Music TO GO!

2009年07月05日

Ultrasone zino 発売!

iCansというといまのヘッドホンムーブメントのかなり初期のころにけん引役を果たしたひとつとして憶えている人も多いでしょう。
そのiCansの後継であるzino(ジーノ)がこの週末に発売開始されました。

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パッケージには収納ポーチが入っています。

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ぱっとみてzinoの方が高級感がある感じで、iCansにあったおもちゃっぽさはなくなりました。下の写真では上がzinoで下がiCansです。

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見た目だけではなく、音質的にもiCansと比較すると、箱から出してエージングなしでも使い込まれたiCansより明瞭でクリア、低域はより深く豊かに感じます。
音質はひとレベルと言うよりひとクラス上に感じます。と、言うのはiCansに比べてよりクリアで解像感があがったというだけではなく、厚みや深み表現が感じられるからです。それが音に高級感を感じるところです。

zinoの高域は金属の鳴りがよく響き、きつさを感じない程度にきらびやかに聞こえ、全体に音がきれいと感じます。
音の切れも良く楽器の音もきれいでギターの生音も良く再現されます。
サイズからは思えないくらい低域に深みがあり量感もあり、その辺の期待は裏切られないでしょう。

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iPod直で聴いてもクリアで明瞭感があり、ひとつひとつの音は歯切れよく聴こえます。

また、音質だけではなく細部のつくりもいろいろとiCansから改良されています。

たとえばヘッドバンドの伸び縮みに関してはiCansだと思いっきり引っ張らないと伸ばせないけど、zinoは楽に伸ばせてクリック感もついてます。
また、iCansでは長さが頭が大きい人にはぎりぎりという感じだけど、zinoは余裕で伸ばせます。
ケーブルの分岐がスプリッタがついて、あごの下もケーブルの自由度に余裕が感じられます。
また、側圧がきつめのiCansに比べて、zinoは側圧も弱めで圧迫を感じません。
細かいところではプラグがストレートになっています。


全体にiCansの欠点を地道に改良して、音質を向上させ、価格を少し安くしたという点で、iCansの正統進化といえると思います。
特に音質はなかなかいいんではないかと思いますね。街とか散歩で使う音が良くてスタイリッシュで軽いヘッドホンが欲しいひとにはお勧めです。
posted by ささき at 22:17 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Waonレコードからの新譜

以前ハイレゾサンプラーの記事を書いたwaonレコードさんから新譜の案内がありました。
Exceptional Audio Recording(EAR)シリーズの第一弾ということです。

「うつろな瞳 - Eyes Look No More -」
http://waonrecords.jp/
ここでもヴィオラ・ダ・ガンバなど古楽器の豊かな響きがハイレゾ・デジタルデータで再現できると思います。
購入についてはWaonレコードさんにお問い合わせください。paypalでの支払いもできます。

これは編集直後のデータをそのままDVDに収録したものです。レコード芸術誌で録音評満点の95点を獲得して優秀録音に選ばれたCDのデータが手元に来ます。
いままで音楽を楽しむのはCDに焼いた後のものしか聴くことはできませんでした。CDという規定されたポリカーボネイトの円盤で録音・製作側と再生・オーディオファイルの側が明確に分かれていたといえます。
しかし、いまこうした試みによってその境が取られつつあるというところが、ハイレゾで楽しめるという以上にかなり画期的なことではないかと思います。
posted by ささき at 11:43 | TrackBack(0) | ○ 音楽 : アルバム随想録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月02日

ゼンハイザー HD800 ファーストインプレッションと考察

今年期待のEdition8に続いてゼンハイザーHD800が昨日発売されたとフジヤさんから連絡があり、いま家にやってきました。
今回は引取りではなく配送にしてもらって正解、という箱の大きさです。中は木の箱というわけではありませんがインナーケースが入っています。

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装着してもまるで装着してない様に周りの音が筒抜けで聞こえ、軽さやフィット感のよさもあってまるで装着してないように思えます。
ただつくりの質感のよさでは全体にEdition8の方が高級感があります。

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試聴はいろいろな曲を聞きたいのでPCオーディオのCardDelux->光デジタル(Opc-X1)->Headroom Balanced Desktopで聴きました。Balanced Desktopはシングルエンドとして片方のみ使います。

*ファーストインプレッション

プレーヤーのSongbirdを立ち上げたんですが、そのときにポーンとピアノの音がひとつしました。プラグインの都合で立ち上げたときに続きの音が鳴ります。
その音があまりに綺麗でリアルだったので本来考えていた曲をやめて、ずっとそのまま聴き入ってしまいました。
エレクトリカ系のKido TakahiroのRippleというピアノアンサンブルの曲ですが、音の世界にそのまま吸い込まれたという感触です。幾重にも複雑に重なり合う音が印象的です。

Jan Garbarekとヒリアードアンサンブルの名アルバム、Officiumではヒリアードアンサンブルのコーラスが幾重にも響くようなホールの広がりと背景のヤンガルバレクのサックスが鋭利に静寂を切り裂くさまがまるで眼前に広がるように見えます。そう、聴こえるというより見える感じがします。
ここにはあまり聞いたことがないような奥行き感と、定位を感じる空間表現があります。定位というスピーカーオーディオの言葉を使いましたが、これはおそらくスピーカーオーディオに親しんでいる人にも強くアピールするでしょう。

音や音色がリアルという感じで、楽器の音はそれらしく、ヴォーカルは肉質感あふれています。器楽曲とかヴォーカルものはかなり強力な再現力をもっていて危険な魅力にみちています。
いつも聴くFakieのファンタジーではKeikoさんのヴォーカルがここで聴こえてほしいという適度な距離感をもって、ライブのようにリアルで精彩に歌い上げるようです。

全体に音のバランスが良く、縦にも横にも奥にも高い方にも低い方にもよく伸びてよく広がっているという感じです。周波数的なワイドレンジと立体的な空間表現の豊かさがうまくマッチして独特のHD800の世界を作り上げています。歯切れが気持ちよくスピードがあり、リズムのノリのいい感じでロックにもいい感じです。実際思ったよりポップ・ロック曲をたくさん聴いてしまいました。

解像力が高いというよりもリアルと言いたいと思います。繊細なさざなみのようなSTAXとは違う感覚がある、細かいけれどもダイナミックらしい芯があってシャープでしっかりした音です。
上から下までよく整った統一性のある音で、ゼンハイザー的なウォーム感は控えめではあると思います。上から来たものをそのまま下に流すようなピュアな再現です。少しだけWaonなど96/24のソースも聴いてみましたが、まさに息を呑むような再現力があります。上流にこうした良いソースを持っている人には特にお勧めです。
ただ冷たいとか分析的というのではなく、なにか音楽に引き込まれる魅力があるのはゼンハイザーらしい良さです。

懸念としては少し高域にきつめのブライト感があるけれどもSONYのヘッドホンのように刺さるわけではない程度です。また低域はタイトで質感があり質はよいんですが、少し軽めに感じられるところは好みを分けるかもしれません。ただバランスが悪いとは感じません。

いずれにせよいままでのは箱から出してから数時間程度のコメントです。これからがちょっと楽しみですね。

ヘッドホンショウで聴いたときはハイスピード・フラット・ニュートラルとEdition8とイメージが重なって聴こえたんですが、こうして聴いてみると両者違う魅力を持っていることに気がつきます。もちろんオープンとクローズの差はあるけれども、キャラクター的ななにかですね。


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ケーブルについてはEdition8とは違いこちらはバランスのリケーブル前提なんですが、いま考えているのはHD800のハイスピードキャラクターを推し進める方向でApuresoundのV3を使うか、キャラクターの特性を調整する方向でMoon AudioのBlackDragonか、どちらかを考えてます。
いまは後者に傾いてますが、Drewさんに聞いてみるとBlackDragonはPlugに対してちょっと太いということです。まあEdition7を頼むときもそういわれたのを無理を言ってやってもらったのではありますが、、
いずれにせよDrewさんはまだプラグを入荷できてないようです。


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このようにHD800で特徴的なのはまずワイドレンジとクリーンでリアルな音再現、そして音場の広さ、立体感、奥行き感です。
どうしてこんな音がでるのか不思議ですが、この音を生み出したHD800の特徴について考えてみたいと思います。

*リングラジエーター

まずHD 800で特徴的なのはリングラジエーターと呼ばれる大口径のドーナッツ型のドライバーです。
カタログにはスプリアス振動を抑えたとありますが、スプリアス(spurious)は偽のとか誤ったという意味ですので、本来は不要なものとか意図しない振動と言うことです。
HD800の振動板はドーナッツ状なので、直径は確かに大きいんですが、面積は大きく増えてないようにも思えます。

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なぜリング状なのかということを少し考えて見ましょう。
ここで逆に中がドーナッツのように中空ではなく普通のダイアフラムのように詰まっていると仮定します。このほうが面積が大きいので無駄なくよいように思えますが、その中の部分は直径が大きくなるほど振動の基点であるコイルのところからの距離が長くなってしまいます。すると振動が始点であるコイルのところから徐々に中に向かって伝播していくと、ダイアフラムの物性的な剛性によって振動の周波数が基点と異なりやすくなります。中まで正しく伝わらないで、たわみやすいということです。これは分割振動と呼ばれますが、高域で顕著です。
ところが中を中空にすれば、こうしたことがおきにくいまま、ダイヤフラムを大きく、マグネットやコイルを大型化することが可能です。低域では面積が大きい方が有利ですが、サブウーファーに見られるように振幅(excursion)を深くすることでも同様に低域に必要な空気のマスを大きく動かすことができます。ここでは大型化したマグネットが有利に働いていることでしょう。
つまり中空にしたことにより高域のゆがみが減り、大型化したマグネットにより低域も豊かになっているということなのではないかと思います。
これが驚異的なワイドレンジを得ている理由のひとつでしょう。スペックの6Hz-51kHzは-10dBですからあんまり現実的な数値ではありませんが、スピーカーでよく使われる-3dB(聴覚上半分)でも14Hz-44kHzと驚異的にワイドレンジです。
また音の歪み感のないクリーンさもこれによっているように思います。これがリアルな音再現の秘密のようにも思います。

*傾けたドライバーの設置

もうひとつはドライバーを傾けて外耳にあたる角度をつけているということです。立体感や音場生成に寄与するでしょう。
これはUltrasoneのS-Logicを意識しているようにおもえますが、ハイエンドのHD800自体もEdition7/9の成功に刺激されたということもありそうに思えます。

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*ドイツ製であるということ

HD800のポイントのひとつは誇らしげに書かれている"Made in Germany"です。
いかに設計がよくても製作が雑では品質の高さは達成できません。この音の上質さを考えるにこれは十分納得できます。

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いまでは"Made in Germany"というのはひとつのステータスでさえあります。
しかし、19世紀にさかのぼると世界的に品質の高さをうたわれていたのは産業革命を成功させたイギリス製品でした。
1876年に開かれた万国博覧会のときにはまだ「ドイツ製」というのは安かろう悪かろうの代名詞であったということです。そこでドイツ製品はそれをなるべく隠すように英国製らしく装っていたそうです。そのためドイツ製品はイギリスから"Made in Germany"と明記するように求められてしまいました。実はこれが"Made in Germany"の始まりであるといわれています。
その後ドイツはマイスター制度を軸に工業立国を果たし、20世紀の高品質の象徴としていまの地位を得ます。
ブランドは作られるものであり、生得権のようなものではありません。"Made in Germany"は楽して得たものではなく、こうした歴史があります。だからこそ、価値があるわけです。

わたしはカメラではライカM6をも使っていました。
60年代にはカメラはレンジファインダーという形式で光学的にファインダーで距離を計測してピントあわせしていましたが、そのファインダー製作にはかなり高い工作精度が求められました。日本は当時カメラ技術でドイツを追いかけていましたが、M6の始祖であるライカM3のあまりの高精度なファインダーの品質の高さに日本勢はレンジファインダーを真似るのをあきらめざるをえませんでした。そしてもっと生産が楽で精度が要求されない一眼レフという新しいタイプのカメラの開発に注力し、これがその後の明暗を分けました。
しかしそのライカでさえ大半がポルトガルで製作された後に最後にドイツで組みたてられて"Made in Germany"と刻印されるいまの時代に、全部ドイツの本社工場で作るというゼンハイザーのこだわりはたいしたものです。
こうしたこだわりが、メーカーとしての矜持を感じさせます。


本当はHD650と比較試聴した方が記事が書きやすいと思って、HD650を用意していたんですがやめました。それほど独特な音表現がHD800にはあります。
価格差からHD800がHD650の3倍とか4倍いいのかと揶揄する声もあるかもしれませんが、HD650が何個あってもHD800の音にはなりません。また、両者は別のものであるとも言えます。
そうした点ではHD700ではなく、HD800という少し離れた名前の意味を音楽を聴きながらふと考えていました。
posted by ささき at 23:45 | TrackBack(0) | __→ Senn HD800 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月01日

ウォークマン生誕30周年

ポータブルオーディオプレーヤーの一般的な代名詞というといまではすっかり"iPod"ですが、少し前まではもちろん"Walkman"でした。
その一号機が発売されたのが、1979年7月1日、つまり30年前の今日です。

関連記事では下記の今の少年にウォークマンを使わせたら、というのが面白いのでお勧めです。

http://japanese.engadget.com/2009/06/30/ipod-13/

「メタルスイッチはジャンル別イコライザかと思っていた」というのが受けますが、意外とこのページを読んでいる人でもこの意味がわからない人も多いかもしれません。B面というのを理解するのに3日かかったというのも逆に新鮮さを感じます。

ウォークマンの誕生はカセットデンスケにさかのぼります。
もともとはオープンリールでプロが屋外で使う録音機材として生まれた電池駆動のデンスケですが、カセットを使うことで手軽にアマチュアが屋外でSLとか鳥の声の録音を楽しむという生録ブームが起こったそうです。当時は高度経済成長期のただなかでもあり、戸外に出て楽しむとか旅行がブームという背景もあったようです。
デンスケは音質も良かったようで、戸外で音楽を楽しむということも行われていたようです。そこでカセットデンスケの小型版でモノラル録音機の「プレスマン」の録音機能を取り、ステレオ再生機能をつけたのが「ウォークマン」の始まりです。

ちなみにHead-DirectのHifiManという名前もWalkmanへのオマージュです。その精神は受け継がれていくということですね。
posted by ささき at 21:12 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Ultrasone Zino発売!

Ultrasoneのポータブルヘッドホン、Zino(ジーノ)がタイムロードさんから本日発売されました!
http://blog.timelord.shop-pro.jp/

こちらにスペシャルサイトもあります。
http://www.timelord.co.jp/ULTRASONE/zino.html

サイトを見ると分かりますが、あのiCansの後継機種です。
iCansとの違いは正統な後継機としてヘッドバンドが伸ばせないとか抜けるなどの点を改良し、ドライバのサイズも40mmへと5mm大きくなりました。音質も改良されているようです。

NuforceもZinoをOEMしてヘッドホンを販売しますが、発売前にそれだけ認められているというのはなかなか興味あるところです。
posted by ささき at 21:08 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Earphone solutionがHeadphone solutionに

FlavioさんからPMあって日本でもおなじみのEarphone SolutionがHeadphone Solutionとなるそうです。
下記のウエブサイトアドレスが更新後のものですが、米国時間7/1 12:30pm ESTからオープンされますのでその後にご覧ください。

http://www.headphonesolutions.com/

posted by ささき at 20:42 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sennheiser HD800発売!

いよいよ日本でもHD800が発売されました。
http://avic.livedoor.biz/archives/51233253.html

わたしもなんかいろいろ頼んでいたわりにはあんまり届いてなかったんですが、7月からやっとすこしずつ解消されそうです。
posted by ささき at 20:33 | TrackBack(0) | __→ Senn HD800 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月29日

LINN Numerik SPS

メインのオーディオシステムとしてはしばらくCDプレーヤーのLINN IKEMIをソース機器として使っていましたが、iTransportなど外部からのソースに対応するためにDACを導入することにしました。DLIIIなんかもありますが、過去にいろいろとやった経験からLINNの機材は一個でも外すとLINNの音にならないというのを学んだので、DACもLINNにすることにしました。
NUMERIKです。

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これでうちの90年代LINNサウンドを核にしたシステムはこうなりました。
iTransport(NeutronStar mod) -> LINN NUMERIK(DAC) -> LINN KAIRN(Pre) -> LINN Krout(Pwr) -> Dynaudio SP25
まさに当時のQE2のシステムにまた一歩近づきました。

LINNは総合オーディオメーカーではありますが、アナログプレーヤーのLP12で成功した会社なのでソース機器にはひとしおの思い入れがあると思います。
そこでなかなか当初はCDプレーヤーを出さなかったんですが、満を期して出したCDプレーヤー、というよりシステムがこのDACのNumerikとCDトランスポートのKarikです。90年代初頭のことです。
Numerikについて詳しくはさまざまなタイプをテストした記事がStereophileにあり、とても参考になります。
http://www.stereophile.com/cdplayers/930/index.html

このリリースにあたり、LINNはアナログにはなかったクロックとジッターという課題に対してある回答を用意していました。
このKarikとNumerikの画期的な点は、民生機としては初めてマスタースレイブという方式を導入したことです。

*マスター・スレイブ方式とSPDIF

マスター・スレイブ方式はDAC側(Numerik)のクロックをsyncケーブルを通して、トランスポート(Karik)に送るということです。トランスポート側は自分のクロックではなく、送られてくるDACのクロックを使用します。
この方式の利点はより精度の高いDACのクロックを利用できると説明されることもありますが、実はもっと本質的な問題があります。それは精度というよりもむしろ、DACとトランスポートで同一のクロック(タイミング)を保証できるということです。
これはSPDIFというデジタル伝送方式そのものに内在するクロックリカバリーという問題に起因します。

デジタル機器とはデジタルデータを扱う機器というよりはむしろクロックにより回路の動作が制御される機器と言ったほうがよいかもしれません。DACは独立したデジタル機器として送出側とは別な固有のクロックを使います。
デジタル(PCM)信号と言うのはどういうタイミングで区切ったかという情報(クロック)と、そのタイミングでの大きさはいくらだったか(ワードデータ)という情報(および付加情報)からなります。機器間で同じものをリレーしていかないとタレントがTVでよくやる変な伝言ゲームみたいに中身がずれていきます。それを確実にするには本来はクロック情報とデータは別に送るべきです。

しかし古いSPDIF規格においてはクロックを別に伝送するのではなく中にタイミングとして埋め込まれて(エンコードされて)います。これを主にPLLなどを使って同期(ロック)し、それをリカバリーしてクロックを掘り起こすという手間が入ります。その際にジッターが入り込む余地が大きいというわけです。
つまり別に送ってないことで、直接的にはっきり言わないで間接的にジェスチャーで伝えているようなものです。それで伝言ゲームのようにぴったりではなく、似たような近いが違ったものになりえます。これをジッターの問題と読み替えてもいいかもしれません。

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マスタースレイブとはそれを防ぐために強制的にDAC(自分・マスター)のクロックをトランスポートに使用させます。つまり掘り起こすことなく、自分のクロックがトランスポートから送出されるクロックであるという保証が得られるという簡単で効果的な解決方法です。
上の写真ではデジタル入力(BNC)の右にある端子がSync端子で、KARIKだけではなくIKEMIも対応しています。Syncケーブルは通常のRCAアンバランス(通称LINNの黒)を使います。

この辺は古きをたずねて新しきを知る、というのにも通じるかもしれません。

*NUMERIKのタイプ

Numerikにはいくつかタイプがあります。大きく分けると、もっとも初期のタイプ(PCM63)、DACチップが変更されたタイプ(PCM1702)、スイッチング電源(SPS)になったタイプです。スイッチング電源のものはいくつかさらにタイプがあります。
これはIKEMI/KARIN PRO同等のスリムライン電源搭載の最終タイプで、ちょっとだけレアです。(シリアル4000-)
Streophileなんかのレビューを見ると上の二番目のもの(スイッチング電源ではないPCM1702のタイプ)が一番評価がよくないので、性能を取るときはSPS以降、味を取るなら一番初期モデルということのようです。

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*NUMERIK SPSの音

「古きワインを新しい器に」というのはプラスでもマイナスでも使われることわざなのですが、このiTransport+Numerikの組み合わせでもいえるかもしれません。
より細かい埋もれている音の抽出とか、先鋭さ、音の分離・定位などはIKEMIよりも向上して、端正な歪み感のなさなどは一ランク上を感じさせます。ただLINNっぽい滑らかさはありますが、まだ90年代LINNと現代配信ソースの音のマッチングは想定ほどうまくかみ合ってないようにも思います。
この辺がこうしたオーディオシステムの難しいところなんですが、もうすこし練りこみが必要です。

ただ古いアンプはどうしても電源オンからの立ち上がりが遅いので週末で時間のあるときくらいしかゆっくりと使えません。先に書いたようにIKEMIもSync端子を装備していて、マスタースレイブ運用はKARIKではなくIKEMIでも可能なのでその辺もまたおいおいと、まあゆっくりと使っていこうと思います。
posted by ささき at 22:34 | TrackBack(0) | __→ LINN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月28日

ベンのテーマ - マイケルジャクソン

わたしはマイケルジャクソンの曲とはあんまり関わらないで来たんですが、ふとこの曲を思い出しました。
これは知能の高いネズミのベンと虚弱な少年の交流を描いた古い映画のサントラテーマ曲です。日本でも近年TVで使われたので知っている人も多いかもしれません。



彼がまだジャクソン・ファイブだった頃です。
その後いろいろあった人ですけれども、きっといまはこうした無垢な魂に戻っているのではないでしょうか。
posted by ささき at 19:54 | TrackBack(0) | ○ 音楽 : アルバム随想録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

iPhone 3GSカメラ機能検証

iPhone 3GSで速度以外で大きく変わった点の一つはカメラ機能です。
iPhone 3Gの華々しさの中でもカメラ機能は低く、画質以前にレンズの偏芯が視認できるほど大きくてちょっとがっかりしました。これは取り付けの精度がいいかげんだからですけれども、いかにもカメラはおまけという感じのものでした。
しかし、加速度センサーを使用した手ぶれ軽減アプリとか、デジタルズーム機能とか、ソフトによってその性能を広げられるという点に可能性を感じさせられました。

GSではカメラ性能自体が向上しています。単なる画素数ではさほどでもありませんが、オートフォーカスがつきマクロ撮影もある程度できるようになっています。以前はパンフォーカス(固定焦点)でした。

実際に少しテストしてみました。画質は4隅を見るとわりと分かりやすいんですが、端までわりときっちりとしています。(画像は縮小とシャープネスの調整をしています)
また色が鮮やかになったので画像エンジンかカラーフィルターも変更があったのかもしれません。

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iPhone OS3.0ではアプリの互換性は高いんですが、カメラアプリ関係はかなり動かないものがあり、よく使っていたDark RoomやZoom Cameraも動作しません。ただ似たような加速度センサー式の手ぶれ軽減アプリのNight Cameraはなんとか動作します。ここではNight Cameraを使っています。

オートフォーカス機能ですが、標準のアプリでは画面の任意の場所をタッチするとそこに焦点が合います。けっこう近くまで寄ることができます。いま使っているClarifyというマクロレンズつきのケースを併用するとさらに寄ることができます。
下の写真の左はカメラのみ、右はClarifyを併用したものです。もちろんノートリミングです。

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総評的にかなり使えるようになったと思います。
これならちょっとしたメモカメラならデジカメはなくてもいいでしょうね。食べ物撮りにも活躍しそうです(^^

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(写真はすべてiPhone 3GS)

posted by ささき at 19:30 | TrackBack(0) | __→ iPhone 3G | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする