Music TO GO!

2012年01月29日

ヘッドフォンアンプ試聴会レポート

今日は青山でフジヤエービック主催のヘッドフォンアンプ試聴会に参加してきました。
朝から人がかなり入って盛況でした。これは会場全景をolloclipとiPhoneで撮ったものですが、閉館間際の4:30でもまだ人がたくさんいますね。かなりみな熱心に聴いていたようです。

IMG_7586.jpg

以下の写真はPowerShot s95で撮ったものを使用しています。画像処理はただ縮小しただけですがこのくらいの高感度性能があるとこれだけでも十分使えますので、早くレポートを上げたいときなど時間も節約できます。被写界深度が広いのでピントが浅くなることも気にしなくてすみます。なかなかイベント撮りには向いています。


こちらフジヤさんブログの告知リンクです。
http://www.fujiya-avic.jp/user_data/1201_hpamp_fes.php
昨年の夏に他の条件を揃えるDAC試聴会を開催してレポートを下記に書きました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/222703490.html
今回のイベントはそのヘッドフォンアンプ版です。既定のシステムを設けて、それらはいずれもDACはラックスマンのDA200を使用することでヘッドフォンアンプだけの音がわかります。厳密にはパソコンの条件は変わりますが、適当に途中のDA200のヘッドフォンアウトと比較することで上流の差を吸収できます。

ヘッドフォンアンプはDACと一体型のものが多いのですが、これによってヘッドフォンアンプだけの性能がわかるという面白い発見もありました。
例えばAprilのDP-1の音の良さはDAC性能が高いのかと思ってましたが、アナログ入力してみるとヘッドフォンアンプの性能も良いということに気が付きました。DP-1では一つ独立した部屋にはタイムロードさんがスピーカーのデモ部屋として使っていました。

IMG_1158.jpg   IMG_1189.jpg

DP-1のプリ機能を使ってCMS40パワードに接続して小さなシステムとは思えない堂々とした音を出してました。CMS40もいいスピーカーですが、DP-1はDAC、アナログ部ともトータルに性能いいようですね。

m902に代表されるようにヘッドフォンアンプというのはスタジオ用のモニターから発展した経緯もありますが、今回のなかにはDAC一体型ヘッドフォンアンプからDACを取り除いたという例もありました。
以前バーソンのHA-160Dを試聴してなかなか良いと思ったんですが、今回はそのヘッドフォンアンプ版(と言うかこちらがオリジナルのようで後からDACがついたようですが)のHA160もやはり良い音で聴けました。

IMG_1162.jpg
Burson HA-160

それとリリックの1bit デジタルのX-DP1も今回はDACなしでバランス化したXHA1が出てましたが、これも良かったですね。

DACとヘッドフォンアンプの関係というのも少し考えさせられます。DAC一体型ヘッドフォンアンプのDACとアンプはどっちかが主でどっちかが従なのか、両方メインか、などですね。
DAC一体型の方がケーブルなしで鮮度が高くコンパクトですが、DACとアンプが別の方がシステムとしては専門化できて柔軟に組めます。今回のでも比較用にDA200のヘッドフォンアウトでも聴きましたが、DA200直の方が鮮度感って言う点では良いかなと思える場合もありましたが、音の広がりや立体感、明瞭感などその他の音性能では専用アンプを付けた方がやはり良かったですね。

DAC、プリ、ヘッドフォンアンプのトータル性能という点ではBloosamの新型BLO-3090が以前のヘッドフォンアンプよりプリ性能も重視してグレードアップしていました。入出力機器に応じた適正な設定ができるという新機構もなかなか利いているようです。

IMG_1188.jpg
Blossom BLO-3090

なおいままでBlossomの販売はセカンドスタッフと言ってましたが、今後は輸入代理店はセカンドスタッフ、Blossomのようなオーディオ製品製作販売はオプティマソリトンという社名になるとのこと。2/1日からなので二月以降出る雑誌メディアもオプティマソリトンにして欲しいということでした。

また今回はヘッドフォンイベントには初参加というトライオードさんが来ていたのも印象的でした。オーディオイベントでは説明の必要もないというくらい有名な老舗ですが、いつものオーディオイベントではなくこの若い人の多いヘッドフォンイベントにくると、また真空管がかえって新しいデバイスとして認知されていくんではないかと思います。

IMG_1186.jpg
トライオード TRX-HD82

規定システムの他に各メーカーごとに自由システムも使っていて出し物を工夫していたところもありました。
例えばフェーズメーションではなにげに32bit対応した新ファームのHD-7A 192を持ってきてました。MacのAudioMidiで見るときちんと32bitと表示されています。Mac-DAC間は32bitでやりとりが行われています。いま現在は32bit int音源がないので32bitデータは意味がないのかと言えばそうではなく、この32bit化で(いろいろあって)従来のデータでも高音質化できたそう。

IMG_1152.jpg   IMG_1151.jpg
HD-7A 192 32bitファーム

オーディオデザインでは謎のデバイスを展示してました。このアダプターは高域特性を減らして聴きやすくするという周波数フィルターのようなもので、音がきつめの時は和らげる効果があるようです。実験的に出して製品化を考えていくとのこと。

IMG_1166.jpg
オーディオデザインの周波数フィルター

DSDネイティブ再生もやはり出展されています。Mytekもやはり注目度が高いようでHQ Playerでデモしていました。PCMソースからDSDソースの切り替えなどはスムーズになっているようです。表示にDSDと表示されていますね。

IMG_1180.jpg
Mytek Stereo192 DSD

フォステクスも今回はSDカードでDSD音源のデモをしていました。SDカード再生ではリモコンで曲選択切り替えなどを行うようです。パソコンからのDSDネイティブ再生もかなり活発に開発を進めているようで、よい話がそろそろ聞けそうです。こうした手が届きやすい機種がDSDネイティブ再生できるようになればまたこの世界も広がっていくでしょうね。

IMG_1183.jpg
FOSTEX A8

それとアンプ試聴会ではありますが、LCD-3など話題のヘッドフォンも試せます。しかし2に比べると能率が一層低くなった感じですね。同じアンプで2を聞くと軽く動く気がします。

IMG_1191.jpg
Audeze LCD-3

面白かったのは初披露というLynx Hiloです。タッチ式の液晶パネルが使いやすく、多機能さをうまく整理出来るように思いました。液晶表示のアナログメーターもなかなかきれいでした。

IMG_1173.jpg   IMG_1174.jpg
Lynx Hilo


しかしアンプは製作者の個性が出やすく差があってこうした比較試聴は面白いですね。
音の傾向としてはいわゆる先に書いたスタジオ用モニター由来というのかヘッドフォン向けのような明瞭さ・細かさが主の音の傾向と、もう一つはスピーカーアンプ由来というのかオーディオの古いファンも好みそうな滑らかな音楽性という二つの傾向があるようにも思います。McAUDI M-81なんかは後者の典型です。
また真空管は真空管らしいし、デジタルアンプはデジタルらしいです。当たり前だろとは言ってもこれだけ一カ所で一気に聞くことはないので改めて気付かされます。
メーカーの人と自由に技術的なことも話してたりと交流の場のなってるのもこうしたイベントのよい点ですね。会場を歩いてるとレベルの高い技術的な会話が飛び交ってたりしました。

なお今回は一日かけて19機種全部のブースを聴いて疲れてしまいましたが、今回のヘッドフォン試聴会の特集記事は来月発売の音楽出版社さんのヘッドフォンブック2012に載る予定で、私も書きます。今回聴いた機種ごとのコメントはそちらに(いまから)書く予定ですので、そちらもご覧ください。
http://www.headphone-mag.com/2012/01/2012228.html?m=1


ちなみに。。私がこの記事を書きながらいま聴いているヘッドフォンアンプはHead DirectがCESで発表したHifiMan EF-6です。
IMG_1193.jpg
下記リンクのヘッドフォンアンプですがプリアンプ、スピーカーアンプとしても使えて、普通のラックに置くアンプくらいの大きさと重さがあります。いま手元にあるのはそのプロトバージョンです。
http://www.head-direct.com/Products/?act=detail&id=116
EF-6に平面型HE6を4ピンバランスで組み合わせてますが、なんとあの異常低能率の化け物HE6を明るく軽々と駆動し、ありえないような音世界を作ってます。これ今回持っていく予定もあったんですが所都合で取りやめました。すいません。
まあヘッドフォンアンプの世界もこれからますます面白くなりますよ!
posted by ささき at 23:28 | TrackBack(0) | ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

NetAudio Vol05に執筆しました

音元出版さんのNetAudio誌の最新号は1/30に発売しますが、今号から定期刊行として発行するそうです。
私はP34にパソコン内部の音の仕組みとしてCoreAudioとかWASAPIなどの開設を書き、P80から2011年から2012年にかけてのこの分野の振り返りとトレンドを書いています。後者の方はなかなか力が入っていてUSB DACのトレンドから再生ソフトの盛り上がりとインテジャーモードなどへ至る流れ、そしてDACと再生ソフトの連携によるDSDネイティブ再生の流れ、また2012年へのOSなどパソコン分野での変化とそのオーディオ分野への影響予測など、多岐にわたって書いてますのでぜひご覧ください。

他の紙面もカタログ的な紹介よりも読み物が充実している感じで読みごたえがあるのではないでしょうか。どうぞ手に取ってみてください。
今回は少し前のAV Reviewのように立派なダンボールに封入された特別付録としてWAVやDSD音源が入っています。なお付録についての開設は雑誌の反対側から読むようになっていますので注意ください。慣れたら中綴じよりは読みやすいかもしれませんね。




posted by ささき at 21:05 | TrackBack(0) | ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月27日

Audiophilleo1のレビュー記事を執筆しました

共同通信社さんのPC Audiofan webにAudiophilleo1のレビュー記事を書きました。
192/24対応機器が増えてきた中でもまだまだ異彩を放つユニークな機器でもありますのでこの機会にチェックください。

http://www.pc-audio-fan.com/review/pcaudio/20120127_15083/
posted by ささき at 23:44 | TrackBack(0) | ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月26日

オーディオファイル向けミュージックプレーヤー(18) - Sonata

Computer Audiophileの記事でSonataというミュージックプレーヤーソフトの紹介が載っています。
Computer Audiophile - Sonata Music Server Review
ひとことで言うとSonataって以前紹介したJRiver Media Center(JRMC)にDigibitという会社がカスタマイズ再販したもののようです。以前うちで書いたJRiver Media Centerの紹介はこちらです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/164063891.html
詳細はわかりませんが、後述の特徴からHTPCのようなオーディオPCのフロントエンドとして作られたと思います。これを搭載したオーディオPCがあるのかもしれません。下記Digibitのホームページに紹介動画がのっています。
http://www.sonataserver.com/
ローカルにDACを接続してWASAPIやASIOのサポートをし、ネットワークではDLNAのレンダラー、サーバー、コントロールポイントのなににでもなれるというなんでもありの機能はJRiver Media Centerに準ずるようです。SonataとJRiver Media Centerの違いは上記記事の最後のリンク集にまとめられたPDFがありますが、主な特徴はタッチパネル・iPhoneアプリのリモートなど簡単に使えるようにしたということで、あえて詳細画面が見えないように「らくらくモード」みたいな画面をかませているようです。設定等もあらかじめ用意されてるようです。
またリッピングソフトをdBpowerampのOEM版に交換しています。メタデータ編集・管理も売りの一つで細かくデータ項目を持っています。ここで面白いのは「クラシックファンのためのソフト」を標榜していることで、どういうことかというとこのSonataのための専用のCDDBを持っていてクラシックを中心に40000タイトルくらいの詳細なメタデータが登録されているということです。メタデータもクラシック専用と言っていいほど多岐にわたってます。
具体的には年代として古楽、ルネッサンス、バロック、ロマン派、近代、現代などなど、スタイルとしてバレエ、室内楽、宗教曲、コンチェルト、オペラなどなど他多数、楽器はもちろんたっぷり、作曲家とソリストと指揮者はそれぞれ名前と苗字が別の項目に別れているというこりよう。「クラシックファンはこれを待っていた」とキャッチがついてます。iTunesでクラシックをリッピングするとよくタイトルに曲名とごっちゃにオケや作曲家がいっしょにされてますが、そういう悲しさもないでしょうね。こういうところにこるのも一つの道かもしれません。

価格は$130で、JRMCのカスタマイズなので対応はWindowsのみです。
こちらにデモ版のダウンロードできるページがあります。またJRMCとの違いやマニュアルがあります。
http://www.sonataserver.com/index.php/en/download/software-trial.html
*すでにdBpowerampやJRMCをインストールしている方は注意ください。この場合はまずマニュアルを読んでください。
posted by ささき at 23:46 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月24日

Appleと無線LANの新規格 - 802.11ac

Apple insiderによると今年アップルが802.11acを製品に取り込むのではないかと言われています。目的はAirPort、TimeCapsule、Apple TV、Macbook、もしくはモバイルデバイスなどへの適用です。少し前の記事でワイヤレスのトピックを書いたのでここでもフォローしておきます。
Apple insiderの記事 - Apple working to adopt 802.11ac 5G Gigabit WiFi this year

上記記事の根拠としてはAppleが供給を受けているブロードコムが802.11acの製品発表をCESで行ったことに端を発して、過去にAppleがAirPortなど無線LANにいち早く取り組んでいて、Apple TVでも11n規格をドラフトの段階からいち早く取り込んでリーダーとなったということを勘案してのことだと言うことです。

802.11acとはなにかというと、現在の11nの次の無線LAN規格でまだドラフトの段階ですが、CESでバッファローがデモをし、ブロードコムが製品を発表しています。
無線LANもついにGbps時代! IEEE 802.11acは2012年に離陸

有線LANならギガビット相当になりますね。わかりやすくUSBにたとえると、だいたいの世代対応では無線LANの802.11bがUSB1.1、802.11nがUSB2.0にほぼ相当します。そして802.11acはUSB3.0に相当する規格になります。たとえば80.211acをUSB2.0アダプタでサポートする製品も考えられていますが、USB2.0では802.11acの転送速度をカバーし切れません。
また特徴は転送速度だけではなく、現在一般的な2.4GHz帯ではなく5G帯を使うと言うことです。(アンテナも新設計が必要です)
ちなみに電波の基本として周波数が高いほど情報量は多く、直進性が強くなります。

ワイヤレス製品の国内普及の問題は法的なものも大きく絡みます。アメリカでは2012年内に802.11acが早くも立ち上がるかもしれませんが、日本では法整備からはじまるのかもしれません。
オーディオにおいては無線でUSB2.0のHighSpeedを上回るほどの規格が必要かという話はありますが、混んでいない5G帯を使うなどメリットは大きいと思います。すぐにどうこうではありませんが、サンダーボルトと並んでちょっと注意しておきたい規格ではありますね。

posted by ささき at 23:56 | TrackBack(0) | ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月21日

アンドレアス・コッチ氏のDSD解説

DSDの第一人者であるPlayback Designsのアンドレアスコッチ氏がオーディオサイトのPositive Feedbackに興味あるDSDの解説を寄稿しています。
Positive Feedbackのリンク

すごく長いのでかいつまんで紹介しますと、
まずDSDと言う言葉はSACDとともにできたものだけれども、実際には80年代に遡って開発されたデルタシグマ変調と変わらないということ。この方式は図1(fig1)に書かれた流れを実現するためのもので、こうする利点と言うのは処理の複雑なポイントを電子部品からデジタルドメインに移すことが出来るということだそう。つまりすでになんらかの形ですでにずっと以前から"DSD"の音を聞いているということになります。
DSDはよくSACDに使われた形式で、と説明されますが実際はSACDの出る前からDACを効率化するための手段としてデルタシグマという方式が開発されて、一般的になっていき、それならば音源もDSD にしたら、と言うことでSACDの登場となる、という訳ですね。
つまりレコーディングからCD再生にいたるAD-DAというプロセスは実際はADもDAも中はデルタシグマ(PCMに対してPDMと言えばよいんでしょうかね)で行っているけど、中間にどうしてもPCMが挟まるので変換が必要になる、これはつまりメディアとしてのCDがPCMを必要としているからです。そこで中間のメディアもDSDにしてしまえば、この流れはすっきりして無用なPCM/DSD変換に関する副作用を減らせるというのがそもそものSACDの考え方だと言うわけです。
DSDには2.8Mと二倍の5.6Mがありますが、もともとは2.8Mが一般用であり、5.6Mは製作側のマスターとしての位置づけとのこと。いわばDSDのスタジオマスターというわけですね。

そして面白いのはDSDとダイナミックレンジの関係です。(図2)
DSD自体はPCMと違って量子化数(ビット幅)というのがないので(1bitだから)、ノイズシェービングなどでダイナミックレンジをかせぐということです。これはだいたい2.8M DSDで150dBということなので24bitハイレゾの144dBとほぼ同等ですね。
ただ面白いのはこのPCMとDSDの周波数によるダイナミックレンジを比較した図(Fig2)です。色のついた矩形の枠がPCMでギサギサのカーブがDSDです。このPCMの切り立った特性はプリエコーのような音の副作用(audible side-effects)を生じやすいが、高周波帯域に向かってゆるやかなノイズフロアの立ち上がりのDSDは特性上それが生じにくいと言うことです。つまり自然な音再現ができるということですね。

ここでポイントなのはDSDがPCMに比べるとダイナミックレンジと言う観点でフラットな周波数特性を持っていないということです。これはノイズシェービングのため、ノイズが高周波方向に寄って行くということによるようです。ノイズシェービングはノイズの量を減らすのではなく、発生位置をシフトさせて目立たない場所に追いやると言う考え方ですね。つまり5.6MのDSDフォーマットを使えばさらに高周波側に余地があるので、このノイズはさらに高いほうへ追いやることが可能と言うことです。DSDというと単に周波数(fs)が高いと言うことでPCMと比べがちですけれども、こうしたそもそもの特性的な違いがあると言う点は注目すべきところでしょう。
DSDの音質としてのポイントは副作用の少ない自然な音再現が可能であるということと、その反面でフラットでない周波数特性ということがあるというわけですね。PCMに比べてDSD(SACD)の音が自然だけどいまひとつ違和感を感じる人も多いのは、こうしたPCMとの違いがあると言うことに起因するのかもしれません。
他の別の人が書いたDSD関係の記事も少し読んでるんですが、やはりDSDのよさって言うのはプリエコーやリンギングのようないわゆる副作用・アーチファクト(もともとないはずなのに計算上できてしまった音)がないという認識は共通のようです。

またDSDのもうひとつの利点はファイルの容量です(Fig3)。これはダウンロード時間で有利になります。DSDは352/24と比べてもおかしくはないのに96/24なみのダウンロード時間で済むということですね。

問題としてはPCでDSDを扱うときに物理メディアにしばられないと言う利点はありますが、ファイルフォーマットがばらばらな点があげられます。dff、wsd、dsfについてはやはり画像の扱いなどメタデータの柔軟性でdsfがよいと言うこと。これは前に書いたBlue Coastの主催したセミナーでの意見と合致しますね。こちらの前に書いた記事です。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/216833841.html

またPCでDSDを使う場合のDACへの伝送手段では同軸、AES/EBU、Toslinkは適さずにUSBはその柔軟さで適しているということです。この辺から最近話題にしているDSDネイティブ再生の話題に近くなってきます。つまりUSBがDSDの転送には適しているために、OSのUSBドライバーのつくりが大きく影響すると言うことです。
WindowsではUSBクラス2に対応していないので、サードパーティードライバーが必要ですがASIOが適しているだろうとも書いています。
MacはUSBクラス2は対応していますが、DSDそのものは非サポートであるだけではなく、DSDをサポートできるインテジャーモードを10.7ライオンで削ってしまったのが問題と言うわけです。
つまり現時点ではDSDを出すのに適しているのはOSがUSBでPCMを搬送していると思わせるような方式であるということも書いています。またこの方式ではうっかりPCMとしてDACが再生してしまってスピーカーを壊さないような必要もあると言うこと。これらはdCS方式のことを言っているようにも思いますが、Playback Designsは独自方式なのでdCS方式そのものには触れていませんが、いくつかのベンダーはこうした方式を策定中でありPlaybackはこうした方式をすでに採用していると書いています。dCSなんかがやろうとしているけど、うちはもうやってたよ、と言う感じでしょうか。逆に言うと記述からしてPlayback Designsの方式もdCSのものに似ているのかもしれません。

現在DSDネイティブ再生をサポートしている製品のリストが記載されていますが、ソフトウエアではPure Music、AudirvanaのほかにJriver Media Centerもサポートしているようです。(HQ Playerは抜けてますね)
またMerging TechnologiesのEmotionというソフトウエアが2012年中に対応するとのこと。実際にCES2012ではPlayback DesignsのDACとこのEmotionを使用してDSDのデモをしていたようです。こちらに写真があります。
http://www.my-hiend.com/leoyeh/2012a/IMG_1971cc.jpg
http://www.my-hiend.com/leoyeh/2012a/IMG_1968cc.jpg
EmotionはWin7ベースだと思いますが、Mykonosというサウンドカードを使用したDAWを扱っているスイスのMerging Technologiesのミュージックサーバーのようです。

レーベルでは良く知られているototoy、2LやBlue Coastのほかには下記のレーベルも記載されています。
Wheatus: http://wheatus.com
David Elias: http://www.davidelias.com/

アンドレアスコッチ氏は最後に、昨日はエンコーディング形式(DSDとかPCM)がハード(CDプレーヤー)にあわせる必要があったが、今日ではハードウエア(PC)がエンコーディング形式にあわせることができると書いています。別な言い方をするとこれは次のメディアと言うものをユーザーが選ぶことが出来るということであり、今日ではそれがハイレゾPCMとDSDだが、明日はほとんどがDSDとなるだろうと結んでいます。

以上は訳ではなく私が読んでまとめたものですので念のため。
posted by ささき at 23:00 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ最新技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月20日

Apogeeからサンダーボルトのオーディオインターフェース登場

CESのあとはNAMMショウをやりますがそこでApogeeから同社のSymphony 64 というDAWシステムとMacを接続するサンダーボルトのインターフェースが発表されてます。
http://www.apogeedigital.com/products/namm-2012.php

通常Symphony 64とMacは下記のようにMac proにPCIカードを差してシステムを組むようですが、このサンダーボルトのインターフェースを使えば普通のノートブックタイプでもサンダーボルト端子があれば使用できると言うことになりますね。
http://www.electori.co.jp/apogeepro/symphony.htm

アポジーは早くからサンダーボルト対応を表明してましたが、PCIシステムへの応用って言うサンダーボルトとしてはわかりやすいところから始めた感じです。
いずれにせよサンダーボルトのオーディオ応用が始まったのは注目したいところです。

*このApolloのオーディオインターフェースでもサンダーボルト採用しています。MOTUも製品があるようですが、けっこう広がり始めてるようですね。
http://www.gearslutz.com/board/new-product-alert/690006-ua-apollo-interface.html
posted by ささき at 05:46 | TrackBack(0) | ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月18日

384k対応の低価格USB DAC Kingrex UD384国内発売

昨年後半から少し話題になっているKingrex UD384が国内発売します。国内代理店はナスペックさんになります。

IMG_9610.jpg   IMG_9619.jpg

こちらフジヤさんの販売リンクです。価格は43,800 円です。
http://www.fujiya-avic.jp/products/detail11157.html

IMG_9611.jpg   IMG_9612.jpg
UD384本体

またバッテリータイプの専用電源があわせて販売されます。こちらは20,800 円です。
http://www.fujiya-avic.jp/products/detail11156.html

IMG_9613.jpg   IMG_9614.jpg
別売の専用電源

UD384はUSB入力のみのDACで、DDC機能も付いています。入力はUSBのみ、出力はRCAアナログ出力とRCAデジタル出力です。非常にコンパクトで置き場所には困らない感じです。


*特徴

1. 384kHzに対応

2011年は192kHz対応のUSB DACがスタンダードになりましたが、UD384は低価格で384kHzまで対応可能なところがポイントです。
また384kHzに対応しますが、352kHzは対応しないようです。88.2と176の系列は対応しているので不思議ではありますが、これはKingrexに聴いてみた所チップとクロックに起因する問題のようです。
384kとなるとUSBコントローラーが気になりますが、ここは突っ込んでも教えてくれませんでした。

2. 32bitに対応

もうひとつの特徴は32bit入力をもうたっているところです。これはまず私の書いたこちらの32bitに関する記事をお読みください。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/238154160.html
UD384は32bit入力に対応するのですが、6moonsのところでノルウェーの2Lと32bitデータの再生についてやりとりをしているという情報を見たのでKingrexの人にこの点から質問してみました。
するとこの件については32bitデータではなく、2Lの推しているところのDXDフォーマット(352/24 PCM)のことだったようです。そこで他の32bitデータと言うことで教えてくれたのが、こちらのカナダのUnipheye Musicというレーベルです。
http://www.unipheyemusic.com/filetest.cfm
ここはスタジオマスターとして32bit形式で配信をしています。また、試聴用にテストデータがあるのでこれをダウンロードしてみました。
しかし確認してみたところ、これも32bit float(少数点形式)ですね(上の記事リンク参照)。よく読むとUnipheye Musicのスタジオマスターのページにもそう記述してあります。まあマスターと言うからには仕方がないとはいえますけれども。

*音のコメント

空間的な広がり感が良く、シャープで音に切れがあり透明感も良いレベルです。帯域バランスは割とニュートラルであり、色付けもあまりないようです。音質のレベルも高く、コストパフォーマンスの良いDACといえそうです。ただし標準だとやや粗さや硬さがあるのですが、専用電源を使うと透明感は保ったまま適度に柔らかさが出て聴きやすくなります。
ハイサンプリング対応もしっかりと効いていて、Foobarでx2, x4とリサンプラーでアップサンプリングして行くと直線的に音がよくなる感じがして、とても得した気分があじわえます。

*実際の使用について

MacOSとUD384

UD384はUSBオーディオクラス2対応のようでMacOSではドライバーインストールなしで認識され、AudioMidiでの表示では384khzまで対応とわかります。DACの対応ビット幅とタイプ(ネイティブ・フォーマット)は10.7のAudioMidiで確認すると16bit整数、24bit整数、32bit整数となります。

ud384d.gif   ud384c.gif

上記のUnipheye Musicの32bit floatをAurdirvana Plusで再生したところ、問題なく再生できますし表示も32bitと表示されます。ただDACには32bitで下位8bitはヌルで転送されているでしょう(あるいは24bitかもしれませんが)。

ud384a.gif

いずれにせよこれはMacOS10.7で試しているのでインテジャーモードが使えないために32bit整数は転送できないはずですけれども。(10.7で試したのはDACの対応ビット幅表示がAudioMidiでどうなるか見たかったのです)

Window7とUD384

Windows7では再生にカスタムドライバーのインストールが必要です。ただしドライバーのインストール後にサウンドのプロパティで確認すると196/24が最大のように表示されます(ここはたとえばZodiac Goldなら384と表示されます)。またプレーヤーソフトウエアはFoobar+WASAPIを使いましたが、Foobarのoutputで送り出しに32bitを指定すると"device unsupported"とエラーになります。
おそらくこれは他のメーカーがXMOSのWindowsのクラス2用に出しているドライバーのようですが、それだと最大が196/24の問題はドライバのようにも思えますがこの辺ははっきりしません。

試聴が終わってからメーカーのKingrexと直接やりとりしたのですが、Windows7において32bitを達成できるのはWASAPIではなくカーネルストリーミングだそうです。つまりfoobar2000にWASAPIコンポーネントではなく、カーネルストリーミングコンポーネントのインストールが必要と言うこと。ただしカーネルストリーミングはとても不安定なためにマニュアルなどにはWASAPIを書いているそうです。この点についてはデモ機を返した後に聞いたので自分では確かめていません。

この対応フォーマットと再生方法の組み合わせがややこしいので、Kingrex担当者にWindowsでの対応一覧表を送ってもらいましたので下記に掲載します。(掲載はKingrexの許可を得ています)
これはFoobar2000をWindowsの各OS(XP,Vista,7)で使用したときに、どのプラグイン(コンポーネント)のときにどのサンプリングレートとビット幅が有効になるかと言う表です。Analog outとはDACとして使用したとき、Digital OutはDDCとして使用したときです。

プラグインとサンプルレート対応表(PDF)
UD384 plug in (ASIO4ALL WASAPI KS) VS. sampling rates.pdf

プラグインとビットレート対応表(PDF)
UD384 bit rate under Windows OS & plug in.pdf (Digitalでの出力は24bit固定です)

しかし現時点でWindows7とMacOSを比べるとどうしてもPCオーディオ対応はMacの方が長じているように思いますね。排他WASAPIなどは完成されて良い仕組みだと思いますが、USBドライバーのクラス2未対応問題やDACのプロパティに88kHz系列が出ない問題などです。Windows8ではオーディオ面で大きな変化は無いと思いますが、こうした細かいところをきちんと修正していってほしいですね。
posted by ささき at 23:21 | TrackBack(0) | __→ USB DAC全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月17日

ワイヤレス・オーディオの多様化

CES2012ではAirPlay対応製品も増え、ワイヤレス・オーディオ製品の面白そうなものもいくつか出ています。

こちらNuforceのコンパクトなAirDACです。
Engadgetの記事
名称からしてAirPlay対応かと思いましたが、独自方式のようです。USBとiPodドック対応の送信機とこの写真にある受信機のペアのようですが、最大4台で組み合わせられて、デイジーチェーンで送信距離を伸ばせると言うので受信機は送信機を兼ねているのかもしれません。

DynaudioのXeoもワイヤレス・アクティブスピーカーとして面白い製品です。
Dynaudioのホームページ
ワイヤレスでアクティブスピーカーという従来は安いコンシューマー品のカテゴリーのものにハイクラスのきちんとした製品を作りこんでいるのが印象的です。

もうひとつ興味深いのはハイレゾ対応の流れです。ワイヤレスと言うとたいていは48kHz/16bitどまりですが、一昨年(2010)のRMAFに出展されたBlackFireのFireCast以降ハイレゾ対応のワイヤレス品もいくつか出てきています。
BlackFireのホームページ

以前パワードスピーカーについて書いたメーカーですが、スモールオーディオでよい製品を出しているAudio Engineはハイレゾ対応のワイヤレスDACのD2を登場させています。CESではかなり無線LAN密度が濃いんですが、それでも良好な接続ができたと言うことです。http://audioengineusa.com/Store/Audioengine-D2
DACにPCM1792を使用していて本格的で価格も手ごろ(送受信ペアで$800くらい)ですし、なかなか良さそうですね。海外のオーディオレビューサイトはComputerAudiophileもAudioStreamもこれに注目して近日レビューがアップされる予定です。

またこれはCESではないですが、"体重計"Devialetも昨年後半にワイヤレス・ハイレゾ対応しています。Devialetでは現在はCD品質だけども、2012年中にアップデートで96/24対応すると書いています。
ComputerAudiophileのフォーラム
Devialetのページ
これは802.11nベースのようですね。

またAiPlay対応ではこのChapter Audioのワイヤレスアンプ・notepadも$2500と堂々としたハイクラス品です。
AudioStreamの記事(RMAF2011)

こうしてみてもワイヤレスは技術的にも価格帯的にも多様になってきています。
実際ワイヤレスって一口に言ってもとても広いものです。
KleerやBluetoothあたりからはじまって、最近ではAirPlayなど、またDLNAやiTunes Shareを無線LANルーターを使ってワイヤレスシステムを組むこともできます。BluetoothやKleerは従来のインターコネクトケーブルの代わりと考えられますが、無線LANネットワークは有線LANケーブルの代わりです。帯域幅はKleerなどは送信設計上のビットレートですが、ネットワークの場合は無線LANの規格(802.11bや11nなど)によるでしょう。(DLNAなどはもっと上位層の話です)
また接続形態には送受信関係がはっきりしている1:1(Bluetooth)、1:2/1:4(Kleer)もあるし、ネットワークのように多:多もあるし、多様な形態(トポロジー)が考えられます。
ただ反面でハイレゾワイヤレスなんかはDSDみたいにバラバラにはじまってしまうと言う懸念もないわけではないですね。この辺もそろそろ整理が必要かもしれません。

オーディオの場合はネットワークと言っても、すでにホームネットワークのLANが張ってあってそれにオーディオ機器が参加すると言うかたちよりも、ネットワークオーディオ機器を入れてからそのためにLAN線を張るというようないささか主客転倒な場合も多いと思います。そのさいは単にPCとDAC/プレーヤーの距離を離したいなど場合によってはネットワークではないAudioEngine D2のようなポイント間ワイヤレスのほうが便利と言うこともあると思います。このように目的と手段(システム)をはっきりさせるとワイヤレスのニーズと言うのも出てくるかもしれません。この辺は少し注目していきたいところです。
posted by ささき at 23:54 | TrackBack(0) | ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月15日

デジタル入力を持ったiQube V3登場

人気のハイエンドポータブルアンプのiQubeに新型のiQube v3が登場します。

IMG_9627.jpg   
iQube V3+QA-350+Sys concept

1/18から発売予定です。こちらタイムロードさんのリリースです。
http://www.timelord.co.jp/brand/products/qables-com/iqube/v3/?mode=consumer
http://www.timelord.co.jp/blog/news/release_iqube-v3/?mode=consumer

iQubeというといまやハイエンド・ポータブルアンプの代名詞的なものですが、その始まりはつつましやかなものでした。一番はじめにiQubeがアナウンスされたときはHead-Fiではなく、いまはなきiPod StudioというiPod関係のフォーラムだったんですが、そこでオランダ以外の海外枠を募集したところ、私を含めて全世界でわずか数人と言うものでした。しかし、日本で国内発売されると少しずつ人気を延ばしていき、いまでは大変高い人気と不動の地位を占めるまでになっているのはやはり基本性能の高さです。
今回はそれにデジタル入力がついたと言うことでまた応用例が広がりますのでその辺を中心に紹介していきます。

*iQube V3の特徴

iQubeが発売されたのは2007年のことで、その年は真空管使ったMillet Hybridなどポータブルアンプ世界の大きな進化が見られた年でした。
ここで少しおさらいをしたいと思います。
iQubeの売りは元フィリップスにいたD級アンプ(デジタルアンプ)設計の第一人者のBruno Putzeyが設計した本格的なデジタルアンプが採用されたポータブルアンプであると言うことです。出力インピーダンスが非常に低い(スピーカーで言うダンピングファクターが高い)という点が特徴でヘッドフォンをがっしりと制御する力に長けていると言えます。スピーカー用のデジタルアンプだとNuForceのIA-7なんかがコンパクトの割には非常に高いダンピングファクターを誇っていますね。またiQubeのデジタルアンプならではの歪みのなさはすっきりと端整な音に現れているでしょう。

v1とv2はバッテリーが交換できなくなったこととUSB DACがついたことがあげられますが、v2とv3は光とSPDIFのデジタル入力が可能となったことが大きな特徴です。
仕様はUSBが48kHz/16bitまで、SPDIF/光入力は192/24までとなります。SPDIFは4ピンのミニ端子の入力で、RCAメス->ミニ端子のケーブルが付属しています。光は角型入力端子です。(後述)


*実際の使用例

アナログシステム

- iPod
一番ベーシックな構成です。

IMG_9638.jpg

デジタルアンプ回路自体は変化がないようですが、そのほかにもパーツなどが交換されているのか、以前から持っているiQube v1とこのv3を比較すると音質もより向上しているように思えます。特にヴォーカルなど中音域の明瞭感があがり、全体的にもよりバランスの取れた自然な音再現になっているようです。

- Walkman Z

Walkman Zからラインアウトを取るにはオヤイデのLODを使用しました。これは低価格の割りに音が良いと思います。再生アプリはPowerAmpを使用して音源はアップルロスレスを使用できます。これもなかなか相性の良い組み合わせと言うか、iQubeの持っている正確な音再現がより磨かれるように感じられます。


デジタルシステム

- PC

光経由でPCにつないで音を出してみましたが、かなり明瞭感・解像感の高い音でDACの性能はかなり良いように思います。
ただ比較するとUSBがちょっと弱いかもしれません。USBだと48kHzが最大と言うこともあるので、PC/USBとは光や同軸デジタルが取り出せるDDC経由でつなぐと良いかもしれません。


- QLS QA-350

これが今回のハイライトですが、光入力と言うことでひさびさにポータブルデジタルシステムのこったのを組み合わせてみました。

IMG_9628.jpg   IMG_9626.jpg

以前デジタルのポータブルシステムと言うとトランスポート側はiRiverのiHP140を使うのが定番でした。たとえばiHP140とiBasso D10などです。これはデジタルを出せるDAPが光出力の付いたiHP-140しかないという限定された選択肢だったんですが、いまではこのQA-350のようにちゃんと高精度クロックやジッター低減された高音質のトランスポートとして設計された機器をポータブルでも使用することができるようになりました。
QLS QA-350のページはこちらです。
http://qlshifi.com/en/wzcapi/qa350_mod_v2.htm
QA-350は人気も高いSDカード・トランスポートであるQA-550のポータブル版です。QA-550との違いはトランスポート部は同じで、それにバッテリーとDAC、ヘッドフォンアンプ部がついていて、これだけでHM801みたいに単体のDAPとして機能します。私が買ったのはQA-350 mod v2というタイプでパーツ交換などいくつか公式改造がされたものです。
これはヘッドフォンアンプ部にAD8397を使用しています。8397自体はオペアンプですがバッファが内蔵されているのでこれ一発でヘッドフォンアンプとして機能します。8397自体嫌いではないんですが、Xinとやりとりしてたような時期の古いものなので、いまとなってはアンプ周りはディスクリートで組んでほしいと言うのがあります。その分でQA350をバッテリー式のトランスポートとしてv3のようなDAC内蔵の高性能アンプと組み合わせるのが理想的といえます。
ただ価格を考えると単体DAPとしても悪くはありません。

IMG_9631.jpg   
Sysconceptの光ケーブル

QA-350は光デジタルアウト(丸)とSPDIFアウト(RCA)の2系統があります。光は角ではなく丸端子なので注意ください。光デジタルケーブルはSys-ConceptのiHP140とiBasso D10をつなぐためのものを流用しました。Sys-conceptのケーブルはこちらのリンクです。
http://www.sysconcept.ca/product_reviews_info.php?products_id=349&reviews_id=86
これは最小距離をとるために機種ごとにカスタムオーダーしています。ここで流用するためには適当にクリーニングクロスなどをスペーサーにして距離を調整しています。

IMG_9632.jpg   IMG_9635.jpg

SPDIFは短いケーブルがないので、オス・オスのRCAジョイントプラグ(別売)を使用しました。それにiQubeに付属しているRCAメス-4pin miniのケーブル(上の写真)を使ってiQubeとつなぎます。このiQube側の端子はアナログ・デジタル共用で自動判別します。インピーダンス整合がどうこういうデジタルケーブルでこれでいいのかという気もしますが、きちんとロックします。
これで最短な気がしますが、やはりコンパクトな光ケーブルに比べるとかさばります。音も光とSPDIFで比べてみたところさほど変わらないのでコンパクトな光のほうで使っています。自作できる人ならもっとコンパクトに結線できるのかもしれません。

このシステムの音は濃くて実体感と言うかしっかりとした質感があります。単に解像感が高いとかシャープと言うよりは、質感が高い・情報量というか密度が高い音という感じですね。
ふつうのアナログシステムにもどすと、あっさりと薄味というかなにか物足りなくなります。

問題点はQA-350がWAV専用であり、操作性はRockbox+iHP140より使いにくいと言う点です。
またポータブルでDACも使うとバッテリーをかなり消費するように思います。
かさばるのも難点ですが光ケーブルを使うと意外とバックへの収まりは良いのでこれは実用範囲内です。

−SOLO+iPod

IMG_9645.jpg

SoloはDDCとしてSPDIFが出せるので同様なシステムを組むことができます。iPod/iPhoneを使えるのは良いんですが、ただしこれだとケーブルを含めてかさぱってしまうので実際には使用していません。

ひさびさにデジタル入力がついた本格的なポータブルアンプと言うことで、いろいろと面白いシステムが工夫できるのではないでしょうか?
posted by ささき at 22:05 | TrackBack(0) | __→ iQube | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする