soft

さて、紅葉もこれで今年は終りだと思いますが、紅葉が終わると今年も押し迫ったという感じです。ただ冬はまた斜光線が立体感を作り出し、スナップにはまた良い季節となります。
posted by ささき at 21:52 | TrackBack(0) | ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月03日

Auralitiとネットワークとオーディオ

RMAFの記事で紹介したAuralitiは11月リリース予定と聞いていましたがまだリリースされていません。現在の状況がちょっと分かりませんが、前に書いた記事以後にわかったことをここでまとめておきます。
その結果として前回の記事からはいくつか訂正が必要です。(まえの記事はこちら)

まずAuralitiとはなにかというと、従来のオーディオシステムに176kHzや192kHzといったハイサンプリング音源の再生を可能にするためのプレーヤーに当たるソース機器です。
機能的に見るとAuralitiはハイサンプリング音源に対応したDACからのアナログ出力を取り出すことができ、デジタル出力によりトランスポートとしても機能します。楽曲ファイルはUSB接続する外部ハードディスクに格納します。後述しますがネットワークについては直接DLNA対応のNASとつなぐ機能はなく、コントローラーとの接続のためにWiFiを使います。iPod touch/iPhoneはコントロールに使いますが、iPod内の楽曲を再生することはできません。

デバイスとしてみるとAuralitiはLinuxベースでサウンドカードを装備したコンピューターを利用したオーディオデバイスです。もしオーディオに特化したコンピュータをトランスポートとして設計するならWindowsをベースにするよりUnix/Linux系のほうが有利なのでしょう。サウンドカードはLinuxとの親和性という点でJuli@が選ばれていたと思います。

ポイントとしてはAuralitiはLinux上でMPDサービスが動作することで音楽プレーヤーとして機能します。MPDとはMusic Player DaemonのことでLinuxで動作するオーディオ用のサーバープログラムです。Daemon(デーモン)はUnixにおいて常駐動作するソフトウエアのことで、Windowsでいうサービスのことです。MPDは楽曲を管理して再生したり、コントローラーと通信する機能があります。
前の記事でLINN DSのような、とも書きましたが、実はAuralitiはこれらの点でDLNA準拠のLINN DSとは異なります。

たとえばDSもAuralitiもiPod touch/iPhoneで操作が可能ですが、DSはDLNAが採用しているuPnPプロトコルに対応したアプリ(Music Player, Plug Player)を使用します。それに対してAuralitiではMPD対応のアプリ(MPoD)から操作します。
(ちなみにオーディオコントローラーとしてのiPhone/iPod touchという意味ではこのほかにリモート端末のVNCを使う手もあります)

Auralitiは前回書いたようにウエブ画面でコントロールするというのではなく、あくまでMPD対応のiPhoneアプリ、またはMPD対応のPC/Macソフトウエアから操作するようです。なおAuralitiはそれのみではUIを持たないため、こうしたコントロールのためのクライアントが必須です。
このようにネットワークという点で見るとAuralitiはDLNA対応ではありません。これはちょっと混乱するところですが、ネットワークオーディオの世界はDLNAだけではないということです。

DLNAはガイドラインのようなものです。たとえばL社のネットワークプレーヤーが楽曲ファイルを再生するためにB社のNASから楽曲の一覧表を取得しなければならないとします。そのときにどうやりとりしましょうか、それではuPnPというプロトコル(手順)を使いましょう。という会社間での取り決めガイドがDLNAです。
それにたいして、AuralitiではMPDの世界の取り決めでそうしたデータのやり取りが行われます。そこでいったんDLNA(uPnP)の世界に行くにはゲートウエイとも呼ぶべき仲介者が必要になります。そのため独自のNetworkサーバーを用意しているようで、そのサーバーはDLNA対応です。つまりDLNA対応のNASなどとは
Auraliti<--(MPD)-->Network Server<--(DLNA)-->NASなどのDLNA機器
という接続になるのでしょう。

DLNAのベースとなっているuPnP(ユニバーサル・プラグ&プレイ)はマイクロソフトの規格です。それにたいしてMPDはLinuxベースなわけですから、オーディオの世界でもマイクロソフト対Linuxのような対立の構図を引きずるのでしょうか。
オーディオがPCの世界に寄っていくということは思っていた以上にさまざまな影響をはらんでいるのかもしれません。
posted by ささき at 00:14 | TrackBack(0) | __→ ソース機材・PCプレーヤー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月02日

アヌーナ(Anuna)

Anunaは男女混声のアイリッシュのコーラスグループです。いまケルティッククリスマスなどのコンサートのため来日しているんですが、今日の夜タワレコでインストアイベントがあり見てきました。平日の夜というのにかなり混んでいて人気の高さをうかがわせます。
こうしたイベントのいいところはアーティストと距離が近いのでほとんど生音が聴けるということです。とくにこうしたコーラス系はでたのしめます。auraなんかもそうした良さがありますね。
今日はインストアというところを生かしていきなり観客の真ん中からアカペラで登場するという演出もありました。曲はわりと有名なトラッドから選曲していて、なじみやすく楽しめます。PAをほとんど通さない透明感が印象的です。なにか体の中で鬱積しているものを溶かしてくれるものがありますね。
アルバムのイメージだと、アイルランドの幽玄で幻想的な、という感じですが、ステージではみな楽しく愉快な感じで、やはりトラッドは大衆が楽しむ音楽というところを感じさせてくれました。

試聴はMySpaceでどうぞ。
http://www.myspace.com/anuna

     

posted by ささき at 22:00 | TrackBack(0) | ○ 音楽 : アルバム随想録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする