Music TO GO!

2009年11月26日

Wavelength Proton USB DACとAsync転送

海の向こうではStereophile誌の今年2009年度のProduct of the yearはUSB DACのAyre QB-9が受賞しました。いままで音が悪いといわれてきたUSB機材がStereophileが選出するベストプロダクトとなったわけです。かたやLINNがCDプレーヤーの生産をやめるというニュースもあり、時代は音を立てて動いているかのようです。
そこでオーディオの新時代を考えるにあたり、このWavelength社のProtonというUSB DACを入手しました。今年の前半にでて来たもので、AyreのQB-9とは異母兄弟になります。

proton1.jpg

1.Wavelength社とUSBオーディオ

PCとオーディオを融合するキーのひとつはPCに一般的に装備されているUSBを活用することですが、オーディオ分野での最近のUSB応用におけるキーポイントは大きく二つあります。
ひとつはUSB->SPDIFのD/Dコンバーターを使用して、PCとオーディオの世界をつなぎ、高品質なデジタルデータを供給するもの。これはいまや多種多様な製品が発売されています。
もうひとつはUSBの転送品質それ自体を根本的に見直すAsync転送です。
これは日本ではAyreのQB-9に採用されたことで知られるようになりましたが、この方式を開発したのはWavelengthという会社を運営しているJ. Gordon Rankinという技術者です。Wavelengthはアメリカの小規模メーカーで、主に真空管アンプやDACを製作していましたが、最近このAsync転送方式でオーディオ分野に知られるようになりました。
Wavelengthのウエブページはこちらです。
http://www.usbdacs.com/

このAsync転送とはなにか、という前にUSBとオーディオについて簡単に整理しておきます。
もともとUSBは汎用の周辺機器インターフェースであり、オーディオ系に特化したものではないのでオーディオ向けの工夫が必要です。
たとえばUSBのハードディスクにファイルやソフトウエアを転送するときはデータの到着順はでたらめになってもかまいませんが、最終的には確実に100%のデータがそろわなければなりません。一方でUSBのオーディオ機器であればデータが100%届くことは理想ですが多少欠けても致命的ではありません。その代わりぴったりと時間的にあわせて転送する必要があります。特に音質というファクターを重視するハイエンドオーディオにおいては単にバイナリーデータを転送すればよいのではなく、クロック'(タイミング)の情報をいかに正確に伝えるかが重要です。

そのためUSBは機器に適したいくつかのモードがあり、オーディオ機器向けにはIsochronous(アイソクロナス)転送という同時性を重視した方式が使われます。そして、その中でも同期の取り方でさらにいくつかの方式があります。
従来のほとんどの機器が使用しているのはAdaptive方式というもので、受け手側(DAC)が動的にクロックを抽出することを前提としています。
この方式の利点はそもそもPCではさまざまな処理が行われてUSBバスの占有が不確かなうえ、外部クロック(PCの基準クロック)自体もオーディオ的には不正確だからです。簡単に言うと信号がまちまちでいつ来るか分からないので、受け手のほうでPLLなどを使って動的にタイミングをあわせるということです。
Adaptiveは適合するということなのですが、端的に言うとPCの都合のいいようにDACがあわせているということでしょう。つまりそこでジッターが大きく発生してしまいます。

Async方式は逆に受け手(DAC)は固定のクロック(タイミング)を持っていて、送り手がそれにあわせるというものです。そうするとDACは固定クロックを使えるのでこれはオーディオ的に好都合です。
しかし今度はDACの都合にPCがあわせる必要があります。そのソフトウエアは普通のものとは異なるというのは容易に推測ができるでしょう。では具体的にどうするのか、というと実のところそこを書いた記事というのはあまりないように思えます。というのはその具体的な手段(実装)こそがミソだからです。

ここでのポイントはUSBにおけるAsync転送自体が優れているのではなく、Async転送はUSBのひとつのモードに過ぎないので、このモードを使ってどうやってそうした理想的な転送を実現させるかというソフトウエアの実装の部分です。海外の記事では良くGordonのコードと書かれたりします。それゆえ、Ayreもそのコードライセンスを獲得してQB-9を設計したというわけです。もしAsync転送自体がキーならばそうしたライセンスを取る必要はありません。
Wavelengthの代表であるGordon氏はオーディオ好きのソフトウエア技術者がこうじて、メーカーを作ったそうです。基本的にはWavelengthは真空管アンプなどを作る会社だったのですが、根がそうしたコンピューター系技術者だったのでUSB転送という方式に目が向けられたということなのでしょう。
"Gordonのコード"によるジッターの低減率は二桁違うとも言いますので劇的な低減です。

Ayreのページにもこちらに解説(PDF)があります。


2. Wavelength Protonとは

ProtonはWavelengthのUSB DACです。入出力はシンプルでデジタル入力はUSB入力がひとつとアナログRCA出力がひとつのみです。96/24まで対応しています。
またミニプラグでヘッドホンアンプがついています。
インストールは通常のUSB DACと同様に接続するだけです。

proton2.jpg

Wavelengthの製品は比較的高価なものが多いので、Protonはエントリー価格帯に属するもので$900です。"Price from $900"となにか他にオプションがあるようにも見受けられますが、fromは間違いのようで、オプションはないとのこと。(他のモデルはオプションで価格が高くなるのでそれをコピーしてきたようです)

外見上はシンプルに見えますが、Protonには以下のような個性的な特徴があります。

2-1. Async-USBのサポート

Protonの最大の特徴はさきに書いたGordonのコードによるAsync転送をサポートしていることです。
これまでのUSB DACというと、たとえばDAC機能を持ったUSBレシーバーのPCM2702系などをそのまま簡易DACとして使ってしまうというのが最も簡単な形です。
もう少し進歩したものではUSBレシーバーのPCM2702系は単にSPDIFとかI2Sのコンバーターとして使用して、DACは独立したチップで行うというのが従来の多くの「高性能USB DAC」でした。ただその方法ではDACチップのフロントエンドなどでジッター低減することはできますが、もとのUSB転送自体の根本的な解決にはならないというわけです。そこを改善するのがAsync転送ですが、Async転送自体は前の章をご覧ください。
このProtonやQB-9はTAS1020というTIの新しい世代のUSBレシーバーを使用しています。このチップも大きく関連しているようです。


2-2. バッテリー駆動であること

Protonは電源不要でUSBポートから給電できます。しかしいわゆるUSBバスパワーとはちょっと違います。ここがProtonのもうひとつのポイントです。
USBは電力も外部機器に供給できるため、そのUSBバスパワーを使うことで独立した電源コードは不要になるという利便性があります。しかし、その電源はPCというノイズの巣窟から出てくるわけなので、クリーンであることを期待できません。
そのためProtonではリチウムイオン電池を内蔵していて、主要なオーディオ回路にはいったんバッテリーにためた電力を供給しています。
これによりPCからでもクリーンなノイズレスの電源を供給できるというわけです。

2-3. ヘッドホンアンプ内蔵であること

Protonにはミニのヘッドホン端子が装備されていて、ヘッドホンアンプも内蔵されています。これもブラックゲートなどが使われていて、おまけ以上のものになっています。
nuforceなんかもそうですが、アメリカのこうしたマニアック系のメーカーはこういうところにも手を抜かないところが好感が持てます。
ただプラグに挿してもラインアウトはミュートされません。


3. Protonの音質

ここではとりあえず届いたばかりの第一印象を書いてみます。
システムは下記の通りです。
WindowsXP SP2->Proton->RWA Signature30->JohnBlue JB3
ヘッドホンは直接Protonのミニ端子から取っています。
プレイヤーはSamplitudeやWinamp,Foobar2kなど多種使用して試しています。

まずスピーカーで聞くと音が滑らかでスムーズというのが第一印象です。これはたぶんバッテリー駆動というところも拠るところが大きいと思います。音調はニュートラルですが音楽的で美しく感じます。楽器の細かいニュアンスをよく再現し、響きが気持ちよく聴こえます。
ハイサンプリングの96/24などの古楽をかけてみると透明感に吸い込まれそうな感じになります。また、Handsなんかのウッドベースのピチカートの小気味よさ、切れの良さはかなり秀でています。
全体にオーディオ機器としての質感の高さを感じさせてくれます。

ヘッドホンアンプもかなりよく出来ています。
平面型のAudeze LCD-1で聴いてみると細やかさや立体感が際立ちます。こうした反応の早いヘッドホンと組み合わせるとProton独特の滑らかさと両立するタイトさ、エッジがきりっとしたシャープさが堪能できます。
パニアグア古楽合奏団の良録音盤では背景にかすかに入っている鳥の声が有名ですが、これがかなり明瞭に聞き取れます。背景もかなり静かでよく微細音を拾うと思います。SNは高いでしょう。

この贅肉がなく気持ちよく引き締まった音からはかなりジッターが低減されている様子がうかがえます。思わずもう一度接続を確かめてみて本当にUSBから出ているのかを確認してしまいました。

ノートPCとAudioEngine2のような高性能アクティブスピーカーと組み合わせてデスクトップでの鳴りを楽しむのもよいでしょうが、もっと本格的にオーディオシステムに組み合わせるポテンシャルがあると思います。
この辺はもう少しバーンインしてからいろいろと試してみたいと思います。

ただAsync転送は本物だということはだんだんつかめてきました。

(写真のノートPCはB5ノートです)
proton4.jpg

4. Async転送とUSBオーディオの明日

Async転送はUSBの可能性を一歩進めましたが、いままでおまけ的に扱われてきたUSB接続が果たして本格的なオーディオ分野でSPDIFなみに主流の地位を占めるか、という問いについてはPS Audioの最新のニュースレター(11月号)に興味深い記事が載っていました。
それは先月号のニュースレター(10月号)でPS AudioのPaul氏が(Async転送は良いと認めたうえで)USBでは96/24の転送が限界であり、長期的に見てオーディオのハイサンプリングの流れではSPDIFやAESのような主流になれない、と説いたところ、このGordon氏から反論のメールが来たというものです。

それによると96/24の限界は単に現行のチップの製品としての限界であり、USBの仕様的な限界ではないということです。どうやらGordon氏の開発環境では試験的にUSBでもAsync転送で192/24まで到達しているようです。

来年はUSB3.0が登場してきます。
USB3.0では転送速度が10倍になりますが、ケーブル自体も変更されて信号線が増えるということもあり、その影響もどうでるか分かりません。
USBとオーディオのかかわりについては来年に向けてさらに注目度が高まると思います。
posted by ささき at 01:05 | TrackBack(0) | __→ Wavelength Proton | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月25日

NuforceからUSB DAC "uDAC"登場

NuForceからなんと小型のUSB DACが登場しています。

http://amazon.nuforce-icon.com/NuForce-Icon-uDAC/M/B002VNIRWM.htm

バスパワーで動作するUSB DACにヘッドホンアンプも付いています。
また流行のUSB->SPDIF変換機能もあります。

Head Fiの方にはおなじみHeadphoneaddict氏のレビューがさっそく載っています。
http://www.head-fi.org/forums/f7/first-impressions-nuforce-udac-usb-dac-amp-line-out-s-pdif-out-456945/#post6178849

USBレシーバーのPCM2706からI2SでDACチップにデジタル信号を取り出して、そこでジッター低減をDSPで行うとあります。DSPでジッター低減するというとベンチマークDAC1などのASRCを思わせます。
DACチップはRSAアンプのオペアンプよろしくモデル名が消されているようです。
DACやアンプ部はディスクリートのようですが、DACチップはICでしょうから後段のI/V変換なんかがディスクリート設計なのでしょうか。
レビューではUE11の低域なんかもうまくコントロールしているということで、なかなかヘッドホンアンプ部分も性能が良いようです。iBasso D4やPico DACとの比較でも負けず劣らずというところのようです。

DACもヘッドホンアンプもなかなか良く機能も豊富で価格はなんと$99ということですので、かなりお得ですね。IconとMobileに継ぐ次のヒット商品か?
posted by ささき at 00:45 | TrackBack(0) | ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月24日

バタフライ・エフェクト - ダイアナ湯川

ダイアナ湯川はクラシックのヴァイオリ二ストですが、二枚ほど普通のクラシックのアルバムを出したあと、大きく作風を変えてこの3作目を発表しました。

本作は完全にクラシック・クロスオーバーとなっていますが、プロデューサーはBONDをプロデュースしたアンディーライトということで納得です。
棚的にはクラシックのコーナーにありますが、音楽としてはロックポップむけにビートのきいた音になっています。例えばアルバムの三曲目にずいぶん前にテクノ・ハウス系のベストセラーになったロバートマイルズのチルドレンのカバーが入っているということでも曲傾向はうかがえると思います。もちろんヴァイオリンをフューチャーしたアレンジとなっていてなかなかかっこよくカバーされています。
以前にやはりバネッサ・メイという中国系アメリカ人のヴァイオリ二ストがこうした変身をとげたのを思い出します。

タイトルのバタフライ効果とは蝶の羽ばたきのような小さな動きがいつしか竜巻のような巨大な動きとなることをさす言葉ですが、その言葉のようにひとつのヴァイオリニストとしてではなく、アーティストとしてより大きなテーマに取り組みたいという願いが込められているそうです。
クラシック・クロスオーバーと言っても、トラッド風のもあり、エニグマ・デリリウム系もありと細かくはいろんな方向性があるので方向を模索中というところでしょう。

川井郁子とか宮本えみり好きの方にお勧めです。
試聴は下記アマゾンにて。(右はデビューアルバムです)

     
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2009年11月22日

森林公園の紅葉と新レンズ

いよいよ本格的に紅葉のシーズンとなりました。
土曜日は埼玉の森林公園に行ってきました。ここは園内の自然もきれいですが紅葉見本園という各地から集められた見事なモミジが集められています。

また今回は新レンズを投入した試し撮りでもありました。

100macro-isl.jpg

キヤノンの新型100mmマクロの手ぶれ補正モデルです。マクロといっても汎用に全域高性能を誇ります。興味のある方は写真ブログのほうの記事をご覧ください。
http://blog17gray.seesaa.net/article/133563122.html

写真はすべてEOS-1DsMkII, EF100 Macro USM IS Lです。

2923.jpg     2894.jpg     2880.jpg

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まさに一枚一枚数えられるようなシャープさと鮮烈な鮮やかさがある良いレンズです。オーディオ同様にレンズもまた個性ある機材を使いこなすという面白さがあります。
撮影行は下記のtwitterにもちょっと書いています。
http://twitter.com/music2go
posted by ささき at 22:20 | TrackBack(0) | ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月20日

大山寺の紅葉

大山は古くから参拝客を集めてきましたが、その中腹に大山寺があります。この寺の参道には大きな紅葉が覆いかぶさり、この季節は赤い天蓋のようにも見えます。
またSigma DP1とDP2を持ち出してその赤を切り出してみました。
DP2の二枚目とDP1の一枚目は同じモチーフをカメラ(画角)を違えて撮ってものです。

sd2509.jpg     sd2550.jpg
Sigma DP2

sd2463_1.jpg     sd2455_1.jpg
Sigma DP1

sd2523.jpg     sd2540.jpg
Sigma DP2

とくにDP2はスナップ的に使うにもなかなか好適です。DP2では絞りは開け気味にして背景との立体感を強調しています。そのためDP2ではすべてマニュアルフォーカスでピント合わせしています。
DP1の方は広角なので葉は小さくなりますが、それでも一枚一枚数えられるようなシャープさはさすがです。

*Sigma DP1とDP2の写真はこちらの写真ブログのほうも参照ください。
http://blog17gray.seesaa.net/category/4812879-1.html
posted by ささき at 23:57 | TrackBack(0) | ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月15日

大雄山の紅葉

風も寒さを増し、この辺にも紅葉の下りてくる季節となりました。
今日は小田原からさらに奥に進み、大雄山の最乗寺に紅葉を求めていきました。

ここははじめてくるので、まずはロケハン的に軽くいこうとDP2をバッグに詰めましたが、やはり広角も必要になるかと、DP1も持ち出しました。単焦点のコンパクトカメラ二個持ち出すならリコーから発表されたGXRシステムなんかもいいかもしれませんね(^^

sd2438.jpg     sd2404.jpg
Sigma DP2(左) DP1(右)

上の二枚は標準のDP2(42mm)と広角のDP1(28mm)で同じところを撮ったものですが、画角による絵つくりの違いなど分かるかと思います。

sd2418.jpg
Sigma DP1

さすがにSigma DP1、DP2とも切れるようなシャープな輪郭の立ち方です。ただ仔細に現像しながら比べるとやはりDP2の方が進歩しているように見られます。
両方ともカメラとしては使いにくいんですが、この描写があるからこそ、いつも手に取ってしまいます。
posted by ささき at 21:51 | TrackBack(0) | ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月10日

B&Wからヘッドホン登場

ちょっとびっくりしますがスピーカーでは第一線のブランドであるB&W(Bowser & Wilkins)からP5というヘッドホンが発表されています。スピーカーメーカーからのヘッドホンというとフォステクスに次ぐ感じですね。下記ページに写真が載ってますがなかなか良い感じです。

http://www.bowers-wilkins.co.uk/display.aspx?infid=4534&langid=2

とはいえハイエンドクラスというわけではなくこのP5はポータブルヘッドホンです。Zeppelinとあわせて宣伝していることからも同社のiPod戦略の一環と思われます。この点でB&Wが本格的にヘッドホン市場へ、というのとは少々違うのかもしれません。ただ現時点ではなんともいえませんね。
ホームページタイトルにはノイズキャンセリングともありますが、ページ内の解説では密閉型でパッドの遮音性が高いため、十分な遮音効果があるということで、アクティブノイズキャンセリング機能はないようです。またニュージーランドシープレザーなどパッドのクオリティを強調していることからある程度の価値帯に出してくるのでしょう。twitterによると価格も発売時に発表するということです。
音は分かりませんけど、上記ページでは「人工的に強調された低域とか高域はあきちゃうでしょう」とニュートラルでフラット基調をにおわせる文句をうたっています。音のチューニングという点ではB&Wらしさというのは出してくるのでしょう。

そのうち大理石のヘッドホンスタンドが付属したソナスファベールのヘッドホンとか、でかいホーンが左右に付いたアバンギャルドのヘッドホンなんていうのも出てくるのかもしれませんね。
posted by ささき at 22:58 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月08日

秋の夜長の音楽、ピアノとハープ

だんだん秋も深まり山には紅葉も見られるようになってきました。日が落ちるのも早く、夜が長い季節になってきます。
こうした夜にもの思いをしながら音楽に聞き入りたいときにお勧めの音楽を二枚紹介します。

まずドイツのピアニストのFrank Federselの新作アルバム"Uber Morgen Gluck"が出ていました。
ずいぶん前にジョージウインストンのピアノソロの曲が流行りましたが、これもそうしたニューエイジ系の美しいピアノソロのアルバムです。ただこうした音楽はけっこう多いんですが、わりと多くはα波の音楽的な退屈なものになってしまいがちです。Frank Federselの音楽はやさしく優雅で詩的ですが、ときに情熱的に抑揚と映像感のようなものも感じさせてくれます。マイケルナイマンが好きな人にもお勧めです。
以前の"Hoffen Traumen Suchen Fragen"も良かったんですが、今回の作品はさらにアルバムとしてまとまりが良くなっているように思います。

Frank Federselの作品はこちらのMySpaceで聴くことが出来ます。
http://www.myspace.com/frankfedersel

購入はTower Recordから買うことができます。
Frank Federsel - Uber Morgen Gluck
こちらは新作です。

Frank Federsel - Hoffen Traumen Suchen Fragen
MySpaceの楽曲は主にこちらのアルバムです。


もう一点はAssia Cunegoというハーピストの"Canto Ostinato"です。
一年前くらいにオランダの現代音楽家のシメオン・テン・ホルトの"Canto Ostinato"という曲を紹介しました。下記の記事です。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/111881527.html

今回紹介しているのはこの"Canto Ostinato"をハープ用にアレンジしたものです。
もとの曲の持つミニマル的で現代音楽的な感覚は薄まりましたが、いつまでも永遠に続くかのような曲の持つ美しい旋律をもともと音色のきれいなハープで演奏することで、とても美しい音世界を構築しています。

試聴はこちらのMP3 Sampleをダウンロードください。
http://www.simeontenholt.com/Assia_Cunego.htm
こちらとはアートが異なるものが国内に輸入されています。
購入はTower Recordから買うことができます。
Assia Cunego - Canto Ostinato

あとはお気に入りの本が一冊あればいうことなし、でしょう。
posted by ささき at 22:50 | TrackBack(0) | ○ 音楽 : アルバム随想録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月05日

Go-Vibe Sharpsインプレッション

今年のヘッドホン祭りでJabenのブースは盛況でしたが、そのGo-Vibeの新製品はスリム機のPPKと高性能モデルのSharpsでした。
そのSharpsを評価用に一台置いていってくれたので、レポートします。

sharps1.jpg

PPKというネーミングもそうですがGo-Vibeは銃器の名前から来ているようですね。Sharpsという名称はこのシャープス・ライフルから来ていると思います。
http://en.wikipedia.org/wiki/Sharps_rifle
Sharpsというのは人の名前ですが、その語感の通りにかなりシャープなアンプに仕上がっています。

sharps2.jpg     sharps3.jpg

仕上げは手作り感がありますが、わりとがっしりしたアンプです。見た目と9V二個並列という電池構成でSR71を連想させるSharpsですが、音はSR71とは異なったものになっています。
Sharpsは透明感が高く、音が速くてスピード感があります。音の広がりも印象的で二次元的に広くやや平面的なSR71と異なり、より奥行きや立体感を感じさせます。定位もピンポイントで切れも良くまさにシャープです。
低域も十分出るけれども大きく誇張されてない感じですね。ヴォーカルの甘さは控えめですが解像力があるのでリアルです。

IMG_2054.jpg

iModからT51のラインアウトにすると一層切れの良さとクリアさが引き立ち適度に厚みが加わるのが良い感じです。HeadFiではなつかしのRnBケーブルを使ってみました。

SR71Aのような音楽的でウォームさを感じるものとは違い、着色や脚色はあまりありません。渋さとか味を感じるSR71とは異なり、若くてスピードがありダイナミックという感じです。
クリアで高性能なものが欲しけれども、あまり色付のないものが欲しい人向きで、わりとジャンルを選びませんがロックなんかに向いていると思います。
posted by ささき at 23:21 | TrackBack(0) | __→ Jaben GoVibe | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ベイヤーダイナミックDTX80

このブログでは一万円前後のイヤホンってあまり書きませんけど、この前のヘッドホン祭りで販促品としていただいたDTX80を聴いてみたところなかなかいい感じでしたのでちょっと書いてみます。
良いポータブル機材を持って外出するときはカスタムIEMで聴きますけど、ぐちゃっとポケットにいれられたり、取り外しが面倒くさくないということで、こうしたイヤホンもiPhone直で使いたいときはけっこう重宝します。

dtx80.jpg

はじめに書いておくとこのイヤホンを生かすのはチップ次第です。上の写真はHead Diect RE1についてきたダブルフランジです。
iPhone直で聴いてみました。

少し軽めな印象ですが、レンジ感がわりと広く、明るく抜けが良い感じです。広がり感も良くフラットに近くニュートラル基調です。私はベイヤーの音がどうこうとは言えませんが、ある意味チューニングの考えはT1に通じるものがあるかもしれません(音質は大幅に違いますが)。
楽器の音再現もかっちりとしてるのですが、低インピーダンス的な意味で少しふくらんで甘めではあります。音の細やかさもこのクラス的に悪くなく環境音の表現も上手で広がりもあるので、音楽によってはうまくマッチします。
ただ標準チップで聴くとおそらく多くの人は全体に高い方に寄っていて低域不足と感じるでしょう。

前回のFostexの販促品ミミモトのチップがあまってたのでそれをつけるとやや改善しますがやはり低域が漏れないためにはダブルフランジが必要です。
ダブルフランジで評判がわりと良いRE1について来たもの(写真)だと低域もしっかり出ていい感じです。これでも量感はありませんが、思ったよりも下も出るという感じです。
いずれにせよ標準チップがあっているSE115とは違って工夫が必要でしょう。

イヤホンは5000円前後以下が売れ筋ということですが、その辺だと言わば似たようなものになりがちで、この位の価格になると個性の差が出て来るように思えます。
DTX80はロックには軽くて迫力不足と思いますが、ジャズとかクラシック、アンビエント系にはよさそうです。区分けとしては一万円前後だとヒップホップとかロックみたいに低域に重点を置く人はこの前書いたShureのSE115、ジャズ・クラシックはDTX80が良いと思います。

それと数万円クラスならともかくこのクラスではまだダイナミックドライバーが良いと思います。ただこれもそうですが、しつこくエージングは必要です。
このクラスではマルチドライバー機と違って、何でもかんでも実現できないので、買う人はジャンルを絞って買うのが良いと思います。また作る方もターゲットを絞って作った方がよいのではないでしょうか。
posted by ささき at 22:33 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする