Music TO GO!

2020年09月18日

Oriolus Rebornの美音チューンモデル、Crassirostris

CrassirostrisはJabenとOriolusのコラボモデルのイヤフォンで、JABEN CHINAの企画商品です。
名前はフウキンチョウという鳥のことのようで、箱絵にも鳥の絵が描かれています。おそらくは美しい声で鳴く鳥ではないかと思います。
価格はオープンで、実売は税抜122,000円前後を予定しているとのこと。

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Crassirostrisの構成はBA3+D1のハイブリッド構成で基本的にはOriolus Rebornと同じ系列で、BAの部分(ツィーター)が違う型番ということです。このイヤホンはモニター的ではなく、基本的に楽しく美音を聞いてもらうためにチューニングされたということです。Oriolus Rebornの派生モデルという感じですね。

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シェルは3Dプリントで製作されています。感度は115dB/mW、インピーダンスは21オームで、周波数特性は10Hz-40kHzで箱にはハイレゾシールが貼ってあります。ケーブルの線材は銅,銀,銀メッキ銅線ということです。ケーブル端子は3.5mmです。シリコンイヤーピースとフォーム、ダプルフランジ(M)が付属しています。

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シェルが透明でドライバー配置がよくわかります。ベント穴が直接シェル空間に空いています。ベント穴にはなにかフィルターが入っているように見えます。シェル内空間はダイナミックドライバーにとって、全てチャンバーとなるとのこと。またノズル部分が広く作られています。
プラグがごっついのでマニアックな製品と感じますね。ケーブルはなかなかに凝った標準ケーブルで、しなやかで取り回しは悪くないです。

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大柄なシェルだけれども、わりと装着感はよく特にシリコンイヤーピースがよくできていて密着します。吸い付くような感触がありますね。かなり遮音性は良いと思います。能率は高めで鳴らしやすい方でしょう。

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まず音がニュートラルで聴きやすいA&K AK380で試してみます。
音楽的にチューニングしたというだけあって、音はわかりやすく端的に言って低重心でベースの重みがあって、音の広がりがすごいサウンド、という感じです。

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AK380とCrassirostris

中高域はシャープでギターをつま弾く音が鮮明に聞こえますね。低域はかなり誇張されて量感がたっぷりとあります。ハイブリッド構成らしく、音に重みもずっしりと感じられます。この辺からもモニター的に聞くのではなく音を楽しんで聞く方向性が伝わってきます。ただ低域は強いけれども、ヴォーカルはわりとはっきりと聞こえると思います。
周波数特性はかなり誇張されていますが、音調自体は暖かすぎるものではなくわりとニュートラルです。この辺はケーブル特性も関係していると思います。
もう一つCrassirostrisのポイントは音の広がりが良いことです。左右にもわりと広い方ですね。奥行き感もあります。低音がたっぷりとあって音もよく広がるのでオーケストラものでのスケール感もいいですね。

音の個性がA&K SP1000CPに合いそうなのでプレーヤーを変えてみたところ大当たりという感じです。この組み合わせは最高にいいですね。
AK380からSP1000CPになってより音性能が向上したことで、こちらの方がCrassirostrisの力を引き出すという意味合いもあります。Crassirostrisは解像力もあってただのfunタイプのイヤフォンではなく、ポテンシャルも高いようです。これは元になったOriolus Rebornの性能の賜物でしょう。

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SP1000CPとCrassirostris

高域もSP1000CPで聴く方がより美しく感じられます。音場の良さとあいまって、エレクトロニカではベルの音やそれに近いような電子音が頭の中に響き渡り、豊かな低域と相まって美しい中高域が浮き上がったように聞こえます。音楽の作る世界に引き込まれるようです。
女性ボーカルのジャズでは囁くようなボーカルも細かく再現される側面もあります。例えば定番の"Spanish Harlem"だとバックのベースはやや大きめに聴こえますが、ヴォーカルは綺麗に声質もよく聞き取れます。アニソンだとやはりバックの演奏はやや大きく聞こえるけれどもやはり躍動的に楽しめます。こうしたヴォーカル主体のジャンルでは、ヴォーカルだけではなく演奏も楽しみたい人向けの再現のように感じられます。

特にパワーがあって、低域の再現力が高いので、一番向いているジャンルはロックだと思います。
パーカッションやドラムのパンチがあって、ダンダン・バンバンという音がパワフルで気持ち良いんですよね。畳み掛けるようなベースギターとドラムの絡みなんかは最高です。パワフルで躍動的な音の世界を楽しめます。なかなかここまでベースギターやバスドラの気持ち良さを再現できるイヤフォンもないのではと思います。ドラムやパーカッションの連打では気持ち良さを感じられる、かなり気持ちもハイになって上がっていくと思います。
例えばメタルとかだと、低いデス声のバックで聞こえる美しい女性ヴォーカルなんていう曲でもそれぞれが楽しめ、そこにドスッドンドンという破壊的なドラムが気持ちよく聴こえてきます。

Oriolus 1795で聴く相性もまた良いです。スマートフォンとBTで聴きたいならば、Oriolus 1795くらいの音の良さがないと面白くないと思います。
やはり音の広がりがよく、低音の迫力を堪能できます。音色もきれいに再現され、音も細かさもかなり高いと感じられます。おそらくこの組み合わせだとBluetoothを聴いているという感覚なく音楽に浸れます。Oriolus 1795はBTレシーバーにしては音のスピード感がある点もcrassirostrisを生かせるでしょう。

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Oriolus 1795とCrassirostris

音楽を分析的ではなく、躍動感あふれる最前列で楽しみたい人向けのイヤフォンと言えるでしょう。またOriolus Rebornを元にした基本的な性能も高いのでパワーのある高性能なプレーヤーに向いています。
音楽を楽しみたい人、パワーのあるハイエンドプレーヤーを持っている人にオススメです。



posted by ささき at 16:15| ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月11日

Roonがuncertifiedデバイスを使い続けるための回避策を提示

uncertifiedのRoon Readyの件ですが、Roon側が妥協案として「既存のユーザーでuncertifiedデバイスを使ってる人は、申請すればそのメーカーがcertified通すまでの間、アカウントに限定的に開発者権限を付与することで9/21以降も今まで通り使用可能(disableしてもenableできる)」という回避策を提示してます。

Roonのuncertifiedデバイスを使い続けるための申請フォームはこちらです。申請が通ったら連絡するということです。

posted by ささき at 08:13| ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月10日

UncertifiedのRoon Ready機器に制限が加わります

Roon Readyデバイスについて、今まではuncertifiedであっても問題なかったんですが、これが変更になり9/21以降はuncertified機器は設定画面でEnableできなくなります。
ただし今enable出来てる機器は9/21以降もそのまま使えますので、disableしないよう案内が書いてあります。

つまり9/21以降にuncertified機器が使えなくなるのではないのですがenableが出来なくなるので、disableしてしまうと再度enableが出来なくなるのでそこで使えなくなります。

(ダニーのポストなのでこちらをおすすめ)

posted by ささき at 21:01| ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月06日

Oriolusのポータブルオーディオの新製品、BD20/BA20/SE02レビュー

Oriolusのポータブルオーディオの新製品が7月末に発売されました。国内ではサイラスから発売されています。
ポータブルヘッドフォンアンプのBA20、ポータブルDACのBD20、そして異色のポータブルイコライザーSE02です。これらはそれぞれシンプルな単機能の製品で、組み合わせて使用します。

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例えばBD20はポータブルの単体DACでアンプ機能はないため、別にポータブルアンプが必要となります。BA20はそれに好適のポータブルアンプです。このBD20とBA20の組み合わせは王道のシステムですが、ユニークなのはポータブルイコライザーのSE02といえるでしょう。これはアナロググライコのポータブル版と言えるものでいままでにはなかったユニークな製品です。SE02をBD20とBA20の組み合わせに足すことで楽しみ方が広がります。これらは小さいながらフルバランス構成の本格的なものです。

* BD20の特徴

BD20はポータブルでバッテリー方式の単体DACです。外でも使うことができます。価格はオープンですが推奨価格は47,000円です。DAC ICはESSフラッグシップのES9038proなので価格にしては立派なものですね。内部はフルバランス設計で入出力もバランス対応(4.4mm)と本格的な構成といえます。

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入力はもちろんデジタルのみで、USB-C(OTG)、SPDIFです。ケーブルを選ぶことでスマートフォンやPCなどをソースとして使用できます。SPDIFは3.5mm端子を使用します。デジタル信号は768kHz/32bit(DXD含む)まで対応、DSD512まで対応と本格的なものです。入力コントロールチップはXMOSを使用。またオペアンプを交換することができるということです。
出力はアナログのみのラインアウト出力で、端子はバランス4.4mm、アンバランス3.5mmとなります。
スイッチでUSB接続において電源を供給するかどうかの切り替えができます。PCであれば供給しても良いのですが、スマホなどではオフにするべきでしょう。

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電池は4時間の充電で10時間の使用ができる。重さは175gと軽量です。付属品としてUSBケーブル(USB-CとUSB-C、USB-Cとライトニング、充電用)が3本と、他のアンプ等とスタックするための粘着シートが入っています。

* BA20の特徴

BA20はアナログ入力でバッテリー方式のポータブル・ヘッドフォン・アンプです。DACは内蔵していないのでデジタルソースの場合にはBD20などと組み合わせる必要があります。あるいは他のアナログ出力のソース機器と組み合わせても良いでしょう。価格はオープンですが推奨価格は32,000円です。こちらもフルバランス構成です。

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BA20はオペアンプ交換が可能なので自分で音を変えることができるのが特長です。デモ機では試していませんが、製品版には交換用のオペアンプセットが入っている(NE5534bypas、47buffer、トランジスタ、ストレート)ということです。ストレートはバイパスのことです。例えばオペアンプだけで十分な出力ができるならばバッファは不要でバイパスすれば良いでしょう。
それぞれ内部フルバランスなのでシングル(片チャンネル)オペアンプでは4つ必要となります。

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音量変更はアナログ式のボリュームコントロールでアルプス製です。8時まではギャングエラー(左右の不一致)が生じるかもしれないとわざわざ書いているのが正直というか、面白い点ですね。デジタルボリュームならばギャングエラーが出にくいわけですが、ここはギャングエラーが出たとしてもあえてアナログ式のボリュームポッドを採用して音にこだわった、と読み取ることもできます。

また3段階のゲインが切り替え可能で、出力は220mW(32オーム)です。出力インピーダンスは0.2オームと低いので低インピーダンスのイヤフォンでも音がよく引き締まるでしょう。
スイッチで電源を電池から取るか外部から取るかの切り替えができます。

電池は4時間の充電で15時間の使用ができます。重さは180gとBD20と組み合わせやすいでしょう。もちろんサイズはBD20とほぼ同一です。付属品としてラインケーブル(4.4mmから4.4mm)、充電用のUSBケーブルとスタックするための粘着シートが入っています。

* SE02の特徴

このラインナップでユニークなのが、ポータブルイコライザーのSE02です。特定の周波数だけ通すバンドパスフィルターを左右別に5種類搭載しています。それぞれ63Hz, 330Hz, 1kHz, 3.3kHz, 10kHz (+/-8dB)です。いわば低域、中低域、中音域、中高域、高域といえるでしょう。また楽器の担当帯域だけではなく、弄ることで音場感とかクリアさを感覚的に変えられるということもあります。

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スマホなどデジタルでこうしたイコライザーをいじる人は多いでしょうけれども、ひと昔かふた昔前にはこうしたアナログのグライコがミニコンポやラジカセなどにも搭載されて、高級機というかオーディオらしさを主張していたのを思い出します。
BCLラジオとかフラッシャー付き自転車のように昭和の日本の懐かしメカとも言えます。それを中国のメーカーがポータブル用に復活したわけです。

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スイッチでイコライザのオン・オフができるので、その効果を簡単に比べることができます。ただしこのイコライザーが電源を消費するアクティブ機器なので、全てゼロ設定にしてもオンオフで音が少し変化します。これは後述します。

電池は4時間の充電で15時間の使用ができる。重さは215gと他とほぼ同じですが、ずっしりとした重みです。付属品としてラインケーブル(4.4mmから4.4mm)、充電用のUSBケーブルとスタックするための粘着シートが入っています。

* BD20+BA20の組み合わせのインプレッション

まずBD20とBA20を付属の4.4mmケーブルで接続してフルバランス構成で聴いてみます。イヤフォンはまずCampfire Audio Solarisを4.4mmバランスリケーブル(OSLOケーブル)で使います。
はじめにPCに接続してUSBで接続して、Roonを使って聴いてみます。

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音の階調表現が豊かで色彩感が豊かという印象です。ヴォーカル表現に長けていて声の様々な表現がよくわかります。中音域は特に厚みがあって豊かで良いですね。無機的ではなく有機的な音です。Roonでアップサンプリングするとさらに音質があがり、据え置きかという感じになります。
低音は迫力とインパクトがありパワフルで、高域はきつさが少なくスムーズで滑らかです。低音強調など音の誇張感は少なく忠実な再生だと思いますので、後でSE02で味付けするベースには好適です。
音はわりと耳に近くライブ会場の前で聞いているような迫力があります。バランスらしいパワーがあって音の力強さで躍動的な音楽再現が楽しめます。音場の広さは標準的だけれども、奥行き感は良く深みが感じられます。

DACの音色はESSのPro系DACらしくなくドライではないですね。バーブラウンとかシーラスロジックのような感じです。たぶんDAC ICだけではなくI/V変換やDACのアナログ回路が良いのでしょう。回路が丁寧に作られた感じで音に不快なきつさや歪みが少ないですね。値段以上の高級な音がする感じです。

OSLOケーブルだと少し暖かめに出るので、イヤフォンを変えてシャープでドライな印象のあるDita Dreamでも4.4mmリケーブル(VanDen Hul)で聞いてみました。こちらはゲインを+3にします。Dreamに変えるとBD20+BA20の組み合わせが音の切れ味がとてもよく、タイトで歯切れが良いのがよく分かります。ハイスピードのジャズではスピード感が気持ち良いですね。
イヤフォンによってサウンドが変えられるという点もこの組み合わせの音が高再現性でかつ素直だからでしょう。オススメはシャープ系のハイエンドIEMよりも、スムーズ系のハイエンドIEMで聴くとより良いかもしれません。


次に付属のケーブルでiPhoneとライトニング接続してみました。思っていたよりかなり音質が良いのでちょっと驚きます。たぶんこの付属ケーブルもかなり品質が良いのではないかと思います。iPhone側はフルボリュームにすることを推奨します。
iPhoneでもPCのように力強く、誇張感は少ないが有機的な音楽再生を楽しめます。ポータブルでもかなりレベルの高い音が楽しめるでしょう。
またAstell&KernのSE020とのUSB接続もしてみました。こちらはさらに良く、かなりレベルが高い音で音の明瞭感が高く歯切れも良いですね。かなり細かい音もよく聴こえます。もちろんiPhoneよりもだいぶ音は良く、下手するとPCよりいいかもしれません。
ポータブルではこうした高品質のDAPとの組み合わせでいい音が楽しめるでしょう。

今回デモ機のためオペアンプ交換は行わなかったけれども、さらに音を変えて楽しめると思います。

ボリュームノブがもう少しスムーズに動くといいかなとは思います。もっと高級機を扱っているような感じになると思う。
3.5mmでも聞いてみたんですが、いったん4.4.mmの音を聴くともとに戻れない感じがするので、やはりこの組み合わせは4.4mmで聴くことを推奨します。

* BD20+SE02+BA20の組み合わせのインプレッション

続いてポータブルイコライザーSE02を組み入れてみました。SE02を組み入れる位置としてはBD20とBA20の間が推奨されています。
一番の懸念はイコライザーを挟むことで音質が低下することだと思いますが、バイパスとEQが手軽に切り替えられるので試してみると音の低下というのはあまり感じられません。それよりもSE02をオンにするとかえって少しではありますが音質が良くなるようにも思います。これ自体がアクティブな機器なのでなにか電気的な処理があるのかもしれません。

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イコライザーのノブを使ってみると音の変化は自然で滑らかです。スライダーの動きもスムーズで、中間(0dB)にはクリック感があるのでデフォルト状態に戻しやすいのも良いですね。デジタルだと大きくプラス方向に振ると音割れが起こったりするのであらかじめゲインを下げたりするけれど、SE02では特にそうしたことは起こりません。
一番簡単な使い方の例はいわゆるベースブーストで、63Hzと330Hzをあげると爆低音が楽しめます。ヴォーカルとか音場感は1kHzとか 3.3kHzあたりをかえてみてもよいでしょう。
自然だがきちんと効くところがピュアオーディオ向けイコライザーという感じです。BD20+BA20の組み合わせの音が素直ということもあるでしょう。
デジタルイコライザーだと効果が不自然だったり、音が劣化したりと結局あまり使うことはないのですが、これなら自分の好みに音を変える面白さが味わえます。ポータブルではかさばりますが、デスクトップで使ってみると面白いでしょう。

* SE02+Oriolus1795の組み合わせのインプレッション

Oriolus 1795は4.4mmバランス出力のできるBTレシーバーです。(link)
試しにこの組み合わせもやってみました。ケーブルは付属の4.4mmを使用しています。
面白いのはBD20とBA20の組み合わせで使うよりも、ただ繋げただけで音質がよくなるということです。バッファアンプみたいな働きがあるのでしょうかね。これは先の組み合わせよりもはっきりとわかるくらいの音質差があります。音がより広がり、音に厚みが出て音が豊かになり、より高級な音の感じになります。たぶんBA300Sもこうした感じなのでしょうね。


* まとめ

BD20とBA20は王道のシンプルな組み合わせですが、SE02を加えることでマニアックな楽しみ方ができます。オペアンプを変えられるのも趣味的に楽しいでしょう。音も有機的で素直なコスパの高いものです。

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この新製品を使っていて、とても久しぶりに「コンポ」という言葉を思い出しました。そこにはオーディオ機器を組み合わせる楽しみ、音を弄り回す楽しみがあったと思います。
この新製品ではオペアンプ交換したり、イコライザーで自分流設定をしたり、ポータブルでもれっきとした昔ながらの「コンポ」という感じです。オーディオを楽しみたい人向きの製品群と言えるでしょう。またフルバランスという本格的な構成で、音も良くてそれに応えてくれると思います。

ミニチュアホビー感覚にしろ、オーディオコンポの楽しみにしろ、日本がもう昭和に忘れてしまったもの、捨ててしまったものをここから感じ取れます。たぶんそれを海の向こうから眺めていただろう中国のオーディオマニアがまたこの現代のポータブルオーディオ時代に合わせて復活してくれたのは感慨深いと思いました。

posted by ささき at 14:12| ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月25日

ASCII.jpにジェームズ・リー氏開発の新DAP、K100のレビューを書きました

ASCII.jpにジェームズ・リー氏開発の新DAP、K100をいち早く試聴することが出来たので早速レビューを書きました。

https://ascii.jp/elem/000/004/024/4024093/

Kontinum K100を試聴してみて感銘するのはその独特な音質の良さです。これは32bitモードというのがキーのようです。
電池を交換できるというのは単に寿命を伸ばすだけでなく、発熱を許容できるとか電力消費を気にしないということで間接的に音質を高められるということでもあるかもと思いました。

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posted by ささき at 21:35| ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月17日

ASCII.jpにSE200とYoutube Musicの連携の記事を書きました

ASCII.jpにSE200ファームアップの記事を書きました。
特にV-link music(Youtube Music)を使ってCDリッピングした曲を(メモリーに移さずに)Youtube Music経由でSE200にストリーミングする方法も試していますので興味あればどうぞ。

https://ascii.jp/elem/000/004/023/4023208/
posted by ささき at 17:44| ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月13日

コスパの良い平面型HIFIMAN DEVAと専用Bluetoothアダプター、レビュー

平面磁界型ヘッドフォンでは老舗のHIFIMANの新製品の特徴は、平面型なのに33,000円と価格が安いということ、そしてBlueminiというワイヤレス/USBアダプターが付属しているということです。DEVAとはサンスクリット語で「天国のような」という意味ということ。

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HIFIMAN DEVAとBluemini(右)

* DEVAの特徴

平面磁界型ヘッドフォンとしての特徴はHIFIMAN独自のNEO "supernano" 振動板(NsD)を採用していることです。この新しいNsD振動板はSusvaraなどの高級モデルのために開発された技術で以前の設計よりも80%薄く、早いレスポンスと高解像力を実現して豊かなフルレンジの音質を実現するということです。HIFIMANはAUDEZEと並んで平面磁界型ヘッドフォンのパイオニアのひとつですが、こうした技術的な蓄積が生かされているということですね。また最近の平面磁界型ヘッドフォンのトレンドでもある高能率化も取り入れられているので、ソースを選ばないで鳴らせるということです。

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次の特徴は新しい付属アダプターであるBlueminiとそれを生かした多彩な入出力、つまりさまざまなシーンで使えるということです。本体はアナログ入力ですが、4本独立したバランス対応の設計になっています。

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Bluemini

そのためDEVAでは下記の3種類の使い方ができます。

1.アナログ有線接続
3.5mmステレオミニ、6.3mm標準プラグアダプタ付き(ヘッドフォン側はTRRS 3.5mm4極端子)

2. Bluetooth ワイヤレス (Bluemini使用)
aptx,LDAC,LHDC(HWA)に対応

3. USB デジタル有線接続 (Bluemini使用)
USB-C端子

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BlueminiはDEVAに「合体」できる専用アダプターで、DAC内蔵のヘッドフォンアンプでもあります。Blueminiによって、Bluetoothワイヤレス機能と、USB DAC機能が使えるようになります。
内蔵アンプの出力段は据え置きヘッドフォンアンプ並みの高出力を実現したということ。確認してみたところ内部はフルバランス仕様ということです。実際に音を聞いてみると納得します。またBluetoothレシーバーとしては多彩なコーデックに対応しているのも特長です。BlueminiにはUSB端子があるので、これを使用してUSB DACとしても使えます。


*実機インプレ

DEVAのキャメルカラーの本体はなかなか高級感があって価格以上の感じがします。本体は軽くて側圧が弱めなので装着感は高いほうだと思います。ただしオープンタイプなので遮音性はありません。家で使うヘッドフォンですね。

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やはり平面磁界型なので少し能率は低めです。DAPで音量が取れないことはないですが、Astell&KernでいうとAK380クラスだとややきつくて、SP1000以降のハイパワータイプが必要になってくるでしょう。本機は音性能的にも高いので、ソースにDAPを使うならばそのクラスが好適だと思います。
きちんと駆動力のあるアンプを使えば音は明るめで能率は平面型としては高いほうの感じがします。据え置きならばあまりハイパワーのアンプでなくても鳴らせるでしょう。

1.アナログ有線接続
まず付属の標準ケーブルでアナログ接続で聴いてみます。
感じるのは音の広がりがよい立体的な音場で、包まれるような心地よさがあります。高音域はよく伸びるがきつさがない程度に抑えられ、ベルの音が美しく響き、古楽器では倍音成分がたっぷり楽しめます。
低域は誇張感が少なく整っていて、超低域の深みがあって誇張感は少ないのですが低域は豊かです。低音にパンチのある曲では驚くほどの打撃感を感じます。全体に音のチューニングは高級機志向で、価格が安いからドンシャリで、というものではありません。
また中音域は適度な温かみがあって、厚みがあり音楽を楽しめる表現です。いわゆる音楽的な感じに近く、モニター的で無機的なものではないですね。ただしあまり過剰に暖かいわけではありません。この辺はケーブルでも変わるかもしれませんね。

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かなり細かい音まで明瞭に聞くことができ、解像感もかなり高いものがあります。またスピード感があってリズムの刻みが気持ち良く、テンポの速い曲によく乗れる感じです。この辺は平面型の良さの一つです。
全体に価格に対してはかなり高いレベルでコストパフォーマンスは高いと思います。Blueminiなしでこれだけでも十分価格に見合うと思います。
HIFIMANはマニア系メーカーなので低価格モデルでもケーブルはそれほど悪くないですが、本体性能が高いのでリケーブルしても良いかもしれません。ただヘッドフォン側TRRSという点に注意が必要です。

2. Bluetooth ワイヤレス (Bluemini使用)
Blueminiを3.5mm端子に取り付けるだけで簡単にDEVAに合体できます。これによってBTワイヤレスとUSB DACが使えるようになります。ワイヤレス機能はiPhoneから使用してます。電源ボタンを青緑の明滅まで押し続けるとペアリングモードになります。
音を聞くとちょっとびっくりするくらいのパワー感を感じます。音に力感があって、躍動感があってパワフルなサウンドです。こんな小さなアダプタなのに。たしかにバランスという感じで、押しが強く立体感もあります。音には厚みもあって解像力もあり、音は安く感じません。たださすがにハイエンドDAPやDACほどの細かさはありません。躍動感があってロックにも向いていて、音の歯切れも良くトランジェントが高い感じです。
BTレシーバーとしてもかなりレベルが高いほうでしょう。これがおまけとは信じられないくらいですね。Bluminiは汎用化して単体販売しても良いと思う。

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3. USB デジタル有線接続 (Bluemini使用)
BlueminiにUSBケーブルを接続します。付属のケーブルはBluemini側はUSB-CでPC側はUSB-Aですが、別にケーブルを用意すればさらに広く使えると思います。Windows 10のRoonで使用してみましたが、とくにドライバーインストールは不要で標準ドライバーで使えます。
基本的にはBluetoothワイヤレスと同じく立体感があって力感がある音ですが、有線なのでいっそう音が良く感じます。かなりレベルが高く、透明感も高いですね。

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この方式のメリットはRoonなどで192/24にアップスケールして使うこともできることです。ただヘッドフォン側ボリュームがないのでDSPボリュームを使ったほうが便利です。

* まとめ

DEVAはかなりコストパフォーマンスが良く、用途が広いヘッドフォンです。ヘッドフォン自体の音質が高いのはもちろん、付属のBlueminiがやはり音も良く柔軟に使いこなせるのでかなりお得感のあるヘッドフォンです。

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PhilewebにBenchmark HPA4記事を書きました

こちらPhilewebに記事を執筆しました。HPA4は音質と駆動力の高さの両面で優れたヘッドホンアンプです。ピュアな音質の高さもさることながら、あのHE6を軽々と鳴らすのには驚きますよ。
posted by ささき at 07:24| ○ ホームオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月05日

完全ワイヤレスの「左右同時伝送」とMCSync方式の謎の解明

ASCII.jpにRHAの完全ワイヤレスTrueConnect2のレビュー記事を書きました。なかなか音質に優れたイヤフオンですが、ポイントの一つは「左右同時伝送」です。

https://ascii.jp/elem/000/004/022/4022322/

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RHA TrueConnect2

今回はじめてAiroha(MediaTekの子会社)のMCSync(MultiCast Synchronization)方式を採用した「左右同時伝送」イヤフオンを使ったのですが、たしかになかなか優れた方式です。再生やスキップも左右別々にできるので完全に左右で双方向の伝送をしています。
従来のTWS Plusや前に書いたTempow( http://vaiopocket.seesaa.net/article/460813992.html )、あるいは最新の標準規格のLE Audioも含めて完全ワイヤレスの「左右同時伝送」には本来スマホ側の対応が必要になるため、例えばTWS Plusではクアルコムと疎遠のiPhoneでは使えないのが大きな難点です。LE AudioはiOS14で対応するかもしれないけど未知数ですし、OSのフラグメンテーションが多いAndroidではプロファイル更新が必要な点は不利です。

しかしMCSyncではスマホ側の対応の必要がありません。そのためAndroidでもiPhoneでも変更なしで使えます。これは大きなメリットであり、最近採用例が広がってきた大きな要因でしょう。ソニーのWF1000XM3の「左右同時伝送」もカスタマイズしているけれどもこの方式を使っているようです。
またクアルコムの新しいTrueWireless Mirroringも同時伝送に関してはTWS Plusの延長ではなく、McSyncと似たような方式ではないかと推測されます。

ただ、この方式の謎はなぜBluetoothのA2DPの1:1制限にかからないか、ということです。そもそもA2DPがひとつのオーディオデバイスとしか伝送できないという制限があったので、従来の完全ワイヤレスでは片方で受信してもう片方に転送するという手間をかけてたわけです。そしてこの過程で(ほぼ水分で)電波を通しにくいユーザーの頭を挟んで接続性に難が生じ、遅延も大きくなっていたわけです。これについては調べてもなかなか載ってないのですが、自分的に納得できないと気持ち悪いのでまずちょっと推測してみました。

これは推測なのでASCII記事には書かなかったのですが、おそらくペアリングするときは片側だけペアリングして、ペアリング成功するともう片方に接続情報(ペアリングコードやアドレスなど)を転送して、それから左右ユニットが(本来片側のみが受けるべき)同じ通信を受信し、右ユニットはRチャンネルのみ再生、左ユニットはLチャンネルのみ再生するんではないかと思います。もし違ってたら私がこの方式を特許に出しますw

それでだいたいのあたりを付けて次にUS特許データベースを検索してみました。すると次の特許を見つけました。

Hsieh; Kuen-Rong (Hsinchu, TW)
Assignee: Airoha Technology Corp.
Bluetooth audio packet sharing method
U. S. Patent 9,794,393 , November 27, 2015


おそらくこれがAirohaのMCSyncの特許(の一部)だと思います。特許だから広く請求を得るために一般的に書いてありますが、骨子は複数のBluetoothデバイスがあったときに、一つ目のデバイスが確立した接続情報(link information)をブロードキャストするという点です。二つ目以降のデバイスはその情報を使用して一つ目のデバイスと同じ接続を利用することができます。
ここでは共有するBluetooth接続情報はBDアドレス, Bluetooth clock, channel map, link keyとされています。BDアドレスはBluetoothのMACアドレスのことです。それならBDアドレスって別々のデバイスが同じアドレスを持てるのか、と思いますがそこをなんとかしたからこそ2つのデバイスが1つのデバイスとみなされてA2DPの制限にかからないのでしょう。Bluetooth clockはBTデバイスの内部クロックで周波数ホップのタイミングなどで使います。channel mapは左右チャンネルではなくBTが周波数ホップするときのチャンネルです。Link keyはマスター・デバイス間の暗号カギでペアリングコードですね。これらの情報を左右デバイスが共有することで、スマホから見るとあたかも一つのユニットとだけ伝送してるように見えるので、1:1制限から逃れられるというわけですね。

*ちなみに周波数ホップについては下記のKleerの時に書いた記事の4をご覧ください。ただし最近ではBluetoothもチャンネル専有方式が可能になっていす。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/109198956.html

公開特許なので図を引用しますが、fig2を見るとまずスマホとBTデバイスで接続を確立し、その情報をブロードキャストするとあります。
mc.gif
cf. fig2 of U. S. Patent 9,794,393

またこの方式では2個を超える音声接続が可能となるのでブロードキャストができますね。Link情報の共有の方法はA2DPである必要はないので複数のデバイスとコネクションが張れます。

ちなみに特許では「完全ワイヤレスイヤフォンの左右同時伝送方式」というアイディア自体は特許になりません。実現可能な仕組みを提示して初めてその実装方法が特許になりますので、クアルコムが似たような方式だけれども違う実装を提示すればそれは特許の抵触にはならないでしょう。クアルコムのTrueWireless Mirroringでは親子のロールスワッピングを前に打ち出してますし、それでSynchronizationではなくMirroringという言葉を使用しているのではないかと思います。

さて仕組みを自分的に(だいたい)納得したところで今後を考察してみると、MCSyncあるいは同様な方式が普及していくと、iPhoneで使えないTWS Plusは分が悪くなり、プロファイル更新が必要で古いOSでは対応できない出たばかりのLE Audioも先行きは怪しくなって来ます。ただクアルコムのTrueWireless Mirroringを採用しているQCC514x/304x系の新SoCはLE Audio Readyを表明しているので両方に保険は掛けてあると言えます。
ただしMCSyncが無敵かというと、クアルコムのQCC514x系の新SoCはAirohaよりも消費電力でアドバンテージがあるようなので、その他いろいろオンチップ機能を考えると十分巻き返しは可能かもしれません。
ただMCSync方式はやはり「ゲームチェンジャー」でしょうし、これが強者クアルコムの一角を崩すとなると、もちろんSoCはこの二社だけではなく中国製の低価格オンチップANC付きSoCとかいろいろ出てきてますし、完全ワイヤレスSoCはちよっとした戦国時代の様相を呈してきたのかもしれません。



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2020年08月02日

ASCII.jpにAcoustune新製品の記事を書きました

ASCII.jpにAcoustune 新製品の記事を書きました。

https://ascii.jp/elem/000/004/021/4021065/

今回特にケーブルのイヤフォン側端子の「Pentaconn Ear端子」が良かったですね。MMCXだと取り外しに泣かされますが、これはするっと入って、するっと外せる感じ。MMCXタイプのスタンダードになって欲しいと思います。
posted by ささき at 12:01| ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする